ファラ・アトリエが設計した、ポルトガル・ポルトの、色と素材を駆使したグラフィカルな意匠が特徴的な住宅「house in fontaínhas」の写真と図面が15枚、designboomに掲載されています。彼らのサイトで過去の作品を閲覧できますが、どれも興味深いです。
remarkable archive
キノシタヒロシ建築設計事務所のサイトに、鳥取の商店街に面した既存建物を、私設図書館と住宅に改修した「小さな図書館のある家 」の写真が12枚掲載されています。
たくさんの本をお持ちでその収蔵場所も兼ねた住まいを考えていた施主に、単に書庫としてだけでなく、気が向いたら私設の図書館のようにして街に開くことができる住空間としてはどうかと提案し計画が始まった。
入り口にあった6枚のガラス戸はそのまま転用することとし、一階はアーケードから続く土間や客間として、あるいは小さな図書館のような開かれた場所にもなり、円環状に設けられたベンチはその様々な場面で使われる。上階は躯体が持つおおらかさを存分に活かして施主の好みでもあるワンルームとした。設備を最新の高効率機器に取り替えた以外は、建築全体として大きな費用は掛けず最小限の改修に留めた。
東京と鳥取の2拠点でカフェやギャラリーを運営する施主は、東京のマンションでのふたり暮らしをやめ、鳥取の街で自分たちらしく生活している。この街で得た新しい共同体の形成にこれからの家族の有り様が示されているように感じる。この市街地は1952年に鳥取大火が起こり街中が焼けた。
復興の際、同年に施行された耐火建築物促進法の最初の適法として、附近にある目抜き通りの両側に防火建築帯が建造された。同時期に周辺には、それとほぼ同じ規格の鉄筋コンクリート造の家屋が建てられ、未だにその多くが現存している。今回の敷地もそのうちの一つである。
躯体の1階の天井高さはアーケードと同じ3500mm、2階は3400mmと防火建築帯とほぼ同じ規格であり、またそれは一般的なマンションなどの躯体天井高さと比べて遥かに高い。この空間スケールはアーケードと同じく、大火以降から経験されてきたこの街特有のスケールであり、この地域の共同体の活動を支えて来たであろうことは容易に想像できる。施主の描く新しい共同体の形成の器として、これらを評価し積極的に設計に取り込んだ。
ハッペル・コルネリス・ヴェルホーヴェン(Happel Cornelisse Verhoeven)とジュリアン・ハーラップ・アーキテクツ(Julian Harrap Architects)による、オランダ・ライデンの、築375年の建築を修復・増築した、新設部のクラシカルなファサードも特徴的な「ラーケンハル市立博物館」の写真と図面が57枚、建築家のサイトに掲載されています。dezeenでは英語による解説も読むことができます。
ジュリアン・ハーラップ・アーキテクツは建築の修復を専門とするファームで、チッパーフィールドなどとも組んでいるようです。サイトのつくりも興味深いです。
くまもとアートポリス「(株)エバーフィールド木材加工場」設計プロポーザルの結果と提案資料などが公開されています。
最優秀賞に選ばれたのは「小川次郎/アトリエ・シムサ+kaa」、優秀賞は「倉掛・秋山・井上・川崎建築設計共同企業体」でした。
最終候補に残った5者の提案書(PDF)はこちら。
- 【最優秀賞】小川次郎アトリエ・シムサ+kaaの提案書
- 【優秀賞】倉掛・秋山・井上・川崎建築設計共同企業体
- 【佳作】合同会社 白川在建築設計事務所
- 【佳作】水上哲也建築設計事務所一級建築士事務所
- 【佳作】山下貴成建築設計事務所
伊東豊雄による審査講評はこちらで閲覧できます。
以下は、最終候補者によるプレゼンテーションの動画です。
「建築家のレム・コールハース氏は、パンデミックの前に公共空間の再設計が必要だったと語る」というインタビュー記事が、TIMEのサイトに掲載されています。英語の記事です。
隈・安井設計共同企業体が設計を進めている、滋賀の「守山市新庁舎」の基本設計書(案)と解説動画が公開されています。
下記リンク先のPDFでは概要版(2ページ)と基本設計書(案)合計28枚が公開されています。2019年8月に隈・安井の優秀者選定が発表されていました。
以下は解説の動画。
このたび、新庁舎整備事業に係る基本設計を行い、「守山市新庁舎『つなぐ、守の舎』整備基本設計書(案)」をとりまとめました。
つきましては、より良い新庁舎とするため、「守山市新庁舎『つなぐ、守の舎』整備基本設計書(案)」を公表し、市民の皆様のご意見と情報を募集します。
ハンナ(HANNAH)による、ニューヨーク州の、3Dプリントコンクリートとデジタルファブリケーションの技術で作られた、その工法の特徴を意匠に生かした小屋「Ashen Cabin」の写真が10枚、dezeenに掲載されています。建築家のサイトには図面を含む12枚の画像が掲載されています。
菊竹清訓の「旧都城市民会館」を3次元スキャンしたデータから制作したモデルを、ARでリアルタイムに切断して断面表示する様子の動画が、twitterに投稿され2000以上のいいねが付くほど話題になっています。藤原龍が投稿したものです。この試みは、弊サイトでも紹介したgluonによる、「旧都城市民会館」を3次元スキャンで記録するプロジェクトを発展させたものと思われます。デジタルでの保存観点のみならず、建築を伝える新たな方法としても興味深いテクノロジーと言えるでしょう。
1億ポリゴンなAR、出来てしまった。
地下から屋根裏まで、
全部入りな旧都城市民会を輪切りに。#AzureRemoteRendering の力すごい。#HoloLens2 pic.twitter.com/jssuHyirZ4— 龍 lilea (@lileaLab) May 12, 2020
また、こちらのページでは、同モデルの内装情報込みのARの3Dモデルが新規に公開されていて、スマートフォンを使って、旧都城市民会館の内部の様子も閲覧できます。
建築における二次元的表現を探求し作品を作り続ける、ポルトガルの設計事務所「ファラ・アトリエ(fala atelier)」のウェブサイトで作品写真が多数閲覧可能です。まとまった作品集には、2Gの特集号があります。三人の主宰メンバーは、それぞれSANAA、伊東豊雄、アトリエワンでの勤務経験を持っていることでも知られています。
スミルハン・ラディックが設計した、チリ・ビルチェスの森の中に建つ、筒状の二本のトップライトの外観が印象的な住宅の写真が8枚、dezeenに掲載されています。
中村竜治のサイトがリニューアルされていて、未公開近作も掲載されています。過去の作品も写真が大きく閲覧できるようになっていて、コンセプトテキストも閲覧できるようになっています。
坂茂が、大分県立美術館での自身の建築展「仮設住宅から美術館まで」の為に、ネットを使って遠隔地から収録したギャラリートークの動画です。展示会場の様子も同時紹介されています。
大分県立美術館で開催する「坂茂建築展-仮設住宅から美術館まで」のギャラリートークを坂 茂氏自らが行いました。ぜひ、ご覧ください。
「坂茂建築展-仮設住宅から美術館まで」(大分県立美術館、2020年5月11日(月)~7月5日(日))
隈研吾の建築が6つある高知・梼原町に「隈研吾の小さなミュージアム」が設立されていて、公式サイトではインタビュー動画なども閲覧可能です。こちらによれば、開館は2020年5月11日に延期されているとこのこと(その後の情報は不明なので、直接ご確認ください)。サイトのドメインを見る限り梼原町が運営しているようです。
世界的建築家・隈研吾 木造建築の物語はこの小さな町からはじまりました。
高知県梼原町にある古い芝居小屋ゆすはら座と出逢った隈研吾。
そこから隈研吾氏と梼原町との長い交流が続き、その縁がきっかけで多くの隈研吾作品が梼原町には存在します。
梼原町内5箇所6つの隈研吾作品が集まる、世界でも類をみない梼原町は町全体がミュージアムと言えます。
木橋ギャラリーの一画にある「隈研吾の小さなミュージアム」を拠点に隈研吾作品に触れる梼原町の町歩きをお楽しみください。
以下に、youtubeにも公開されている同ミュージアム制作の5つの動画を掲載します。
フランスと日本(京都・広島)を拠点とする2M26が、京都の築100年の長屋を改修した、生活の機能を筒状のスペースに収納することで、空間の多目的な使用を可能にした住宅「2m26 Kyoto House」の写真と図面が26枚、archdailyに掲載されています。彼らのウェブサイトの作品ページではその他の建築の写真も閲覧可能です。
彼らのプロフィールは以下。
2m26 について
「2m26」は住まいに関する10年の研究と実績を元に ブランドとして2015年に設立。
デザインと構造の双方から「2m26」はより良い住まいのためのツールを提供/手作りでしかも経済的、そして贅沢/ オーダーメイドで作られたオリジナルな作品/無垢材、自然系木材保護塗料仕上げも可能、環境を考え/シンプルで、美しく実用的。代表者:
メラニー・エレスバク/アーティスト/建築家
セバスチャン・ルノー/アーティスト/建築家ブランド名「2m26」の由来 :
人間が腕を伸ばして立ったその高さが約2m26。この「2m26」はル・コルビュジエの「モデュロール」に由来しており、人体と黄金比に基づいた一つの「基準寸法」と考えられています。ル・コルビュジエのグループは、ウィトルウィウス、ミケランジェロやレオナルド・ダ・ヴィンチなどの過去の芸術家も使っていた黄金比に関する数々の研究をもとに、この「モデュロール」を作り上げました。
「この比率言語は悪を困難に、善を容易ならしめる」アインシュタイン。
増田信吾と大坪克亘に、建築を学び始めた頃のエピソードを通して、現在の設計に対する「本当に必要か?」というスタンスを解明しようするインタビューが、ソトコトに掲載されています。
ユルゲン・マイヤー・Hとアレクサンダー・エルマン・アーキテクチャー&デザイン(Alexander Erman Architecture & Design)が設計した、ロシア・モスクワの、緑化した屋根と有機形状の平面によって風景と建築を連続させようと試みた住宅「Residence n. n」の写真と図面が25枚、archdailyに掲載されています。