ホルヘ アルマザン+慶応義塾大学アルマザン研究室による、山梨県の酒蔵のコンバージョン「サケウェアハウス」

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ホルヘ アルマザン+慶応義塾大学アルマザン研究室による、山梨県の酒蔵のコンバージョン「サケウェアハウス」

architecture, feature

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all photos(C)Montse Zamorano

ホルヘ アルマザン+慶応義塾大学アルマザン研究室が設計を手掛けた、山梨県の酒蔵のコンバージョン「サケウェアハウス」です。

このプロジェクトは、日本の伝統的な蔵のコミュニティースペースへのコンバージョンである。地域の再活性化を目的に、地域市民団体と共同で この建物の修復改修を行った。

この蔵は日本の地方小都市である山梨県市川三郷町に位置し、もとは酒造施設の一部であった。この酒造施設の母屋は商店街に、そして対象の蔵は裏路地に面している。この蔵の所有者は蔵の一部を残し、劣化が著しい部分の解体を行っていた。残存する構造のみが当時の裏路地沿いに建っていた蔵の面影を残している。取り壊さずに残された蔵の壁も損傷を受け、町なかに残された特徴のない空白空間となっていた。そこで私たちは残った蔵とその周辺空間を住民のためのパブリックスペースとして開き、再活用することを提案した。

※以下の写真はクリックで拡大します

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以下、建築家によるテキストです。

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このプロジェクトは、日本の伝統的な蔵のコミュニティースペースへのコンバージョンである。地域の再活性化を目的に、地域市民団体と共同で この建物の修復改修を行った。

この蔵は日本の地方小都市である山梨県市川三郷町に位置し、もとは酒造施設の一部であった。この酒造施設の母屋は商店街に、そして対象の蔵は裏路地に面している。この蔵の所有者は蔵の一部を残し、劣化が著しい部分の解体を行っていた。残存する構造のみが当時の裏路地沿いに建っていた蔵の面影を残している。取り壊さずに残された蔵の壁も損傷を受け、町なかに残された特徴のない空白空間となっていた。そこで私たちは残った蔵とその周辺空間を住民のためのパブリックスペースとして開き、再活用することを提案した。

地域市民団体との1年間の共同デザインの中で、私たちは展示会や会合、会議やパフォーマンスのための多目的スペースに酒造を改修することで、新たな公共性を導入することを提案した。 模型やパースを地域市民団体と共有し、コメントを重ねることで、当初想定していなかったプログラムやデザインを設計に組み込むことができた。私たちはただ歴史ある蔵を保存するのではなく、歴史的、建築的な特徴を保ちつつも、新しさを与えることを目的とした。この目的のため、デザインにおいて、私たちは日本の伝統的なマテリアルやエレメントに新たな形と利用方法を与えつつ用いた。

はじめに、すべての壁と開口を補修した、そしてなるべく元の瓦を保存しながら、屋根を改修した。そして、 伝統的な蔵で多くみられるエレメントである木の腰板を新たに導入した。これらの復元作業に加え、私たちは蔵にキャラクターを与えることと、敷地の西側に位置する都市の空白を利用することを計画した。私たちは、蔵から広がる舞台とともにこの空白を小さな広場にしようと考えた。

この舞台は、蔵の内外をつなぐとともに、内部と外部においてイベントを行うことができる。この舞台を蔵と統合させるために、 この舞台に蔵の腰板と同じ材料と高さを用いた。この腰板は連続的に形を変え、パフォーマンスを行うためのプラットフォームになる。

私たちはまた、展示会に適した形にするため蔵のインテリアを改修した。そこでは、スポットライトのためのライトレールや屋根構造を照らすための間接光を新たに設置した。

周囲の空間に関して、商店街から裏路地をつなぐように新たな動線をデザインし、蔵周囲の庭を楽しめる機会を住民に提供している。この新たな動線は伝統的なエレメントとしてしばしば日本の庭園で見られるとび石によってつくられている。しかしながら、今回、これらのとび石はコンクリートを流し込んだ人工のもので、様々なサイズと形の「とび石」を設置した。小さなものは道になり、大きなものは舞台前で留まるための場所となる。これらのとび石は実寸で敷地においてそれぞれの形とサイズの試験を行い、そして型枠をベニヤによって作成した。自然な石のようにそれぞれのとび石は別々の形とサイズを持ち、それらの配置やサイズ、形は庭のなかで、豊かな活動を引き起こす。

このプロジェクトは、地域市民団体との親密なコラボレーションのなかで、町なかの見捨てられていた敷地に新しいパブリックスペースをつくりだした。ここは都市のスプロールと中心市街地の空白化で公共生活がほとんど廃れてしまった町なかで人々の集まるきっかけとなる。とび石や、木の腰板のような伝統建築のエレメントを再解釈し新たな使い方を組み込むことによって、新しさと古さを混ぜ合わせた。この町の住民への効果に加え、私たちはこのプロジェクトが日本の郊外のなかに多く残る伝統的な蔵の新たな活用のための知見となればと考えている。

■建築概要
設計:ホルヘ アルマザン + 慶応義塾大学アルマザン研究室
デザインチーム: ホルヘ アルマザン, 井上 岳, 高山 将太, 清水 希未, 辻 知也, 杉山 真帆, 草野 萌, 原 里絵香
所在地: 山梨県市川三郷町
タイプ:リノベーション
竣工:2016


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