川口裕人 / 1110建築設計事務所による、大阪の、築80年3軒長屋の一軒を店舗に改修した「炭kappo hirac」

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川口裕人 / 1110建築設計事務所による、大阪の、築80年3軒長屋の一軒を店舗に改修した「炭kappo hirac」

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川口裕人 / 1110建築設計事務所による、大阪の、築80年3軒長屋の一軒を店舗に改修した「炭kappo hirac」です。お店の情報はこちらで

既存の壁を左官で白く塗りあげてから、薄めた墨を雑巾に染み込ませて擦り付けてみたり、既存の文脈には無い大きなパンチングメタルを壁に掛け、サンダーで傷つけてみたり、既存建物が持つ空間的なノイズと新設部分が持つ異物感の存在比を現地で確認しながら、慎重にチューニングを行うイメージで設計と施工を進めた。
結果としてそれは、モダンと伝統の対立を乗り越えた空間の状態を探る行為であったように思う。
店舗のロゴも内装と同様の考えに基づきデザインした。

以下、建築家によるテキストです。

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大阪市谷町六丁目にある築80年の3軒長屋の一軒の改修。

建築とは時代の記憶装置としての役割を持ち、その意味においては映画に共通する側面を持つように思う。
古民家を含む伝統建築の改修物件では、「既存建物」という映画の名シーンやセリフのみを取り出して展示するような手法が多く取られているように感じ、そこにある種の窮屈さを覚えている
「既存建物」という大きな物語を踏襲しながら、続編映画を作るように新たな物語を紡いでゆく、そんな在り方を模索したいと考えた。

hiracは「オーストラリアワインと炭火割烹」という独創的なマリアージュを提案する料理店なので、提供される料理とワイン、そして空間との調和を図るため、古民家に積み重ねられて来た時間を尊重しつつも、伝統的な和風趣向を意識的に裏切り、別々だった存在があたかもひとつの存在のように調和した状態を目指している。

既存の壁を左官で白く塗りあげてから、薄めた墨を雑巾に染み込ませて擦り付けてみたり、既存の文脈には無い大きなパンチングメタルを壁に掛け、サンダーで傷つけてみたり、既存建物が持つ空間的なノイズと新設部分が持つ異物感の存在比を現地で確認しながら、慎重にチューニングを行うイメージで設計と施工を進めた。
結果としてそれは、モダンと伝統の対立を乗り越えた空間の状態を探る行為であったように思う。
店舗のロゴも内装と同様の考えに基づきデザインした。
オーナー家の家紋(六角家紋)の伝統紋様をベースに、3つのワイングラスのシンプルなシルエットを120度ずつ回転配置することで、内側に新しい六角形を作り出し、ワイングラスという新しいモチーフと家紋の幾何学的調和を図っている。

■建築概要
物件名:炭kappo hirac
設計:1110建築設計事務所
植栽:そら植物園
所在地 :大阪府大阪市
用途 :飲食店
工事種別:改修
構造 :木造
竣工:2017年4月


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