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川口裕人 / 1110建築設計事務所による、大阪・河内長野市の、住宅+事務所「公園と畑の家」

946.11川口裕人 / 1110建築設計事務所による、大阪・河内長野市の、住宅+事務所「公園と畑の家」

architecture|feature
1110建築設計事務所コンバージョンリノベーション事務所住宅大阪川口裕人
川口裕人 / 1110建築設計事務所による、大阪・河内長野市の、住宅+事務所「公園と畑の家」 photo©1110建築設計事務所

川口裕人 / 1110建築設計事務所による、大阪・河内長野市の、住宅+事務所「公園と畑の家」です。

北側を畑、南側を公園に挟まれた敷地環境の中に建つ築45年の平屋を住居兼事務所に改修しました。
改修物件にまつわる「既存/新設」の対比関係だけではなく、ここでは「公園/畑」や「住居/事務所」などといった複数の対要素をどのように共存させるかが課題でした。

以下の写真はクリックで拡大します

川口裕人 / 1110建築設計事務所による、大阪・河内長野市の、住宅+事務所「公園と畑の家」2つのスペースを貫通するテーブル photo©1110建築設計事務所
川口裕人 / 1110建築設計事務所による、大阪・河内長野市の、住宅+事務所「公園と畑の家」リビング・ダイニング photo©1110建築設計事務所
川口裕人 / 1110建築設計事務所による、大阪・河内長野市の、住宅+事務所「公園と畑の家」ダイニング photo©1110建築設計事務所
川口裕人 / 1110建築設計事務所による、大阪・河内長野市の、住宅+事務所「公園と畑の家」図書室兼打合せ室 photo©1110建築設計事務所
川口裕人 / 1110建築設計事務所による、大阪・河内長野市の、住宅+事務所「公園と畑の家」ダイニングと図書室のつながり photo©1110建築設計事務所
川口裕人 / 1110建築設計事務所による、大阪・河内長野市の、住宅+事務所「公園と畑の家」玄関(トップライト、鏡、天井のみ新設) photo©1110建築設計事務所
川口裕人 / 1110建築設計事務所による、大阪・河内長野市の、住宅+事務所「公園と畑の家」キッチン photo©1110建築設計事務所
川口裕人 / 1110建築設計事務所による、大阪・河内長野市の、住宅+事務所「公園と畑の家」洗面室 photo©1110建築設計事務所
川口裕人 / 1110建築設計事務所による、大阪・河内長野市の、住宅+事務所「公園と畑の家」浴室 photo©1110建築設計事務所
川口裕人 / 1110建築設計事務所による、大阪・河内長野市の、住宅+事務所「公園と畑の家」障子の隙間から光と風を導いている photo©1110建築設計事務所

以下は、改修前の様子。

以下の写真はクリックで拡大します

川口裕人 / 1110建築設計事務所による、大阪・河内長野市の、住宅+事務所「公園と畑の家」改修前の様子

以下、建築家によるテキストです。


北側を畑、南側を公園に挟まれた敷地環境の中に建つ築45年の平屋を住居兼事務所に改修しました。
改修物件にまつわる「既存/新設」の対比関係だけではなく、ここでは「公園/畑」や「住居/事務所」などといった複数の対要素をどのように共存させるかが課題でした。

コストを抑えるために既存の構造体と間仕切は極力残す必要がありました。
唯一行った操作は、もともと南北に長く配されていたLDKを、庭のある南側(=公園側)に面して配置し直し、比較的静かな北側(=畑側)に面して事務所スペースを配置したことです。
しかし、「南=公園=住居スペース / 北=畑=事務所スペース」という構図が、この小さな家に対して少し構成力が強すぎて、公園と畑に挟まれて生活するという環境固有の感覚が分断されてしまうように感じました。
そこで、その関係性を崩すために住居スペースと事務所スペースの境界に大きなテーブルと小窓を挿入してみました。
この大きなテーブルは機能的には、住居側はダイニングテーブル、事務所側は打合せテーブルとなっています。
住居と事務所の境界面に同じ素材・同じ形状のテーブルを挿入して、対比的な構成の中に小窓を通した風景の繋がりをつくり、公園と畑に挟まれた環境に身を置く心地良さを増幅させようと考えました。

次に、既存部分と新設部分の関係についても対比的ではない「ある種の共犯関係」を散りばめることを考えました。
既存部分と改修部分のチューニングを行う感覚で、マテリアルが持つ微妙なニュアンスを現地で確認しながら、新しさの中にラフな違和感を与えること、空間に不確かなノイズを発生させることを意識しました。

玄関のパーケットフローリング材と図書室の天井の木毛セメント板の素地材の割付
床材のラワンベニアの板割寸法と障子の桟の割付と見付寸法
水回りの腰壁のタイルと玄関ポーチのタイルの質感
リビングの壁・天井の左官下地材と独立木柱の亜鉛めっき塗料の塗り厚

など、仕上と寸法のイレギュラーな関係を相互に関連付け、それぞれの要素が空間の伏線となるように編集しました。

その中で唯一「欄間ガラス付きの建具」という形式だけは、小さな関連性を持つ多様な要素群とは別に、一貫した構成要素として全体に展開させています。
この「欄間ガラス付きの建具」という形式は今回新たに持ち込まれたものではなく、もともと既存の住宅が持っていたボキャブラリーです。
アノニマスな空間が持つ形式を尊重し、既存のボキャブラリーを転用することで、この住宅に蓄積された時間を継承され、既存と新設という概念を越えた物語が続いていく、そんな余韻のようなものを空間に与えたいと考えました。

■建築概要
竣工年月:2017.08
所在地:大阪府河内長野市
用途:住宅+事務所
構造:木造
敷地面積:155.00m2
延床面積:96.35m2

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    伊藤維による、東京・渋谷区の、グローバル・スタートアップ企業の新社屋「Office Empath」

    2,108.74 伊藤維による、東京・渋谷区の、グローバル・スタートアップ企業の新社屋「Office Empath」

    architecture|feature
    事務所伊藤維奥田正治東京渋谷
    伊藤維による、東京・渋谷区の、グローバル・スタートアップ企業の新社屋「Office Empath」 photo©奥田正治

    伊藤維による、東京・渋谷区の、グローバル・スタートアップ企業の新社屋「Office Empath」です。

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    事務所伊藤維奥田正治東京渋谷
    2018.09.21 Fri 16:21
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    タイのスワンナプーム空港設計コンペの勝利案が、隈研吾の建築に類似していると指摘され議論になっているようです

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    タイのスワンナプーム空港設計コンペの勝利案が、隈研吾の建築に類似していると指摘され議論になっているようです
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    タイ空港隈研吾
    2018.09.21 Fri 15:49
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    駒田建築設計事務所による、東京・江戸川区のコワーキング・カフェ・集住の複合施設「西葛西APARTMENTS-2」のオープンハウスが開催

    108.26 駒田建築設計事務所による、東京・江戸川区のコワーキング・カフェ・集住の複合施設「西葛西APARTMENTS-2」のオープンハウスが開催

    日程
    2018年9月24日(月)
    architecture|exhibition
    事務所店舗東京複合ビル集合住宅駒田剛司駒田由香
    駒田建築設計事務所による、東京・江戸川区のコワーキング・カフェ・集住の複合施設「西葛西APARTMENTS-2」のオープンハウスが開催されます
    komada-archi.info

    駒田建築設計事務所が設計した、東京・江戸川区のコワーキング・カフェ・集住の複合施設「西葛西APARTMENTS-2」のオープンハウスが開催されます。開催日時は9月24日(月)10:00〜15:00。リンク先に建築の図面や場所の情報も掲載されています。

    私どもが企画設計監理をしてまいりました「集う× 住む× 働く× 商う」場を地域に提供することを目的とした街の小さな複合施設「西葛西APARTMENTS-2」が竣工致しました。1F はベーカリーカフェ「gonnno bakery market」、2F はコワーキングスペース「Far East of Tokyo× 駒田建築設計事務所」、3,4Fは6戸の賃貸集合住宅。隣接する「西葛西APARTMENTS」(2000年竣工)との間に設けたオープンスペース「7丁目PLACE」は街に開かれ、オープンハウス当日は「やどり木」主催
    のマルシェ「パンのある食卓と、日々。」を同時開催予定です。
    お誘い合わせの上、是非お立ち寄り頂ければと思います。

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    事務所店舗東京複合ビル集合住宅駒田剛司駒田由香
    2018.09.21 Fri 15:16
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    スティーブン・シェンク+服部大祐 / Schenk Hattoriによる、スペイン・マドリッドでの日本の妖怪文化を紹介する展覧会の会場構成

    920.21 スティーブン・シェンク+服部大祐 / Schenk Hattoriによる、スペイン・マドリッドでの日本の妖怪文化を紹介する展覧会の会場構成

    architecture|feature
    Schenk Hattoriスティーブン・シェンクスペイン会場構成服部大祐
    スティーブン・シェンク+服部大祐 / Schenk Hattoriによる、スペイン・マドリッドでの日本の妖怪文化を紹介する展覧会の会場構成 photo©Schenk Hattori

    スティーブン・シェンク+服部大祐 / Schenk Hattoriによる、スペイン・マドリッドでの日本の妖怪文化を紹介する展覧会「Yōkai: Iconografía de lo fantástico」の会場構成です。

    日本の妖怪文化を取り上げたこの企画展は、日本・スペイン外交関係樹立150周年を記念して、マドリッドにある1752年創立の王立サン・フェルナンド美術アカデミーにて開催された。

    日本文化に馴染みのない鑑賞者が多く訪れること、展示品の大部分を絵巻物が占めていたことから、絵巻物の特性である右から左へと繰広げながら鑑賞する形式に倣い、細長い展示空間を反時計回りで一筆書きのように巡る会場構成とした。

    一般的に企画展の空間は、”展示空間”-”什器”-”展示品”というレイヤーで構成されるが、この”展示空間”と”什器”の距離感を近づけることで、より”展示品”の存在を際立たせることが出来るのではと考え、空間の面(壁面・床面)に直接取り付く什器を設計した。搬入の都合により1500mm幅でユニット化された展示ケース群は、現場での施工精度を考慮した連結部のディテールにより、仮設感の無い一繋がりの展示ケースとして立ち現れる。

    展示品に応じて用意された数タイプの什器は、全て共通して脚が無く特徴的な横架材により支えられている。静的な展示空間に唯一残されていた既存の西洋的装飾としてのアーチ壁と、日本家屋の軒空間を連想させるこの構造材が、この企画展ならではの独特な緊張感を持って共存している。

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    Schenk Hattoriスティーブン・シェンクスペイン会場構成服部大祐
    2018.09.21 Fri 13:53
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    SUGAWARADAISUKE建築事務所による、秋田の酒蔵が運営する地域拠点「下タ町醸し室HIKOBE」

    703.69 SUGAWARADAISUKE建築事務所による、秋田の酒蔵が運営する地域拠点「下タ町醸し室HIKOBE」

    architecture|feature
    SUGAWARADAISUKE建築事務所コミュニティ施設コンバージョンリノベーション秋田菅原大輔
    SUGAWARADAISUKE建築事務所による、秋田の酒蔵が運営する地域拠点「下タ町醸し室HIKOBE」 photo©Photo Office-K(コンドウ ダイスケ)
    SUGAWARADAISUKE建築事務所による、秋田の酒蔵が運営する地域拠点「下タ町醸し室HIKOBE」 photo©Photo Office-K(コンドウ ダイスケ)

    SUGAWARADAISUKE建築事務所による、秋田の酒蔵・福禄寿酒造が運営する地域拠点「下タ町醸し室HIKOBE」です。建築の場所はこちら。

    300年以上の歴史をもつ秋田県五城目町の福禄寿酒造が運営する地域拠点。本計画では、日本酒を醸す風景に埋め込まれた歴史と文化を継承し、この町らしい未来の風景を発信する地域拠点です。

    複数回の増築で複雑化した既存建物を減築し、三角庇と開閉するビックドアによるmicroスケールの増築を行うことで機能性と耐震性を確保しました。極寒期に風除室として機能するこの半屋外空間によって、表通り-裏庭-酒蔵-朝市通りをつなぎ合わせる歩行ネットワークと賑わいをつくりました。

    室内の設計では、既存の木下地や欄間、使いこまれた建具や家具などと、新設される部材や素材を一体的に扱うことで、時間の中で成熟された価値とこれから積み重ねられる価値が同居するデザインを目指しました。新設された開口とテラスからは、町の象徴である森山を望むことができます。

    「HIKOBE」は、酒の販売や試飲だけでなく、地域文化の展示や発信、まちのリビングルームとして、開かれており、町内外の老若男女が自由に集い、留まることができます。この場所は、歴史と未来、地域内外、モノ・コト・ヒトがつがなる、交流型の新しい公共空間です。

    microな手法で地域を大きくアップデートする
    micro public networkとは、100㎡程度の小規模拠点を広域に点在させ、様々なイノベーションと共にネットワークさせる手法です。それは段階的な開発と小規模な投資によって、歴史的な風景を守りながら都市的な利便性をアップデートし、地方が優位性を持つ新しい社会に導きます。特に近隣住区と同規模の人口5,000人程度のコミュニティーは大きな可能性を持っているといえるでしょう。この人口規模は社会的インパクトを持ちながら、情報技術や自動運転、経済システムや働き方などのイノベーションに対して敏感に反応します。
    町内の主要道路に面する「HIKOBE」は、本計画周辺をつなぐだけでなく、村全体にモノ・コト・ヒトの流れを生むmicro public networkの中心拠点と位置付けています。町外にもプレゼンスを発揮するBABAME BACEやSHARE VILLAGEといった主要施設と連携したmicro public networkの構築と、モノ・コト・ヒトの活性化を目指しています。

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    SUGAWARADAISUKE建築事務所コミュニティ施設コンバージョンリノベーション秋田菅原大輔
    2018.09.21 Fri 11:13
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    Eureka / 稲垣淳哉+佐野哲史+永井拓生+堀英祐による、埼玉の住宅「Eagle Woods House」

    3,890.37 Eureka / 稲垣淳哉+佐野哲史+永井拓生+堀英祐による、埼玉の住宅「Eagle Woods House」

    architecture|feature
    Eureka住宅佐野哲史埼玉堀英祐大倉英揮永井拓生稲垣淳哉
    Eureka / 稲垣淳哉+佐野哲史+永井拓生+堀英祐による、埼玉の住宅「Eagle Woods House」 photo©黒目写真館/大倉英揮

    Eureka / 稲垣淳哉+佐野哲史+永井拓生+堀英祐が設計した、埼玉の住宅「Eagle Woods House」です。同作品の動画はこちらにあります。

    敷地は、関東平野の中央を流れる古利根川の、自然堤防として生まれた森である。土砂が堆積し形成された森は、古くから村落が広がってきた。現在は圏央道などの整備や住宅地開発が進み、変化のただ中にある。一方、建主の幼期の遊び場だった森は、ここ20年暗く閉ざされ、下草が繁茂し、光が地表まで届かない状況だった。

    そこで、まず森に分け入り、野帳に樹木植生や地形、環境、眺望、森を貫く計画道路等を記して地図を描いた。家族は将来、子供部屋や仕事場を森に増築する予定で、地図は、森の将来像を含めたものとなった。これは、森の緩やかな形成史を継いでいくように、新しい家族の暮らしを重ねていく作業である。今日、自然災害や気候変動により、大地の自明性が失われる中、住居を土地の大きな物語と結び、一方本来固定しない、変化する生活のダイナミズムを召喚する。

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    Eureka住宅佐野哲史埼玉堀英祐大倉英揮永井拓生稲垣淳哉
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    妹島和世ら女性建築家3人が、プラダの為にバッグをデザイン

    54.13 妹島和世ら女性建築家3人が、プラダの為にバッグをデザイン

    architecture|fashion
    妹島和世
    妹島和世ら女性建築家3人が、プラダの為にバッグをデザインしたそうです
    www.wwdjapan.com

    妹島和世ら女性建築家3人が、プラダの為にバッグをデザインしたそうです。WWD JAPANが伝えています。過去にプラダは、メンズ2018年秋冬コレクションで、ヘルツォーク&ド・ムーロンやOMAに洋服のデザインを依頼したこともありました。

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    妹島和世
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    永山祐子の設計で、奈良・大和高田市にショッピングモールが建設中

    270.65 永山祐子の設計で、奈良・大和高田市にショッピングモールが建設中

    architecture|remarkable
    商業施設奈良永山祐子
    永山祐子の設計で、奈良・大和高田市にショッピングモールが建設されていて、公式サイトにパースが掲載されています
    www.oaktown.co.jp

    永山祐子の設計で、奈良・大和高田市にショッピングモールが建設されていて、公式サイトにパースが2枚掲載されています。ソースはこちら。

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    商業施設奈良永山祐子
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    • ほか
    2018.9.22Sat
    • 太田浩史 / ヌーブが、くまもとアートポリスの「南阿蘇鉄道高森駅周辺再開発グランドデザイン」プロポで最優秀者に
    • ジョン・ポーソンが内装を手掛けた、東京・表参道のジルサンダーの旗艦店の写真

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