神谷勇机+石川翔一 / 1-1 Architectsが設計した、愛知・名古屋市の住宅「House IT 三方吹抜けと密度」です。
愛知県では、未だ建て売り住宅が多く販売されており、それらは収益性と販売のしやすさから建蔽率いっぱいで、内部をnLDKのnを増やすように分節される。これにより町は高密化し、採光通風条件が悪化すると共に、人びとは過密で不自由な内部に閉じ込められる。
対象敷地は、その半分が傾斜地のために、周辺相場の半額以下で売れ残っていたが、土地探しに同行した際にこの敷地に可能性を見出し建主と購入を決めた。
まず、敷地の平地部分に崖条例ライン、2項道路セットバックライン、延焼ライン(3m)という各種規制を避けるようにヴォリュームを配置。これにより、住宅密集地において、町に抜けを提供しつつ、採光通風を確保できる。
内部は、大きな空間に2階を吊る構造で、西南北の3方を幅770mm程度の吹抜けとした。これにより、周囲からバッファーゾーンを確保すると共に、外壁面を2階の延焼ラインから解放する。そうすることで、防火設備を使う必要がなくなり、建具の予算を抑えながら上下階同時に光を取り入れ、家族の暮らしも繋いでいく。この3方吹抜けをつくり出すために、外部にφ=10mmの既製品ブレースを設置し、耐風圧性を確保した。
建築家が土地のポテンシャルを再考し、建て売り住宅と同程度の予算で建築することで、町や人にとっての最適な密度や空間、暮らしが生まれることを考えた。
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■建築概要
作品名:House IT 三方吹抜けと密度
所在地:愛知県名古屋市
主要用途:専用住宅
構造:木造2階建て
設計:1-1 Architects 一級建築士事務所
構造:小松宏年構造設計事務所
施工:平田建築株式会社
造園:moss green ikkei
キッチン:イリエ制作所
敷地面積:305.31m2
建築面積:60.07m2
延床面積:101.04m2
設計期間:2019年1月~2019年6月
施工期間:2019年7月~2020年2月
撮影:1-1 Architects 一級建築士事務所
建材情報種別 | 使用箇所 | 商品名(メーカー名) | 外装・屋根 | 屋根 | シート防水
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外装・壁 | 外壁 | ガルバリウム鋼板 丸波
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外装・建具 | 窓 | アルミ製建具(LIXIL)
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内装・床 | 床1 | ビニル床タイル(タジマ)
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内装・床 | 床2 | ヒノキ合板+OS
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内装・床 | 床3 | コンクリート金ゴテ仕上げ
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内装・壁 | 壁1 | モイス(アイカ)
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内装・壁 | 壁2 | 針葉樹合板+OS
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内装・天井 | 天井1 | 針葉樹合板+OS
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内装・天井 | 天井2 | 木梁現し+OS
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