山田守建築事務所が設計した、東京・千代田区の「日本武道館」です。1964年に山田守が完成させた建築を2019年・2020年と段階的に増築・改修しています。施設の公式ページはこちら。
日本武道館は、1964年アジア開催初の東京オリンピックを機に建設された。建設地は、皇居北の丸の一角であり、現在森林公園として整備開放された北の丸公園である。
多くの人々に愛され維持され続けてきた日本武道館は、2020年東京オリンピック開催に伴い、柔道・空手競技会場に決定した。オリンピックを機に施設性能の向上及び将来も末永く利用されるよう増改修工事が行われることとなった。
北の丸公園に建つ半世紀以上を経た歴史ある建築の保存継承の仕方も一つの課題であったため、イメージを継承する形で意匠性の向上及び安全性の向上を図りながら丁寧に設計を行った。
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以下、建築家によるテキストです。
再生と成長
―土地及び武道館のコンテクストを再度読み込み、日本武道館のイメージの継承と北の丸公園との調和を図るー
日本武道館は、1964年アジア開催初の東京オリンピックを機に建設された。建設地は、皇居北の丸の一角であり、現在森林公園として整備開放された北の丸公園である。
多くの人々に愛され維持され続けてきた日本武道館は、2020年東京オリンピック開催に伴い、柔道・空手競技会場に決定した。オリンピックを機に施設性能の向上及び将来も末永く利用されるよう増改修工事が行われることとなった。
北の丸公園に建つ半世紀以上を経た歴史ある建築の保存継承の仕方も一つの課題であったため、イメージを継承する形で意匠性の向上及び安全性の向上を図りながら丁寧に設計を行った。
■建築概要
建築名称:日本武道館
建築主:公益財団法人 日本武道館
所在地:東京都千代田区北の丸公園2番3号
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・本館(既存棟 改修)
用途:観覧場
面積:21,458㎡(延床面積) 8,422㎡(建築面積)
構造・規模:RC造 一部S造(大屋根)地上3階、地下2階建
竣工年月日:2020年7月
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・中道場棟(増築)
用途:スポーツ練習場
面積:3,048㎡(延床面積) 1,473㎡(建築面積)
構造・規模:SRC造 一部S造(屋根) 地上1階、地下2階建
竣工年月日:2019年8月
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設計監理
・改修・増築
山田守建築事務所
意匠:宮原浩輔 永塚忠義 植松千明
構造:高田洋一 中村和行
設備:総合設備コンサルタント 坂口圭志 石田潤
・ライトアップ
石井幹子デザイン事務所
山田守建築事務所
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施工
・改修・増築・ライトアップ
竹中工務店 細田英一, 瀧澤英明, 西出和弘, 今林一哉, 神薗良彦, 蒲池俊之, 和田武士
電気:日本電設工業
衛生:須賀工業
空調:高砂熱学工業
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写真撮影:山田新治郎、株式会社エスエス 小椋直浩
ライトアップ写真提供:石井幹子デザイン事務所