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2021.2.11Thu
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日本工業大学吉村研究室+田中正洋による、建築設計課題の導入として企画された、シークエンス模型ワークショップ「ビー玉ビルディング」
photo©日本工業大学吉村研究室

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architecture|feature
プロダクト建材(内装・その他)田中正洋吉村英孝日本工業大学吉村研究室
日本工業大学吉村研究室+田中正洋による、建築設計課題の導入として企画された、シークエンス模型ワークショップ「ビー玉ビルディング」菅原太一案 photo©日本工業大学吉村研究室
日本工業大学吉村研究室+田中正洋による、建築設計課題の導入として企画された、シークエンス模型ワークショップ「ビー玉ビルディング」石塚由梨案 photo©日本工業大学吉村研究室

日本工業大学吉村英孝研究室+田中正洋が企画した、日本工業大学工学部建築学科3年生の前期設計演習導入部のシークエンス模型ワークショップ「ビー玉ビルディング」の写真と動画です。

模型の中でビー玉を転がすと何が変わるだろう?
このワークショップを通して得た答えのひとつは、模型を見る目が変わる、ということだ。

模型は多くの場合、鳥の目(鳥瞰)で見ている。ところが、ビー玉を目で追いはじめると一転、それは虫の目に変わり、模型への没入の度合いが増す。

建築家によるテキストより

今回のワークショップは、延床面積1500m2、4階建て複合型オフィスビルの設計課題の導入部において、立体空間を発想するための柔軟体操として採用した。そのため、その後に控える設計課題への移行がスムーズに行われるよう、幾つかのルールを加えた。

(1)縦動線は各フロア2つ設ける=二方向避難を提案的に成立させる。
(2)平面形は正方形とする=平面形に方向性が無いため、空間に方向や勾配を自由に与えやすい。
(3)各フロアに通過ゲートを設ける=フロア全体を使い尽くす。また、ビー玉は直径約16mmのものを用いたが、縮尺1/100の模型では人の身長や必要廊下幅を表している。

これらを通して、多くの参加者は機能的に部屋を並べることを避け、空間を立体的な繋がりとして表現するようになり、そこで生まれた場所の使い方により必要機能を満たす発想もあることに気づき始めたようだ。

建築家によるテキストより

以下の写真はクリックで拡大します

日本工業大学吉村研究室+田中正洋による、建築設計課題の導入として企画された、シークエンス模型ワークショップ「ビー玉ビルディング」菅原太一案 photo©日本工業大学吉村研究室
日本工業大学吉村研究室+田中正洋による、建築設計課題の導入として企画された、シークエンス模型ワークショップ「ビー玉ビルディング」菅原太一案 photo©日本工業大学吉村研究室
日本工業大学吉村研究室+田中正洋による、建築設計課題の導入として企画された、シークエンス模型ワークショップ「ビー玉ビルディング」菅原太一案 photo©日本工業大学吉村研究室
日本工業大学吉村研究室+田中正洋による、建築設計課題の導入として企画された、シークエンス模型ワークショップ「ビー玉ビルディング」石塚由梨案 photo©日本工業大学吉村研究室
日本工業大学吉村研究室+田中正洋による、建築設計課題の導入として企画された、シークエンス模型ワークショップ「ビー玉ビルディング」石塚由梨案 photo©日本工業大学吉村研究室
日本工業大学吉村研究室+田中正洋による、建築設計課題の導入として企画された、シークエンス模型ワークショップ「ビー玉ビルディング」石塚由梨案 photo©日本工業大学吉村研究室

以下、建築家によるテキストです。


鳥の目/虫の目
模型の中でビー玉を転がすと何が変わるだろう?
このワークショップを通して得た答えのひとつは、模型を見る目が変わる、ということだ。

模型は多くの場合、鳥の目(鳥瞰)で見ている。ところが、ビー玉を目で追いはじめると一転、それは虫の目に変わり、模型への没入の度合いが増す。

虫の目を得ると、模型を介しての空間認識が多彩となり奥行きも増す。そこから湧いてくる空間的発想は2次元の図面では表しきれないため、模型を前に直接立体を考えるよう参加者達は変わっていく。

立体的なシークエンス
建築模型は一般に、空間自体の形状や間取りは表しやすいが 、移動や場面展開など、時間を含めた空間体験は表しにくい。しかし、その中でビー玉を転がすと、それを見る行為は模型に次のような建築的意味を加える。

(1)ビー玉を目で追う=人の動きの追体験。
(2)模型を回して見る=場面転換や振り向きの再現。
(3)ビー玉がよく見える/見えない=室内の開放性/閉鎖性。

これら動線空間の疑似体験を通して参加者達は、玉転がしゲームとしての満足度は立体的に空間を組み合わせた方が高くなると感じ始め、シークエンスを立体的に操るようになっていく。

立体発想の柔軟体操
今回のワークショップは、延床面積1500m2、4階建て複合型オフィスビルの設計課題の導入部において、立体空間を発想するための柔軟体操として採用した。そのため、その後に控える設計課題への移行がスムーズに行われるよう、幾つかのルールを加えた。

(1)縦動線は各フロア2つ設ける=二方向避難を提案的に成立させる。
(2)平面形は正方形とする=平面形に方向性が無いため、空間に方向や勾配を自由に与えやすい。
(3)各フロアに通過ゲートを設ける=フロア全体を使い尽くす。また、ビー玉は直径約16mmのものを用いたが、縮尺1/100の模型では人の身長や必要廊下幅を表している。

これらを通して、多くの参加者は機能的に部屋を並べることを避け、空間を立体的な繋がりとして表現するようになり、そこで生まれた場所の使い方により必要機能を満たす発想もあることに気づき始めたようだ。

ワークショップで気づきを促す
設計課題において非常勤講師は建築家として、建築についての個人的観点を学生達に伝えることが求められる。それには、座学や設計演習よりもワークショップ形式が相性がよい。ワークショップはそれを通して気づいて欲しいことの設定とそこに導くガイドのデザインだからだ。

この試みを今回は設計課題の導入演習として採用したが、空間認識のトレーニングとして新たな発見や別の展開もあると感じている。

要望があれば、他校をはじめ、子供や建築以外の方も対象に、ゲームづくりを入口として建築や空間に触れるワークショップとして出張も行いながら、それらを探っていきたい。関心を持たれた方はどなたでも相談してほしい。

■企画概要

名称:「ビー玉ビルディング」
内容:日本工業大学 工学部建築学科 3年前期 設計演習内のワークショップ
時期:2019年4月~7月
動画制作:企画作案・監督 吉村英孝(※1)、田中正洋(※2)
演出・撮影・編集 木村拓登(※3)、髙橋将人(※3)
模型作案・制作 菅原太一(※4)、石塚由梨(※4)
写真・動画:日本工業大学吉村研究室
ワークショップ相談窓口:日本工業大学吉村研究室(ylab@nit-kenchiku.jp)
(※1)日本工業大学 准教授
(※2)非常勤講師
(※3)日本工業大学 吉村英孝研究室 修士2年(当時)
(※4)日本工業大学 工学部建築学科 3年(当時)

建材情報
種別使用箇所商品名(メーカー名)
内装・その他菅原太一案:壁・斜路・柱・床・屋根・柱・添景 

ケント紙
黄ボール紙
ヒノキ角材
ビー玉

内装・その他石塚由梨案:壁・床・屋根・フレーム・腰壁・添景

スチレンボード
バルサ角材
バルサシート
ウッドビーズ
ビー玉

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※この情報は弊サイトや設計者が建材の性能等を保証するものではありません

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プロダクト建材(内装・その他)田中正洋吉村英孝日本工業大学吉村研究室
2021.02.11 Thu 07:09
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    二俣公一 / ケース・リアルによる、北海道・倶知安町の別荘「CHALET W」 photo©志摩大輔

    二俣公一 / ケース・リアルが設計した、北海道・倶知安町の別荘「CHALET W」です。

    施主は、海外から毎年日本に短期滞在しているスノーボードの愛好家。
    彼が滞在中に家族と過ごすための場所であり、さらにはゲストとリラックスして交流できるようなシャレーを計画することとなった。

    敷地はスキーリゾートとして有名なニセコエリアの一画で、周囲を白樺に囲まれた雑木林の中にある。
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    2021.02.11 Thu 09:29
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    スノヘッタによる、東京・原宿の店舗「Tokyo Burnside」
    photo©Keishin Horikoshi /SS

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    architecture|feature
    堀越圭晋渋谷区東京小嶋伸也小嶋綾香スノヘッタ原宿
    スノヘッタによる、東京・原宿の店舗「Tokyo Burnside」 photo©Keishin Horikoshi /SS
    スノヘッタによる、東京・原宿の店舗「Tokyo Burnside」 photo©Keishin Horikoshi /SS
    スノヘッタによる、東京・原宿の店舗「Tokyo Burnside」 photo©Keishin Horikoshi /SS

    スノヘッタが設計した、東京・原宿の店舗「Tokyo Burnside」です。スノヘッタ初の東京のプロジェクトで、ローカルアーキテクトを小嶋伸也+小嶋綾香 / 小大建築設計事務所が担っています。

    以下、建築家によるテキストの抜粋・要約です

    東京のストリートカルチャーとアートシーンの中心地、原宿のファミリーマートの上にある「Burnside」は、昼はシェフ主導のカジュアルなカフェ&イーター、夜はバー&ラウンジです。スノヘッタは、ニューヨークのブロンクス地区を拠点とするフード、デザイン、アート集団ゲットー・ガストロの協力を得て、この親密な空間をデザインしました。

    食を使ってコミュニティに力を与えるゲットー・ガストロは、ブロンクス地区を世界文化のインスピレーションと触媒として称賛しています。「Burnside」は、ブロンクス地区と東京が出会うこの創造的なエネルギーの上に構築されています。2012年の設立以来、グローバルな食の伝統を探求するゲットー・ガストロの活動は、アートインスタレーションのようなアプローチで、没入型の料理体験を生み出してきました。この文化の交差点にインスピレーションを受けた、スノヘッタ、en one tokyo、ゲットー・ガストロ、そして地元の建築家 小大建築設計事務所は、職人的で手作りのサウンドシステムデザイナーのデボン・ターンブルとフラワーアーティストの東信とチームを組み、ボデガ(食料雑貨店)とバーの要素を組み合わせた比類のないダイニングとソーシャルな体験を創造しました。

    ニューヨークスタイルのボデガ(日本ではコンビニと呼ばれています)は、東京とブロンクス地区の共通の文化体験であり、手軽に持ち帰りができ、近隣のどこにでもあることから、両都市の都市構造の中で定着しています。Burnside東京は、ファミリーマートの上の2階にあり、コンビニの語彙を利用しています。2階に上がると、ダイニングルームとオープンキッチンが集中して見えるようになっています。壁一面の布張りの窓からは昼間の光が差し込み、昼間はアクティブなカフェのような雰囲気を醸し出し、夜には通りからの光を取り入れて雰囲気のあるラウンジを演出しています。

    昼と夜、カフェとラウンジの間の変化をインテリアデザインのテーマとしています。交差する2つのアーチは、カフェ/ダイニングエリアとキッチンを明確にし、同時に両方のスペースを見渡すことができるようにして、空間の表と裏の境界線を曖昧にしています。ダークな素材のパレットには琥珀色のアクセントがあり、一日中変化する光を反射させながら、東信がデザインした花の彫刻などの装飾的なデザイン要素を際立たせています。最大収容人数30名のダイニングルームは、フロアスペースを最大限に活用できるように、ファミリースタイルのテーブルを特注でデザインしました。

    ダイニングルームは、空間の裏と表が交わるパステーブルのプロセニアムアーチで締めくくられます。ここの中央のパステーブルは、プロジェクトの中心にあるキッチンの人々が集まる場となります。ダイニングルームの敷居の向こうにはオープンキッチンがあり、シェフの活動を中心に、熱と火の料理体験が展開されます。ゲットー・ガストロの意見を取り入れて設計されたキッチンのレイアウトは、将来のシェフがローテーションする際にも容易に適応できるように設計されています。デザインとレイアウトの全体的な柔軟性により、スペースは様々なポップアップ用途やイベントに対応できるようになっています。

    スノヘッタの東京での初のプロジェクトである「Burnside」は原宿の芸術的な雰囲気の中で、柔軟性と創造性に富んだ場所として、ユニークなコラボレーションを実現しました。新進気鋭のシェフを招いたり、カジュアルなコーヒーハウスとして利用したり、リリースパーティーを開催したりと、東京とブロンクス地区が交差するこの洗練された空間で、ゲストの皆様を魅了することでしょう。

    • 残り7枚の写真と建築家によるテキスト
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    堀越圭晋渋谷区東京小嶋伸也小嶋綾香スノヘッタ原宿
    2021.02.11 Thu 07:51
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    2021.2.10Wed
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