architecturephoto®

  • 特集記事
  • 注目情報
  • タグ
  • 建築
  • アート
  • カルチャー
  • デザイン
  • ファッション
  • 書籍
  • 展覧会
  • コンペ
  • 動画
  • テレビ
  • すべてのタグ

建築求人情報

Loading...
2021.2.11Thu
2021.2.10Wed
2021.2.12Fri
日本工業大学吉村研究室+田中正洋による、建築設計課題の導入として企画された、シークエンス模型ワークショップ「ビー玉ビルディング」

5,748.46日本工業大学吉村研究室+田中正洋による、建築設計課題の導入として企画された、シークエンス模型ワークショップ「ビー玉ビルディング」

architecture|feature
プロダクト吉村英孝建材(内装・その他)日本工業大学吉村研究室田中正洋
日本工業大学吉村研究室+田中正洋による、建築設計課題の導入として企画された、シークエンス模型ワークショップ「ビー玉ビルディング」菅原太一案 photo©日本工業大学吉村研究室
日本工業大学吉村研究室+田中正洋による、建築設計課題の導入として企画された、シークエンス模型ワークショップ「ビー玉ビルディング」石塚由梨案 photo©日本工業大学吉村研究室

日本工業大学吉村英孝研究室+田中正洋が企画した、日本工業大学工学部建築学科3年生の前期設計演習導入部のシークエンス模型ワークショップ「ビー玉ビルディング」の写真と動画です。

模型の中でビー玉を転がすと何が変わるだろう?
このワークショップを通して得た答えのひとつは、模型を見る目が変わる、ということだ。

模型は多くの場合、鳥の目(鳥瞰)で見ている。ところが、ビー玉を目で追いはじめると一転、それは虫の目に変わり、模型への没入の度合いが増す。

建築家によるテキストより

今回のワークショップは、延床面積1500m2、4階建て複合型オフィスビルの設計課題の導入部において、立体空間を発想するための柔軟体操として採用した。そのため、その後に控える設計課題への移行がスムーズに行われるよう、幾つかのルールを加えた。

(1)縦動線は各フロア2つ設ける=二方向避難を提案的に成立させる。
(2)平面形は正方形とする=平面形に方向性が無いため、空間に方向や勾配を自由に与えやすい。
(3)各フロアに通過ゲートを設ける=フロア全体を使い尽くす。また、ビー玉は直径約16mmのものを用いたが、縮尺1/100の模型では人の身長や必要廊下幅を表している。

これらを通して、多くの参加者は機能的に部屋を並べることを避け、空間を立体的な繋がりとして表現するようになり、そこで生まれた場所の使い方により必要機能を満たす発想もあることに気づき始めたようだ。

建築家によるテキストより

以下の写真はクリックで拡大します

日本工業大学吉村研究室+田中正洋による、建築設計課題の導入として企画された、シークエンス模型ワークショップ「ビー玉ビルディング」菅原太一案 photo©日本工業大学吉村研究室
日本工業大学吉村研究室+田中正洋による、建築設計課題の導入として企画された、シークエンス模型ワークショップ「ビー玉ビルディング」菅原太一案 photo©日本工業大学吉村研究室
日本工業大学吉村研究室+田中正洋による、建築設計課題の導入として企画された、シークエンス模型ワークショップ「ビー玉ビルディング」菅原太一案 photo©日本工業大学吉村研究室
日本工業大学吉村研究室+田中正洋による、建築設計課題の導入として企画された、シークエンス模型ワークショップ「ビー玉ビルディング」石塚由梨案 photo©日本工業大学吉村研究室
日本工業大学吉村研究室+田中正洋による、建築設計課題の導入として企画された、シークエンス模型ワークショップ「ビー玉ビルディング」石塚由梨案 photo©日本工業大学吉村研究室
日本工業大学吉村研究室+田中正洋による、建築設計課題の導入として企画された、シークエンス模型ワークショップ「ビー玉ビルディング」石塚由梨案 photo©日本工業大学吉村研究室

以下、建築家によるテキストです。


鳥の目/虫の目
模型の中でビー玉を転がすと何が変わるだろう?
このワークショップを通して得た答えのひとつは、模型を見る目が変わる、ということだ。

模型は多くの場合、鳥の目(鳥瞰)で見ている。ところが、ビー玉を目で追いはじめると一転、それは虫の目に変わり、模型への没入の度合いが増す。

虫の目を得ると、模型を介しての空間認識が多彩となり奥行きも増す。そこから湧いてくる空間的発想は2次元の図面では表しきれないため、模型を前に直接立体を考えるよう参加者達は変わっていく。

立体的なシークエンス
建築模型は一般に、空間自体の形状や間取りは表しやすいが 、移動や場面展開など、時間を含めた空間体験は表しにくい。しかし、その中でビー玉を転がすと、それを見る行為は模型に次のような建築的意味を加える。

(1)ビー玉を目で追う=人の動きの追体験。
(2)模型を回して見る=場面転換や振り向きの再現。
(3)ビー玉がよく見える/見えない=室内の開放性/閉鎖性。

これら動線空間の疑似体験を通して参加者達は、玉転がしゲームとしての満足度は立体的に空間を組み合わせた方が高くなると感じ始め、シークエンスを立体的に操るようになっていく。

立体発想の柔軟体操
今回のワークショップは、延床面積1500m2、4階建て複合型オフィスビルの設計課題の導入部において、立体空間を発想するための柔軟体操として採用した。そのため、その後に控える設計課題への移行がスムーズに行われるよう、幾つかのルールを加えた。

(1)縦動線は各フロア2つ設ける=二方向避難を提案的に成立させる。
(2)平面形は正方形とする=平面形に方向性が無いため、空間に方向や勾配を自由に与えやすい。
(3)各フロアに通過ゲートを設ける=フロア全体を使い尽くす。また、ビー玉は直径約16mmのものを用いたが、縮尺1/100の模型では人の身長や必要廊下幅を表している。

これらを通して、多くの参加者は機能的に部屋を並べることを避け、空間を立体的な繋がりとして表現するようになり、そこで生まれた場所の使い方により必要機能を満たす発想もあることに気づき始めたようだ。

ワークショップで気づきを促す
設計課題において非常勤講師は建築家として、建築についての個人的観点を学生達に伝えることが求められる。それには、座学や設計演習よりもワークショップ形式が相性がよい。ワークショップはそれを通して気づいて欲しいことの設定とそこに導くガイドのデザインだからだ。

この試みを今回は設計課題の導入演習として採用したが、空間認識のトレーニングとして新たな発見や別の展開もあると感じている。

要望があれば、他校をはじめ、子供や建築以外の方も対象に、ゲームづくりを入口として建築や空間に触れるワークショップとして出張も行いながら、それらを探っていきたい。関心を持たれた方はどなたでも相談してほしい。

■企画概要

名称:「ビー玉ビルディング」
内容:日本工業大学 工学部建築学科 3年前期 設計演習内のワークショップ
時期:2019年4月~7月
動画制作:企画作案・監督 吉村英孝(※1)、田中正洋(※2)
演出・撮影・編集 木村拓登(※3)、髙橋将人(※3)
模型作案・制作 菅原太一(※4)、石塚由梨(※4)
写真・動画:日本工業大学吉村研究室
ワークショップ相談窓口:日本工業大学吉村研究室(ylab@nit-kenchiku.jp)
(※1)日本工業大学 准教授
(※2)非常勤講師
(※3)日本工業大学 吉村英孝研究室 修士2年(当時)
(※4)日本工業大学 工学部建築学科 3年(当時)

建材情報
種別使用箇所商品名(メーカー名)
内装・その他菅原太一案:壁・斜路・柱・床・屋根・柱・添景 

ケント紙
黄ボール紙
ヒノキ角材
ビー玉

内装・その他石塚由梨案:壁・床・屋根・フレーム・腰壁・添景

スチレンボード
バルサ角材
バルサシート
ウッドビーズ
ビー玉

※企業様による建材情報についてのご意見や「PR」のご相談はこちらから
※この情報は弊サイトや設計者が建材の性能等を保証するものではありません

  • 5,748.46
  • 0
  • 99
  • 1
  • 3
プロダクト吉村英孝建材(内装・その他)日本工業大学吉村研究室田中正洋
2021.02.11 Thu 07:09
0
permalink

#建材(内装・その他)の関連記事

  • 2022.6.30Thu
    ヤツシャハルアーキテクツによる、アラブ首長国連邦の「スシロードバイ万博店」。日本館の傍らに計画された飲食店。日本の食文化の魅力を伝える為の施設で、本館の立体格子に呼応する“魚子文様”の天井を特徴とする空間を考案。経済合理性や環境負荷に配慮した工法も採用し実現
  • 2022.6.14Tue
    武田慎太良デザイン事務所による、愛知・春日井市の美容室「Shin enom」。美容師のもつ世界観を尊重する計画。個性を表現できる空間を目指して、茶室に見立てた2m角のキューブを其々が編集する仕組みを考案。可変性を活かして用途を越えた活用の方法も模索
  • 2022.6.13Mon
    徳田直之 / tokudactionによる、千葉の、住宅改修「四街道の住宅」。生活変化で在宅時間が増えた施主の為に計画。子達が家を出た後に生まれた広さへの対処を求めて、様々な要素を整理し関連付け心理的距離を縮める空間を考案。最小限の操作で最大限の効果も目指す
  • 2022.5.10Tue
    小嶋健志郎 / STUDIO JEUによる、福岡の美容室「ZOEY et.」。自己表現として髪型に拘りをもつ若者が訪れるサロンの2号店の計画、刺激的体験を共有する場を目指して視線が交差し互いの思想が垣間見える円形空間を設計、SNS時代以降の実店舗の在り方も考慮
  • 2022.5.04Wed
    近藤陽子 / nLDKによる、大阪の住宅「エンガワハウス」。土砂災害に若干のリスクを有する場に計画、施主の不安払拭を目指して災害への備えとなり日常の豊かさにも寄与する高基礎の“エンガワ”を考案、眺望を取り込みつつ生活の余白の場もつくる
  • 2022.5.02Mon
    林昂平 / Studio 「 」による、東京・渋谷の店舗「渋谷〇〇書店」。個人に棚を貸し運営にも携わって貰う“シェア型書店”として計画、公平性を考慮した箱型本棚やアイキャッチになり出張可能な屋台自転車を設計、この形式の書店の認知向上も目指す
  • 2022.4.13Wed
    蔵楽友美 / FIVESによる、近畿地方の住戸改修「A-HOUSE」。既存の一般住戸に不満と疑問をもつ施主の為に計画、様々な“住まいの機能改善”の要望に綿密なやり取りを重ねて問題を整理、機能と美観を両立した小さなデザインの集積で空間をつくる
  • 2022.3.28Mon
    荻逃魚+梶山英幸 / N&Cによる、神奈川・横浜市の住宅改修「2021郊外の住居」。テレワーク中心の施主の為に郊外木造住宅を改修、既存の内部が暗い構成を構造補強を施した上で間仕切り壁を撤去する事で開放感あるリビングを実現、時代の要求に答える住まいの在り方も意識
  • 2022.3.11Fri
    青木律典 / デザインライフ設計室による、東京・多摩市の住宅「高基礎の家」。隣地と高低差のある旗竿地に計画、閉塞感回避の為の眺望採光を基礎の高さ設定で実現しそれを内部空間でも活用、機能的な諸室配置を行いつつも多様な光を取り込む事で新たな振舞を引き出す
  • 2022.3.04Fri
    田中亮平 / G ARCHITECTS STUDIOによる、埼玉の住戸改修「アイランドキッチンの家」。コロナ禍で都心から近郊外にUターンし在宅勤務する施主で、既存の小割平面を繋げた上で用途に合わせ仕上げ等を様々に展開、中央にキッチンを計画し家族の“集まり住まう”を後押し
  • view all
view all

#プロダクトの関連記事

  • 2022.7.01Fri
    武田清明建築設計事務所による、照明器具「石のライト」。石を無加工で用いたプロダクト。個性をもった唯一無二の製品を目指して、自然がつくる形・色・手触りに着目し構想。設置個所を“小さな石庭”に変える
  • 2022.6.26Sun
    狩野佑真とイッセイ ミヤケのコラボによる「TYPE-Ⅳ Yuma Kano project」。狩野の代表作“錆の収穫”を発展。ジーンズの型を刻んだ金属パネルを様々な環境で錆びさせ、予期せぬ錆模様を発生させ“収穫”。スキャンしてデータ化の後にジャカード織で表現
  • 2022.6.20Mon
    長谷川豪による、椅子「Seatless Chair」と照明「Lamp Cable Lamp」。ベルギーのMANIERAの為にデザイン。デザイナーズチェアの脚、照明のケーブルが、デザインの対象として軽視されている事への疑問から構想が始められたプロダクト。身の回りにある慣習的な要素に再考を促す
  • 2022.6.12Sun
    MADのマー・ヤンソンによる椅子「デュナーミク・チェア」と「スレッド・チェア」。サワヤ&モローニの為にデザイン。前者は、動きと流動性に詩的な焦点を当てた椅子で、座るための彫刻として構想。後者は、アルミ棒を束ねるだけで作られ、金属素材そのものを芸術表現に変えようと構想
  • 2022.6.10Fri
    ザハ・ハディド事務所によるラグコレクション。イルリアン社の為の製品。ファームの建築に関する研究と実践とメーカーの素材と製造工程に関する調査を発展させてデザイン。糸の太さや織りの工程によってもデザイン要素を表現
  • 2022.6.09Thu
    MVRDVによる照明器具シリーズ「High Profile」。照明のプロファイルを利用した製品。多彩・概念的・持続可能を目指して、工場を調査する過程で見出したアルミ端材等を使用するアイデアを考案。効果的な再利用を行う為の専用デジタルツールも開発
  • 2022.6.08Wed
    ピーター ・ズントーの家具コレクション展をフォトレポート。半世紀に渡り自らの建築の為にデザインした家具が製品化され公開。綿密なやり取りを行い、日本の素材と技術を取り入れTime & Styleが制作。実物に加えインタビューや製造工程の動画等も展示
  • 2022.6.07Tue
    OMAによる、家具コレクション「PRINCIPLES」。UniFor社と共同開発したワークプレイスの為の家具。最小限の建築として構想され、多様な機能と用途を空間の形にする事を意図。100以上の要素を組み合わせる事で空間を無限に構成する事も可能
  • 2022.5.26Thu
    ミナ ペルホネンの皆川明が監修した遊具。幼児の使用を想定したFRP製の遊具で、動物や自然からインスピレーションを得て形態等を構想、有機的な形態や抑制された色遣いが特徴的
  • 2022.5.11Wed
    長坂常 / スキーマ建築計画による、可動屋外家具「Tokyo Torch Parkのためのベンチ / テーブル / スツール」。東京駅近くの屋外広場の為に計画、隣接ビルの工事で敷地内の仮囲いが移動し続ける条件に管理者がハンドリフターで移動可能なように設計、コンクリート製脚部は重さがあり安定感にも寄与
  • view all
view all

建築求人情報

Loading...

 

    公式アカウントをフォローして、見逃せない建築情報を受け取ろう。

    46,874
    • Follow
    55,006
    • Follow
    • Follow
    • Add Friends
    • Subscribe
    • 情報募集/建築・デザイン・アートの情報を随時募集しています。
      More
    • メールマガジン/ メールマガジンで最新の情報を配信しています。
      More

    この日更新したその他の記事

    二俣公一 / ケース・リアルによる、北海道・倶知安町の別荘「CHALET W」

    1,430.95 二俣公一 / ケース・リアルによる、北海道・倶知安町の別荘「CHALET W」

    architecture|feature
    BRANCH LIGHTING DESIGNケース・リアル二俣公一住宅別荘北海道図面あり建材(内装・壁)建材(内装・天井)建材(内装・床)建材(外構・床)建材(外装・壁)建材(外装・屋根)志摩大輔脇坂工務店
    二俣公一 / ケース・リアルによる、北海道・倶知安町の別荘「CHALET W」 photo©志摩大輔
    二俣公一 / ケース・リアルによる、北海道・倶知安町の別荘「CHALET W」 photo©志摩大輔
    二俣公一 / ケース・リアルによる、北海道・倶知安町の別荘「CHALET W」 photo©志摩大輔

    二俣公一 / ケース・リアルが設計した、北海道・倶知安町の別荘「CHALET W」です。

    施主は、海外から毎年日本に短期滞在しているスノーボードの愛好家。
    彼が滞在中に家族と過ごすための場所であり、さらにはゲストとリラックスして交流できるようなシャレーを計画することとなった。

    敷地はスキーリゾートとして有名なニセコエリアの一画で、周囲を白樺に囲まれた雑木林の中にある。
    施主からの希望は、敷地に対して可能な限り床面積を確保すること、ゲストが訪れた際にくつろげる座敷があること、そしてこの土地のシンボル的な存在でもある羊蹄山を眺められる窓と開放的なリビングダイニングであった。

    建築家によるテキストより
    • 残り29枚の写真と建築家によるテキスト
    • 1,430.95
    • 0
    • 22
    • 0
    • 3
    BRANCH LIGHTING DESIGNケース・リアル二俣公一住宅別荘北海道図面あり建材(内装・壁)建材(内装・天井)建材(内装・床)建材(外構・床)建材(外装・壁)建材(外装・屋根)志摩大輔脇坂工務店
    2021.02.11 Thu 09:29
    0
    permalink
    スノヘッタによる、東京・原宿の店舗「Tokyo Burnside」

    1,840.42 スノヘッタによる、東京・原宿の店舗「Tokyo Burnside」

    architecture|feature
    スノヘッタ原宿堀越圭晋小嶋伸也小嶋綾香東京渋谷区
    スノヘッタによる、東京・原宿の店舗「Tokyo Burnside」 photo©Keishin Horikoshi /SS
    スノヘッタによる、東京・原宿の店舗「Tokyo Burnside」 photo©Keishin Horikoshi /SS
    スノヘッタによる、東京・原宿の店舗「Tokyo Burnside」 photo©Keishin Horikoshi /SS

    スノヘッタが設計した、東京・原宿の店舗「Tokyo Burnside」です。スノヘッタ初の東京のプロジェクトで、ローカルアーキテクトを小嶋伸也+小嶋綾香 / 小大建築設計事務所が担っています。

    以下、建築家によるテキストの抜粋・要約です

    東京のストリートカルチャーとアートシーンの中心地、原宿のファミリーマートの上にある「Burnside」は、昼はシェフ主導のカジュアルなカフェ&イーター、夜はバー&ラウンジです。スノヘッタは、ニューヨークのブロンクス地区を拠点とするフード、デザイン、アート集団ゲットー・ガストロの協力を得て、この親密な空間をデザインしました。

    食を使ってコミュニティに力を与えるゲットー・ガストロは、ブロンクス地区を世界文化のインスピレーションと触媒として称賛しています。「Burnside」は、ブロンクス地区と東京が出会うこの創造的なエネルギーの上に構築されています。2012年の設立以来、グローバルな食の伝統を探求するゲットー・ガストロの活動は、アートインスタレーションのようなアプローチで、没入型の料理体験を生み出してきました。この文化の交差点にインスピレーションを受けた、スノヘッタ、en one tokyo、ゲットー・ガストロ、そして地元の建築家 小大建築設計事務所は、職人的で手作りのサウンドシステムデザイナーのデボン・ターンブルとフラワーアーティストの東信とチームを組み、ボデガ(食料雑貨店)とバーの要素を組み合わせた比類のないダイニングとソーシャルな体験を創造しました。

    ニューヨークスタイルのボデガ(日本ではコンビニと呼ばれています)は、東京とブロンクス地区の共通の文化体験であり、手軽に持ち帰りができ、近隣のどこにでもあることから、両都市の都市構造の中で定着しています。Burnside東京は、ファミリーマートの上の2階にあり、コンビニの語彙を利用しています。2階に上がると、ダイニングルームとオープンキッチンが集中して見えるようになっています。壁一面の布張りの窓からは昼間の光が差し込み、昼間はアクティブなカフェのような雰囲気を醸し出し、夜には通りからの光を取り入れて雰囲気のあるラウンジを演出しています。

    昼と夜、カフェとラウンジの間の変化をインテリアデザインのテーマとしています。交差する2つのアーチは、カフェ/ダイニングエリアとキッチンを明確にし、同時に両方のスペースを見渡すことができるようにして、空間の表と裏の境界線を曖昧にしています。ダークな素材のパレットには琥珀色のアクセントがあり、一日中変化する光を反射させながら、東信がデザインした花の彫刻などの装飾的なデザイン要素を際立たせています。最大収容人数30名のダイニングルームは、フロアスペースを最大限に活用できるように、ファミリースタイルのテーブルを特注でデザインしました。

    ダイニングルームは、空間の裏と表が交わるパステーブルのプロセニアムアーチで締めくくられます。ここの中央のパステーブルは、プロジェクトの中心にあるキッチンの人々が集まる場となります。ダイニングルームの敷居の向こうにはオープンキッチンがあり、シェフの活動を中心に、熱と火の料理体験が展開されます。ゲットー・ガストロの意見を取り入れて設計されたキッチンのレイアウトは、将来のシェフがローテーションする際にも容易に適応できるように設計されています。デザインとレイアウトの全体的な柔軟性により、スペースは様々なポップアップ用途やイベントに対応できるようになっています。

    スノヘッタの東京での初のプロジェクトである「Burnside」は原宿の芸術的な雰囲気の中で、柔軟性と創造性に富んだ場所として、ユニークなコラボレーションを実現しました。新進気鋭のシェフを招いたり、カジュアルなコーヒーハウスとして利用したり、リリースパーティーを開催したりと、東京とブロンクス地区が交差するこの洗練された空間で、ゲストの皆様を魅了することでしょう。

    • 残り7枚の写真と建築家によるテキスト
    • 1,840.42
    • 0
    • 34
    • 0
    • 0
    スノヘッタ原宿堀越圭晋小嶋伸也小嶋綾香東京渋谷区
    2021.02.11 Thu 07:51
    0
    permalink
    2021.2.10Wed
    • 井原正揮+井原佳代 / ihrmkによる、愛知・日進市の住宅「バイパスの湾処」
    • 中川エリカが、自身のギャラリー・間での建築展「JOY in Architecture」を解説している動画
    • 中川エリカと西沢大良が「30代でつくるべきもの」をテーマに対談している動画。ギャラリー・間での個展に合わせて企画されたもの
    • 二俣公一 / ケース・リアルによる、東京・北青山の多目的スペース「地域交流拠点 まちあい」
    • MADの設計で建設が進められる、中国・海口市の図書館「Wormhole Library」の構造体が完成。2021年春の竣工を予定
    • ほか
    2021.2.12Fri
    • 吉阪隆正の、東京都現代美術館での建築展の新たなスケジュールが発表。新型コロナで2020年11月開催予定が延期
    • 八島正年+八島夕子 / 八島建築設計事務所による、東京・武蔵野市の住宅「吉祥寺南の家」

    Subscribe and Follow

    公式アカウントをフォローして、
    見逃せない建築情報を受け取ろう。

    「建築と社会の関係を視覚化する」メディア、アーキテクチャーフォトの公式アカウントです。
    様々な切り口による複眼的視点で建築に関する情報を最速でお届けします。

    46,874
    • Follow
    55,006
    • Follow
    • Follow
    • Add Friends
    • Subscribe
    • 情報募集/建築・デザイン・アートの情報を随時募集しています。
      More
    • メールマガジン/ メールマガジンで最新の情報を配信しています。
      More

    architecturephoto® News Letter(β)

    メールマガジンで更新情報を配信を予定しています。
    ただいま事前登録受付中。

    • ホーム
    • アーキテクチャーフォトについて
    • 特定商取引法に関する表記
    • 広告掲載について
    • お問い合わせ/作品投稿

    Copyright © architecturephoto.net.

    • 建築
    • アート
    • カルチャー
    • デザイン
    • ファッション
    • 書籍
    • 展覧会
    • コンペ
    • 動画
    • テレビ
    • 特集記事
    • 注目情報
    • タグ
    • アーキテクチャーフォト ジョブボード
    • アーキテクチャーフォト・ブック
    • アーキテクチャーフォト・プロダクト
    • ホーム
    • アーキテクチャーフォトについて
    • 特定商取引法に関する表記
    • 広告掲載について
    • お問い合わせ/作品投稿

    メールマガジンで最新の情報を配信しています

    この記事をシェア
    タイトルタイトルタイトルタイトルタイトル
    https://architecturephoto.net/permalink
    -1
    -1
    -1
    -1

    記事について#architecturephotonetでつぶやいてみましょう。
    有益なコメントは拡散や、サイトでも紹介させていただくこともございます。

    architecturephoto®
    • black
    • gray
    • white