加瀬谷章紀+綱川大介 / I.R.A.による、東京・足立区の住宅「鍵形の家」
photo©高橋菜生

加瀬谷章紀+綱川大介 / I.R.A.による、東京・足立区の住宅「鍵形の家」

加瀬谷章紀+綱川大介 / I.R.A.による、東京・足立区の住宅「鍵形の家」 photo©高橋菜生
加瀬谷章紀+綱川大介 / I.R.A.による、東京・足立区の住宅「鍵形の家」 photo©高橋菜生
加瀬谷章紀+綱川大介 / I.R.A.による、東京・足立区の住宅「鍵形の家」 photo©高橋菜生

加瀬谷章紀+綱川大介 / I.R.A.が設計した、東京・足立区の住宅「鍵形の家」です。

駅から徒歩10分程度の敷地界隈は、商店街から住宅街といった町へと変わっていく地域で、ちらほらと商店が残っている中に、住宅だけではなく緑道や公園が整備されている。その一角にある敷地は比較的交通量の多い道路と、歩車分離された小さな管理通路に挟まれた細長い角地。

古くから水路だったこの通路には、緑が生い茂り、住人の生活歩道として利用されていることからか、住宅群は背を向けるように建ち並んでいた。この環境を好んでいた施主に我々は、通路を通して町に開いていく建築を提案することにした。

建築家によるテキストより

ローコストでつくる必要があった状況で、まず考えられたのが高騰する防火サッシュを減らすこと。角地という条件はこれを可能にする。十分な建築ボリュームを確保し延焼ラインに沿ってセットバックすると、通路側に斜辺の余剰空間が残った。車庫や駐輪場の要求から、必然とそこに半屋外領域としての屋根がかけられる。

建築家によるテキストより

外部との繋がりを意識し、1階にリビング・ダイニング・キッチンといった家族のパブリックな場を配置すると、隣り合わせる半屋外との関係性は平行な斜辺により、起こりうるアクティビティが短調に留まる。そこで建築を鍵形のボリュームに再構築する。

鍵型は内外と入れ子になる空間に多様な場をつくる。またそれぞれの場に相応しい大きさや機能、配置が異なる窓を設えた。
見る、感じる、出入りする、といったようにそれぞれの窓に違った役割を持たせることができる。と同時に、通路へは異なる目的を持つ動線を作り出すことができる。内から外に派生していく視線やアクティビティの連続性が、徐々にこの建築を通路へと開いていく。

建築家によるテキストより

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加瀬谷章紀+綱川大介 / I.R.A.による、東京・足立区の住宅「鍵形の家」 photo©高橋菜生
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加瀬谷章紀+綱川大介 / I.R.A.による、東京・足立区の住宅「鍵形の家」 image©加瀬谷章紀+綱川大介 / I.R.A.
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以下、建築家によるテキストです。


駅から徒歩10分程度の敷地界隈は、商店街から住宅街といった町へと変わっていく地域で、ちらほらと商店が残っている中に、住宅だけではなく緑道や公園が整備されている。その一角にある敷地は比較的交通量の多い道路と、歩車分離された小さな管理通路に挟まれた細長い角地。

古くから水路だったこの通路には、緑が生い茂り、住人の生活歩道として利用されていることからか、住宅群は背を向けるように建ち並んでいた。この環境を好んでいた施主に我々は、通路を通して町に開いていく建築を提案することにした。

ローコストでつくる必要があった状況で、まず考えられたのが高騰する防火サッシュを減らすこと。角地という条件はこれを可能にする。十分な建築ボリュームを確保し延焼ラインに沿ってセットバックすると、通路側に斜辺の余剰空間が残った。車庫や駐輪場の要求から、必然とそこに半屋外領域としての屋根がかけられる。

外部との繋がりを意識し、1階にリビング・ダイニング・キッチンといった家族のパブリックな場を配置すると、隣り合わせる半屋外との関係性は平行な斜辺により、起こりうるアクティビティが短調に留まる。そこで建築を鍵形のボリュームに再構築する。

鍵型は内外と入れ子になる空間に多様な場をつくる。またそれぞれの場に相応しい大きさや機能、配置が異なる窓を設えた。
見る、感じる、出入りする、といったようにそれぞれの窓に違った役割を持たせることができる。と同時に、通路へは異なる目的を持つ動線を作り出すことができる。内から外に派生していく視線やアクティビティの連続性が、徐々にこの建築を通路へと開いていく。

一方で屋外、通路では時間、曜日、季節により環境が変わり、様々な現象や出来事が自然と発生している。
住宅は外部から考えれば、暖かく、静かで守られた空間であり、住まいながら徐々に完成していく場である。

外の日常を内に、少しずつ住宅の中に溶け込んで行くような関係を作りたい。
つまりそれは風や雨が完全には遮れなかったり、通路に生す緑が敷地内に、軒下の物置や棚が室内に入ってきたり、空の光や雲や青さが室内に降り注ぐような空間。
軒下をつくる簡素な表しの柱や梁、垂木は、石膏ボードや仕上げを纏いながら内に向けて徐々に「壁」の要素となり、「屋根」の要素となる。
外の日常が少しずつ内に開いていく。

整形だった天窓は、ダイニングまで伸びていく光を考慮し自然と鍵形となった。
内、外を取り込むヴォイドにも、断面的に少なからず中間的領域がつくられている。
街と町がお互いに開いていくこと。
この小さな住宅の中でもこの現象は起こっていく。

■建築概要

建築名称:鍵形の家
設計:加瀬谷章紀+綱川大介 / I.R.A.
構造:森永信行 / mono
所在:東京都足立区
主要用途:専用住宅
主体構造:木造
階数:地上2階
敷地面積:102.53㎡
建築面積:82.97㎡
延床面積:127.66㎡
施工:丹沢工務店
竣工:2020年6月
写真:高橋菜生

建材情報
種別使用箇所商品名(メーカー名)
外装・壁

モルタル左官仕上
シランコート菊水化学工業

外装・屋根屋根

シート防水 ジュートップ田島ルーフィング

外装・屋根車庫屋根

FRP製波板 エポライト波板タキロンシーアイ

外装・建具外構シャッター

サンオートAD三和シャッター

内装・床1FLDK,倉庫,WC,階段,廊下床

フローリング貼り アカシアカスコ、e-kenzai

内装・壁1F玄関,廊下,倉庫,LDK,WC壁

ビニルクロス貼り(ルノン

内装・天井1F玄関,廊下,倉庫,LDK,WC天井

ビニルクロス貼り(ルノン

内装・床2F主寝室,寝室(1),寝室(2),洗面,廊下,フリースペース,ウォークインクローゼット床

ラワンベニヤ 5.5mm 乱尺貼り
ウレタンクリア塗装

内装・壁2F主寝室,寝室(1),寝室(2),洗面,廊下,フリースペース, ウォークインクローゼット壁

ビニルクロス貼り(ルノン

内装・天井2F主寝室,寝室(1),寝室(2),洗面,廊下,フリースペース, ウォークインクローゼット天井

ビニルクロス貼り(ルノン

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