SHARE Atelier Tsuyoshi Tane Architectsによる、フランス・パリの「レストラン・メゾン」
Atelier Tsuyoshi Tane Architectsが設計した、フランス・パリの「レストラン・メゾン」です。店舗の公式サイトはこちら。
パリ11区の古くからあるワインカーヴをレストランに改装するプロジェクト。フランスのガストロノミー界に衝撃を与えた「クラウン・バー」でシェフを務めた渥美壮太氏が腕を振るう店の名前は「メゾン」。フランス語で<家>を意味し、訪れたゲストを家に招いたような温かい雰囲気で出迎えるというコンセプトが込められている。
1階へ入るとまず、大きなソファが置かれたゆったりと寛げるラウンジがあり、まるで家で過ごすかのように、ゆっくりとした時間を楽しめる。階段を上がると、オリジナルのガラス屋根から差し込む自然光に照らされたオープンキッチン。そのほど近くにはカウンターだけでなく、20人でシェアできる長さ8mのターブルドットを配し、自宅の食卓を囲むような温かい空間が広がる。
レストラン全体を印象付ける温かい土色は、メゾンがフランスの大地から生まれた食材を使った料理でゲストをもてなすことを意味し、それは床や壁のマテリアルを選ぶ際にテラコッタを採用することにも繋がった。南仏、ボルドー、フォンテンブローなどフランス各地から集められたリサイクルされたテラコッタは床と壁合わせて22,000枚、赤みの強いものや茶色のものとひとつひとつがそれぞれ豊かな表情や歴史を持つ、濃淡も色調も様々だ。
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以下、建築家によるテキストです。
パリ11区の古くからあるワインカーヴをレストランに改装するプロジェクト。フランスのガストロノミー界に衝撃を与えた「クラウン・バー」でシェフを務めた渥美壮太氏が腕を振るう店の名前は「メゾン」。フランス語で<家>を意味し、訪れたゲストを家に招いたような温かい雰囲気で出迎えるというコンセプトが込められている。
アパルトマンやビルの間から異彩を放つ三角屋根の一軒家(メゾン)は、柔らかい白を基調とした外壁で覆われ、ファサードの大きな開口部のガラスはスライド式で開くデザインにした。1階へ入るとまず、大きなソファが置かれたゆったりと寛げるラウンジがあり、まるで家で過ごすかのように、ゆっくりとした時間を楽しめる。階段を上がると、オリジナルのガラス屋根から差し込む自然光に照らされたオープンキッチン。そのほど近くにはカウンターだけでなく、20人でシェアできる長さ8mのターブルドットを配し、自宅の食卓を囲むような温かい空間が広がる。
レストラン全体を印象付ける温かい土色は、メゾンがフランスの大地から生まれた食材を使った料理でゲストをもてなすことを意味し、それは床や壁のマテリアルを選ぶ際にテラコッタを採用することにも繋がった。南仏、ボルドー、フォンテンブローなどフランス各地から集められたリサイクルされたテラコッタは床と壁合わせて22,000枚、赤みの強いものや茶色のものとひとつひとつがそれぞれ豊かな表情や歴史を持つ、濃淡も色調も様々だ。六角形の形の由来は、産業革命でタイル生産も手作業から工業生産に取って代わられた時代に、フランスの女性労働者たちが、画一的な四角のタイルの角を落とし、クラフトマンシップを守ろうとした意志からくる。大地から生まれたものを人の手により丁寧に作り上げることは、「メゾン」の料理と深く親和する。
■建築概要
名称:Restaurant Maison (レストラン・メゾン)
場所:フランス・パリ
設計:Atelier Tsuyoshi Tane Architects
コンセプト:田根剛
住所:3 Rue Saint-Hubert, 75011 Paris
クライアント:個人(渥美壮太氏)
プログラム:レストラン、インテリアデザイン
面積:298 m²
施工:Solution A3
竣工:2019年9月
ATTA has renovated an old wine storage building in 11th arrondissement of Paris into Restaurant Maison. Maison means “home” in French and it is the main theme of the restaurant. The large dining table encourages all the guests to gather around the open kitchen, illuminated by the natural light which pierces through the original glass roof.
“The terracotta” was chosen for a concept of the restaurant. The dramatic interior space is covered with floor-to-ceiling reclaimed terracotta; which has a prominent place in the history of French house interiors. ATTA collected 22,000 pieces of terracotta from Bordeaux, Fontainebleau and the south of France. The hexagonal shapes were all handmade by French craft men & women, using a cooking process, just like the meals and each piece has a unique expression and history. Today, each piece contributes to the uncommon essence of Maison, making it a unique experience not found elsewhere in Paris.
The acclaimed Japanese chef Sota Atsumi, formally of the Clown Bar, who has electrified French gastronomy, invites guests to have a pleasant, and relaxing time at his restaurant just like a home.
Restaurant Maison
Status: Completed (Sep. 2019)
Location: Paris, France
Date: 2017-2019
Area: 298 m²
Client: Sota Atsumi
Program: Restaurant
Architect: Atelier Tsuyoshi Tane Architects
Concept: Tsuyoshi Tane
Project Architect: Yosuke Tsukamoto, Iwona Szczepanska
Project Team: Francisco Roy, Lou Ferry, Kazuya Nakai
Construction: Solution A3