元木大輔 / DDAAによる、長崎・波佐見町の、既存日本家屋を改修した事務所・住居・店舗「Maruhiro Office “Ouchi”」。コロナ禍での社会状況の変化を受け“部屋の床を抜く”行為による関係性の変化で空間を構成 photo©長谷川健太
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元木大輔 / DDAAによる、長崎・波佐見町の、既存日本家屋を改修した事務所・住居・店舗「Maruhiro Office “Ouchi”」です。コロナ禍での社会状況の変化を受け“部屋の床を抜く”行為による関係性の変化で空間を構成しています。クライアント企業の公式サイトはこちら。
波佐見焼陶磁器ブランドのマルヒロのオフィス「おうち」は、現在DDAAで計画中の公園と直営店などの複合プロジェクト「Hiroppa」のすぐ裏手にある築86年の日本家屋のリノベーションのプロジェクトだ。
このプロジェクトがちょうどスタートしたころ、新型コロナウイルス感染症が世界的に拡大したが、屋外用途の公園のプロジェクトはアフターコロナも有効であろうため、クライアントはプロジェクトを継続することにした。
ただし、将来の予測がむずかしいいま、組織のあり方としても会社経営としても、フレキシブルであることはとても重要だ。そのため、僕たちは当初の予算の半分でできることを提案した。
DDAAの提案はできるだけ既存の状態に手を加えず、畳の敷かれていた部屋の床を抜く、それだけである。床を取り払い、現れた立派な束石を残しつつ、土間コンクリートを打った。土間と合わせてコンクリートの立ち上がりを設け、もとの床の高さのテーブルの脚にした。畳の上で椅子を使うと畳を傷めてしまうが、畳を取り外すことでその問題を解消し、同時に床が下がったので天井高も確保される。
関係性を少しだけ変えるだけで、元々の意味を変化させることができる。
空き家など、既存ストックの活用するための手法として、有効な手立てだと考えている。竣工後、早速オフィスだけでなく、公園に隣接するお茶屋さんにする、ポップアップショップやレンタルスペースとして使う計画が浮上している。
以下の写真はクリックで拡大します
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元木大輔 / DDAAによる、長崎・波佐見町の、既存日本家屋を改修した事務所・住居・店舗「Maruhiro Office “Ouchi”」。コロナ禍での社会状況の変化を受け“部屋の床を抜く”行為による関係性の変化で空間を構成 photo©長谷川健太
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元木大輔 / DDAAによる、長崎・波佐見町の、既存日本家屋を改修した事務所・住居・店舗「Maruhiro Office “Ouchi”」。コロナ禍での社会状況の変化を受け“部屋の床を抜く”行為による関係性の変化で空間を構成 photo©長谷川健太
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元木大輔 / DDAAによる、長崎・波佐見町の、既存日本家屋を改修した事務所・住居・店舗「Maruhiro Office “Ouchi”」。コロナ禍での社会状況の変化を受け“部屋の床を抜く”行為による関係性の変化で空間を構成 photo©長谷川健太
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元木大輔 / DDAAによる、長崎・波佐見町の、既存日本家屋を改修した事務所・住居・店舗「Maruhiro Office “Ouchi”」。コロナ禍での社会状況の変化を受け“部屋の床を抜く”行為による関係性の変化で空間を構成 photo©長谷川健太
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元木大輔 / DDAAによる、長崎・波佐見町の、既存日本家屋を改修した事務所・住居・店舗「Maruhiro Office “Ouchi”」。コロナ禍での社会状況の変化を受け“部屋の床を抜く”行為による関係性の変化で空間を構成 photo©長谷川健太
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元木大輔 / DDAAによる、長崎・波佐見町の、既存日本家屋を改修した事務所・住居・店舗「Maruhiro Office “Ouchi”」。コロナ禍での社会状況の変化を受け“部屋の床を抜く”行為による関係性の変化で空間を構成 photo©長谷川健太
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元木大輔 / DDAAによる、長崎・波佐見町の、既存日本家屋を改修した事務所・住居・店舗「Maruhiro Office “Ouchi”」。コロナ禍での社会状況の変化を受け“部屋の床を抜く”行為による関係性の変化で空間を構成 photo©長谷川健太
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元木大輔 / DDAAによる、長崎・波佐見町の、既存日本家屋を改修した事務所・住居・店舗「Maruhiro Office “Ouchi”」。コロナ禍での社会状況の変化を受け“部屋の床を抜く”行為による関係性の変化で空間を構成 photo©長谷川健太
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元木大輔 / DDAAによる、長崎・波佐見町の、既存日本家屋を改修した事務所・住居・店舗「Maruhiro Office “Ouchi”」。コロナ禍での社会状況の変化を受け“部屋の床を抜く”行為による関係性の変化で空間を構成 photo©長谷川健太
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元木大輔 / DDAAによる、長崎・波佐見町の、既存日本家屋を改修した事務所・住居・店舗「Maruhiro Office “Ouchi”」。コロナ禍での社会状況の変化を受け“部屋の床を抜く”行為による関係性の変化で空間を構成 photo©長谷川健太
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元木大輔 / DDAAによる、長崎・波佐見町の、既存日本家屋を改修した事務所・住居・店舗「Maruhiro Office “Ouchi”」。コロナ禍での社会状況の変化を受け“部屋の床を抜く”行為による関係性の変化で空間を構成 photo©長谷川健太
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元木大輔 / DDAAによる、長崎・波佐見町の、既存日本家屋を改修した事務所・住居・店舗「Maruhiro Office “Ouchi”」。コロナ禍での社会状況の変化を受け“部屋の床を抜く”行為による関係性の変化で空間を構成 photo©長谷川健太
以下、建築家によるテキストです。
波佐見焼陶磁器ブランドのマルヒロのオフィス「おうち」は、現在DDAAで計画中の公園と直営店などの複合プロジェクト「Hiroppa」のすぐ裏手にある築86年の日本家屋のリノベーションのプロジェクトだ。
波佐見焼とは長崎県波佐見町の地場産業で、直営店に公園の機能を付加することで、顧客だけでなく地元の人たちにも利用してもらうための広場として「Hiroppa」を計画している。その公園した隣接した古民家にオフィス機能だけでなくショールーム、公園で食べるお弁当をつくる厨房、アーティストなどとのコラボレーションのためのレジデンススペースを作る。
このプロジェクトがちょうどスタートしたころ、新型コロナウイルス感染症が世界的に拡大したが、屋外用途の公園のプロジェクトはアフターコロナも有効であろうため、クライアントはプロジェクトを継続することにした。
ただし、将来の予測がむずかしいいま、組織のあり方としても会社経営としても、フレキシブルであることはとても重要だ。そのため、僕たちは当初の予算の半分でできることを提案した。
目指したのは現状のものにできるだけ手を加えないで、大胆に印象を変えること。また、機能やコンセプトを固定させない空間を作ることだ。
そもそも、木造の日本家屋はフレキシブルに増改築を繰り返すことができるつくりだ。竣工時にピークを迎えるのではなく、少しずつ状況に合わせて姿を変えられるところが、日本家屋の特徴だともいえる。今回対象となった日本家屋もその例にもれず、キッチンや倉庫、玄関などが増築されていた。
DDAAの提案はできるだけ既存の状態に手を加えず、畳の敷かれていた部屋の床を抜く、それだけである。床を取り払い、現れた立派な束石を残しつつ、土間コンクリートを打った。土間と合わせてコンクリートの立ち上がりを設け、もとの床の高さのテーブルの脚にした。畳の上で椅子を使うと畳を傷めてしまうが、畳を取り外すことでその問題を解消し、同時に床が下がったので天井高も確保される。
畳に座ったときに庭を眺められるよう下部にガラスがはめ込まれた雪見障子は、ガラスと障子紙をすべて取り外した。床が下がったことで椅子に座ったときの視線の高さに庭園が広がる。少し高くなった床の間も、椅子に座ることの多い現代の生活の目線にフィットする。既存の障子枠を使って、エントランスのサインも兼ねた転がる丸い鏡の建具を設えた。2階は、アーティストのレジデンススペースとして、畳を板に敷き直した。長押より下の壁面に床と同じラワン合板を貼り、それより上には手を加えていない。
関係性を少しだけ変えるだけで、元々の意味を変化させることができる。
空き家など、既存ストックの活用するための手法として、有効な手立てだと考えている。竣工後、早速オフィスだけでなく、公園に隣接するお茶屋さんにする、ポップアップショップやレンタルスペースとして使う計画が浮上している。
■建築概要
Maruhiro Office “Ouchi”
施主:マルヒロ
主要用途:事務所、住居、店舗
主要構造:木造(既存)
延べ面積:408.24㎡
設計:DDAA
プロジェクトチーム:元木大輔、角田和也
家具製作:甲斐貴大 (studio arche)
施工:上山建設
竣工:2021年3月
撮影:長谷川健太