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2021.10.15Fri
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OHArchitectureとAtelier Satoshi Takijiri Architectsによる、奈良・山辺郡の、古民家を改修した「山添村のホテル」。減築により生まれたセミパブリック空間を開放することで、環境や風土を積極的に取り込み、“何気ない日常を再発見できる宿泊施設”を構想
photo©塩谷淳

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architecture|feature
NEW LIGHT POTTERYgreenspace中商吉田裕樹島津設計Atelier Satoshi Takijiri Architects建材(外装・建具)堀井達也奥田晃輔建材(内装・その他)建材(外装・壁)建材(内装・照明)建材(内装・床)瀧尻賢塩谷淳OHArchitecture宿泊施設
OHArchitectureとAtelier Satoshi Takijiri Architectsによる、奈良・山辺郡の、古民家を改修した「山添村のホテル」。減築により生まれたセミパブリック空間を開放することで、環境や風土を積極的に取り込み、“何気ない日常を再発見できる宿泊施設”を構想 photo©塩谷淳
OHArchitectureとAtelier Satoshi Takijiri Architectsによる、奈良・山辺郡の、古民家を改修した「山添村のホテル」。減築により生まれたセミパブリック空間を開放することで、環境や風土を積極的に取り込み、“何気ない日常を再発見できる宿泊施設”を構想 photo©塩谷淳
OHArchitectureとAtelier Satoshi Takijiri Architectsによる、奈良・山辺郡の、古民家を改修した「山添村のホテル」。減築により生まれたセミパブリック空間を開放することで、環境や風土を積極的に取り込み、“何気ない日常を再発見できる宿泊施設”を構想 photo©塩谷淳

奥田晃輔+堀井達也+吉田裕樹 / OHArchitectureと瀧尻賢 / Atelier Satoshi Takijiri Architectsが設計した、奈良・山辺郡の、古民家を改修した「山添村のホテル」です。
減築により生まれたセミパブリック空間を開放することで、環境や風土を積極的に取り込み、“何気ない日常を再発見できる宿泊施設”が構想されました。施設の公式ページはこちら。

奈良県奥大和地方の山添村。
周囲には店舗や観光地、ましてやコンビニなど何もない。
あるのは自然だけのこの地に山添村のホテルは計画されました。

クライアントは奈良の寿司メーカーで、山添村の地で古民家を購入し、新たな宿泊事業の展開を模索していました。

建築家によるテキストより

山添村には何もなくて不自由ですが、なんでもあります。
少しあるけば食べ物を作る畑があり、ちょっと足を延ばせば焼き物を作る工房もありますし、豊かな風景は目前に広がっています。それらは一つ一つ私たちで訪ねなければなりません。とても不自由です。その不自由さが、自分たちが気づけない日常にあらためて向き合わせてくれます。私たちが計画したホテルはそんな何気ない日常を再発見できるホテルです。

建築家によるテキストより

山添村のホテルは母屋(受付ロビー)+宿泊棟という構成になっています。
通常ホテルという建物はプライベート性を求めて閉鎖的に作られがちですが、ここではあえて、ホテルの一部を開放することで外部(山添村の自然環境や風土)を積極的に取り込むことを考えました。
それぞれの建物は減築され、外のような室内でセミパブリックな空間をつくっています。

建築家によるテキストより

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OHArchitectureとAtelier Satoshi Takijiri Architectsによる、奈良・山辺郡の、古民家を改修した「山添村のホテル」。減築により生まれたセミパブリック空間を開放することで、環境や風土を積極的に取り込み、“何気ない日常を再発見できる宿泊施設”を構想 photo©塩谷淳
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OHArchitectureとAtelier Satoshi Takijiri Architectsによる、奈良・山辺郡の、古民家を改修した「山添村のホテル」。減築により生まれたセミパブリック空間を開放することで、環境や風土を積極的に取り込み、“何気ない日常を再発見できる宿泊施設”を構想 photo©塩谷淳
OHArchitectureとAtelier Satoshi Takijiri Architectsによる、奈良・山辺郡の、古民家を改修した「山添村のホテル」。減築により生まれたセミパブリック空間を開放することで、環境や風土を積極的に取り込み、“何気ない日常を再発見できる宿泊施設”を構想 photo©塩谷淳
OHArchitectureとAtelier Satoshi Takijiri Architectsによる、奈良・山辺郡の、古民家を改修した「山添村のホテル」。減築により生まれたセミパブリック空間を開放することで、環境や風土を積極的に取り込み、“何気ない日常を再発見できる宿泊施設”を構想 photo©塩谷淳
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以下、建築家によるテキストです。


奈良県奥大和地方の山添村。
周囲には店舗や観光地、ましてやコンビニなど何もない。
あるのは自然だけのこの地に山添村のホテルは計画されました。

クライアントは奈良の寿司メーカーで、山添村の地で古民家を購入し、新たな宿泊事業の展開を模索していました。
私たちが普段何気なく頂いている「料理」には数多くの人がかかわって成り立っています。
料理を創る料理人 ・調理方法、技術を考えた人・食材を作る生産者 ・料理を盛り付ける食器を作る人・料理を創る道具を作る人 ・料理を共に頂く人 ・窓から見える風景を手入れする人、等々私たちが気づいてないだけでこれだけ多くの人のおかげて「料理」を楽しむことができています。

山添村には何もなくて不自由ですが、なんでもあります。
少しあるけば食べ物を作る畑があり、ちょっと足を延ばせば焼き物を作る工房もありますし、豊かな風景は目前に広がっています。それらは一つ一つ私たちで訪ねなければなりません。とても不自由です。その不自由さが、自分たちが気づけない日常にあらためて向き合わせてくれます。私たちが計画したホテルはそんな何気ない日常を再発見できるホテルです。

山添村のホテルは母屋(受付ロビー)+宿泊棟という構成になっています。
通常ホテルという建物はプライベート性を求めて閉鎖的に作られがちですが、ここではあえて、ホテルの一部を開放することで外部(山添村の自然環境や風土)を積極的に取り込むことを考えました。
それぞれの建物は減築され、外のような室内でセミパブリックな空間をつくっています。
そこには食材を持ってきてくれた村の方がふらっと立ち寄ったり、心地よい風が流れ込んだり、とてもきれいな朝日が差し込んだりします。滞在者は室内にいながら、とても身近に山添村を感じることができます。

母屋のロビーはアプローチから一続きで計画しています。中央にはカウンターキッチンを配置し、料理人の所作を眺めながら食事を楽しむことができます。そこから各部屋へ向かうと眼前に山添村の風景が広がります。

日の入りと共に一日の活動を終え、日の出とともに目覚める。そんなプリミティブな環境を体験できるホテルが完成しました。

■建築概要

物件名:山添村のホテル
所在地:奈良県山辺郡山添村片平452
設計事務所:OHArchitecture
デザインチーム:奥田晃輔+堀井達也+吉田裕樹
共同設計:Atelier Satoshi Takijiri Architects / 瀧尻賢
施工会社:中商
設備:島津設計 島津充宏
照明:NEW LIGHT POTTERY
造園:greenspace
用途:ホテル
工事種別:改築・改修
構造:木造
規模:地上1/2階
建築面積:267.86㎡
延床面積:338.65㎡
計画期間:2017年10月~2019年12月
竣工年月日:2019年12月
撮影:塩谷淳

建材情報
種別使用箇所商品名(メーカー名)
外装・壁外壁

コンクリート打ち放し
ラワン合板型枠撥水材塗装(SRTコーポレーション)

外装・建具開口部

製作木建具

内装・床床

モルタル金コテ押えt70 防塵塗装 真鍮目地

内装・照明ペンダントライト

Solaris(NEW LIGHT POTTERY)

内装・その他雑貨・家電

SUS銅メッキ(賀茂クラフト)

※企業様による建材情報についてのご意見や「PR」のご相談はこちらから
※この情報は弊サイトや設計者が建材の性能等を保証するものではありません

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2021.10.15 Fri 08:23
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    architecture|feature|promotion
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    【シリーズ・建築思索360°】第1回 ツバメアーキテクツが語る“BONUS TRACK”と“建築思索”

    「建築思索360°」は「360度カメラ RICOH THETA(リコーシータ)」と建築ウェブメディア「architecturephoto®」のコラボレーションによる特別連載企画です。現代社会のなかで、建築家として様々な試行錯誤を行い印象的な作品をつくる4組の建築家に、その作品と背景にある思索についてインタビューを行い、同時に建築・建設業界で新しいツールとして注目されているRICOH THETAを利用することの可能性についてもお聞きしました。さらに建築作品をRICOH THETA を用いた360度空間のバーチャルツアー「RICOH360 Tours」でもご紹介します。


    「BONUS TRACK」は2020年春にオープンした、四つのSOHO棟と中央棟、そしてそれをつなぐ広場によって構成された、商店街のようなエリアです。ツバメアーキテクツは建物の設計だけでなく、設計前後の段階にも関わりました。この作品を中心に、ツバメアーキテクツの特色であるLABとDESIGNの2軸によるプロジェクトの進行方法や、それによって可能となることをお聞きしました。

    *このインタビューは感染症予防の対策に配慮しながら実施・収録されました。


    設計前のソフトづくりの段階からチームに参加


    360度カメラRICOH THETA Z1で撮影・編集した画像データを埋め込み表示した、RICOH360 Toursの「BONUS TRACK」バーチャルツアー。画像内の矢印をタップすることで、空間を移動することができます。

    ——このプロジェクトに関わる背景から教えていただければと思います。

    山道:「BONUS TRACK」は2004年に着工した小田急小田原線の連続立体交差事業と複々線化事業によって生じた、線路跡地の再開発プロジェクトの一つにあたります。

    小田急電鉄では東北沢と世田谷代田駅間の全長約1.7㎞の空き地を「下北線路街」としていくつかの街区に分けて活用する計画を進めていました。

    ここには現在、温泉旅館や保育施設、ユニークなコンセプトの教育施設など様々なコンテンツが入っているのですが、2018年の頭頃、「下北線路街」全体のマスタープランを担っているUDSと、この「BONUS TRACK」がある敷地について、枠組みづくりから行いました。

    【シリーズ・建築思索360°】第1回 ツバメアーキテクツが語る“BONUS TRACK”と“建築思索”ツバメアーキテクツ の山道拓人。 photo©大原宗

    千葉:下北沢は区画整理が進まなかったが故に、細い路地が入り組みそこに小さな個人店が連なることによって特徴的なまち並みが形成されてきました。そうした環境が、演劇や音楽、古着といった、独特なカルチャーを根付かせ、多くの人に愛されるまちになっています。

    しかし、人気が上がり開発の手が入ることによって家賃が高騰し、チェーン店が増え、こうした個性が失われつつあります。小田急電鉄は開発を進める一方で、こうした状況に危機感を感じており、まちを一変してしまう開発ではなく既存のまちを維持するための支援型の開発をコンセプトとしていました。

    この場所はそうした背景から既存の商店街の風景を引き継ぎ、若者がチャレンジできるような環境をつくりたいというところからスタートしました。僕たちはこうした思いを実現するために、具体的に見えるかたちにすることを求められていました。

    【シリーズ・建築思索360°】第1回 ツバメアーキテクツが語る“BONUS TRACK”と“建築思索”ツバメアーキテクツ の千葉元生。 photo©大原宗

    家賃と区画割りの複雑なパズルを解いていく

    ——ツバメアーキテクツ は、設計前後の段階に関わるLABと主に設計に携わるDESIGNの2部門をもっています。LAB業務としてまず業務を開始したということですよね。具体的にどのような作業からスタートしたのでしょうか。

    西川:「BONUS TRACK」の敷地は当初駐車場となる予定だったそうですが、担当者の異動などによって一気に用途が転換したと聞いています。どんなものがあるとこの地域全体にとって良いのかということを軸に、ソフトの検討が始まった段階で我々もチームに加わらせていただいたという感じです。

    若者が住みながら商いできる商店街というイメージに対して、打ち合わせを重ねていくうちにそのための裏付け、つまり若者が借りられる程度の賃料の設定や用途地域でそれが可能かという検討を行っていきました。

    【シリーズ・建築思索360°】第1回 ツバメアーキテクツが語る“BONUS TRACK”と“建築思索”ツバメアーキテクツ の西川日満里。 photo©大原宗

    山道:まず関係者とともに、1区画15万円であれば若い人たちもチャレンジできる賃料だと目安をつけていきました。するとこの長屋を3分割すると、それぞれが1階が5坪、2階も5坪という基本形で15万円とすると採算が取れる。

    規模的にも、ちょっとした雑貨屋さん程度のサイズ感のある店舗と、若者が一人で暮らせるぐらいの住居がセットでつくれるぐらいでちょうどいいとなって、この設定でいくことになりました。

    またそれには、この用途地域で、そもそもそれが可能かという検討も必要でした。地面をデザインするように複雑なパズルを解いていくようなものでした。

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    建築思索360°世田谷区西川日満里商業施設東京山道拓人千葉元生下北沢ツバメアーキテクツインタビュー
    2021.10.15 Fri 08:58
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    2021.10.14Thu
    • 山田伸彦建築設計事務所+牛島隆敬建築設計事務所による、群馬・みどり市の「幼保連携型認定こども園みどりのもり」。既存園舎の関係性を踏襲し、建物を5つの塊に分け開放的な回廊で繋ぐことで内外の親密な関係をつくり、“生き生きとしたこどもの空間”を目指す
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    • ファラが2019年に完成させた、ベルギー・ブリュッセルの、フォリー「folly for sun and sound」。個性的な4つのファサードで構成され、塗装を丁寧に施すことで建築要素の読み取りを明確にした、自由な解釈を受け入れる建築

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