三桶士文 / mioke designが設計した、東京・港区の「青山のレンタルオフィス」です。既存柱梁の存在感を意匠的要素として捉え、面を揃え家具類を一体化しフレームをつくることで、“一見違和感のある疑似的なスケルトン空間”を生み出しています。
東京都港区に建つビンテージマンションの一室を賃貸オフィスへコンバージョンしたプロジェクト。
賃貸マンションの用途上、家具は入居者の持込みとなるため、必要最低限の水廻り以外スケルトンの空間が求められた。
空間のスケールに対して、柱・梁の躯体は建物の部屋割のスパンから算出され、必然的に存在感が大きいため、躯体そのものの形状を意匠的な要素としてとらえるように考えた。
柱、梁をモルタルでふかし、面を揃えることで、端正な空間とするとともに、棚やベンチ・カウンターなどを梁と同様のスケールで追加することで、柱・梁と一体化したフレームを作ることで、一見違和感のある疑似的なスケルトン空間を創出することを心掛けた。
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以下、建築家によるテキストです。
東京都港区に建つビンテージマンションの一室を賃貸オフィスへコンバージョンしたプロジェクト。
賃貸マンションの用途上、家具は入居者の持込みとなるため、必要最低限の水廻り以外スケルトンの空間が求められた。
空間のスケールに対して、柱・梁の躯体は建物の部屋割のスパンから算出され、必然的に存在感が大きいため、躯体そのものの形状を意匠的な要素としてとらえるように考えた。
柱、梁をモルタルでふかし、面を揃えることで、端正な空間とするとともに、棚やベンチ・カウンターなどを梁と同様のスケールで追加することで、柱・梁と一体化したフレームを作ることで、一見違和感のある疑似的なスケルトン空間を創出することを心掛けた。
また、既存の躯体やモルタルのひび割れを補修するのではなく、スケルトン空間の良さと捉え、銀継ぎを施した。
施工は道具から設計者自身で製作し行っている。
銀継ぎ、縞鋼板の壁、ワイヤーメッシュなど各所に金属質の素材を取り入れることで、都心の中の無味乾燥なスケルトン空間の中、光を反射しアクセントとなるとともに、空間の広がりを感じられることを目指した。
■建築概要
所在地:東京都港区
用途:賃貸事務所
工事種別:改修
施工面積:64.31㎡
設計・監理:三桶士文 / mioke design
内装施工:ディーズクラフト株式会社
銀継ぎ施工:mioke design
竣工年月:2021年3月
写真:小野寺宗貴写真事務所