中本尋之 / FATHOMが設計した、広島市のヘアーサロン「siki」です。回転するモノリスのような鏡が空間を変容させ、店名の“siki=四季”の変化を楽しむように、何気ない景色に変化が生まれる豊かさを楽しむ空間が構想されました。店舗の場所はこちら(google map)。
ー移り変わる季節のように変化することを楽しんで欲しいー
その言葉に倣って1日の中で太陽が昇って沈むように
店舗空間の中心にミラーを軸を差し込む事で自立させ配置した。
ミラーを回転させることにより空間は365日少しずつ変容する。
軸の端部に両面に鏡を貼った大きなモノリスのようなミラーを突き刺し自立させて偏心で回転させる事で、壁面を柔らかく仕切っている。
カットミラーを中心にインフラや機能が躯体を沿いをぐるりと線を紡ぐように配置し、天体でいう衛星のような配置となり、中心であるミラーを回転させれば、それぞれの機能やインフラと近づき←→離れる事となり、極小空間に宇宙空間のような無限の広がりを表現している。
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以下、建築家によるテキストです。
サロンの名前はsiki=四季
ー移り変わる季節のように変化することを楽しんで欲しいー
その言葉に倣って1日の中で太陽が昇って沈むように店舗空間の中心にミラーを軸を差し込む事で自立させ配置した。
ミラーを回転させることにより空間は365日少しずつ変容する。
日々変化が少しづつ生まれる事で1日の連続である日常を楽しむ空間であって欲しいと考えた。
最初に空間の中央部分にステンレスの丸パイプで一本の軸を天井から床まで通すことで空間づくりの起点とした。
軸の端部に両面に鏡を貼った大きなモノリスのようなミラーを突き刺し自立させて偏心で回転させる事で、壁面を柔らかく仕切っている。片面はカットブースとしてもう一つの面はシャンプーブースとの仕切りとして表裏異なる機能を持たせて壁面を回転させることによって、外部環境因子とも相まり空間は様々な形状へと変容していく。
中心の回転ミラーの存在感をより強調させるために空間は躯体であるコンクリートのスケルトンを現しにすることで空間をよりシンプルに研ぎ澄ました。
躯体壁面部分に付随させて空間を時計回りに周回するようにエントランスから窓台部分を含んだ長い待合ベンチ、お客様にドリンクを提供するカフェカウンターへと続き、奥部分にシャンプーブースやトイレなどのインフラ部分をまとめている。
少し歪な平面形状の中、両開きの既存入り口サッシを撤去し、半屋外空間をエントランス部分に作り、奥の壁面にはアクセントで人研ぎとコンクリートでツートーンとしその境界線の延長ラインでレセプションカウンターを同じボリューム・同素材で仕上げる事で、狭い空間に水平方向の広がりを与えることが可能となった。
このようにカットミラーを中心にインフラや機能が躯体を沿いをぐるりと線を紡ぐように配置し、天体でいう衛星のような配置となり、中心であるミラーを回転させれば、それぞれの機能やインフラと近づき←→離れる事となり、極小空間に宇宙空間のような無限の広がりを表現している。
自転や公転などのいわゆるー回転するーことによって日々の環境が少しずつ変化する事はまるで我々が住んでいる地球のようであり、この空間においてはミラーが少しずつ回る事で何気ない景色の変化が生まれる日々の豊かさを楽しんでもらえたらと思う。
■建築概要
siki
計画地:広島県広島市南区段原3-17-5 AIビル1F
用途:ヘアーサロン
設計・施工:FATHOM 中本尋之
計画面積:50.5㎡
LOGO:大井健太郎(Listen)
GREEN:大塩健三郎(GREEN UNION)
SALON CHAIR SELECTION:榎本太一(E.)
竣工年:2021年4月
撮影:足袋井竜也
建材情報種別 | 使用箇所 | 商品名(メーカー名) | 外装・壁 | 壁 | ラスカット下地 モルタル金コテ押さえ クリア仕上げ
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内装・壁 | 壁 | PB下地 AEP塗装
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内装・造作家具 | レセプションカウンター | 木下地 人研ぎ仕上げ
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内装・造作家具 | ドリンクカウンター | SUS 2B バイブレーション組
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内装・造作家具 | カットブース | SUS 2B バイブレーション組
ミラー5mm貼り
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内装・造作家具 | シャンプー収納 | 木下地シナベニヤ ウレタン塗装吹き付け
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