五十嵐敏恭 / STUDIO COCHI ARCHITECTSによる、沖縄・南城市の住宅「玉城の家」。沖縄の住宅の均質化を実感する設計者は、内外が連続し開放的で風の抜ける影の空間をつくることで、地域の伝統と精神性を現代的に解釈し再構築した“沖縄の現代建築”を目指す photo©神宮巨樹
五十嵐敏恭 / STUDIO COCHI ARCHITECTSによる、沖縄・南城市の住宅「玉城の家」。沖縄の住宅の均質化を実感する設計者は、内外が連続し開放的で風の抜ける影の空間をつくることで、地域の伝統と精神性を現代的に解釈し再構築した“沖縄の現代建築”を目指す photo©神宮巨樹
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五十嵐敏恭 / STUDIO COCHI ARCHITECTS が設計した、沖縄・南城市の住宅「玉城の家」です。沖縄の住宅の均質化を実感する設計者は、内外が連続し開放的で風の抜ける影の空間をつくることで、地域の伝統と精神性を現代的に解釈し再構築した“沖縄の現代建築”を目指しました。本記事では竣工写真に加え2021年夏の生活の様子が分かる写真も掲載します。
近年、沖縄も住宅の均質化が進み、何処の地方都市とも変わらない街並みが増え、辛うじて地域性を残しているのは植物と空、海くらいのように感じられる。住宅は、内地仕様の省エネ、高気密高断熱の価値観に流され、深い影と、風の通る開放的な空間は無くなり、住宅の周りをコンクリートで固め、小さい窓を閉じ、空調の効いた快適な室内空間の住宅に変わってきている。
省エネ、高気密高断熱も良いが、夏の盛り、外にいても風の抜ける庭の木陰は心地よく、この住宅でもそんな人間的な快適さを感じる空間を作りたいと考えた。
敷地は沖縄県本島南部の集落の外れにあり、山から続く傾斜地で、南側に海を一望できる周辺を緑に囲まれた場所にある。北側に山を削り造られた道路が通り、山から続く敷地は、道路より少し高くなっておりプライバシーの確保と山の記憶を残すため、土地の形状にはなるべく手を加えないよう配置計画を行なった。
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五十嵐敏恭 / STUDIO COCHI ARCHITECTSによる、沖縄・南城市の住宅「玉城の家」。沖縄の住宅の均質化を実感する設計者は、内外が連続し開放的で風の抜ける影の空間をつくることで、地域の伝統と精神性を現代的に解釈し再構築した“沖縄の現代建築”を目指す photo©神宮巨樹
五十嵐敏恭 / STUDIO COCHI ARCHITECTSによる、沖縄・南城市の住宅「玉城の家」。沖縄の住宅の均質化を実感する設計者は、内外が連続し開放的で風の抜ける影の空間をつくることで、地域の伝統と精神性を現代的に解釈し再構築した“沖縄の現代建築”を目指す photo©神宮巨樹
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2021年夏の写真
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以下、建築家によるテキストです。
近年、沖縄も住宅の均質化が進み、何処の地方都市とも変わらない街並みが増え、辛うじて地域性を残しているのは植物と空、海くらいのように感じられる。住宅は、内地仕様の省エネ、高気密高断熱の価値観に流され、深い影と、風の通る開放的な空間は無くなり、住宅の周りをコンクリートで固め、小さい窓を閉じ、空調の効いた快適な室内空間の住宅に変わってきている。
省エネ、高気密高断熱も良いが、夏の盛り、外にいても風の抜ける庭の木陰は心地よく、この住宅でもそんな人間的な快適さを感じる空間を作りたいと考えた。
敷地は沖縄県本島南部の集落の外れにあり、山から続く傾斜地で、南側に海を一望できる周辺を緑に囲まれた場所にある。北側に山を削り造られた道路が通り、山から続く敷地は、道路より少し高くなっておりプライバシーの確保と山の記憶を残すため、土地の形状にはなるべく手を加えないよう配置計画を行なった。
アプローチは敷地高低差と植物、建物の配置を利用し、優しく誘い込むように計画し、アトリエと住宅の隙間を回り込むようにすることで、住宅への視線は遮られ、海へと視線が抜けていく。また、内部の活動を伺うように、来訪者が一旦立ち止まり、無闇な侵入を緩やかに拒む精神的な結界としての空間を作った。
住宅とアトリエ部分をつなぐ前庭は大きな影が覆い、来訪者の対応から子どもの遊び場、外での食事、ワークショップやイベントのスペースと、玄関の役目から、活動の場まで多目的な空間となる。
内部は、外と連続した、ただただ開放的で風の抜ける影の空間とし、子供達の駆け回る大きな木陰のような快適さと沖縄建築の伝統、精神性を、現代的に解釈し再構築した沖縄の現代建築を目指した。
■建築概要
玉城の家
所在地:沖縄県南城市
用途:住宅
設計:STUDIO COCHI ARCHITECTS
担当:五十嵐 敏恭、平田 寛(元所員)
構造設計:明設計
───
施工
内部・木工事・家具工事:atelier NUK 担当/佐々木幸史郎
躯体工事:アース建設
───
構造:補強コンクリートブロック造
階数:地上1階
敷地面積:651.32m2
建築面積:144.65m2
延床面積:105.72m2
竣工:2018年4月
写真撮影:神宮巨樹
Okinawa island which has the house is located at the southernmost of Japan. And also it connected southeast Asia and japan. Its like tropical climate, history and culture was influenced a lot by south Asia and another country. It’s has made original history and culture. we focused on and planed the original Okinawan style and culture.
The site is located on a slope that extends from the northern hill, surrounded by lush nature, and on the south side is a little higher than the surrounding area, overlooking the fields and the Pacific Ocean that extends beyond.
The building is different from the height difference that was originally on the slope.
And we pay attention the beautiful natural environment and to ensure privacy using the height difference.
We made two large roofs with different heights were put together to connect each other to cover the site, and glass doors were provided at appropriate positions as partitions inside and outside. The glass door can opens and shuts according to the seasons so you can enjoy all season thought this glass doors.
This beautiful ocean and nature are become pictures by this glass. It’s makes various space and “sequence”.
We used stone, wood, glass, soil, polished concrete and etc. And almost materials are finished by human hands.
These materials are finished by human hands which has power leave some human touch and bring architecture closer to nature.
Our chilef aim is to make open, wind blown, deeply shaded space. Its has common style with Asian old building in tropical. And this is the one of Asian modern architecture, which be equal to nature. And also this is the start line to abolish the category of between nature and architecture.