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2022.1.14Fri
2022.1.13Thu
2022.1.15Sat
平瀬有人+平瀬祐子 / yHa architectsによる、福岡の「東峰村 里山カフェ 棚田屋」。棚田で知られる地域の交流拠点施設で、隣接する伝統家屋のプロポーションを踏襲しつつ量塊を分割することで印象的な造形をつくり、景観調和と交流ハブ創出の両立を目指す
photo©カネダセイノスケ

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architecture|feature
建材(内装・壁)カネダセイノスケ大藪組RISE設計室yHa architects平瀬祐子建材(外装・壁)建材(外装・屋根)建材(内装・天井)建材(外装・床)建材(内装・床)図面あり針金洋介平瀬有人福岡
平瀬有人+平瀬祐子 / yHa architectsによる、福岡の「東峰村 里山カフェ 棚田屋」。棚田で知られる地域の交流拠点施設で、隣接する伝統家屋のプロポーションを踏襲しつつ量塊を分割することで印象的な造形をつくり、景観調和と交流ハブ創出の両立を目指す photo©カネダセイノスケ
平瀬有人+平瀬祐子 / yHa architectsによる、福岡の「東峰村 里山カフェ 棚田屋」。棚田で知られる地域の交流拠点施設で、隣接する伝統家屋のプロポーションを踏襲しつつ量塊を分割することで印象的な造形をつくり、景観調和と交流ハブ創出の両立を目指す photo©針金洋介
平瀬有人+平瀬祐子 / yHa architectsによる、福岡の「東峰村 里山カフェ 棚田屋」。棚田で知られる地域の交流拠点施設で、隣接する伝統家屋のプロポーションを踏襲しつつ量塊を分割することで印象的な造形をつくり、景観調和と交流ハブ創出の両立を目指す photo©針金洋介

平瀬有人+平瀬祐子 / yHa architectsが設計した、福岡の「東峰村 里山カフェ 棚田屋」です。棚田で知られる地域の交流拠点施設で、隣接する伝統家屋のプロポーションを踏襲しつつ量塊を分割することで印象的な造形をつくり、景観調和と交流ハブ創出の両立を目指す計画です。店舗の公式サイトはこちら。

福岡県東峰村の竹地区には、標高280〜420mの標高差160mの急斜面、約11haの中に約400枚の棚田と24戸の集落が広がっている。
山間地を農地として利用するために切り拓かれた棚田はその美しさから、1999年には農林水産省の「日本棚田百選」に認定されている。

建築家によるテキストより

近年、竹集落では高齢化により棚田や景観の保全が課題となっているなか、2017年には九州北部豪雨での被害を受けるが、2019年には地元住民が中心となって、復興へ向け棚田の景観を守り次世代に残していくための一般社団法人竹棚田が発足。

本計画はその動きと連動するように交流拠点施設整備を目的に東峰村が公募した農家レストラン新築工事設計コンペにおいて選定されたプロジェクトである。東峰村は同時期に近隣の古民家を再生しゲストハウスとしたヴィラや、岩屋キャンプ場のトイレ改修 ・森のコテー ジの改修等を行なっており、交流人口の増加を促す中心拠点となる。

建築家によるテキストより

本計画の北側には、集落で最も古い農家の母屋があり、通称缶詰屋根と言われる茅葺き屋根にトタンを被せた寄せ棟造りの伝統的な家屋である。国定公園であり、風光明媚な風景であるため、景観にいかに配慮するかが本計画の大きなテーマの一つである。

造形的には伝統的な家屋のプロポーションをある程度踏襲しながら1つのボリュームを2つにカットしてそれぞれをレストランと農産加工所としたハの字状の配置とすることで、棚田を見下ろす風景に視線が抜けるような構成としている。

建築家によるテキストより

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平瀬有人+平瀬祐子 / yHa architectsによる、福岡の「東峰村 里山カフェ 棚田屋」。棚田で知られる地域の交流拠点施設で、隣接する伝統家屋のプロポーションを踏襲しつつ量塊を分割することで印象的な造形をつくり、景観調和と交流ハブ創出の両立を目指す photo©カネダセイノスケ
平瀬有人+平瀬祐子 / yHa architectsによる、福岡の「東峰村 里山カフェ 棚田屋」。棚田で知られる地域の交流拠点施設で、隣接する伝統家屋のプロポーションを踏襲しつつ量塊を分割することで印象的な造形をつくり、景観調和と交流ハブ創出の両立を目指す photo©カネダセイノスケ
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平瀬有人+平瀬祐子 / yHa architectsによる、福岡の「東峰村 里山カフェ 棚田屋」。棚田で知られる地域の交流拠点施設で、隣接する伝統家屋のプロポーションを踏襲しつつ量塊を分割することで印象的な造形をつくり、景観調和と交流ハブ創出の両立を目指す image©yHa architects

以下、建築家によるテキストです。


2つのボリュームと大階段が印象的な風景をつくる

福岡県東峰村の竹地区には、標高280〜420mの標高差160mの急斜面、約11haの中に約400枚の棚田と24戸の集落が広がっている。
山間地を農地として利用するために切り拓かれた棚田はその美しさから、1999年には農林水産省の「日本棚田百選」に認定されている。

近年、竹集落では高齢化により棚田や景観の保全が課題となっているなか、2017年には九州北部豪雨での被害を受けるが、2019年には地元住民が中心となって、復興へ向け棚田の景観を守り次世代に残していくための一般社団法人竹棚田が発足。

本計画はその動きと連動するように交流拠点施設整備を目的に東峰村が公募した農家レストラン新築工事設計コンペにおいて選定されたプロジェクトである。東峰村は同時期に近隣の古民家を再生しゲストハウスとしたヴィラや、岩屋キャンプ場のトイレ改修 ・森のコテー ジの改修等を行なっており、交流人口の増加を促す中心拠点となる。

本計画の北側には、集落で最も古い農家の母屋があり、通称缶詰屋根と言われる茅葺き屋根にトタンを被せた寄せ棟造りの伝統的な家屋である。国定公園であり、風光明媚な風景であるため、景観にいかに配慮するかが本計画の大きなテーマの一つである。

造形的には伝統的な家屋のプロポーションをある程度踏襲しながら1つのボリュームを2つにカットしてそれぞれをレストランと農産加工所としたハの字状の配置とすることで、棚田を見下ろす風景に視線が抜けるような構成としている。2つのボリューム間には棚田の石垣の高低差を接続した大階段を設け、駐車場からのアプローチとするとともに、火祭りや田植え体験などのイベント時には人びとの集まる休憩の場となるだろう。2つのボリュームによって棚田の美しい風景がフレーミングされながら、大階段が斜面下部に向かってハの字状の逆パースに拡がっていることで、さらに臨場感のある風景が生まれている。

敷地周辺景観に調和しつつも容易にそれと分かる印象的な造形によって、豊かな地域資源や人びとと繋がる棚田のなかの交流のハブを創出している。

■建築概要

建物名称:東峰村 里山カフェ 棚田屋
所在地:福岡県朝倉郡東峰村大字宝珠村5171-1
用途:飲食店・農産加工所
建築主:福岡県東峰村
建築設計・監理:yHa architects
設備設計:RISE設計室
施工:大藪組
構造:木造
階数:地上1階
敷地面積:2,719㎡
建築面積:99.44㎡
延床面積:92.73㎡
設計期間:2019年5月~2019年10月
施工期間:2019年11月~2020年6月

建材情報
種別使用箇所商品名(メーカー名)
外装・壁外壁

土壁コート[アクリル樹脂系土塗り壁風装飾仕上塗材](エスケー化研)

外装・壁外壁

縦格子壁 杉 45×20@40
無塗装サイディング+耐候性塗料
アクリル樹脂系土塗り壁風装飾仕上塗材

外装・床外構

コンクリート刷毛引き仕上
杉板大階段

外装・屋根屋根(ガルバリウム鋼板 本掛一文字葺き)

タニマット カラーガルバリウム t0.4(タニタハウジングウェア)

外装・屋根軒天

杉板クリア塗装

内装・床床

モルタル金ゴテ仕上げ
塩化ビニル床シート

内装・壁壁

石膏ボード
木毛セメント板
化粧ケイ酸カルシウム板

内装・天井天井

レノウッド[木毛セメント板](竹村工業)

内装・天井天井(不燃化粧板)

リアルパネル スギラスティック(ニッシンイクス)

内装・天井天井

杉板
ケイ酸カルシウム板

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    自然をこよなく愛す建主夫婦は、いつも身軽で旅するように暮らしてきた。彼らは自然や地域と深い繋がりをもった最小限の空間があれば人生は十分だと考えており、その生活の実践のための小さな家の販売会社を立ち上げ、我々にモデルルームとなる第一号の家を依頼した。

    建築家によるテキストより

    敷地は噴煙満ちる大涌谷から2kmほどの山中で、沢が流れる急峻な北傾斜の南角地である。この場所には大涌谷や神山が聳える南面に意識を向け、なおかつ冬季に暖かな日差しを取り込む窓が必要と考えたが、道路からの視線が問題だった。また、大地を這うように流れてくる硫化水素や湿気を含む重い空気を避けるためにも、約19㎡の建物を地表から5mほどの高さに浮遊させることで、世俗から離れた空間と大きな窓を可能にした。

    建築家によるテキストより

    室内は狭くとも、自然との豊かな繋がりと地域の人びとの神山への想いを反映させるべく、中央の空間は神殿に似た形式とした。高窓から崇高な光が降りそそぐ4.9mの吹抜け空間を4本の柱で囲い、中心に特注の暖炉を設けて、大涌谷や神山に火を捧げる空間とした。シンメトリーに配置した北側の2本の枝付き丸太柱は鳥居のようで、向こうに神域があることを示している。部屋奥から眺めると、台形プランのパースが補正されて正方形の空間が現れ、そこに護摩焚きや御神火神事に相当する拝火台が鎮座す

    建築家によるテキストより
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    2022.01.14 Fri 18:02
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    辻琢磨による連載エッセイ “川の向こう側で建築を学ぶ日々” 第9回「ボスが独りで下す決断の切れ味」

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    architecture|feature
    論考渡辺隆長谷川健太辻琢磨青木遥香川の向こう側で建築を学ぶ日々
    辻琢磨による連載エッセイ “川の向こう側で建築を学ぶ日々” 第9回「ボスが独りで下す決断の切れ味」

    ボスが独りで下す決断の切れ味

    text:辻琢磨

     
     
    渡辺さんのところで働き始めて、2年半が経った。
    8回のエッセイで、渡辺事務所で僕が学んできたことを中心にテキストを書いてきて、少なくない反響があった。先日は東京のアトリエ事務所のスタッフの知人から、事務所内で寺田さんの番頭回を何度も読んでいますという声ももらい、SNS以外の場でも、特に実務の現場で読まれているんだということを非常に喜ばしく思った。今回も一層気を引き締めて書かねばなるまい。

    とはいえ、これまで比較的に真面目な内容が多かったので、本稿は閑話休題として渡辺事務所の福利厚生の中でも実に特徴的な研修キャンプについて書いてみたい。

    研修キャンプとは、いわゆる社員旅行のことで、渡辺事務所では年に一回皆でキャンプにいくという行事がある。これまでは2014年から2019年まで6年間は毎年4月に新潟県三条市SnowPeak本社キャンプ場「SnowPeak Headquarters」に二泊三日で滞在するというものだった。新潟へは片道車で7-8時間…現地ではマラソン大会!という体育会系のイベントである。

    辻琢磨による連載エッセイ “川の向こう側で建築を学ぶ日々” 第9回「ボスが独りで下す決断の切れ味」新潟時代のキャンプ風景。 photo©渡辺隆建築設計事務所
    辻琢磨による連載エッセイ “川の向こう側で建築を学ぶ日々” 第9回「ボスが独りで下す決断の切れ味」新潟時代のキャンプ風景。 photo©渡辺隆建築設計事務所
    辻琢磨による連載エッセイ “川の向こう側で建築を学ぶ日々” 第9回「ボスが独りで下す決断の切れ味」新潟時代のキャンプ風景。 photo©渡辺隆建築設計事務所

    なぜ研修キャンプかというのは2013年にさかのぼる。現渡辺事務所は当時渡辺さんの自邸として使われていて、事務所機能は地下室の小部屋だった。それを、渡辺さんが自邸機能を別の場所に引っ越しして、このイワタノイエ全体を事務所として使えるようになった。それに伴い広大になったスペースに置く家具をスノーピークのアウトドア製品に統一(現在は様々なメーカーが混在)したことがきっかけだったそうだ。

    豊かな自然に囲まれたイワタノイエはビル用サッシで風景が大きく縁取られ、外が非常に近い。その空気に合い、年に一度の大忘年会(通称ワタフェス)ではすべての家具を片付けられる、ということでアウトドア製品が導入された。この什器のアウトドア機能を最大限引き出すために考案されたのが研修キャンプなのである。

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    論考渡辺隆長谷川健太辻琢磨青木遥香川の向こう側で建築を学ぶ日々
    2022.01.14 Fri 09:56
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    2022.01.14 Fri 09:30
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    マー・ヤンソン率いるMADアーキテクツは、中国建築科学研究院(CASR)と共同で、中国・重慶にあるクンタン国際クルーズセンターの設計に関する国際コンペに勝利しました。

    このプロジェクトは、重慶の両江新区に位置し、現在66,000m2の貨物ターミナルが建設されている場所です。敷地と関連するクルーズターミナルは、長江にアクセス可能な昆山港地域に位置しています。MADの計画では、敷地面積65,000m2の国際クルーズターミナルと複合都市を建設し、15,000m2のクルーズポートと50,000m2の商業スペースを提供する予定です。

    「重慶には山もあれば水もある」と、マー・ヤンソンはこの計画の背後にあるヴィジョンを語っています。「しかし、長江は重慶にとって単なる自然景観ではなく、船舶交通や産業輸送などの人間活動によって、この山岳都市はエネルギーと動きに満ちているのです。私たちは、重慶のこのエネルギーを産業の痕跡から、想像力を刺激するエネルギーに変えたいと考えています。人々はここで都市の運動エネルギーを感じると同時に、未来の公共空間を想像することができるのです。」

    「ガントリークレーン」-サイエンス・フィクション、そして歩く街へ

    現地を訪れたMADチームは、貨物ターミナルを支配するオレンジ色の大きなガントリークレーンにインスピレーションを受けました。「このガントリークレーンは、生きたエイリアンのような存在で、シュールレアリズムを感じさせます」と、マは指摘します。「この新しい計画は、過去の工業色を反映させるだけでなく、このオリジナルのシュールレアリズムを尊重するものです。高架下の建物は、まるで未来的で自由に行き来できる都市のようにデザインしました。まるで別の場所からここに到着したようで、いつかまた別の場所を旅するのかもしれません。」

    長江スカイウォークと名付けられたMADの計画は、ガントリークレーンをモチーフにした6つの独立した高架ビルからなる全長430mの複合施設です。遠くから見ると、建物は上昇と下降を繰り返し、形も色も産業貨物ターミナルのクレーンのリズムを再現しています。また、地上から高い位置にあるため、遮るものがなく開放的な川の景色を眺めることができます。このビルのアルミカーテンウォールは、敷地に超現実的な感覚を与え、パーラーやショップ、レストランなどのテナントが混在するこのビルに、現代的な新鮮さをもたらしています。

    都市の公共空間 – 重なり合う都市性、そして景観の良い緑の軸線

    “浮遊する”ビル群の下には、MADが設計した新しいクルーズ船景観公園とクルーズ船ホールがあり、クンタン・セントラル・ゴールデンアクシス桟橋(Cuntan Central Golden Axis Pier)を拡張・強化するために設計されています。この都市的介入は、隣接するピアパークとセンチュリークンタン公園との間に新たなリンクを形成し、中央金軸(Central Golden Axis)に自然に溶け込む10万m2の都市緑地を創出するものです。この新しい計画により、市民は敷地内の多様な用途を十分に体験し、通常は川船からしか見られない海上からの都市と長江の景観を楽しむことができます。

    クルーズ船景観公園の下には、クルーズ・センター・ハブがあり、“浮遊する”複合施設と地上のランドスケープ・パークへのアクセスを提供しています。クルーズ・センターは、天窓を設けて内部空間の自然採光を高めるとともに、上部の建物を片持ち式にして直射日光の影響を受けないように設計されています。

    完成すれば、クンタン国際クルーズセンターは、工業の記憶を完全な都市イメージの作品に変え、重慶のユニークな都市ランドマークを創り上げることでしょう。

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    中国MAD複合施設中国建築科学研究院
    2022.01.14 Fri 08:13
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    2022.1.13Thu
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