SHARE イランイランによる、東京・豊島区の住戸改修「J house」。タワーマンションでのプロジェクト。音楽の様に感情に訴える空間を目指して、建築の各部分を曲の其々の要素と捉えて設計。環境の特徴を活かした平面計画と光や季節の移ろいを感じられる素材選択を行う
藤川祐二郎+金瑛実+近藤道太郎 / イランイランが設計した、東京・豊島区の住戸改修「J house」です。
タワーマンションでのプロジェクトです。建築家は、音楽の様に感情に訴える空間を目指して、建築の各部分を曲の其々の要素と捉えて設計しました。そして、環境の特徴を活かした平面計画と光や季節の移ろいを感じられる素材選択を行いました。
東京都内のタワーマンションリノベーションの計画である。
「建築は凍れる音楽であり、音楽は流れる建築である」
これは、ドイツの哲学者フリードリヒ・シュレーゲルの言葉である。それを私たちなりに解釈し、平面ゾーニングをメロディ、高さ方向をコード進行、素材を歌詞と捉え、音楽のようにより直に人間の感情に訴える空間を目指した。
平面ゾーニングは日当たりが良く太陽に近いゾーンを中心として、各部屋を放射状に配置し容易に中心であるLDKにアクセスしやすいように計画した。ガラスの間仕切りでつながりや奥行きを、各所のR形状で柔らかさや優しさを表現した。
高さは構造上の制限の中でも、高低差を施して動きを出し、高層階特有の広々とした景観を取り込む工夫をした。素材は床にオークのヘリンボーン材、壁面のグレー色やリズミカルなタイルを用い、光による陰影で時間の経過や季節の移ろいを肌感覚で感じられように試みた。
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以下、建築家によるテキストです。
東京都内のタワーマンションリノベーションの計画である。
「建築は凍れる音楽であり、音楽は流れる建築である」
これは、ドイツの哲学者フリードリヒ・シュレーゲルの言葉である。
それを私たちなりに解釈し、平面ゾーニングをメロディ、高さ方向をコード進行、素材を歌詞と捉え、音楽のようにより直に人間の感情に訴える空間を目指した。
平面ゾーニングは日当たりが良く太陽に近いゾーンを中心として、各部屋を放射状に配置し容易に中心であるLDKにアクセスしやすいように計画した。ガラスの間仕切りでつながりや奥行きを、各所のR形状で柔らかさや優しさを表現した。
高さは構造上の制限の中でも、高低差を施して動きを出し、高層階特有の広々とした景観を取り込む工夫をした。素材は床にオークのヘリンボーン材、壁面のグレー色やリズミカルなタイルを用い、光による陰影で時間の経過や季節の移ろいを肌感覚で感じられように試みた。
音楽のように全てが溶け合った「名曲」のような空間を目指し、イランイランが掲げる美意識「美渋 bijuu」の形態化を実現できたように思う。
この空間で家族の長い歴史が刻まれ、常に心の拠り所となることを期待する。
■建築概要
所在地:東京都豊島区
主要用途:マンションリノベーション
設計者:イランイラン(藤川祐二郎+金瑛実+近藤道太郎)
施工:美創
構造:RC造
階数:地上35階建ての18階
竣工年月:2022年3月
床面積:82.29㎡
写真撮影:ナカサ&パートナーズ 大谷宗平
種別 | 使用箇所 | 商品名(メーカー名) |
---|---|---|
内装・床 | ダイニング・リビング 床 | ヘリンボーン オーク クリアオイル仕上(IOC) |
内装・壁 | ダイニング・リビング 壁 | |
内装・床 | キッチン 床 | |
内装・壁 | キッチン 壁 | |
内装・天井 | LDK 天井 | |
内装・床 | 水廻り 床 | |
内装・壁 | 水廻り 壁 | |
内装・床 | WC 床 |
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