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2023.3.24Fri
2023.3.23Thu
2023.3.25Sat
KASAと湯浅良介による建築展「In Between Two Houses」の会場写真。石上純也事務所と内藤廣事務所で其々に経験を積んだ二組の建築家の展覧会。“対話”をテーマとして各自が構想した“家”に関する作品を公開。畝森泰行と金野千恵の事務所でもある東京台東区の“BASE”を会場に開催
photo©Tomoyuki Kusunose

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日程
2023年3月23日(木)
–
4月2日(日)
architecture|exhibition|feature
KASA佐藤敬アレクサンドラ・コヴァレヴァ楠瀬友将湯浅良介建築展
KASAと湯浅良介による建築展「In Between Two Houses」の会場写真。石上純也事務所と内藤廣事務所で其々に経験を積んだ二組の建築家の展覧会。“対話”をテーマとして各自が構想した“家”に関する作品を公開。畝森泰行と金野千恵の事務所でもある東京台東区の“BASE”を会場に開催 photo©Tomoyuki Kusunose
KASAと湯浅良介による建築展「In Between Two Houses」の会場写真。石上純也事務所と内藤廣事務所で其々に経験を積んだ二組の建築家の展覧会。“対話”をテーマとして各自が構想した“家”に関する作品を公開。畝森泰行と金野千恵の事務所でもある東京台東区の“BASE”を会場に開催 photo©Tomoyuki Kusunose
KASAと湯浅良介による建築展「In Between Two Houses」の会場写真。石上純也事務所と内藤廣事務所で其々に経験を積んだ二組の建築家の展覧会。“対話”をテーマとして各自が構想した“家”に関する作品を公開。畝森泰行と金野千恵の事務所でもある東京台東区の“BASE”を会場に開催 photo©Tomoyuki Kusunose

KASAと湯浅良介による建築展「In Between Two Houses」の会場写真です。
石上純也建築設計事務所と内藤廣建築設計事務所で其々に経験を積んだ二組の建築家の展覧会です。“対話”をテーマとして各自が構想した“家”に関する作品を公開する内容です。畝森泰行と金野千恵の事務所でもある東京台東区の“BASE”を会場に開催されます。会期は、2023年4月2日まで。展覧会の公式ページはこちらです。また、2023年3月26日と4月2日にオンラインやリアルで行われる関連イベントも企画されています(末尾に掲載します)。

2組の建築家 KASA (KOVALEVA AND SATO ARCHITECTS)と湯浅良介による展覧会「In Between Two Houses」を開催する運びとなりました。
2組の若手建築事務所が進行中の住宅プロジェクトについて対話し、その中から生まれたスタディやドローイング、動画を展示します。
重ねられた対話を通し、2組の作家性、またその共通性や差異から建築の今が浮かび上がります。

リリーステキストより

KASAによるステートメントの一部

アトリエで2人で対話していると、ふとした言葉からヒントを得て火のように建築が立ち上がっていくような瞬間がある。言葉、スケッチ、模型、色んなことがきっかけで現れる、とても興奮に満ち溢れたそのひと時がとても好きだ。今回、畝森さん金野さんからお話をいただき「Dialogue」という言葉を聞いて、その光景を頭に浮かべていた。

湯浅さんと対話していく中で、そんな時間をご一緒できればとても素敵だなと思った。2組が同じ「家」という方向を向き、2つの「家」が対峙する、その間にぼくらは可能性を感じた。それは本展を企画するにあたって共に過ごした時間かも知らないし、互いのプロジェクトをエスキスした時に生まれたアイディアかも知れないし、会期中にみなさんからいただくご批評なのかも知れない。

リリーステキストより

湯浅良介によるステートメントの一部

二人展には「Dialogue」(対話)というテーマが与えられていた。

人がそこにいられるようにするために空間という“何かと何かのあいだ”をつくることを生業にしているけれど、人と人とが対話をするためにも距離という“あいだ”が必要になる。そのことについて考えたいと思っていたところに展示の話をいただいた。対話をするために必要な距離、その見えない”あいだ”を開示する試みとして本展を考えたいと思う。

対話をするためには、共通の言語とツールで同じトピックについて話をすることが必要だと仮定した。交渉の場合は“テーブルにつく”という表現がとられることがあるが、僕らは対話をするために“形式を揃えた”。その上で実際にたくさん話をした。同じフォーマットを使いその上で話をすること。そこには、相手は自分とは異なる、という前提があり、それは相手に対する敬意の表れ、その敬意を“あいだ”と言ってもいい。

リリーステキストより

以下の写真はクリックで拡大します

KASAと湯浅良介による建築展「In Between Two Houses」の会場写真。石上純也事務所と内藤廣事務所で其々に経験を積んだ二組の建築家の展覧会。“対話”をテーマとして各自が構想した“家”に関する作品を公開。畝森泰行と金野千恵の事務所でもある東京台東区の“BASE”を会場に開催 photo©Tomoyuki Kusunose
KASAと湯浅良介による建築展「In Between Two Houses」の会場写真。石上純也事務所と内藤廣事務所で其々に経験を積んだ二組の建築家の展覧会。“対話”をテーマとして各自が構想した“家”に関する作品を公開。畝森泰行と金野千恵の事務所でもある東京台東区の“BASE”を会場に開催 photo©Tomoyuki Kusunose
KASAと湯浅良介による建築展「In Between Two Houses」の会場写真。石上純也事務所と内藤廣事務所で其々に経験を積んだ二組の建築家の展覧会。“対話”をテーマとして各自が構想した“家”に関する作品を公開。畝森泰行と金野千恵の事務所でもある東京台東区の“BASE”を会場に開催 photo©Tomoyuki Kusunose
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KASAと湯浅良介による建築展「In Between Two Houses」の会場写真。石上純也事務所と内藤廣事務所で其々に経験を積んだ二組の建築家の展覧会。“対話”をテーマとして各自が構想した“家”に関する作品を公開。畝森泰行と金野千恵の事務所でもある東京台東区の“BASE”を会場に開催 photo©Tomoyuki Kusunose
KASAと湯浅良介による建築展「In Between Two Houses」の会場写真。石上純也事務所と内藤廣事務所で其々に経験を積んだ二組の建築家の展覧会。“対話”をテーマとして各自が構想した“家”に関する作品を公開。畝森泰行と金野千恵の事務所でもある東京台東区の“BASE”を会場に開催 photo©Tomoyuki Kusunose
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KASAと湯浅良介による建築展「In Between Two Houses」の会場写真。石上純也事務所と内藤廣事務所で其々に経験を積んだ二組の建築家の展覧会。“対話”をテーマとして各自が構想した“家”に関する作品を公開。畝森泰行と金野千恵の事務所でもある東京台東区の“BASE”を会場に開催 photo©Tomoyuki Kusunose
KASAと湯浅良介による建築展「In Between Two Houses」の会場写真。石上純也事務所と内藤廣事務所で其々に経験を積んだ二組の建築家の展覧会。“対話”をテーマとして各自が構想した“家”に関する作品を公開。畝森泰行と金野千恵の事務所でもある東京台東区の“BASE”を会場に開催 photo©Tomoyuki Kusunose
KASAと湯浅良介による建築展「In Between Two Houses」の会場写真。石上純也事務所と内藤廣事務所で其々に経験を積んだ二組の建築家の展覧会。“対話”をテーマとして各自が構想した“家”に関する作品を公開。畝森泰行と金野千恵の事務所でもある東京台東区の“BASE”を会場に開催 photo©Tomoyuki Kusunose
KASAと湯浅良介による建築展「In Between Two Houses」の会場写真。石上純也事務所と内藤廣事務所で其々に経験を積んだ二組の建築家の展覧会。“対話”をテーマとして各自が構想した“家”に関する作品を公開。畝森泰行と金野千恵の事務所でもある東京台東区の“BASE”を会場に開催 photo©Tomoyuki Kusunose
KASAと湯浅良介による建築展「In Between Two Houses」の会場写真。石上純也事務所と内藤廣事務所で其々に経験を積んだ二組の建築家の展覧会。“対話”をテーマとして各自が構想した“家”に関する作品を公開。畝森泰行と金野千恵の事務所でもある東京台東区の“BASE”を会場に開催 photo©Tomoyuki Kusunose
KASAと湯浅良介による建築展「In Between Two Houses」の会場写真。石上純也事務所と内藤廣事務所で其々に経験を積んだ二組の建築家の展覧会。“対話”をテーマとして各自が構想した“家”に関する作品を公開。畝森泰行と金野千恵の事務所でもある東京台東区の“BASE”を会場に開催 photo©Tomoyuki Kusunose
KASAと湯浅良介による建築展「In Between Two Houses」の会場写真。石上純也事務所と内藤廣事務所で其々に経験を積んだ二組の建築家の展覧会。“対話”をテーマとして各自が構想した“家”に関する作品を公開。畝森泰行と金野千恵の事務所でもある東京台東区の“BASE”を会場に開催 photo©Tomoyuki Kusunose

KASAによるステートメント

KASAと湯浅良介による建築展「In Between Two Houses」の会場写真。石上純也事務所と内藤廣事務所で其々に経験を積んだ二組の建築家の展覧会。“対話”をテーマとして各自が構想した“家”に関する作品を公開。畝森泰行と金野千恵の事務所でもある東京台東区の“BASE”を会場に開催左:佐藤敬、右:アレクサンドラ・コヴァレヴァ photo©Tomoyuki Kusunose

「対話のもつ大らかさ」

アトリエで2人で対話していると、ふとした言葉からヒントを得て火のように建築が立ち上がっていくような瞬間がある。言葉、スケッチ、模型、色んなことがきっかけで現れる、とても興奮に満ち溢れたそのひと時がとても好きだ。今回、畝森さん金野さんからお話をいただき「Dialogue」という言葉を聞いて、その光景を頭に浮かべていた。

湯浅さんと対話していく中で、そんな時間をご一緒できればとても素敵だなと思った。2組が同じ「家」という方向を向き、2つの「家」が対峙する、その間にぼくらは可能性を感じた。それは本展を企画するにあたって共に過ごした時間かも知らないし、互いのプロジェクトをエスキスした時に生まれたアイディアかも知れないし、会期中にみなさんからいただくご批評なのかも知れない。

一旦頭の中から飛び出して現実に立ち上がった瞬間からみんなの世界の一部になる建築の本来的な存在の開放性にぼくらはとても魅かれている。2人展にはそのような大らかさを感じている。
(アレクサンドラ・コヴァレヴァ&佐藤敬 / KASA)

アレクサンドラ・コヴァレヴァ
1989年モスクワ生まれ。モスクワ建築学校MARCH大学院修了。

佐藤敬
1987年三重県生まれ。早稲田大学大学院修了。

共に石上純也建築設計事務所を経て、2019年KASA共同主宰。主な受賞歴に2022年U-35 Architects exhibition「伊東豊雄賞」、2021年第17回ヴェネチア・ビエンナーレ国際建築展「特別表彰」、2019年第38回SDレビュー「鹿島賞」など。

KASAの展示作品について

PROJECT NAME:ふるさとの家 / LOCATION : Kuwana,Mie / SITE AREA : 500㎡
父の実家が玉突き式の区画整理で一時立退を余儀なくされた。整備済の宅地から順にぽつりぽつりと住宅が建ち並び、商業地域とは思えない茫漠な光景が広がっている。敷地はそんな駅前通り沿いにある。街の賑わいを感じる駅前通りと静かで牧歌的な庭が、家によってくっ付いたり離れたり。街と庭の境界に垣のような透明性をもった建築を考えている。


湯浅良介によるステートメント

KASAと湯浅良介による建築展「In Between Two Houses」の会場写真。石上純也事務所と内藤廣事務所で其々に経験を積んだ二組の建築家の展覧会。“対話”をテーマとして各自が構想した“家”に関する作品を公開。畝森泰行と金野千恵の事務所でもある東京台東区の“BASE”を会場に開催湯浅良介 photo©Tomoyuki Kusunose

「違うこと、近いこと」

二人展には「Dialogue」(対話)というテーマが与えられていた。

人がそこにいられるようにするために空間という“何かと何かのあいだ”をつくることを生業にしているけれど、人と人とが対話をするためにも距離という“あいだ”が必要になる。そのことについて考えたいと思っていたところに展示の話をいただいた。対話をするために必要な距離、その見えない”あいだ”を開示する試みとして本展を考えたいと思う。

対話をするためには、共通の言語とツールで同じトピックについて話をすることが必要だと仮定した。交渉の場合は“テーブルにつく”という表現がとられることがあるが、僕らは対話をするために“形式を揃えた”。その上で実際にたくさん話をした。同じフォーマットを使いその上で話をすること。そこには、相手は自分とは異なる、という前提があり、それは相手に対する敬意の表れ、その敬意を“あいだ”と言ってもいい。

対話を行うと両者の“違い”がたくさん浮かび上がる。でも時折、その中に“近い”何かを感じることがある。異なることと似通うこと、KASAの二人との対話で感じるそれら無数の同異点を、対話の価値として開示したいと思う。
(湯浅良介)

湯浅良介
1982年東京都生まれ。2010年東京藝術大学大学院修了。
内藤廣建築設計事務所を経て、2018年Office Yuasaを主宰。2019年から東京藝術大学教育研究助手、2022年から多摩美術大学非常勤講師。主な受賞歴に東京藝術大学吉田五十八修了制作賞受賞、東京建築コレクション内藤廣賞受賞など。

湯浅良介の展示作品について

PROJECT NAME:Palace / LOCATION : Chigasaki,Kanagawa / SITE AREA : 340㎡
敷地は茅ヶ崎の住宅街。大小様々な家がひしめくエリアに、丸石の石垣と経年で風合いの増した木製天丸の門がある。門を抜けると広い庭と赤瓦の大きな家、小さな小屋に二匹の猫が迎えてくれる。増築を何度か行ったというその大きな家は今年の春には解体され、600㎡ほどある土地は半分ずつに分割される。今の家の記憶をコンテクストとしながら、スタジオを併設した二世帯住宅を設計している。


主催者からのテキスト

金野千恵による「表現と批評の場をめざして」

私たちの拠点 BASE にて、初めて建築家の方をお招きして行う展覧会ということもあり、どなたに打診するかの議論は難航し決定に時間を要しました。依頼の直後から、2組の建築家は丁寧に議論を重ねてくださり、展覧会オープンを迎えることができました。 KASA さんは、ヴェネチアビエンナーレの「ロシア館」で丁寧に歴史に向き合う姿勢を鮮やかに建築にドライブさせると共に魅力的なイラストで広く人に伝え、「小石川植物祭」では企画発案から取り組んで園と共催してその魅力を掘り起こすなど、多彩な スキルを活かして建築の可能性を切り開いています。湯浅さんは、線の描写から繰り出される平面的なアイディアや空間の断片 に独特の表現がありながら、「FLASH」などの実作に感じる建築化の際の立体的な展開が飛躍的であり、その線を起点とした 創造力の豊かさに、設計行為とは何かという建築家の拠り所を炙り出しています。 この2組のエネルギッシュな協働を、春の訪れと共にお届けできることを大変嬉しく思います。ごゆっくり鑑賞頂き、批評の お言葉を頂けますと幸いです。

 
畝森泰行による「KASA と湯浅さんについて」

KASA のふたりを知ったのは SD レビューの出展作である。蓮の葉をモチーフにした不定形な屋根が寺に置かれたそれは、 ずっと昔からあるようで、けれどこれまでにないインパクトをもっていた。またヴェネツィア・ビエンナーレ・ロシア館の丁寧 で爽快な改修や絵本の作成、小石川植物園の地域を巻き込む運動など彼らのアプローチは実にさまざまだ。異なる国籍のふたり が、自由にまた真っ直ぐに新しい建築を考えるその明るさに私は惹かれる。 一方の湯浅さんは何と言っても大磯町の住宅「FLASH」である。言葉では表現しづらい独特なヴォリュームや仕上げの選択、 異常なほどの2次元への拘りとスケッチのみで考えられたその白い住宅は、KASA とは真逆で徹底的に自らを制限して生まれ た。この不自由で盲目的なアプローチが彼自身の想像を広げ、また作品の奥行きを与えているのであり、その深く孤独な姿勢 に私は共感する。 今回、この対照的な彼らが進行中の住宅を共に展示する。差異が際立つのか、あるいは共通性が現れるのか興味深い。けれど 私には、彼らのアプローチがどう異なろうとも、全身で自分の建築像を探していることが理解できるし、何よりそのことが 同じ建築家として強く信頼できるのである。


KASAと湯浅良介による建築展「In Between Two Houses」の会場写真。石上純也事務所と内藤廣事務所で其々に経験を積んだ二組の建築家の展覧会。“対話”をテーマとして各自が構想した“家”に関する作品を公開。畝森泰行と金野千恵の事務所でもある東京台東区の“BASE”を会場に開催
■展覧会概要

展覧会タイトル:In Between Two Houses/Dialogue vol.2 KASA・YUASA
会期:2023年3月23日(木)~2023年4月2日(日)
開催時間:11:00-17:00
*3/25(土)、3/31(金)、4/1(土)のみ19時まで延長
休廊日:なし
会場:BASE(東京都台東区浅草橋3-12-6)
入場料:無料
出展作家:KASA(アレクサンドラ・コヴァレヴァ / 佐藤敬)・湯浅良介
主催:+BASE(畝森泰行・金野千恵)
ドキュメンテーション・宣伝美術:成定 由香沙
───
イベント①:OPENING DIALOGUE
開催日時:2023年3月26日 17:00-19:00
登壇者:アレクサンドラ・コヴァレヴァ、佐藤敬、湯浅良介
会場及びオンラインでの聴講が可能です。
(Zoom Meeting ID:815 1208 7270、Pass Code : 066142
URL:https://us02web.zoom.us/j/81512087270?pwd=OXFobFFkQzVvK1lTb1BjVE5lNTdTQT09)
会場での聴講が可能です。
───
イベント②:CLOSING TALK
開催日時:2023年4月2日 17:00-19:00
登壇者:アレクサンドラ・コヴァレヴァ、佐藤敬、湯浅良介、畝森泰行、金野千恵

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    中西昭太建築事務所による、石川・金沢市の「House in Wakakusa」。年間を通して天候不順の多い地域での計画。脱炭素時代の“自然密接型住宅”の実例を目指し、“三層吹抜けの最上部”に“採光窓を集中的に配置”する構成を考案。高い断熱性能に加えて光や風と共にある生活を実現
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    関口貴人と新明工産による、埼玉・飯能市の、新築平屋の美容院「Hair room TOARU」の内覧会が“3/26”に開催。平田晃久事務所出身の建築家による独立最初の作品。カットスペースを構成する鏡を“3m”を超えるサイズにまで拡大して空間を構成。目の前に座る自分だけでなく緑や街をも映し出す
    image courtesy of 関口貴人建築設計事務所

    SHARE 関口貴人と新明工産による、埼玉・飯能市の、新築平屋の美容院「Hair room TOARU」の内覧会が“3/26”に開催。平田晃久事務所出身の建築家による独立最初の作品。カットスペースを構成する鏡を“3m”を超えるサイズにまで拡大して空間を構成。目の前に座る自分だけでなく緑や街をも映し出す

    日程
    2023年3月26日(日)
    architecture|exhibition|promotion
    関口貴人と新明工産による、埼玉・飯能市の、新築平屋の美容院「Hair room TOARU」の内覧会が“3/26”に開催。平田晃久事務所出身の建築家による独立最初の作品。カットスペースを構成する鏡を“3m”を超えるサイズにまで拡大して空間を構成。目の前に座る自分だけでなく緑や街をも映し出す photo courtesy of 関口貴人建築設計事務所
    関口貴人と新明工産による、埼玉・飯能市の、新築平屋の美容院「Hair room TOARU」の内覧会が“3/26”に開催。平田晃久事務所出身の建築家による独立最初の作品。カットスペースを構成する鏡を“3m”を超えるサイズにまで拡大して空間を構成。目の前に座る自分だけでなく緑や街をも映し出す photo courtesy of 関口貴人建築設計事務所
    関口貴人と新明工産による、埼玉・飯能市の、新築平屋の美容院「Hair room TOARU」の内覧会が“3/26”に開催。平田晃久事務所出身の建築家による独立最初の作品。カットスペースを構成する鏡を“3m”を超えるサイズにまで拡大して空間を構成。目の前に座る自分だけでなく緑や街をも映し出す image courtesy of 関口貴人建築設計事務所

    関口貴人建築設計事務所と新明工産による、埼玉・飯能市の、新築平屋の美容院「Hair room TOARU」の内覧会が開催されます。
    平田晃久建築設計事務所出身の建築家による独立最初の作品です。建築家は、カットスペースを構成する鏡を“3m”を超えるサイズにまで拡大して空間を構成しました。そして、目の前に座る自分だけでなく緑や街をも映し出す事が意図されました。開催日は2023年3月26日。参加費無料。事前申し込み不要です。建築の場所はこちら(Google Map)。【ap・ad】

    埼玉県飯能市に建てるRCラーメン壁とCLT屋根併用構造の平屋の美容院である。

    建築家によるテキストより

    人の内的な部分から活動を呼び起こすような物質的で自然な建築をつくることができないか、そのようなことを思いながら、ここでは建築の要素や形式から一度離れ、カットスペースを構成する鏡と机を解体し、組み換えることから建築を考えていった。

    建築家によるテキストより

    一般的なスケールを超えた大きな鏡(RC壁)を1辺にもつ2.3m角のカットスペースをずらしながら配置し、その間に大きな机(CLT屋根)を架け渡していく。RC壁とCLT屋根はアングルとビスだけの簡易的な接合構法で家具のように取り付けられ、RC壁はそれだけで面外方向の荷重に対して自立し、CLT屋根はそれ自体が構造体になり梁のない長スパンの架構をつくる。
    間に嵌め込まれたガラスは構造シールにより枠のない透明な開口をつくることで、RC壁が地面から建ち上がってCLT屋根がただそれに載っているだけのように見える。

    建築家によるテキストより
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    2023.03.24 Fri 21:53
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    【ap job更新】 坂茂建築設計が、東京事務所での 設計スタッフ(経験者・既卒・2023年新卒)と 事務職を募集中

    ap job 【ap job更新】 坂茂建築設計が、東京事務所での 設計スタッフ(経験者・既卒・2023年新卒)と 事務職を募集中

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    建築求人情報
    【ap job更新】 坂茂建築設計が、東京事務所での 設計スタッフ(経験者・既卒・2023年新卒)と 事務職を募集中
    【ap job更新】 坂茂建築設計が、東京事務所での 設計スタッフ(経験者・既卒・2023年新卒)と 事務職を募集中
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    坂茂建築設計の、東京事務所での 設計スタッフ(経験者・既卒・2023年新卒)と 事務職募集のお知らせです。詳しくは、ジョブボードの当該ページにてご確認ください。アーキテクチャーフォトジョブボードには、その他にも、色々な事務所の求人情報が掲載されています。
    新規の求人の投稿はこちらからお気軽にお問い合わせください。

    東京事務所での設計スタッフ、事務スタッフ募集

    坂茂建築設計は、東京、パリ、ニューヨークに事務所を置き、国内外において、住宅・美術館等の文化施設・教育施設・商業施設など様々なプロジェクトを実現して参りました。現在も、材料、構造、空間の革新を追求した様々なプロジェクトが進行中です。

    この度、東京事務所では、設計スタッフ、事務スタッフを募集いたします。
    好奇心旺盛に取り組める方を歓迎します。

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    建築求人情報
    2023.03.24 Fri 18:48
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    藤本壮介による、東京・渋谷区の「西参道公衆トイレ」。都心部の幹線道路沿いの敷地。公衆トイレを“都市の泉”と捉えて“新しい公共空間”を目指し、中央が凹んだ“うつわ”の様な“手洗い場”を持つ建築を考案。“小さなコミュニティ”が生まれる契機を作る事も意図
    photo©architecturephoto

    SHARE 藤本壮介による、東京・渋谷区の「西参道公衆トイレ」。都心部の幹線道路沿いの敷地。公衆トイレを“都市の泉”と捉えて“新しい公共空間”を目指し、中央が凹んだ“うつわ”の様な“手洗い場”を持つ建築を考案。“小さなコミュニティ”が生まれる契機を作る事も意図

    architecture|feature
    東京トイレ藤本壮介渋谷区
    藤本壮介による、東京・渋谷区の「西参道公衆トイレ」。都心部の幹線道路沿いの敷地。公衆トイレを“都市の泉”と捉えて“新しい公共空間”を目指し、中央が凹んだ“うつわ”の様な“手洗い場”を持つ建築を考案。“小さなコミュニティ”が生まれる契機を作る事も意図 photo©architecturephoto
    藤本壮介による、東京・渋谷区の「西参道公衆トイレ」。都心部の幹線道路沿いの敷地。公衆トイレを“都市の泉”と捉えて“新しい公共空間”を目指し、中央が凹んだ“うつわ”の様な“手洗い場”を持つ建築を考案。“小さなコミュニティ”が生まれる契機を作る事も意図 photo©architecturephoto
    藤本壮介による、東京・渋谷区の「西参道公衆トイレ」。都心部の幹線道路沿いの敷地。公衆トイレを“都市の泉”と捉えて“新しい公共空間”を目指し、中央が凹んだ“うつわ”の様な“手洗い場”を持つ建築を考案。“小さなコミュニティ”が生まれる契機を作る事も意図 photo©architecturephoto
    藤本壮介による、東京・渋谷区の「西参道公衆トイレ」。都心部の幹線道路沿いの敷地。公衆トイレを“都市の泉”と捉えて“新しい公共空間”を目指し、中央が凹んだ“うつわ”の様な“手洗い場”を持つ建築を考案。“小さなコミュニティ”が生まれる契機を作る事も意図 photo©architecturephoto

    藤本壮介がデザインした、東京・渋谷区の「西参道公衆トイレ」です。
    都心部の幹線道路沿いの敷地に計画されました。建築家は、公衆トイレを“都市の泉”と捉えて“新しい公共空間”を目指し、中央が凹んだ“うつわ”の様な“手洗い場”を持つ建築を考案しました。また、“小さなコミュニティ”が生まれる契機を作る事も意図されました。場所はこちら(Google Map)。
    本建築は、日本財団が行っている「THE TOKYO TOILET」プロジェクトの一環として建てられたものです。

    器・泉(うつわ・いずみ)

    公衆トイレは都市の中の水場、街の泉であるといえるのではないでしょうか。

    トイレを利用する人だけではなく、さまざまな目的を持った多様な人々に開かれた、公共の水場としての手洗い空間を提案します。それはみんなのための、ひとつの器(うつわ)です。

    中央が大きく凹んだこの形は、様々な高さの手洗い場をひとつの形に内包したもので、子供からお年寄りまでが、この器を囲んで手を洗い、水をくみ、会話をして、小さなコミュニティが生まれるきっかけとなるはずです。

    水を囲んで人々が集う場所として、新しい公共空間のあり方を提案したいと思います。

    リリーステキストより
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    東京トイレ藤本壮介渋谷区
    2023.03.24 Fri 17:33
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    藤原・室 建築設計事務所による、大阪・吹田市の「南千里の家」。住宅街の段差のある敷地。場の特性を生かした空間を目指し、レベル差のある床と3つの庭で“目線を変化”させ“多様な広がり”を生む建築を考案。施主の職業を尊重して内外装に“和の仕上げ素材”を用いる
    photo©吉川直希

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    architecture|feature
    住宅大阪藤原慎太郎図面あり室喜夫建材(内装・床)建材(内装・壁)建材(内装・天井)建材(外装・壁)建材(内装・家具)建材(外装・その他)藤原・室 建築設計事務所吉川直希
    藤原・室 建築設計事務所による、大阪・吹田市の「南千里の家」。住宅街の段差のある敷地。場の特性を生かした空間を目指し、レベル差のある床と3つの庭で“目線を変化”させ“多様な広がり”を生む建築を考案。施主の職業を尊重して内外装に“和の仕上げ素材”を用いる photo©吉川直希
    藤原・室 建築設計事務所による、大阪・吹田市の「南千里の家」。住宅街の段差のある敷地。場の特性を生かした空間を目指し、レベル差のある床と3つの庭で“目線を変化”させ“多様な広がり”を生む建築を考案。施主の職業を尊重して内外装に“和の仕上げ素材”を用いる photo©吉川直希
    藤原・室 建築設計事務所による、大阪・吹田市の「南千里の家」。住宅街の段差のある敷地。場の特性を生かした空間を目指し、レベル差のある床と3つの庭で“目線を変化”させ“多様な広がり”を生む建築を考案。施主の職業を尊重して内外装に“和の仕上げ素材”を用いる photo©吉川直希

    藤原・室 建築設計事務所が設計した、大阪・吹田市の「南千里の家」です。
    住宅街の段差のある敷地に計画されました。建築家は、場の特性を生かした空間を目指し、レベル差のある床と3つの庭で“目線を変化”させ“多様な広がり”を生む建築を考案しました。また、施主の職業を尊重して内外装に“和の仕上げ素材”を用いられました。

    大阪の北摂地域の住宅街。
    段差のある細長い土地に建つ住まいです。

    建築主の希望は、職業が和食の料理人ということもあり、和の仕上げ素材を多く使いたいという希望でした。
    敷地に少し段差があることを生かして、目線の変化により、多様な広がりが生まれる空間を考えました。

    建築家によるテキストより

    1階は敷地境界に沿って、壁面後退1.5メートル部分に細長い庭を設けています。
    それを1階のLDKから眺められるようにすることで、限られたスペースの中でありながらも、広がりや多様な見え方が出来るように考えています。

    建築家によるテキストより

    リビングはゲストをもてなす場としており、1階の少し低いリビングのソファーに座ると、ブリッジの下方に庭が広がります。庭は流れをイメージした造園となっており、室内から見ると遠くと繋がって見えるようにしています。
    ダイニングキッチンはプライベートエリアとし、リビングとダイニングキッチンの間には2つの小さな中庭を設けています。

    建築家によるテキストより
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    住宅大阪藤原慎太郎図面あり室喜夫建材(内装・床)建材(内装・壁)建材(内装・天井)建材(外装・壁)建材(内装・家具)建材(外装・その他)藤原・室 建築設計事務所吉川直希
    2023.03.24 Fri 07:21
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    2023.3.23Thu
    • 【ap job更新】 設計した自社オフィスが“国際的な建築賞”も受賞する「R/URBAN DESIGN OFFICE」が、設計スタッフ(2023年新卒・既卒・経験者)とアルバイトを募集中
    • 田中亮平 / G ARCHITECTS STUDIOによる、東京・杉並区の住戸改修「杉並のリノベーション」。鉄骨造の集合住宅での計画。“タイムレスなデザイン”の要望に、素材と機器のほぼ全てを“定番”製品から選定する設計を志向。“どこか見慣れた物”に囲まれた空間は“時間が止まった”ような様相を見せる
    • 大野友資 / DOMINO ARCHITECTSによる、北海道・札幌市の牧場「BANKEI FARM」。企業運営の森の中の牧場。地域の自主施工の“農作業小屋”から着想し、使用者自身での拡張を可能とする“特注フレーム”用いた空間を考案。工夫の重なりが“この場所らしさ”を作る“いい道具”の様な存在を目指す
    2023.3.25Sat
    • アーティストの須田悦弘へのインタビュー動画「Carving After Nature」。ルイジアナ美術館が制作したもの

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