早川友和建築設計事務所が設計した、栃木の「星乃珈琲店 宇都宮若松原店」です。
全国展開する店舗の新型の“ひな型”として計画されました。建築家は、あらゆる敷地で“周辺と調和する”形式を求め、他にも適用可能な“空の借景”等の3つの“余白装置”を考案して建築に導入しました。また、屋根の連なりは柔らかな自然光も取込みます。店舗の場所はこちら(Google Map)。
星乃珈琲店の新型店舗の設計。
店舗のテンプレートをつくり全国のロードサイドに展開していく飲食店である。
ロードサイドの敷地といっても当然ながら全国で周辺環境や気候、条件の何もかもが違ってくる。その条件が違う中でも、星乃珈琲店の基本テーマを踏襲しながら、全国のあらゆる敷地で周辺と調和する“余白”をもつ店舗形式が出来ないかと考えた。
具体的には
・地窓の箱庭
・濡縁アプローチ
・空の借景
という余白装置をつくり、これらを組み合わせながら日本のあらゆる風土に溶け込む手立てにならないかと考えている。
以下の写真はクリックで拡大します
以下、建築家によるテキストです。
カミナリをつかむ
星乃珈琲店の新型店舗の設計。
店舗のテンプレートをつくり全国のロードサイドに展開していく飲食店である。
ロードサイドの敷地といっても当然ながら全国で周辺環境や気候、条件の何もかもが違ってくる。その条件が違う中でも、星乃珈琲店の基本テーマを踏襲しながら、全国のあらゆる敷地で周辺と調和する“余白”をもつ店舗形式が出来ないかと考えた。
具体的には
・地窓の箱庭
・濡縁アプローチ
・空の借景
という余白装置をつくり、これらを組み合わせながら日本のあらゆる風土に溶け込む手立てにならないかと考えている。
空をどちらの方角でも借景できる360度ハイサイドライトは、四枚の抽象化した屋根を組み合わせて軒をつくる。直射日光を防ぎながらやわらかな自然光を室内に取り込み、店舗を均質に明るくする。
宇都宮は全国有数のカミナリの町である。雨宿りをしながら東西南北連続するハイサイドライトから見えるカミナリを楽しめるような、どっしりとした飲食店を目指した。
■建築概要
題名:星乃珈琲店 宇都宮若松原店
所在地:栃木県宇都宮市北若松原2丁目11
主用途:飲食店
設計:早川友和建築設計事務所 担当:早川友和、金丸厳太
構造設計:江尻建築構造設計事務所 担当:江尻憲泰、佐藤拓真
空調換気設備設計:ダイキンエアテクノ 担当:門間陽平
施工:ホームハンズ
内装施工:フカケン
スチールサッシ:サスプロ
照明計画:岡村電産
制作家具:フォーウィングス
構造:S造
階数:地上1階
敷地面積:1905.90㎡
建築面積:335.62㎡
延床面積:278.01㎡
設計:2019年9月~2020年4月
工事:2020年5月~2022年12月
竣工:2022年12月
写真:木暮伸也