倉俣史朗の、世田谷美術館での展覧会「倉俣史朗のデザイン―記憶のなかの小宇宙」。没後30年を超えた今も国内外で評価され続けるデザイナーの回顧展。作家自身を主軸として“初期から晩年までの作品”を紹介する構成。創作の源泉とも言える“イメージスケッチや夢日記”も公開
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倉俣史朗の、世田谷美術館での展覧会「倉俣史朗のデザイン―記憶のなかの小宇宙」。没後30年を超えた今も国内外で評価され続けるデザイナーの回顧展。作家自身を主軸として“初期から晩年までの作品”を紹介する構成。創作の源泉とも言える“イメージスケッチや夢日記”も公開

日程
倉俣史朗の、世田谷美術館での展覧会「倉俣史朗のデザイン―記憶のなかの小宇宙」。没後30年を超えた今も国内外で評価され続けるデザイナーの回顧展。作家自身を主軸として“初期から晩年までの作品”を紹介する構成。創作の源泉とも言える“イメージスケッチや夢日記”も公開 photo©architecturephoto
倉俣史朗の、世田谷美術館での展覧会「倉俣史朗のデザイン―記憶のなかの小宇宙」。没後30年を超えた今も国内外で評価され続けるデザイナーの回顧展。作家自身を主軸として“初期から晩年までの作品”を紹介する構成。創作の源泉とも言える“イメージスケッチや夢日記”も公開 photo©architecturephoto
倉俣史朗の、世田谷美術館での展覧会「倉俣史朗のデザイン―記憶のなかの小宇宙」。没後30年を超えた今も国内外で評価され続けるデザイナーの回顧展。作家自身を主軸として“初期から晩年までの作品”を紹介する構成。創作の源泉とも言える“イメージスケッチや夢日記”も公開 photo©architecturephoto
倉俣史朗の、世田谷美術館での展覧会「倉俣史朗のデザイン―記憶のなかの小宇宙」。没後30年を超えた今も国内外で評価され続けるデザイナーの回顧展。作家自身を主軸として“初期から晩年までの作品”を紹介する構成。創作の源泉とも言える“イメージスケッチや夢日記”も公開 photo©architecturephoto

倉俣史朗の、世田谷美術館での展覧会「倉俣史朗のデザイン―記憶のなかの小宇宙」です。
没後30年を超えた今も国内外で評価され続けるデザイナーの回顧展です。展示は、作家自身を主軸として“初期から晩年までの作品”を紹介する構成となっています。また、創作の源泉とも言える“イメージスケッチや夢日記”も公開されています。会期は2023年11月18日~2024年1月28日。展覧会の公式ページはこちら

造花の薔薇を透明アクリル樹脂に封じ込めた「椅子」、板ガラスを組み合わせただけの「椅子」、大きさを少しずつ変えて格子状に49個並ぶ「引出し」、7本の針を持つ「時計」。一目見た時に驚きがあり、そして笑みがこぼれ、しばらくして、その機能がきちんと保持されていることに気づきます。

倉俣史朗(1934-1991)は、このような一風変わった家具と数多くの特色あるインテリアデザインを手掛けました。1965年に独立し自身の事務所を構え、同時代の美術家たちとも交流をしつつ、機能性や見た目の形状に主眼を置いたデザインとは異なった考え方をした作品を発表し続けます。1980年代にはイタリアのデザイン運動「メンフィス」に参加し、その名は一躍世界中に浸透していきました。倉俣の作品は各国の美術館に収蔵されており、今なお国内外で高い評価を受けています。

没後30年を経て開催する本展覧会では、家具やインテリアの仕事に加えて、創作の源泉を垣間見せるかのようなイメージスケッチや夢日記も紹介し、倉俣語録とも言われた作家自身の言葉を手がかりに、独立する以前からあまりにも早すぎる死までを振り返ります。倉俣史朗の作品とその人物像に新たな視線を向けることは、デザインの可能性を再認識する機会ともなるでしょう。

開催概要より

展示構成
プロローグとして、独立前の三愛所属時代の仕事を紹介。
その後、年代を4パートに区切り、倉俣の仕事をテーマごとに見せます。途中、「倉俣史朗の私空間」として、愛蔵の書籍とレコードを挿入。エピローグでは、イメージ・スケッチと過去あまり公開されてこなかった夢日記や言葉をまとめて紹介し、倉俣史朗のデザインのその先を検証します。

 
展覧会の見どころ

今、倉俣史朗を振り返る
バブル経済の絶頂期の1991年に、56歳という若さで突然亡くなった伝説のデザイナー倉俣史朗。その後、磯崎新や三宅一生といった同時代に仕事をした世界的デザイナーがたびたび言及するも、その業績を目の当たりにする機会は多くありませんでした。没後30年を超えた今回の回顧展では、いままであまり公開されてこなかった資料も含め、倉俣史朗の業績を回顧します。

海外での評価の高さ
香港に強大な美術館M+が誕生しました。そこに倉俣史朗がインテリアデザインを手掛けた新橋の寿司店「きよ友」がまるごと移設されたことはニュースになりました。店舗を丸ごと美術館に移設するというのも例がないのではないでしょうか。倉俣史朗の家具も海外の家具メーカーによって復刻・販売されています。造花の薔薇をアクリルに閉じ込めた《ミス・ブランチ》だけではない、倉俣史朗のデザインに対する世界的評価を再確認する機会です。

誰も知らない倉俣史朗
そのようにそのデザインの先駆性が今でも高く評価される倉俣史朗ですが、なにを考えてデザインをしていたのでしょう。今回の展覧会では、独立前に三愛で手がけていた仕事から、デザインという形にはならずに断片的に書き留められたままのスケッチや夢日記を紹介することで、その創作の源泉と秘密に迫ります。また、倉俣自身の言葉を多数紹介することで、伝説というヴェールを剥がして、本人に迫ります。

リリーステキストより

美術館の外観とホールに展示された作品

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倉俣史朗の、世田谷美術館での展覧会「倉俣史朗のデザイン―記憶のなかの小宇宙」。没後30年を超えた今も国内外で評価され続けるデザイナーの回顧展。作家自身を主軸として“初期から晩年までの作品”を紹介する構成。創作の源泉とも言える“イメージスケッチや夢日記”も公開 photo©architecturephoto
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導入

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プロローグ 浮遊への手がかり

倉俣史朗は、桑沢デザイン研究所で1年学んだ後、三愛に入社しました。それは建設が予定されてる三愛ドリームセンターのインテリアデザインを担当したかったからです。
三愛時代の仕事の写真をまとめたスクラップブックとアルバムを紹介します。

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第1章 視覚より少し奥へ 1965-1968

1965年に倉俣は独立し、クラマタデザイン事務所を設立します。各地の店舗のインテリアデザインを行うとともに、オリジナルの家具を製作します。《引出しの家具》(1967年)はその最初のものです。またこの時期の倉俣は横尾忠則や高松次郎といった美術家に店舗の壁画を依頼するなど、デザインと美術の垣根を跨ぐような活動をしていました。

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第2章 引き出しのなか 1969-1975

1969年より倉俣の仕事はさらに独自性を増していきます。乳白色のアクリルで成形し、なかに光源を仕込んだ椅子やテーブル、多数の引き出しを持った家具などを制作しました。機能性だけを中心にすえるのではなく、家具という存在が生活のなかでどのようなメッセージをはっすることができるのかを考えていたのかもしれません。

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第3章 引力と無重力 1976-1987

1976年、ガラスのための新しい接着剤を目にした倉俣は即座に《硝子の椅子》をデザインしました。見えない椅子は、倉俣のテーマである浮遊と結びつくものです。そしてこの年からイッセイ・ミヤケの店舗デザインを本格的に始め、次々と新しいデザインを編み出して発表し続けていきます。1981年、イタリアのデザイナー、エットレ・ソットサスに誘われメンフィスに参加し、作品は以前よりも色彩を伴うようになっていきました。

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第4章 かろやかな音色 1988-1991

1988年、代表作《ミス・ブランチ》を発表します。アクリルのなかに増加のバラを閉じ込めた椅子は、それまでの倉俣の仕事とは大きく異なるもので、発表当時はあまり理解されなかったようです。ここから亡くなるまでの短い期間に色付のアクリルを多用したさまざまな家具や店舗をデザインしました。以前倉俣は、ガラスは美術で、アクリルはデザインと形容していました。この時代にはガラスがアクリルのマネをするようになったと語っています。

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エピローグ 未現像の風景

突然亡くなってしまった、倉俣史朗。もしもう少し長く生きていたら、彼はどのような作品を作り続けたのでしょう。
1980年代から倉俣は夢日記をつけ始めます。夢のなかの体験も倉俣にとっては重要な出来事でした。さらに、1970年代まではスケッチをほとんど描かずにデザインをしていたのですが、1980年代からはイメージスケッチを描き始めます。それはすでに完成した家具をかいていることも多く、フォルムの問題ではなく、家具がどのように存在してほしいかを伝えているようです。いままであまり公開されてこなかったスケッチやメモ書きを、エピローグとして多数紹介し、倉俣のデザインの続きに、想いを馳せます

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倉俣史朗の私空間 書籍とレコード

倉俣史朗は相当な読書家でした。また音楽も好きで、1980年代からは作品名にスイングジャズの曲名を付けてもいます。
その多数遺されている書籍やレコードのほんの一部をご紹介します。

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■展覧会概要
展覧会名:倉俣史朗のデザイン―記憶のなかの小宇宙
会場:世田谷美術館
住所:東京都世田谷区砧公園1-2
会期:2023年11月18日(土)~2024年1月28日(日)
時間:10:00〜18:00(最終入場時間 17:30)
休館日:毎週月曜日および年末年始[2023年12月29日(金)~2024年1月3日(水)]
※ただし、2024年1月8日(月・祝)は開館。1月9日(火)は休館
観覧料:一般1,200(1,000)円、65歳以上1,000(800)円、大高生800(600)円、中小生500(300)円
※( )内は20名以上の団体料金。事前に電話でお問い合わせください。
※障害者の方は500円。ただし、小中高大学生の障害者は無料。介助者(当該障害者1名につき1名)は無料(予約不要)。
※未就学児は無料(予約不要)。
※高校生、大学生、専門学校生、65歳以上の方、各種手帳をお持ちの方は、証明できるものをご提示ください。
※ご入館に際しては感染症予防のため手指消毒、検温にご協力ください。館内で充分な距離を保てない場合がありますので、マスクの着用を推奨しています。
※展覧会の会期および内容が、急遽変更や中止になる場合もございます。会期中の最新情報は美術館ウェブサイト等でお知らせします。

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***

本年の日本館では、建築家の大西麻貴氏がキュレーター、建築設計事務所o+hの共同代表である百田有希氏が副キュレーターを務めており、建築家・吉阪隆正が手がけた日本館にスポットを当てた展覧会「愛される建築を目指して―建築を生き物として捉える」を開催しています。テキスタイルデザイナー、窯業家、デザイナー、編集者、金工、アニメーターといった専門性の異なるチームメンバーが、吉阪が設計した日本館建築そのものを展示物と捉え、大西、百田の両氏が長年にわたり取り組んできたテーマ「愛される建築」を実践しました。

登壇者:
大西 麻貴(建築家、o+h共同代表)
百田 有希(建築家、o+h共同代表)
原田 祐馬(デザイナー、UMA/design farm代表)
多田 智美(編集者、MUESUM代表)

リモート:
森山 茜(テキスタイルデザイナー・アーティスト)
水野 太史(建築家、窯業家、水野製陶園ラボ代表)
土井 亘(dot architects)

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