山下貴成建築設計事務所による、静岡・御殿場市の「高嶺の森のレセプション」。宿泊施設のレセプション棟の計画。環境に加えて宿泊棟の集まりも“ひとつの風景”として捉え、全体が調和して“群”となる設計を志向。家型のコテージとも呼応する“緩やかなカーブを描く”屋根を持つ建築を造る 俯瞰、南側より見る。 photo©中村絵
山下貴成建築設計事務所による、静岡・御殿場市の「高嶺の森のレセプション」。宿泊施設のレセプション棟の計画。環境に加えて宿泊棟の集まりも“ひとつの風景”として捉え、全体が調和して“群”となる設計を志向。家型のコテージとも呼応する“緩やかなカーブを描く”屋根を持つ建築を造る 外観、北側より見る。 photo©中村絵
山下貴成建築設計事務所による、静岡・御殿場市の「高嶺の森のレセプション」。宿泊施設のレセプション棟の計画。環境に加えて宿泊棟の集まりも“ひとつの風景”として捉え、全体が調和して“群”となる設計を志向。家型のコテージとも呼応する“緩やかなカーブを描く”屋根を持つ建築を造る 外観、東側より見る。 photo©中村絵
山下貴成建築設計事務所による、静岡・御殿場市の「高嶺の森のレセプション」。宿泊施設のレセプション棟の計画。環境に加えて宿泊棟の集まりも“ひとつの風景”として捉え、全体が調和して“群”となる設計を志向。家型のコテージとも呼応する“緩やかなカーブを描く”屋根を持つ建築を造る 左:風除室、右:サロン、右奥:ロビー photo©中村絵
山下貴成+カン ヨンア / 山下貴成建築設計事務所 が設計した、静岡・御殿場市の「高嶺の森のレセプション」です。
宿泊施設のレセプション棟の計画です。建築家は、環境に加えて宿泊棟の集まりも“ひとつの風景”として捉え、全体が調和して“群”となる設計を志向しました。そして、家型のコテージとも呼応する“緩やかなカーブを描く”屋根を持つ建築を造りました。宿泊施設の公式サイトはこちら 。
静岡県御殿場市にたつ、宿泊施設のレセプション棟の計画である。
敷地は広大な森の中の丘陵地で、富士山への眺望や小川がせせらぐ自然豊かな土地である。
レセプション棟は点在する宿泊コテージの受付に加え、カフェやショップを有し、宿泊者だけでなく地域の人々にも開かれた交流の場としての機能が求められた。
地形に沿って配置される切妻屋根のコテージは平側が富士山を向き、通りから見ると妻側が一律に並ぶ特徴的な景観が生まれる。
私たちは自然と共にコテージの集まりをひとつの風景と捉え、敷地に対するたち方を共有することで調和のある群としての宿泊施設を考えた。
レセプション棟ではコテージと呼応する家型のプリミティブな立面と富士山を縁取る四角い窓を直交して配置し、平面的にも断面的にも緩やかなカーブを描く屋根で繋いだ。
壁は屋根のカーブに内接するように雁行させ、梁を一方向に同ピッチで架け渡すことにより、内部では断続的なシークエンスを形成し、外部ではグラデーショナルな形状の変化が表情になって現れている。
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山下貴成建築設計事務所による、静岡・御殿場市の「高嶺の森のレセプション」。宿泊施設のレセプション棟の計画。環境に加えて宿泊棟の集まりも“ひとつの風景”として捉え、全体が調和して“群”となる設計を志向。家型のコテージとも呼応する“緩やかなカーブを描く”屋根を持つ建築を造る 鳥瞰、上空より見る。 photo©中村絵
山下貴成建築設計事務所による、静岡・御殿場市の「高嶺の森のレセプション」。宿泊施設のレセプション棟の計画。環境に加えて宿泊棟の集まりも“ひとつの風景”として捉え、全体が調和して“群”となる設計を志向。家型のコテージとも呼応する“緩やかなカーブを描く”屋根を持つ建築を造る 俯瞰、南側より見る。 photo©中村絵
山下貴成建築設計事務所による、静岡・御殿場市の「高嶺の森のレセプション」。宿泊施設のレセプション棟の計画。環境に加えて宿泊棟の集まりも“ひとつの風景”として捉え、全体が調和して“群”となる設計を志向。家型のコテージとも呼応する“緩やかなカーブを描く”屋根を持つ建築を造る 俯瞰、東側より見る。 photo©中村絵
山下貴成建築設計事務所による、静岡・御殿場市の「高嶺の森のレセプション」。宿泊施設のレセプション棟の計画。環境に加えて宿泊棟の集まりも“ひとつの風景”として捉え、全体が調和して“群”となる設計を志向。家型のコテージとも呼応する“緩やかなカーブを描く”屋根を持つ建築を造る 外観、南側道路より見る。 photo©中村絵
山下貴成建築設計事務所による、静岡・御殿場市の「高嶺の森のレセプション」。宿泊施設のレセプション棟の計画。環境に加えて宿泊棟の集まりも“ひとつの風景”として捉え、全体が調和して“群”となる設計を志向。家型のコテージとも呼応する“緩やかなカーブを描く”屋根を持つ建築を造る 外観、北側より見る。 photo©中村絵
山下貴成建築設計事務所による、静岡・御殿場市の「高嶺の森のレセプション」。宿泊施設のレセプション棟の計画。環境に加えて宿泊棟の集まりも“ひとつの風景”として捉え、全体が調和して“群”となる設計を志向。家型のコテージとも呼応する“緩やかなカーブを描く”屋根を持つ建築を造る 外観、東側より見る。 photo©中村絵
山下貴成建築設計事務所による、静岡・御殿場市の「高嶺の森のレセプション」。宿泊施設のレセプション棟の計画。環境に加えて宿泊棟の集まりも“ひとつの風景”として捉え、全体が調和して“群”となる設計を志向。家型のコテージとも呼応する“緩やかなカーブを描く”屋根を持つ建築を造る 外観、エントランスポーチ photo©中村絵
山下貴成建築設計事務所による、静岡・御殿場市の「高嶺の森のレセプション」。宿泊施設のレセプション棟の計画。環境に加えて宿泊棟の集まりも“ひとつの風景”として捉え、全体が調和して“群”となる設計を志向。家型のコテージとも呼応する“緩やかなカーブを描く”屋根を持つ建築を造る 手前:ロビー、正面:風除室 photo©中村絵
山下貴成建築設計事務所による、静岡・御殿場市の「高嶺の森のレセプション」。宿泊施設のレセプション棟の計画。環境に加えて宿泊棟の集まりも“ひとつの風景”として捉え、全体が調和して“群”となる設計を志向。家型のコテージとも呼応する“緩やかなカーブを描く”屋根を持つ建築を造る ロビーからサロンを見る。 photo©中村絵
山下貴成建築設計事務所による、静岡・御殿場市の「高嶺の森のレセプション」。宿泊施設のレセプション棟の計画。環境に加えて宿泊棟の集まりも“ひとつの風景”として捉え、全体が調和して“群”となる設計を志向。家型のコテージとも呼応する“緩やかなカーブを描く”屋根を持つ建築を造る 左:風除室、右:サロン、右奥:ロビー photo©中村絵
山下貴成建築設計事務所による、静岡・御殿場市の「高嶺の森のレセプション」。宿泊施設のレセプション棟の計画。環境に加えて宿泊棟の集まりも“ひとつの風景”として捉え、全体が調和して“群”となる設計を志向。家型のコテージとも呼応する“緩やかなカーブを描く”屋根を持つ建築を造る サロンよりラウンジを見る。 photo©中村絵
山下貴成建築設計事務所による、静岡・御殿場市の「高嶺の森のレセプション」。宿泊施設のレセプション棟の計画。環境に加えて宿泊棟の集まりも“ひとつの風景”として捉え、全体が調和して“群”となる設計を志向。家型のコテージとも呼応する“緩やかなカーブを描く”屋根を持つ建築を造る ラウンジ photo©中村絵
山下貴成建築設計事務所による、静岡・御殿場市の「高嶺の森のレセプション」。宿泊施設のレセプション棟の計画。環境に加えて宿泊棟の集まりも“ひとつの風景”として捉え、全体が調和して“群”となる設計を志向。家型のコテージとも呼応する“緩やかなカーブを描く”屋根を持つ建築を造る ラウンジ photo©中村絵
山下貴成建築設計事務所による、静岡・御殿場市の「高嶺の森のレセプション」。宿泊施設のレセプション棟の計画。環境に加えて宿泊棟の集まりも“ひとつの風景”として捉え、全体が調和して“群”となる設計を志向。家型のコテージとも呼応する“緩やかなカーブを描く”屋根を持つ建築を造る ラウンジからサロン側を見る。 photo©中村絵
山下貴成建築設計事務所による、静岡・御殿場市の「高嶺の森のレセプション」。宿泊施設のレセプション棟の計画。環境に加えて宿泊棟の集まりも“ひとつの風景”として捉え、全体が調和して“群”となる設計を志向。家型のコテージとも呼応する“緩やかなカーブを描く”屋根を持つ建築を造る 「まちテラス」 photo©中村絵
山下貴成建築設計事務所による、静岡・御殿場市の「高嶺の森のレセプション」。宿泊施設のレセプション棟の計画。環境に加えて宿泊棟の集まりも“ひとつの風景”として捉え、全体が調和して“群”となる設計を志向。家型のコテージとも呼応する“緩やかなカーブを描く”屋根を持つ建築を造る 「まちテラス」 photo©中村絵
山下貴成建築設計事務所による、静岡・御殿場市の「高嶺の森のレセプション」。宿泊施設のレセプション棟の計画。環境に加えて宿泊棟の集まりも“ひとつの風景”として捉え、全体が調和して“群”となる設計を志向。家型のコテージとも呼応する“緩やかなカーブを描く”屋根を持つ建築を造る 外観、屋根から周辺の景色を見る。 photo©中村絵
山下貴成建築設計事務所による、静岡・御殿場市の「高嶺の森のレセプション」。宿泊施設のレセプション棟の計画。環境に加えて宿泊棟の集まりも“ひとつの風景”として捉え、全体が調和して“群”となる設計を志向。家型のコテージとも呼応する“緩やかなカーブを描く”屋根を持つ建築を造る 外観、「ふじガーデン」より見る。 photo©中村絵
山下貴成建築設計事務所による、静岡・御殿場市の「高嶺の森のレセプション」。宿泊施設のレセプション棟の計画。環境に加えて宿泊棟の集まりも“ひとつの風景”として捉え、全体が調和して“群”となる設計を志向。家型のコテージとも呼応する“緩やかなカーブを描く”屋根を持つ建築を造る 外観、宿泊棟より見る。 photo©山下貴成建築設計事務所
山下貴成建築設計事務所による、静岡・御殿場市の「高嶺の森のレセプション」。宿泊施設のレセプション棟の計画。環境に加えて宿泊棟の集まりも“ひとつの風景”として捉え、全体が調和して“群”となる設計を志向。家型のコテージとも呼応する“緩やかなカーブを描く”屋根を持つ建築を造る 外観、南側道路より見る。 photo©山下貴成建築設計事務所
山下貴成建築設計事務所による、静岡・御殿場市の「高嶺の森のレセプション」。宿泊施設のレセプション棟の計画。環境に加えて宿泊棟の集まりも“ひとつの風景”として捉え、全体が調和して“群”となる設計を志向。家型のコテージとも呼応する“緩やかなカーブを描く”屋根を持つ建築を造る 配置図 image©山下貴成建築設計事務所
山下貴成建築設計事務所による、静岡・御殿場市の「高嶺の森のレセプション」。宿泊施設のレセプション棟の計画。環境に加えて宿泊棟の集まりも“ひとつの風景”として捉え、全体が調和して“群”となる設計を志向。家型のコテージとも呼応する“緩やかなカーブを描く”屋根を持つ建築を造る 平面図 image©山下貴成建築設計事務所
山下貴成建築設計事務所による、静岡・御殿場市の「高嶺の森のレセプション」。宿泊施設のレセプション棟の計画。環境に加えて宿泊棟の集まりも“ひとつの風景”として捉え、全体が調和して“群”となる設計を志向。家型のコテージとも呼応する“緩やかなカーブを描く”屋根を持つ建築を造る 立面図 image©山下貴成建築設計事務所
山下貴成建築設計事務所による、静岡・御殿場市の「高嶺の森のレセプション」。宿泊施設のレセプション棟の計画。環境に加えて宿泊棟の集まりも“ひとつの風景”として捉え、全体が調和して“群”となる設計を志向。家型のコテージとも呼応する“緩やかなカーブを描く”屋根を持つ建築を造る 断面図 image©山下貴成建築設計事務所
以下、建築家によるテキストです。
静岡県御殿場市にたつ、宿泊施設のレセプション棟の計画である。
敷地は広大な森の中の丘陵地で、富士山への眺望や小川がせせらぐ自然豊かな土地である。
レセプション棟は点在する宿泊コテージの受付に加え、カフェやショップを有し、宿泊者だけでなく地域の人々にも開かれた交流の場としての機能が求められた。
地形に沿って配置される切妻屋根のコテージは平側が富士山を向き、通りから見ると妻側が一律に並ぶ特徴的な景観が生まれる。
私たちは自然と共にコテージの集まりをひとつの風景と捉え、敷地に対するたち方を共有することで調和のある群としての宿泊施設を考えた。
レセプション棟ではコテージと呼応する家型のプリミティブな立面と富士山を縁取る四角い窓を直交して配置し、平面的にも断面的にも緩やかなカーブを描く屋根で繋いだ。
壁は屋根のカーブに内接するように雁行させ、梁を一方向に同ピッチで架け渡すことにより、内部では断続的なシークエンスを形成し、外部ではグラデーショナルな形状の変化が表情になって現れている。
敷地特有の現象を顕在化し少しだけ変形を加えることで、この土地だからこそつくられる佇まいを目指した。
(山下貴成+カン ヨンア)
■建築概要
題名:高嶺の森のレセプション
所在地:静岡県御殿場市
主用途:宿泊施設、受付、カフェラウンジ
設計:山下貴成建築設計事務所 担当/山下貴成、カン ヨンア
構造設計:構造計画研究所
施工:トンボ総合建設
構造:木造
階数:地上1階
敷地面積:8069.34㎡
建築面積:130.91㎡
延床面積:122.56㎡
設計:2020年4月~2021年1月
工事:2021年2月~2021年7月
竣工:2021年9月
写真:中村絵、山下貴成建築設計事務所
建材情報 種別 使用箇所 商品名(メーカー名) 外構・床 舗床 砂利、芝生
外装・壁 外壁 モルタル+弾性リシン吹付
外装・屋根 屋根 シート防水
外装・建具 開口部 アルミサッシュ
内装・床 床 土間コンクリート+防塵塗装
内装・壁 壁 ヒノキ合板
内装・天井 天井 ヒノキ合板
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Reception on the ridge
Sitting on a hillside surrounded by rich natural context with a close view to Mt. Fuji, the Reception annex greets visitors to leisure facilities spreading out in Takane forest, Gotemba, Shizuoka.
The cottages planned on the site to be used as hotel residence across the hill, were part of the given environment. We suggested the admin building to resonate its surroundings, while twisting and creating its own rules to extend the design further.
The facade to the street displays a primitive sectional outline harmonized with the lodges, while one side of the roof stretches in curve towards the direction of Mt. Fuji, providing an indigenous scenery from the lounge under its inverted-vault ceiling. The rectangular rooms, slightly shifted to touch the round edge of the roof, also expands itself in a differentiated arrangement yet without changing the orientation. This particular movement extending the gable roof in a curvilinear way engenders the welcoming gesture of the eaves at the entrance that open up like drapes drawn to the side.
We expect the Reception on the ridge to be a place for integrating the grand nature and the accommodation both visually and emotionally to salute visitors to the area as a whole.
(Takashige Yamashita + YoungAh Kang)