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2024.5.07Tue
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2024.5.08Wed
川久保智康建築設計事務所による、東京の集合住宅「板橋本町の長屋」。第一種住居地域の高低差のある不定形な土地。様々な与件に対し、敷地形状の“オフセット”と“天空率”で床面積と気積を確保する“スキップフロア”の建築を考案。本体から小さな量塊を拡張させ窓辺空間も作る
photo©傍島利浩

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architecture|feature
建材(内装・壁)久米弘記建築構造研究所山田建築建材(外構・床)建材(内装・キッチン)建材(外装・壁)建材(外装・屋根)建材(内装・照明)建材(内装・建具)建材(内装・天井)建材(内装・床)板橋区図面あり川久保智康長屋傍島利浩東京
川久保智康建築設計事務所による、東京の集合住宅「板橋本町の長屋」。第一種住居地域の高低差のある不定形な土地。様々な与件に対し、敷地形状の“オフセット”と“天空率”で床面積と気積を確保する“スキップフロア”の建築を考案。本体から小さな量塊を拡張させ窓辺空間も作る外観、北側道路より見る。 photo©傍島利浩
川久保智康建築設計事務所による、東京の集合住宅「板橋本町の長屋」。第一種住居地域の高低差のある不定形な土地。様々な与件に対し、敷地形状の“オフセット”と“天空率”で床面積と気積を確保する“スキップフロア”の建築を考案。本体から小さな量塊を拡張させ窓辺空間も作る外観、南側より見る。 photo©傍島利浩
川久保智康建築設計事務所による、東京の集合住宅「板橋本町の長屋」。第一種住居地域の高低差のある不定形な土地。様々な与件に対し、敷地形状の“オフセット”と“天空率”で床面積と気積を確保する“スキップフロア”の建築を考案。本体から小さな量塊を拡張させ窓辺空間も作るB住戸、1階、左:リビング、右:キッチン photo©傍島利浩

川久保智康建築設計事務所が設計した、東京・板橋区の集合住宅「板橋本町の長屋 CASABELLA」です。
第一種住居地域の高低差のある不定形な土地での計画です。建築家は、様々な与件に対し、敷地形状の“オフセット”と“天空率”で床面積と気積を確保する“スキップフロア”の建築を考案しました。また、本体から小さな量塊を拡張させ窓辺空間も作られました。

計画地は環状七号線から少し入った閑静な住宅街の一角にあります。

このあたりは第一種住居地域で建蔽率が60%程度、概ね2~3階建ての建物が並び、それほど広くない通りからのセットバックで、少しだけスカイラインが低く抑えられて続いています。

建築家によるテキストより

都市計画図にて定められたヴォリュームに対して、斜線規制の緩和措置である天空率を駆使することで、少しだけであってもその枠の外に拡げることができる。そしてそれがこのまちのなかで、個性的な姿として認識されるのではないかと考えたりしました。

建築家によるテキストより

不等辺五角形の高台地は南北の高低差が約2mあり、三方を道路で囲まれていました。複数の道路斜線によって斬り込まれる不利な状況は容易に想像できました。このような場所で賃貸住宅を考えるとき、変形地の有効利用や高低差のある接道状況から、スキップフロアによる長屋には様々な可能性があるように感じました。長屋なら住戸のエントランスを長い接道面に分散させた独立性の確保や逆に路面に開いた環境もつくりやすいと考えました。

建築家によるテキストより

以下の写真はクリックで拡大します

川久保智康建築設計事務所による、東京の集合住宅「板橋本町の長屋」。第一種住居地域の高低差のある不定形な土地。様々な与件に対し、敷地形状の“オフセット”と“天空率”で床面積と気積を確保する“スキップフロア”の建築を考案。本体から小さな量塊を拡張させ窓辺空間も作る外観、南側より見る。 photo©傍島利浩
川久保智康建築設計事務所による、東京の集合住宅「板橋本町の長屋」。第一種住居地域の高低差のある不定形な土地。様々な与件に対し、敷地形状の“オフセット”と“天空率”で床面積と気積を確保する“スキップフロア”の建築を考案。本体から小さな量塊を拡張させ窓辺空間も作る外観、南側より見る。 photo©傍島利浩
川久保智康建築設計事務所による、東京の集合住宅「板橋本町の長屋」。第一種住居地域の高低差のある不定形な土地。様々な与件に対し、敷地形状の“オフセット”と“天空率”で床面積と気積を確保する“スキップフロア”の建築を考案。本体から小さな量塊を拡張させ窓辺空間も作る外観、北側道路より見る。 photo©傍島利浩
川久保智康建築設計事務所による、東京の集合住宅「板橋本町の長屋」。第一種住居地域の高低差のある不定形な土地。様々な与件に対し、敷地形状の“オフセット”と“天空率”で床面積と気積を確保する“スキップフロア”の建築を考案。本体から小さな量塊を拡張させ窓辺空間も作る外観、北側道路より見る。 photo©傍島利浩
川久保智康建築設計事務所による、東京の集合住宅「板橋本町の長屋」。第一種住居地域の高低差のある不定形な土地。様々な与件に対し、敷地形状の“オフセット”と“天空率”で床面積と気積を確保する“スキップフロア”の建築を考案。本体から小さな量塊を拡張させ窓辺空間も作るA住戸、地下1階、洋室よりフリースペースを見る。 photo©傍島利浩
川久保智康建築設計事務所による、東京の集合住宅「板橋本町の長屋」。第一種住居地域の高低差のある不定形な土地。様々な与件に対し、敷地形状の“オフセット”と“天空率”で床面積と気積を確保する“スキップフロア”の建築を考案。本体から小さな量塊を拡張させ窓辺空間も作るA住戸、地下1階、洋室 photo©傍島利浩
川久保智康建築設計事務所による、東京の集合住宅「板橋本町の長屋」。第一種住居地域の高低差のある不定形な土地。様々な与件に対し、敷地形状の“オフセット”と“天空率”で床面積と気積を確保する“スキップフロア”の建築を考案。本体から小さな量塊を拡張させ窓辺空間も作るA住戸、1階、リビングよりダイニングとキッチンを見る。 photo©傍島利浩
川久保智康建築設計事務所による、東京の集合住宅「板橋本町の長屋」。第一種住居地域の高低差のある不定形な土地。様々な与件に対し、敷地形状の“オフセット”と“天空率”で床面積と気積を確保する“スキップフロア”の建築を考案。本体から小さな量塊を拡張させ窓辺空間も作るA住戸、1階、ダイニングとキッチン photo©傍島利浩
川久保智康建築設計事務所による、東京の集合住宅「板橋本町の長屋」。第一種住居地域の高低差のある不定形な土地。様々な与件に対し、敷地形状の“オフセット”と“天空率”で床面積と気積を確保する“スキップフロア”の建築を考案。本体から小さな量塊を拡張させ窓辺空間も作るA住戸、1階、キッチンより見下ろす。 photo©傍島利浩
川久保智康建築設計事務所による、東京の集合住宅「板橋本町の長屋」。第一種住居地域の高低差のある不定形な土地。様々な与件に対し、敷地形状の“オフセット”と“天空率”で床面積と気積を確保する“スキップフロア”の建築を考案。本体から小さな量塊を拡張させ窓辺空間も作るB住戸、地下1階、洋室 photo©傍島利浩
川久保智康建築設計事務所による、東京の集合住宅「板橋本町の長屋」。第一種住居地域の高低差のある不定形な土地。様々な与件に対し、敷地形状の“オフセット”と“天空率”で床面積と気積を確保する“スキップフロア”の建築を考案。本体から小さな量塊を拡張させ窓辺空間も作るB住戸、1階、リビングよりフリースペース側を見る。 photo©傍島利浩
川久保智康建築設計事務所による、東京の集合住宅「板橋本町の長屋」。第一種住居地域の高低差のある不定形な土地。様々な与件に対し、敷地形状の“オフセット”と“天空率”で床面積と気積を確保する“スキップフロア”の建築を考案。本体から小さな量塊を拡張させ窓辺空間も作るB住戸、1階、リビングより見る(上:ダイニングとキッチン、下:フリースペース) photo©傍島利浩
川久保智康建築設計事務所による、東京の集合住宅「板橋本町の長屋」。第一種住居地域の高低差のある不定形な土地。様々な与件に対し、敷地形状の“オフセット”と“天空率”で床面積と気積を確保する“スキップフロア”の建築を考案。本体から小さな量塊を拡張させ窓辺空間も作るB住戸、1階、左:リビング、右:キッチン photo©傍島利浩
川久保智康建築設計事務所による、東京の集合住宅「板橋本町の長屋」。第一種住居地域の高低差のある不定形な土地。様々な与件に対し、敷地形状の“オフセット”と“天空率”で床面積と気積を確保する“スキップフロア”の建築を考案。本体から小さな量塊を拡張させ窓辺空間も作る2階、共用通路 photo©傍島利浩
川久保智康建築設計事務所による、東京の集合住宅「板橋本町の長屋」。第一種住居地域の高低差のある不定形な土地。様々な与件に対し、敷地形状の“オフセット”と“天空率”で床面積と気積を確保する“スキップフロア”の建築を考案。本体から小さな量塊を拡張させ窓辺空間も作る2階、手前:共用通路、右:C住戸、フリースペース photo©傍島利浩
川久保智康建築設計事務所による、東京の集合住宅「板橋本町の長屋」。第一種住居地域の高低差のある不定形な土地。様々な与件に対し、敷地形状の“オフセット”と“天空率”で床面積と気積を確保する“スキップフロア”の建築を考案。本体から小さな量塊を拡張させ窓辺空間も作るC住戸、2階、フリースペース photo©傍島利浩
川久保智康建築設計事務所による、東京の集合住宅「板橋本町の長屋」。第一種住居地域の高低差のある不定形な土地。様々な与件に対し、敷地形状の“オフセット”と“天空率”で床面積と気積を確保する“スキップフロア”の建築を考案。本体から小さな量塊を拡張させ窓辺空間も作るC住戸、2階、フリースペース photo©傍島利浩
川久保智康建築設計事務所による、東京の集合住宅「板橋本町の長屋」。第一種住居地域の高低差のある不定形な土地。様々な与件に対し、敷地形状の“オフセット”と“天空率”で床面積と気積を確保する“スキップフロア”の建築を考案。本体から小さな量塊を拡張させ窓辺空間も作るC住戸、2階、ダイニングキッチン photo©傍島利浩
川久保智康建築設計事務所による、東京の集合住宅「板橋本町の長屋」。第一種住居地域の高低差のある不定形な土地。様々な与件に対し、敷地形状の“オフセット”と“天空率”で床面積と気積を確保する“スキップフロア”の建築を考案。本体から小さな量塊を拡張させ窓辺空間も作るC住戸、2階、ダイニングより洋室1を見る。 photo©傍島利浩
川久保智康建築設計事務所による、東京の集合住宅「板橋本町の長屋」。第一種住居地域の高低差のある不定形な土地。様々な与件に対し、敷地形状の“オフセット”と“天空率”で床面積と気積を確保する“スキップフロア”の建築を考案。本体から小さな量塊を拡張させ窓辺空間も作るC住戸、3階、洋室1 photo©傍島利浩
川久保智康建築設計事務所による、東京の集合住宅「板橋本町の長屋」。第一種住居地域の高低差のある不定形な土地。様々な与件に対し、敷地形状の“オフセット”と“天空率”で床面積と気積を確保する“スキップフロア”の建築を考案。本体から小さな量塊を拡張させ窓辺空間も作るC住戸、3階、洋室1より洋室2を見る。 photo©傍島利浩
川久保智康建築設計事務所による、東京の集合住宅「板橋本町の長屋」。第一種住居地域の高低差のある不定形な土地。様々な与件に対し、敷地形状の“オフセット”と“天空率”で床面積と気積を確保する“スキップフロア”の建築を考案。本体から小さな量塊を拡張させ窓辺空間も作るD住戸、2階、リビングダイニングからキッチンを見る。 photo©傍島利浩
川久保智康建築設計事務所による、東京の集合住宅「板橋本町の長屋」。第一種住居地域の高低差のある不定形な土地。様々な与件に対し、敷地形状の“オフセット”と“天空率”で床面積と気積を確保する“スキップフロア”の建築を考案。本体から小さな量塊を拡張させ窓辺空間も作るD住戸、3階、洋室1より洋室2を見る。 photo©傍島利浩
川久保智康建築設計事務所による、東京の集合住宅「板橋本町の長屋」。第一種住居地域の高低差のある不定形な土地。様々な与件に対し、敷地形状の“オフセット”と“天空率”で床面積と気積を確保する“スキップフロア”の建築を考案。本体から小さな量塊を拡張させ窓辺空間も作るD住戸、3階、洋室2から洋室1を見る。 photo©傍島利浩
川久保智康建築設計事務所による、東京の集合住宅「板橋本町の長屋」。第一種住居地域の高低差のある不定形な土地。様々な与件に対し、敷地形状の“オフセット”と“天空率”で床面積と気積を確保する“スキップフロア”の建築を考案。本体から小さな量塊を拡張させ窓辺空間も作るD住戸、3階、洋室2 photo©傍島利浩
川久保智康建築設計事務所による、東京の集合住宅「板橋本町の長屋」。第一種住居地域の高低差のある不定形な土地。様々な与件に対し、敷地形状の“オフセット”と“天空率”で床面積と気積を確保する“スキップフロア”の建築を考案。本体から小さな量塊を拡張させ窓辺空間も作る外観、南側より見る。 photo©傍島利浩
川久保智康建築設計事務所による、東京の集合住宅「板橋本町の長屋」。第一種住居地域の高低差のある不定形な土地。様々な与件に対し、敷地形状の“オフセット”と“天空率”で床面積と気積を確保する“スキップフロア”の建築を考案。本体から小さな量塊を拡張させ窓辺空間も作る外観の詳細 photo©傍島利浩
川久保智康建築設計事務所による、東京の集合住宅「板橋本町の長屋」。第一種住居地域の高低差のある不定形な土地。様々な与件に対し、敷地形状の“オフセット”と“天空率”で床面積と気積を確保する“スキップフロア”の建築を考案。本体から小さな量塊を拡張させ窓辺空間も作る地下1階平面図 image©川久保智康建築設計事務所
川久保智康建築設計事務所による、東京の集合住宅「板橋本町の長屋」。第一種住居地域の高低差のある不定形な土地。様々な与件に対し、敷地形状の“オフセット”と“天空率”で床面積と気積を確保する“スキップフロア”の建築を考案。本体から小さな量塊を拡張させ窓辺空間も作る1階平面図 image©川久保智康建築設計事務所
川久保智康建築設計事務所による、東京の集合住宅「板橋本町の長屋」。第一種住居地域の高低差のある不定形な土地。様々な与件に対し、敷地形状の“オフセット”と“天空率”で床面積と気積を確保する“スキップフロア”の建築を考案。本体から小さな量塊を拡張させ窓辺空間も作る2階平面図 image©川久保智康建築設計事務所
川久保智康建築設計事務所による、東京の集合住宅「板橋本町の長屋」。第一種住居地域の高低差のある不定形な土地。様々な与件に対し、敷地形状の“オフセット”と“天空率”で床面積と気積を確保する“スキップフロア”の建築を考案。本体から小さな量塊を拡張させ窓辺空間も作る3階平面図 image©川久保智康建築設計事務所
川久保智康建築設計事務所による、東京の集合住宅「板橋本町の長屋」。第一種住居地域の高低差のある不定形な土地。様々な与件に対し、敷地形状の“オフセット”と“天空率”で床面積と気積を確保する“スキップフロア”の建築を考案。本体から小さな量塊を拡張させ窓辺空間も作る断面図 image©川久保智康建築設計事務所
川久保智康建築設計事務所による、東京の集合住宅「板橋本町の長屋」。第一種住居地域の高低差のある不定形な土地。様々な与件に対し、敷地形状の“オフセット”と“天空率”で床面積と気積を確保する“スキップフロア”の建築を考案。本体から小さな量塊を拡張させ窓辺空間も作る断面図 image©川久保智康建築設計事務所
川久保智康建築設計事務所による、東京の集合住宅「板橋本町の長屋」。第一種住居地域の高低差のある不定形な土地。様々な与件に対し、敷地形状の“オフセット”と“天空率”で床面積と気積を確保する“スキップフロア”の建築を考案。本体から小さな量塊を拡張させ窓辺空間も作る天空率についての資料 image©川久保智康建築設計事務所

以下、建築家によるテキストです。


計画地は環状七号線から少し入った閑静な住宅街の一角にあります。

このあたりは第一種住居地域で建蔽率が60%程度、概ね2~3階建ての建物が並び、それほど広くない通りからのセットバックで、少しだけスカイラインが低く抑えられて続いています。

都市計画図にて定められたヴォリュームに対して、斜線規制の緩和措置である天空率を駆使することで、少しだけであってもその枠の外に拡げることができる。そしてそれがこのまちのなかで、個性的な姿として認識されるのではないかと考えたりしました。

不等辺五角形の高台地は南北の高低差が約2mあり、三方を道路で囲まれていました。複数の道路斜線によって斬り込まれる不利な状況は容易に想像できました。このような場所で賃貸住宅を考えるとき、変形地の有効利用や高低差のある接道状況から、スキップフロアによる長屋には様々な可能性があるように感じました。長屋なら住戸のエントランスを長い接道面に分散させた独立性の確保や逆に路面に開いた環境もつくりやすいと考えました。

建築物内部の面積をなるべく大きく確保しようとすれば、敷地形状をそのままオフセットした平面形状とすることが最も有効です。また、三方からの道路斜線を受けて上階が斬り込まれる不利な状況を解消するため、天空率計算による道路斜線の緩和制度を活用する必要がありました。

敷地形状のオフセット寸法と天空率計算による斜線緩和の2つを変数として、幾度となく繰り返し調整して計算することで、内部空間を少しずつ押し出すように拡大していきました。そして最終的には根幹となるヴォリュームに拡張して得たヴォリュームが張り出した様な形状に収束しました。ちなみに、この操作によって容積率はその限度に対して96.2%にまで迫っています。

そうして拡張された幾つかの小さなスペースは、窓辺での過ごし方の提案でもあります。それらはそれぞれ住まい手のライフスタイルが表れる場となり、さらにスキップフロアにより高い開放性と自由度をもって繋がることで、単なる住居としてだけでなく、スモールビジネスの拠点、店舗、アトリエなど、それぞれの個性を街に向けてアピールする空間となったら良いなと期待しています。
(川久保智康)

■建築概要

題名:板橋本町の長屋 CASABELLA
所在地:東京都板橋区清水町
主用途:長屋
設計:川久保智康建築設計事務所 担当/川久保智康、杉原由樹子、高野慧、近藤康之
構造:久米弘記建築構造研究所 担当/久米弘記
施工:有限会社山田建築
構造:RC造
階数:地上3階地下1階
敷地面積:98.85㎡
建築面積:62.40㎡
延床面積:225.81㎡
貸付面積:A住戸(地下1階・1階) 50.40㎡、B住戸(地下1階・1階) 60.19㎡、C住戸(2階・3階) 49.62㎡、D住戸(2階・3階) 52.45㎡
設計:2021年2月~2022年3月
工事:2022年4月~2024年1月
竣工:2024年1月
写真:傍島利浩

建材情報
種別使用箇所商品名(メーカー名)
外構・床床

コンクリート金鏝仕上げ

外装・壁外壁

杉板型枠コンクリート打放し補修の上ランデックスコート(レオナアート)

外装・屋根屋根

アスファルト防水 プライムアス工法 HFX-030GF・TH(田島ルーフィング)

内装・床フリースペース 床

コンクリート金鏝仕上げ 防塵クリア塗装

内装・床LDK、洋室、洗面脱衣室、WC 床

タモフローリング 艶消しウレタンクリア(ウッズマイスター)

内装・壁フリースペース、LDK、洋室、洗面脱衣室、WC 壁

ビニルクロス張り RH-9452(ルノン)

内装・壁LDK、洋室 壁(一部)

コンクリート打放し補修(レオナアート)

内装・天井フリースペース、 LDK、洋室 天井

コンクリート打放し補修(レオナアート)

内装・天井洗面脱衣室、WC 天井

ビニルクロス張り RH-9452(ルノン)

内装・キッチンキッチン

MUJI+KITCHEN システムキッチン オーク材(サンワカンパニー)

内装・建具アルミサッシ

BGE31(YKKap)

内装・照明照明

照明(オーデリック)

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    当社は2023年11月に創業100周年を迎えました。100年の歩みの中で「照らす」という行為に価値を見出し、照明文化の発展に努めてきました。かつて1968年から1983年まで「東京国際照明デザインコンペティション」を開催していた歴史があり、今回のコンペティションの実施は40年ぶりの試みとなります。

    次の100年、次代を担うみなさんと新たな文化を共に創っていくために、25歳以下の方を対象としています。募集テーマは「伝える」。照らす/照らされることで思いを「伝える」プロダクト・空間・サービス・体験のアイデア・デザインを募集します。

    キービジュアルは、グラフィックアーティスト / アートディレクターのYOSHIROTTEN氏が手がけました。審査員には川上 典李子氏(デザインジャーナリスト)、鈴木 啓太氏(プロダクトデザイナー)、永山 祐子氏(建築家)、廣川 玉枝氏(デザイナー)、YOSHIROTTEN氏をお迎えし、計5名で審査を行います。

    リリーステキストより

    賞と賞金:
    最優秀賞(1点)  国際家具見本市「ミラノサローネ」開催中のイタリア・ミラノへのご招待および賞金50万円
    優秀賞(1点)   賞金30万円
    YAMAGIWA賞(1点) 賞金30万円
    ※最優秀賞・優秀賞は審査員による評価にて/YAMAGIWA賞は弊社社員による評価にて受賞作品を決定します。
    ※受賞作品については、商品化を検討します。
    ※弊社100周年記念イベントにて、作品を展示する可能性があります。
    ※各賞については「該当なし」とする場合があります。

    リリーステキストより
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    永山祐子鈴木啓太川上典李子廣川玉枝YOSHIROTTEN
    2024.05.07 Tue 15:20
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    【ap job更新】 都心の中規模新築プロジェクトを数多く設計する「Field Design Architects」が、設計スタッフ(経験者・既卒・2024年新卒)を募集中

    ap job 【ap job更新】 都心の中規模新築プロジェクトを数多く設計する「Field Design Architects」が、設計スタッフ(経験者・既卒・2024年新卒)を募集中

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    【ap job更新】 都心の中規模新築プロジェクトを数多く設計する「Field Design Architects」が、設計スタッフ(経験者・既卒・2024年新卒)を募集中
    【ap job更新】 都心の中規模新築プロジェクトを数多く設計する「Field Design Architects」が、設計スタッフ(経験者・既卒・2024年新卒)を募集中コワーキングセットアップオフィスビル KANDA Bizflex
    アーキテクチャーフォトジョブボードに新しい情報が追加されました
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    都心の中規模新築プロジェクトを数多く設計する「Field Design Architects」の、設計スタッフ(経験者・既卒・2024年新卒)募集のお知らせです。詳しくは、ジョブボードの当該ページにてご確認ください。アーキテクチャーフォトジョブボードには、その他にも、色々な事務所の求人情報が掲載されています。
    新規の求人の投稿はこちらからお気軽にお問い合わせください。

    株式会社 Field Design Architects 一級建築士事務所では、設計スタッフ(新卒 / 既卒・第二新卒 / 実務経験者)を募集いたします。

    ■事務所、店舗、共同住宅、商業複合施設などデザイン性の高い建築を数多く設計します。デザイン提案をすべて行いつつ、企画設計から監理まですべてを一貫して行い、3DCG・ムービーなど最新の技術を使いながら設計していきます。プロジェクトを通して、設計者としての基礎的な知識から各人の可能性の展開まで後押しをします。クライアントは都心の大手一流企業が多く様々な出会いがあり、クライアントと共に楽しみながら仕事をする社風があります。
    現在20名のスタッフを抱えており、就労環境をさらに整備し、さらに拡大していきます。

    ■ある決まった手法を押し通すのではなく、スタイルを持たずプロジェクトにとって何が適切なのか、何が合理的なのかという視点で、コンセプトを練ります。実施設計では構造・設備・現場・照明・植栽・行政など様々なジャンルのエキスパートとディスカッションしながら、最適解を導いていきます。中規模の新築設計を中心として、建築賞を受賞できる建築からコスト重視の建築まで幅広く設計します。

    ■人数の拡大に伴い、今年1月会社を銀座から築地(駅徒歩2分)に移転し面積が2.5倍となりました。社員の働きやすさを最大限高めるべく、最先端のコンピュータ環境とおしゃれな事務所環境を構築しています。社員は25歳~34歳くらいの若い社員で活気があり、思いやりと助け合いの気持ちをもった人たちが多いため、楽しく力をつけることができます。
    これから実力をつけたい方も、今以上に実力をつけたい方も、当社の雰囲気を感じてくれれば、きっとここで働きたいと思ってくれると思います。給与体系なども他の事務所に決して負けない条件で応募をしていますので是非お気軽にご応募ください!!

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    建築求人情報
    2024.05.07 Tue 14:51
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    2024.5.06Mon
    • 竹森紘臣 / WORKLOUNGE 03- による、ベトナム・ハノイの「Border House」。内装の装飾の依頼から始まった改修計画。施主との対話で内外の関係性等に課題を見出し、既存建物の“エッジのリファイン”する設計を志向。地域の生活風景を参照して“半外部空間”となる縁側とリビングを設ける
    • 最も注目を集めたトピックス[期間:2024/4/29-5/5]
    2024.5.08Wed
    • 大松俊紀アトリエによる「dusk」。建築家が継続的に探究するアルミ製椅子の一環。薄いアルミが浮いて見える状態を求め、4mm厚の二枚の板が“お互いを支え合う構造”の座面を考案。対比的な重量感のある脚と組合わせでも浮遊感を高める
    • 山本理顕が、NHKのテレビ番組“視点・論点”で語った「楽しく暮らすための住まいとは」の内容
    • あとりえ・楠本構造設計・Awwによる、茨城・つくば市の「茗溪学園 トレーニング・部室棟」。教育機関のキャンパス内での計画。海外の来客や留学生も多い学校の特徴を考慮し、日本の代表的工法“木造”でつくる大空間の建築を志向。校舎と運動場の間という立地も考慮して“視線が抜ける”形態とする
    • 【ap job更新】 千葉県の別荘の設計実績が多数あり、首都圏の住宅も手掛ける「株式会社SALab.」が、設計スタッフ(既卒・経験者)を募集中

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