SHARE 沖津雄司 / YUJI OKITSUによる、東京・渋谷区の「Christmas tree of Light」。表参道ヒルズの吹抜空間に設置されたクリスマスツリー。周辺に建つ著名建築に共通する形状から着想し、約4万枚のレンズを用いて“螺旋”を描くデザインを考案。数多のレンズが時々の光景を“多重に”映し出す
沖津雄司 / YUJI OKITSUによる、東京・渋谷区の「Christmas tree of Light」です。
表参道ヒルズの吹抜空間に設置されたクリスマスツリーです。建築家は、周辺に建つ著名建築に共通する形状から着想し、約4万枚のレンズを用いて“螺旋”を描くデザインを考案しました。そして、数多のレンズが時々の光景を“多重に”映し出します。
クリスマスツリーの公開イベントの公式ページはこちら。会期は2024年12月25日まで。会場の場所はこちら(Google Map)。
表参道ヒルズのクリスマスイベント「OMOTESANDO HILLS CHRISTMAS 2024」にデザインしたクリスマスツリー。
レンズが織りなす「光のクリスマスツリー」と題し、4万枚のレンズで高さ8.4mの螺旋状の光のオブジェがクリスマスツリーを成しています。
ファッション、アート、デザイン、建築、と様々なカルチャーの舞台であり、最新のトレンドの発信地である表参道。日本のカルチャー史において常に最新の話題とトレンドを生み出してきた表参道は、日本の新しいクリエイションを世界へ発信する代表的な街でもあります。その街の中心にある代表的な商業建築、表参道ヒルズに相応しいと考えたクリスマスツリーをデザインしました。
ツリーを形作る素材に直径5.5cm、厚さ0.3mm、重さ0.9gのフレネルレンズを使用し、ファッションカルチャーを引用に、リボン状に組み方の秩序と配列をデザインした、幾重のレンズが螺旋を描きます。複眼的な視覚効果を生み出すレンズは、表参道を行き交う人々のあらゆる多様性を表現。
螺旋とリングが交差する二重構造は、表参道界隈にある建築の特徴的な形態のひとつを重視し、安藤忠雄氏の設計による「表参道ヒルズ」の最も特徴的である6層の吹き抜け空間を囲うスロープ、青山通りにある槇文彦氏の設計による「SPIRAL」、丹下健三氏の設計による「代々木体育館(第二)」に使われた螺旋の形状を着想に、表参道を起点としたクロスカルチャーを表しています。
幾重のレンズが光とその時々の光景を多重に映し出し、交差する光のリボンとなって唯一無二のオブジェを織り成します。
以下の写真はクリックで拡大します
以下、建築家によるテキストです。
表参道ヒルズのクリスマスイベント「OMOTESANDO HILLS CHRISTMAS 2024」にデザインしたクリスマスツリー。
レンズが織りなす「光のクリスマスツリー」と題し、4万枚のレンズで高さ8.4mの螺旋状の光のオブジェがクリスマスツリーを成しています。
ファッション、アート、デザイン、建築、と様々なカルチャーの舞台であり、最新のトレンドの発信地である表参道。日本のカルチャー史において常に最新の話題とトレンドを生み出してきた表参道は、日本の新しいクリエイションを世界へ発信する代表的な街でもあります。その街の中心にある代表的な商業建築、表参道ヒルズに相応しいと考えたクリスマスツリーをデザインしました。
ツリーを形作る素材に直径5.5cm、厚さ0.3mm、重さ0.9gのフレネルレンズを使用し、ファッションカルチャーを引用に、リボン状に組み方の秩序と配列をデザインした、幾重のレンズが螺旋を描きます。複眼的な視覚効果を生み出すレンズは、表参道を行き交う人々のあらゆる多様性を表現。
螺旋とリングが交差する二重構造は、表参道界隈にある建築の特徴的な形態のひとつを重視し、安藤忠雄氏の設計による「表参道ヒルズ」の最も特徴的である6層の吹き抜け空間を囲うスロープ、青山通りにある槇文彦氏の設計による「SPIRAL」、丹下健三氏の設計による「代々木体育館(第二)」に使われた螺旋の形状を着想に、表参道を起点としたクロスカルチャーを表しています。
幾重のレンズが光とその時々の光景を多重に映し出し、交差する光のリボンとなって唯一無二のオブジェを織り成します。
クリスマスツリー上部の吹き抜け空間と大階段には、同じくレンズを使用したオーナメントをデザインし、大空間全体を光のインスタレーションにしています。厚さ0.4mmの大きな多角形のレンズをクリスタルカットのパターンに平滑に連結することで、複眼と多面の視覚効果を作ります。
吹き抜け空間に高さと角度を計画して散りばめた、直径90cmのオーナメントが「光のクリスマスツリー」や、館内の店舗それぞれのクリスマスの装飾、来場した人々の装いと光景を、光と共に万華鏡のように映し出します。
螺旋のツリーの形状と万華鏡のようにオーナメントに映る像が見る位置によって違うことから、歩みに合わせて見え方が移り変わり、来場者が館内を巡る螺旋のスロープを自然と歩み進めるように計画をしています。
レンズのツリーとオーナメントに表参道ヒルズの煌く情景が映ることで出来上がる、特別なクリスマスの空間と光景です。
■建築概要
タイトル:Christmas tree of Light
会場:表参道ヒルズ 本館 吹抜け大階段
会期:2024年11月13日(水)~12月25日(水)
時間:11:00~23:00(20分ごとに光と音の特別演出を実施)
設計:YUJI OKITSU / 沖津雄司
演出監修:YUJI OKITSU / 沖津雄司
企画:OMOTESANDO HILLS CHRISTMAS 2024
写真:永禮賢
種別 | 使用箇所 | 商品名(メーカー名) |
---|---|---|
内装・その他 | クリスマスツリー | フレネルレンズ、スチール |
内装・その他 | オーナメント | フレネルレンズ、スチール |
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The Christmas tree was designed for the Omotesando Hills Christmas event “OMOTESANDO HILLS CHRISTMAS 2024”. It is called the “Christmas Tree of Light” – a spiral-shaped luminescent object 8.4m high, made from 40,000 lenses.
Omotesando is a stage for various cultures, including fashion, art, design, and architecture, and is also a place that disseminates the latest trends. Always at the forefront of Japanese cultural history and generating the latest topics and trends, it is also a representative district that introduces new Japanese creations to the world. YUJI OKITSU designed a Christmas tree appropriate for Omotesando Hills, a leading commercial facility designed by Tadao Ando in the center of Omotesando.
The tree is made from Fresnel lenses measuring 5.5 cm in diameter, 0.3 mm thick, and weighing 0.9 g, arranged in multiple ribbon-like layers to form spirals. The lenses that create the compound vision effect express the diversity of the people coming and going on Omotesando. Inspired by one of the most distinctive features of the Omotesando Hills building, a spiral ramp surrounding the expansive atrium, the double structure of spirals and rings was created to express the cross-cultural exchange centered on Omotesando. The multiple layers of lenses reflect light and the changing scenery of the moment, creating a unique object that weaves together ribbons of light.
YUJI OKITSU also used lenses for the ornaments in the atrium above the Christmas tree and the grand staircase, turning the entire expansive space into a light installation. Multiple large polygonal lenses, 0.4mm thick, are connected perfectly flat to a crystal-cut pattern to create a compound eye and multi-faceted visual effect, like a 90cm diameter kaleidoscope. The ornaments, scattered at carefully arranged heights and angles in the atrium, reflect the light, the “Christmas Tree of Light,” the Christmas decorations of the stores, the visitors’ outfits, and the surrounding scenery, creating a kaleidoscopic effect. The shape of the spiral tree and the image reflected in the ornaments change like a kaleidoscope depending on the viewing position, inviting visitors to stroll along the spiral ramp surrounding the atrium. The tree and ornaments made of lenses reflect the sparkling scenery of Omotesando Hills, creating a one-of-a-kind Christmas space and
spectacle.
Christmas tree of Light
Designer: YUJI OKITSU
Client: Mori Building Co.,Ltd.
Exhibition: OMOTESANDO HILLS CHRISTMAS 2024
Session: 13th Nov ‒ 25th Dec, 2024
Venue: Omotetsando Hills, Tokyo, Japan
Photo: Satoshi Nagare
Video: Omotesando Hills