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村山徹と杉山幸一郎による連載エッセイ ”今、なに考えて建築つくってる?” 第5回「素材と仕上げ」

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杉山幸一郎論考村山徹今、なに考えて建築つくってる?
村山徹と杉山幸一郎による連載エッセイ ”今、なに考えて建築つくってる?” 第5回「素材と仕上げ」

「今、なに考えて建築つくってる?」は、建築家の村山徹と杉山幸一郎によるリレー形式のエッセイ連載です。彼ら自身が、切実に向き合っている問題や、実践者だからこその気づきや思考を読者の皆さんと共有したいと思い企画されました。この企画のはじまりや趣旨については第0回「イントロダクション」にて紹介しています。今まさに建築人生の真っただ中にいる二人の紡ぐ言葉を通して、改めてこの時代に建築に取り組むという事を再考して頂ければ幸いです。
(アーキテクチャーフォト編集部)


第5回 素材と仕上げ

text:村山徹

 
 
こんにちは、ムトカの村山です。気づけば前回の杉山くんの「構造と工法」から1年以上経ってしまいました。反省ですね…… ここから飛ばしていきたいと思います。

前回の杉山くんから「素材へのリスペクトについて、どう考えてますか?」との質問がありました。日本の意匠教育では素材から建築を考える視点はあまり重視していませんよね。

空間構成やプログラムの新しさに目がいき、何の素材でできているか、仕上げがどうなっているかということはあまり議論されません。現代では新建材がたくさん開発され、実務においてもそれらをカタログから選ぶことが設計になっている現状があったりするので、素材を深く考える機会がほとんどないのではないでしょうか。

主に乾式となる新建材は、湿式のように現場の職人の腕で出来が左右されるものではなく、プラモデルのように組み立てるだけで出来てしまうことから、素材に対する思考がなくなってしまうのだと思います。昔に比べると今はこうした乾式仕上げで出来ている建築が多く、時間とコストが掛かる湿式をやる機会が減っています。

僕はできるだけ湿式で建築をつくることを心がけています。コストがなく新建材を使わざる追えない状況下でも如何に建材の素材感を出すかを考えたりします。そうすると自ずと杉山くんの言うところの「素材へのリスペクト」が出てくると思います。この石はこういう特性があるから展示台に使えるとか、この木は硬いからコンクリートと並べてもおかしくないとか、素材の特性を見極めながら建築をつくる。

そんなことを考えていたら今回のテーマ「素材と仕上げ」で書くべきことが浮かび上がってきました。

村山徹と杉山幸一郎による連載エッセイ ”今、なに考えて建築つくってる?” 第5回「素材と仕上げ」visvimのプロジェクトで使った素材のサンプル photo©村山徹

素材から建築を考える醍醐味

自分で言うのもなんですが、昔から変わった素材を使うことが好きで色々試していた方でした。思い起こせば学生時代、今は岐阜市立女子大で教えておられる畑中久美子さんをリーダーに、大学校内に版築造の実験小屋をつくったことがありました。

近くの工事現場の残土をもらい、残土には大小の石が混入しておりそのまま使うことができなかったので、ふるいにかけて石を取り除き、凝固剤の石灰も海で貝殻をもらい焼成してつくったりしました。何から何まで手作りでつくった版築小屋は、どの面(仕上げ)も異なる表情があって素材と仕上げから考える建築の楽しさを体感した出来事でした。

そしてその後の修士研究で美術館を研究したこともあってか、青木淳建築計画事務所に入って土の展示室を堤案した「青森県立美術館」(2006年)を担当するというミラクル(笑)。
また、所員時代に担当した住宅「m」(2012年)では、土木で使われることが多い超高強度コンクリート(最近の使用例で言えば、ゲーリーの「ルイ・ヴィトン ファンデーション」の三次曲面の外壁が有名)を使ってルーバーをつくったり、広葉樹のMDFを使って壁をつくったりと、あまり使われない素材を積極的に使ってきました。

これらの経験から言えるのは、素材からも建築を考えることができるし、素材ありきでの建築づくりにはロマンがあるということです。

村山徹と杉山幸一郎による連載エッセイ ”今、なに考えて建築つくってる?” 第5回「素材と仕上げ」超高強度コンクリートでつくった厚さ10mmのルーバー photo©村山徹

色々と綴ってきましたが、第1回目のエッセイにも書いたようにコストやレギュレーションの問題から、最近では新しい素材を開発したり使ったりできる機会が少なくなりました。コンプライアンス社会になってしまった現代では、誰も新しい試みをやりたがらない。

昔はメーカーに電話して「こんな使い方したい」と伝えると「やったことないです」と言われることが喜びで、「誰もやったことない素材の使い方を発明できるかも!」と意気込んでいましたが、最近では即「やったことない」=「やらない」という判断になり、素材での冒険が出来にくい状況になっています。
もちろん、責任問題があるのでメーカーがやりたがらないのも理解できるのですが……

さらに、建築雑誌やWebで建築作品を見ていても、ほとんどの外壁は窯業系サイディングか波板鋼板、内壁は合板素地、構造現しといった、素材は選べず、言い方は悪いかもしれませんが“仕上げなし”、といった状況です。もちろん窯業系サイディングや波板鋼板は仕上げではありますが、もはや選択肢がなく消去法でそうせざるを得ないということが多く、仕上げを施したとは言えないのではないでしょうか。

では、こういった状況のなかでどう素材と仕上げを使いつつおもしろい建築をつくっていけばいいか?を、まずは商業インテリアと建築の比較から考えていきたいと思います。


「演出的仕上げ」と「建築的仕上げ」

新しくできた建築がどうしてもメディアに取り上げられる機会が多くなる昨今ですが、それだけ(今だけ)を見てしまうと仕上げの経年変化といった時間的要素が抜け落ちてしまいがちです。また、新しいその状態だけを見て建築の良し悪しを判断してしまうのは時期尚早だという考えもあります。なので、僕は仕上げにおいて時間が組み込まれているかをポイントに見るようにしています。そしてそのなかで「演出的仕上げ」か「建築的仕上げ」かを意識して見るようにしています。

例えば、近年はインテリアデザイナーの主戦場だった商業インテリアに建築家が携わることが多くなりました。商業インテリアのテーマのひとつは、売上が上がる空間をつくることです。如何にお客さんにお金を落としてもらえるかが問われるので、簡単に言えば“今を詰め込んだ流行りの空間”にして高揚感を与えることが重要になります。つまり時間の概念を省き古くならならない「演出的仕上げ」が求められる世界線です。

00年代あたりだと片山さんのワンダーウォール、森田さんのグラマラスなど、本物のいい素材を使って演出的仕上げができた時代もありましたが、最近ではコストとレギュレーションもあって、エイジングを掛けた木材や木目調シート、大理石のようなタイルと言った偽物が使われることが多くなってきました。

商業インテリアは長くて10年保てばいいという論理があります。
不特定多数が訪れる場所なので耐久性という意味でも真っ当な手段だと言えますし、商業インテリアは内部しか存在しないため、外壁や地面の仕上げに必要な耐候性が必要ないということもあると言えます。
偽物の素材であることは悪いことではないですが、デザインの持続可能性が考慮される時代になったこともあり、そろそろ消費主義のデザイン思考を再考する必要があるように思います。

一方で、演出的ではなく耐候性や耐久性を兼ね備えた仕上げとして「建築的仕上げ」があります。
建築的であることは耐候性などもありますが、素材に時間を組み込んでいるか否かにその違いがあります。商業インテリアの10年と違って建築は30年、長くて50年~100年と言ったスパンで物事を考える必要があるため、素材の経年変化を想定することになります。木材は茶色から灰色に変化する、塗装は剥がれる、大理石は黄変すると言った素材の特性を加味して、数十年先の姿を想像しながら仕上げを施していくのが建築的仕上げです。

時間を組み込むと自ずとの素材そのものの特性を考慮した仕上げを考えることになります。これはおそらく、建築には外部があることで耐候性と耐久性が必然的に求められることがあるからだと思いますが、それが建築家の強みでもありますし、この思考力が好まれたことも、建築家が商業インテリアで台頭してきた一因ではないでしょうか。

特に中村竜治さんが設計した「JINS京都寺町通店」は、商業インテリアにも関わらず、内装工事でテナント内にコンクリートを打設して仕上げるといった今まで誰も考えつかなかった(やりたくてもやれなかった)驚きの手法が実践されており、度肝を抜かれました。これは僕が思いつく商業インテリア作品の中で一番強烈な建築的仕上げです。そしてこの作品が商業インテリアにも関わらずJIA建築新人賞作品に選ばれているというのも納得です。

村山徹と杉山幸一郎による連載エッセイ ”今、なに考えて建築つくってる?” 第5回「素材と仕上げ」中村竜治建築設計事務所の「JINS京都寺町通店」(2016年)の現場打ちコンクリート仕上げ photo©村山徹

商業インテリアに並走してリノベーションも建築家の仕事の主戦場になっている現代では、建築的仕上げにもいくつかバリエーションが出てきています。建築家の岩元真明さんが建築同人誌『ねもは003』(発行: 2012年8月)での論考「仕上、無仕上、未仕上、脱仕上」は、近年の日本のリノベーションにおける仕上げの変遷を見事に言い当てています。

ここでは、コルビュジエ、ラカトン、ゲーリー、そして日本のスキーマ建築計画を引き合いに出しながら、仕上げがないことを白で表現したモダニズムの無仕上げ、仕上げをしない下地の状態で留めた未仕上げ、仕上げを剥ぎ取った脱仕上げの流れを説明し、現代日本においてスキーマ建築計画が先頭に立って実践していると書かれています。

スキーマの仕上げはこれまで建築家が実践してきた時間の組み込み方とは違い、時間をそのまま受け入れるのではなく操作している点が特異なところです。商業インテリアにおいてのスキーマの戦略は、演出的仕上げではなく建築的仕上げとして時間を組み込みながらも、時間を止める、戻す、遅延させるといった操作を行うことで空間を演出しているといえばいいでしょうか。

こう言った意味でも彼らは特別な存在だと言えます。さらに、脱仕上げのラフな表層をつくりながらも同時にラグジュアリー感を演出するツヤのある表層を加えることで短絡的なラフさに陥らないようにしている点にも唸らせられます。

村山徹と杉山幸一郎による連載エッセイ ”今、なに考えて建築つくってる?” 第5回「素材と仕上げ」スキーマ建築計画「奥沢の家」(2009年)の脱仕上げと床のツヤ photo©村山徹

青森県立美術館の土とレンガ

ここではじめに話した版築と美術館の研究が縁となって担当した「青森県立美術館」の仕上げについてお話したいと思います。
竣工から10年経った時に、時間が経過することで見えてきた素材と仕上げについての、当時は考えもしなかった気づきがありました。

村山徹と杉山幸一郎による連載エッセイ ”今、なに考えて建築つくってる?” 第5回「素材と仕上げ」青森県美のクラックが入ったレンガ外壁 photo©村山徹
村山徹と杉山幸一郎による連載エッセイ ”今、なに考えて建築つくってる?” 第5回「素材と仕上げ」青森県美の版築外壁 photo©村山徹

青森県立美術館はトレンチを掘って上向きに凸凹になった土の地面に下向きに凸凹になった白い箱を被せ、その凸凹の隙間を土の展示室、白い箱のなかをホワイトキューブの展示室とする構成になっています。ここでは土の壁はハンチク(版築風吹付仕上げ)で仕上げています。
当初は本物の版築で壁をつくる計画でしたが、何万平米もある壁を版築で仕上げることは現実的ではなく(大学時代に版築を実践していた身からしてもいくら人海戦術でやっても不可能だと思いました)、擁壁などで使われるショットクリートに近い工法で土にセメントを混ぜたものをコンクリート下地に吹き付けて版築風に仕上げることになりました。

一方で白い箱の内部では展示壁としての機能を考えてプラスターボード+塗装で仕上げていますが、外壁は耐久性と耐候性を考慮してレンガを白く塗装した仕上げとしています。このレンガはタイルではなくホンモノのレンガ4万個を手積みで積んだ上にローラーで塗装しています。
塗装は、通常の目地と伸縮目地の色の違いを隠蔽する意味や、透水性のあるレンガを保護する役割など多くの理由からきていますが、意匠的には土の壁と白い壁がスケールを凌駕して対等にあること、その拮抗した平衡状態をつくりだすことを意図しています。

竣工当時は、土の茶と壁の白がまさに拮抗した状態でした。しかし約20年経った今では、外壁のレンガはところどころ塗装が剥がれて風化しています。一方で、土は風化せずほとんど当時のままの状態を保っています。塗装のレンガは、見る人によっては劣化していると感じるかもしれませんが、僕は良い感じに風化して味が出ていると感じました。しかし土の壁はところどころエフロしているものの、変に綺麗で時間の経過を感じさせないことに違和感を覚えました。

この感覚はこうして20年経った姿を見てはじめて得たものでしたが、これはつまり、レンガは建築的仕上げで土は演出的仕上げだったということになります。そして、建築的仕上げと演出的仕上げを同居させると時間の流れにズレが生じて建築の在り方と空間に歪みが起きることに気付かされました。それ以降、時間をどう扱うか、この仕上げは建築的仕上げか?演出的仕上げか?を意識するようになりました。

そのような視点で仕上げを見ていくと、最近の仕上げは演出的仕上げに傾向しているように感じます。〇〇風、〇〇な感じといった雰囲気重視な仕上げです。日本の建築や都市は時間を考慮しない、今を重要視する方向に加速しているようです。ですが、やはり建築家として建築の持続性を考えていくと、できるだけ時間を組み込んだ建築的仕上げを考えていきたいと思っています。


オーバーホールインヨコハマでの実践

次は、自邸である「オーバーホールインヨコハマ」(2023年)について書きたいと思います。
この作品は50年経って繁茂した中庭の緑が印象的なヴィンテージマンションの住戸リノベーションです。

とにかく建築と環境が素晴らしく、特に50年という時間がつくりあげた中庭の緑は、なくなってはいけない、守り続けなくてはいけないと感じるものでした。といったことから、どうすれば価値あるこの建築と環境を守りずっとここにあり続けられるかをテーマに設計を進めていくことにしました。

村山徹と杉山幸一郎による連載エッセイ ”今、なに考えて建築つくってる?” 第5回「素材と仕上げ」オーバーホールインヨコハマの中庭の緑が印象的なリビング photo©村山徹

自邸なので普通だとどうしても自分たちの好みが出てしまいますが、この素晴らしい建築と環境をレファレンスして設計していくことで、誰もがいいと思える、住んでみたいと思える、ニュートラルなデザインにすることで、未来にこの空間が存在し続けることができるのではと考えました。つまりクライアントを施主である自分たちではなくこの建築と環境自身に置き換えた、ということです。

レンガ、スタッコ仕上げの外壁塗装、ブラウンガラスといった竣工から50年経っても変わらずあった素材や、竣工時から変わってしまったリビングのカーペット、突板張りの間仕切り壁といったモダンリビングの内装まで、昔の図面や文献を元に、この建築を徹底的にレファレンスしていきました。

具体的には、以前のリフォームでカーペットからフローリングに変わっていたリビングの床をウールカーペットに戻したり、突板張りの間仕切り壁を踏襲して新たに加えた間仕切り壁の仕上げを突板にしたり、カーテンは外壁スタッコ仕上げに似せたクラッシュ仕上げにしたり。キッチンの壁面タイルは既存の建物に使われている数種類のレンガタイルの色をサンプリングし、それらに合わせて水野製陶園さんにピンク地に薄い白の釉薬を載せた上に鉄粉を振りかけたオリジナルタイルを製作してもらったりと、もともと50年前の原設計からこの仕上げだったのではないかと感じられるように仕上げていきました。

村山徹と杉山幸一郎による連載エッセイ ”今、なに考えて建築つくってる?” 第5回「素材と仕上げ」外壁スタッコ仕上げに合わせたクラッシュカーテン(制作:オンデルデリンデ) photo©村山徹
村山徹と杉山幸一郎による連載エッセイ ”今、なに考えて建築つくってる?” 第5回「素材と仕上げ」突板の間仕切りと既存のレンガタイル photo©村山徹
村山徹と杉山幸一郎による連載エッセイ ”今、なに考えて建築つくってる?” 第5回「素材と仕上げ」特注のピンクタイル photo©村山徹

唯一、自分たちの好みでサニタリーのカウンターとトイレの床に廃ガラス入りテラゾを使いました。これは倉俣史朗さんが40年前にデザインした「スターピース」というテラゾのオマージュで、当時スターピースを製作したテラゾ会社にお願いし、ガラスも当時仕入れていたガラス工場に廃ガラスを買いに行き、まったく同じレシピで再現しました。

ただ、製作された1980年から40年経っていたことでベースとなる尖った石の採石場が閉山していたので代わりに丸い石に変更したり、廃ガラスの色が時代の流行りで淡いものが多くなったりと、時間が経ったことでどうしても変わってしまうものはありましたが、それも時代性であり時間を組み込むことで起こった出来事でした。

村山徹と杉山幸一郎による連載エッセイ ”今、なに考えて建築つくってる?” 第5回「素材と仕上げ」スターピースをオマージュした洗面カウンター photo©村山徹

時間を組み込んだ「本仕上げ」

オーバーホールインヨコハマは、前述した無仕上げ、未仕上げ、脱仕上げの先に何があるかということを考えさせられたプロジェクトでした。と言うのも、脱仕上げは、時間を組み込んだ建築的仕上げではあるものの、時間を、止める、戻す、遅延させると言った時間の流れを断絶する手法であり、その先がありません。

建築の持続性を考えるならば、時間とどう繋げるかが重要です。であるならば、時間に寄り添い、本物の素材を使い、経年変化を楽しみ、性能も上げるように仕上げる、「本仕上げ」(本物の仕上げ、本当の仕上げ)を徹底的にやってみよう、そう思ったのでした。本仕上げとは、時間を組み込んだ他に揺るぎがないほどにその建築にあった仕上げのことを指しています。

ともすれば、無仕上げ以前の「仕上げ」に戻ったように思われるかもしれませんが、未仕上げ、脱仕上げで仕上げとなる表層と建築の構成(構造)が一度分離した状態になったと考えると、そこからもう一度その建築にあった本当の仕上げを思考するという意味で「仕上げ」と「本仕上げ」は別の手立てになるのではないでしょうか。

そして、仕上げが否応なくクローズアップされるリノベーションやインテリアデザインを経ることで、新築や大きな建築の仕上げがどう変わっていくかに繋がっていくはずですし、さらにその先に新しい建築の姿があるように思っています。

オーバーホールインヨコハマは竣工からまだ1年しか経っていないので結果はわかりませんが、コストやレギュレーションに左右されず、前述した本仕上げを実践していくことでいい建築をつくり残していければと思っています。


村山徹
1978年大阪府生まれ。2004年神戸芸術工科大学大学院修了。2004-2012年青木淳建築計画事務所勤務。2010年ムトカ建築事務所共同設立。現在、関東学院大学研究助手。主な作品に「ペインターハウス」、「小山登美夫ギャラリー」、「天井の楕円」、「WOTA office project」など。


連載エッセイ:今、なに考えて建築つくってる?

  • 第4回「構造と工法」
  • 第3回「かたちと寸法」
  • 第1回「コストとレギュレーション」
  • 第0回「イントロダクション」

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    アレクサンドラ・コヴァレヴァ+佐藤敬 / KASAによる、建築展「ものさし と まなざし」。プリズミックギャラリーで開催。自身の“歩みを記した日記”のような展覧会。形姿が生まれる前の“個人的な体験、考察、想像の世界”を記述する
    photo©KASA

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    日程
    2025年1月24日(金)
    –
    3月2日(日)
    architecture|exhibition|feature
    プリズミックギャラリー建築展アレクサンドラ・コヴァレヴァ佐藤敬KASA
    アレクサンドラ・コヴァレヴァ+佐藤敬 / KASAによる、建築展「ものさし と まなざし」。プリズミックギャラリーで開催。自身の“歩みを記した日記”のような展覧会。形姿が生まれる前の“個人的な体験、考察、想像の世界”を記述する屋外から開口部越しに会場を見る、夜景 photo©KASA
    アレクサンドラ・コヴァレヴァ+佐藤敬 / KASAによる、建築展「ものさし と まなざし」。プリズミックギャラリーで開催。自身の“歩みを記した日記”のような展覧会。形姿が生まれる前の“個人的な体験、考察、想像の世界”を記述する会場の様子 photo©KASA
    アレクサンドラ・コヴァレヴァ+佐藤敬 / KASAによる、建築展「ものさし と まなざし」。プリズミックギャラリーで開催。自身の“歩みを記した日記”のような展覧会。形姿が生まれる前の“個人的な体験、考察、想像の世界”を記述する壁面に展示された、模型・スケッチ・図面・写真。 photo©KASA

    コヴァレヴァ・アレクサンドラ+佐藤敬 / KASAによる、プリズミックギャラリーでの建築展「ものさし と まなざし」です。
    プリズミックギャラリーで開催されています。自身の“歩みを記した日記”のような展覧会。建築家は、形姿が生まれる前の“個人的な体験、考察、想像の世界”を記述して提示しました。開催期間は、2025年3月2日まで(期間中休廊日あり)。入場無料です。展覧会の公式ページはこちら。

    この展覧会は私たちふたりの歩みを記した日記のようなものです。

    個展の誘いを受けたとき、これまでの活動をBUILT – UNBUILT問わず、羅列することから始めました。
    それから思い出に身を任せ、そこに立ち上がる情感と情景を、散文と素描に、かき留め始めました。

    彼女が書き、彼が書きました。彼が描き、彼女が描きました。
    これらの瞬間は、いくつかのプロジェクトに跨る思惟の起源を呼び起こしました。

    建築家によるテキストより

    前半部、ギャラリーの中央に舞う木版には、絵と詩をえがきました。
    静かにゆっくりと、歩き回ってみてください。

    あなたは氷河の冷たさに触れ、私は光塊のぬくもりに触れるかも知れません。
    あなたはいくつかの声に触れ、私は心の動きに触れるかも知れません。

    後半部、壁一面を掩うポストカードには、代表作のタイムラインを並べました。

    建築家、デザイナー、アーティスト、ディレクターなど、私たちが探求してきた役割を巡る旅です。小さな模型、スケッチ、図面、写真を積層させ、プロジェクトごとに一つずつ柱を立ち上げています。

    建築家によるテキストより

    本展は建築に向かう私たちふたりの心の動き、つまり形姿が生まれる前の個人的な体験、考察、想像の世界を記述した展覧会です。

    建築家によるテキストより
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    プリズミックギャラリー建築展アレクサンドラ・コヴァレヴァ佐藤敬KASA
    2025.02.03 Mon 17:33
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    安藤忠雄建築研究所による、香川の「直島新美術館」の新しいパースが公開。開館は、2025年5月31日に決定。開館記念として、国内外のアーティスト12組の展覧会を開催
    image©Tadao Ando Architect & Associates

    SHARE 安藤忠雄建築研究所による、香川の「直島新美術館」の新しいパースが公開。開館は、2025年5月31日に決定。開館記念として、国内外のアーティスト12組の展覧会を開催

    architecture|art|culture|remarkable
    美術館・博物館安藤忠雄香川
    安藤忠雄建築研究所による、香川の「直島新美術館」の新しいパースが公開。開館は、2025年5月31日に決定。開館記念として、国内外のアーティスト12組の展覧会を開催 image©Tadao Ando Architect & Associates
    安藤忠雄建築研究所による、香川の「直島新美術館」の新しいパースが公開。開館は、2025年5月31日に決定。開館記念として、国内外のアーティスト12組の展覧会を開催 image©Tadao Ando Architect & Associates

    安藤忠雄建築研究所が設計した、香川の「直島新美術館」の新しいパースが公開されています。
    開館は、2025年5月31日に決定されています。開館記念として、国内外のアーティスト12組の展覧会が開催されます。施設の公式ページはこちら。

    ベネッセアートサイト直島で10番目となる安藤建築

    直島新美術館の建築は、1992年開館のベネッセハウス ミュージアム以降、30年以上にわたり直島の数々の建物を手掛けてきた安藤忠雄氏が設計を担当します。丘の稜線をゆるやかにつなぐような大きな屋根が特徴的な建物は地下2階、地上1階建てです。トップライトから自然光が入る階段室は地上から地下まで直線状に続いており、階段の両側に4つのギャラリーが配置されています。地上フロアの北側にはカフェを併設し、瀬戸内海を臨むテラスから、豊島や行き交う漁船など、瀬戸内海らしい景観を眺めることができます。

    外観は本村の集落の景観になじむよう、焼杉のイメージに合わせた黒漆喰の外壁や小石が積まれた塀などを予定しており、美術館までのアプローチや建築からも直島の歴史や人々の営みと体験が緩やかに繋がるようデザインされています。

    リリーステキストより

    以下に、その他のパースを掲載します。

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    “世界を変える、暮らしを創る”を掲げ、トレーラーハウスの開発や販売を行う「YADOKARI株式会社」の、設計スタッフ(既卒・経験者)募集のお知らせです。詳しくは、ジョブボードの当該ページにてご確認ください。アーキテクチャーフォトジョブボードには、その他にも、色々な事務所の求人情報が掲載されています。
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    【YADOKARIについて】
    YADOKARIは、2011年3月11日に起きた東日本大震災をきっかけに、暮らしを根本から問い直す活動を始めました。

    この活動において、「お金・場所・時間に縛られない自由な生き方の実現」をテーマに、ミニマリズムや多拠点居住、シェアリング、そしてコミュニティや人との繋がりを重視した新しいライフスタイルを提案し、その思想や価値観の象徴として「タイニーハウス」の普及に力を注いできました。

    現在は、ビジョン「世界を変える、暮らしを創る」の実現に向けて、企業活動における事業性・社会性・哲学性の共存を大切にしながら、可動産・トレーラーハウスの企画・販売・製造・リユースマッチングや可動産を活用した事業企画・プロデュース、メディアPR・ブランドサポートを通じて、遊休地活用、地方創生、災害支援、コミュニティ形成などの社会課題解決に取り組んでいます。

    今後は、トレーラーハウスを活用したビレッジ「YADOKARI VILLAGE」の企画・運営をはじめとした事業を通じて、遊休不動産活用、防災・災害支援・フェーズフリーデザイン、地域創生・コミュニティ活性、サステナブル・リジェネラティブデザイン、等の視点を盛り込んだ未来型の地域づくり「可動産エリアイノベーション事業」を推進し、自由な生き方を実現するYADOKARI文化圏の拡大を行なっていきます。

    今回は事業拡大につき、設計監理者メンバーを募集します!

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    2025.02.03 Mon 15:16
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    【ap job更新】 多くの受賞歴があり、将来へ継続的にスキルアップできる環境も整える「河野有悟建築計画室」が、設計スタッフ(2025年新卒・既卒・経験者)を募集中

    ap job 【ap job更新】 多くの受賞歴があり、将来へ継続的にスキルアップできる環境も整える「河野有悟建築計画室」が、設計スタッフ(2025年新卒・既卒・経験者)を募集中

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    【ap job更新】 多くの受賞歴があり、将来へ継続的にスキルアップできる環境も整える「河野有悟建築計画室」が、設計スタッフ(2025年新卒・既卒・経験者)を募集中
    【ap job更新】 多くの受賞歴があり、将来へ継続的にスキルアップできる環境も整える「河野有悟建築計画室」が、設計スタッフ(2025年新卒・既卒・経験者)を募集中CON-FOLDS(グッドデザイン賞)
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    多くの受賞歴があり、将来へ継続的にスキルアップできる環境も整える「河野有悟建築計画室」の、設計スタッフ(2025年新卒・既卒・経験者)募集のお知らせです。詳しくは、ジョブボードの当該ページにてご確認ください。アーキテクチャーフォトジョブボードには、その他にも、色々な事務所の求人情報が掲載されています。
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    設計スタッフを急ぎ募集いたします。新たなメンバーとの出会いに期待しています。

    自社設計の「東京松屋UNITY」にオフィスを構え、集合住宅や住宅を中心に様々な建築を対象に活動しています。

    設立20年を迎え、メディア掲載や建築賞の受賞など、様々な実績を重ねて参りました。対話とプロセスを大切に、街やクライアントに寄り添いながら、持続可能なデザイン、未来の選択肢となりえるような、充実した建築づくりに向き合っています。

    事務所での活動を通して建築のプロセス全体を経験し、建築をつくり上げる力を身に着けてもらえるように配慮しています。
    将来へ継続的にスキルアップ、ステップアップして頂けるように、新卒の方でも、キャリアのある方でも、個々のスキル、経験に応じて、体制や進め方をプロジェクト毎にコーディネートしています。

    また事務所OBとのコラボレーションも行い、現在も数件稼働中で、出会ったメンバーと長くメンバーシップを維持していけるように努めています。

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    建築求人情報
    2025.02.03 Mon 13:30
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    最も注目を集めたトピックス[期間:2025/1/27-2/2]

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    最も注目を集めたトピックス
    最も注目を集めたトピックス[期間:2025/1/27-2/2]

    アーキテクチャーフォトで、先週(期間:2025/1/27-2/2)注目を集めたトピックスをまとめてご紹介します。リアルタイムでの一週間の集計は、トップページの「Weekly Top Topics」よりご覧いただけます。


    1. 西沢立衛事務所が、鹿児島の「古仁屋小学校」設計プロポで最優秀提案者に選定。提案書も公開。次点者は、髙橋一平事務所。佳作に、濱田慎太、保坂猛、妹島和世、武田建築事務所が名を連ねる
    2. ゲンスラーと竹中工務店による、愛知の「MARUWA 瀬戸工場」。郊外に建つセラミック素材メーカーの新工場。目指すべき企業像の表現も目指し、企業と世界・敷地と地域・伝統と未来を繋ぐ“架け橋”となる存在を志向。水平方向に伸びるテラスと屋根を特徴とする建築を考案
    3. 竹山聖 / 設計組織アモルフによる、長野の「Villa-M in Karuizawa」。豊かな緑に恵まれた地域に建つ別荘。敷地の“道路の軸”と“地形の傾斜の軸”に着目し、其々に合せた二つの平面系を重ねる計画を考案。軸と呼応させ“未完結な形”とした屋根で建築に“余白と余韻”をもたらす
    4. ツバメアーキテクツによる、さいたま市の「北向きに建つ保育園」。向かいに生垣のある北側接道の三方を囲まれた敷地。“北向き”等の与条件を活かし、プライバシーを確保しつつ緑や光を導入する建築を志向。道側に大開口を設けた上で気積のある“中間領域”を配置する構成を考案
    5. 藤原・室 建築設計事務所による、大阪の住宅改修「吹田のリノベーション」。施主が生まれ育った建売住宅を刷新するプロジェクト。“土の質感に囲まれた”感覚を求める施主の為に、内部の床・壁・天井の質感を統一して外壁の一部も作り変える計画を考案。隣接する住宅との視線の関係も考慮
    6. 国立新美術館での展覧会「リビング・モダニティ 住まいの実験 1920s–1970s」の入場チケットをプレゼント。岸和郎が監修。コルビュジエ、アアルト、菊竹清訓、カーン、ゲーリーらによる14邸の住宅を中心に、20世紀の住宅の実験を豊富な資料で検証。ミースの未完のプロジェクトも原寸大で再現
    7. 佐藤総合計画・青森建築家集団による「青森市新市庁舎」。既存庁舎の建替計画。機能の拡張性と市民協働の持続性の両立を求め、改修を想定した仕様の執務空間を持ち上げて地上部分を市民の為の広場とする建築を考案。外観の“ポツ窓”は気候への対応と増築時の施工性を考慮
    8. 竹口健太郎+山本麻子 / アルファヴィルによる、京都・宇治市の店舗「TEA SQUARE MORIHAN 第二期工事」。増築が繰り返された茶問屋を改修してカフェ等の機能を加える計画。新旧の構法が入り混じる既存に対し、新設の中庭と回廊で既存の構造とプログラムを整理する計画を考案。伝統的な場所への更なる歴史の重層も意図
    9. 「ル・コルビュジエ 諸芸術の綜合 1930-1965」展の会場写真。パナソニック汐留美術館で開催。円熟期の創作に注目した内容で、絵画・彫刻・素描に加えて建築作品も紹介。会場構成は“ウルトラスタジオ”が手掛ける
    10. ザハ・ハディド・アーキテクツによる、イタリアの宿泊施設「ホテル・ロメオ・ローマ」。増改築が繰返された16世紀のパラッツォを転用。歴史が積重なる既存に向き合い、ヴォールトを再解釈したコンセプトを空間から家具にまで通底させる計画を考案。修復には49の会社が関わり230の許可申請を提出
    11. 根本昌汰 / mastによる、東京・大田区の「西六の家」。“新陳代謝が激しい”都市に建つ設計者の自邸。100年先も住みこなせる住宅を求め、生活を守る“堅牢”と変化に応答する“寛容”を併せ持つ存在を志向。RC造の“殻”の中に木造の“床壁”を入れ込む建築を考案
    12. 竹中工務店の新世代による「たてものめがね まちめがね展」が開催。大阪の“VS.”を会場に、縮尺を切り口とした体験型展示や子供も参加できるワークショップ等を通じて、“建物やまちをつくるおもしろさ”を伝える内容。太刀川英輔、津川恵理、奈良祐希らが登壇するイベントも実施
    13. 神谷修平+カミヤアーキテクツによる、福岡・筑紫野市の「ORIBA」。歴史ある織元のショールーム。別棟を転用する要望に対し、“織物を作る光景”に価値を見出して“工房の一角”を改修し“オープンファクトリー”も行う計画を提案。織機を活用したテーブルや織物を用いた家具も開発
    14. 空間構想と風景研究所による、神奈川の「湘南工科大学附属高校図書館」。図書館と教室が入るコロナ禍以降の新しい学びの場。皆での図書館と教室の意味の議論を経て、閉鎖的な壁を“緩やかに解体”して両者を表裏一体に配置する構成を考案。立地と呼応する五角形平面で多方向への顔も作る
    15. 湯谷紘介+湯谷麻衣 / 湯谷建築設計による、三重・多気郡の「明星の家」。風を伴う雨の多い地域の緑豊かな敷地。無柱のLDKを住居の中心とし、個室群との緩衝帯になり季節毎に表情も変える“L型の廊下を周囲に配置する構成を考案。風土に応える為に適切に軒を伸ばして地域材も使用する
    16. 坂本拓也 / ATELIER WRITEによる、東京・銀座の、大型店舗内のディスプレイ「TDS New Balance FW24」。新製品の発表の為に計画。ブランドが掲げる”ジェンダーニュートラル”の強調を求め、サイズ違いで陳列した際の“丈の変化”に沿う“傾いた什器”を考案。このシーズンの製品から着想して“虹色”の仕上げとする
    17. 大阪・関西万博の、若手建築家が設計を手掛ける全20施設のパース画像とコンセプト(前編)。前編では、休憩所・ギャラリー・展示施設・ポップアップステージの10施設を紹介
    18. 鎌倉市の新庁舎等基本設計プロポーザルで、日建設計が最優秀者に選定。コンセプトは「ひとつながりの未来の庁舎『鎌倉ONE』」。提案のイメージも公開
    19. 妹島和世+西沢立衛 / SANAAによる、東京・渋谷区の店舗「無印良品 代官山」。商品そのものが“クローズアップ”され“インテリア”となるスペースを志向
    20. 小野良輔と五十嵐理人による、鹿児島・奄美大島の「母子の家」。施主と母の二人家族の為の住まい。生活スタイルと呼応する在り方を求め、リビングに加え個室も中心になる“多中心な”建築を志向。大小の空間をずらして配置し“生活の中心と空間の機能の主従関係”を反転させる

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    最も注目を集めたトピックス
    2025.02.03 Mon 07:04
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    2025.2.02Sun
    • 永山祐子建築設計による、愛知・名古屋市の飲食店「AOI CELESTIE COFFEE ROASTERY」がオープン。地下にはボッチャも体験できる多目的なイベントスペースも備える
    • アドルフ・ロースによる、チェコ・プラハの「ミュラー邸」(1930) を紹介している動画。現在の内外の様子を詳細に収録
    2025.2.04Tue
    • 日本橋高島屋での「ヒュッゲな暮らしをデザイン 北欧のあかり展」の入場チケットをプレゼント。北欧で誕生した約100点の名作照明器具とそのデザイナーを紹介。照明と家具をコーディネートし、あかりを体験できる場も用意
    • 【ap job更新】 多岐にわたる建築物を手掛ける総合不動産デベロッパー「シマダアセットパートナーズ」が、意匠設計・インテリアデザイン・構造設計のスタッフを募集中
    • nendoによる、長野・軽井沢町の「手をつなぐ家」。生い茂る木々や眺望も楽しめる敷地。土地の特徴と家族の暮らしを考慮し、機能を割当てた“6つの小屋”を点在させて“柔らかく繋ぐ”構成を考案。各自の時間が尊重されつつ皆で生活する一体感も感じられる住まい

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