中山大介 / 中山建築設計事務所による、山形の「鶴岡の家」。両親が暮らす住宅に隣接して建つ住まい。既存との距離感と庭への眺めを考慮し、繋ぎ役となる“玄関棟”と諸室が収められた“主棟”に分けて雁行配置する構成を考案。地域特有の海風も踏まえ軒の深い瓦葺屋根とする
photo©金田幸三

中山大介 / 中山建築設計事務所による、山形の「鶴岡の家」。両親が暮らす住宅に隣接して建つ住まい。既存との距離感と庭への眺めを考慮し、繋ぎ役となる“玄関棟”と諸室が収められた“主棟”に分けて雁行配置する構成を考案。地域特有の海風も踏まえ軒の深い瓦葺屋根とする

中山大介 / 中山建築設計事務所による、山形の「鶴岡の家」。両親が暮らす住宅に隣接して建つ住まい。既存との距離感と庭への眺めを考慮し、繋ぎ役となる“玄関棟”と諸室が収められた“主棟”に分けて雁行配置する構成を考案。地域特有の海風も踏まえ軒の深い瓦葺屋根とする外観、西側の庭より見る。 photo©金田幸三
中山大介 / 中山建築設計事務所による、山形の「鶴岡の家」。両親が暮らす住宅に隣接して建つ住まい。既存との距離感と庭への眺めを考慮し、繋ぎ役となる“玄関棟”と諸室が収められた“主棟”に分けて雁行配置する構成を考案。地域特有の海風も踏まえ軒の深い瓦葺屋根とする外観、南側の庭より見る。 photo©金田幸三
中山大介 / 中山建築設計事務所による、山形の「鶴岡の家」。両親が暮らす住宅に隣接して建つ住まい。既存との距離感と庭への眺めを考慮し、繋ぎ役となる“玄関棟”と諸室が収められた“主棟”に分けて雁行配置する構成を考案。地域特有の海風も踏まえ軒の深い瓦葺屋根とする手前:居間、左奥:畳室、右奥:「食堂」 photo©金田幸三
中山大介 / 中山建築設計事務所による、山形の「鶴岡の家」。両親が暮らす住宅に隣接して建つ住まい。既存との距離感と庭への眺めを考慮し、繋ぎ役となる“玄関棟”と諸室が収められた“主棟”に分けて雁行配置する構成を考案。地域特有の海風も踏まえ軒の深い瓦葺屋根とする居間から開口部越しに外部を見る。 photo©金田幸三

中山大介 / 中山建築設計事務所が設計した、山形・鶴岡市の「鶴岡の家」です。
両親が暮らす住宅に隣接して建つ住まいです。建築家は、既存との距離感と庭への眺めを考慮し、繋ぎ役となる“玄関棟”と諸室が収められた“主棟”に分けて雁行配置する構成を考案しました。また、地域特有の海風も踏まえ軒の深い瓦葺屋根としています。

山形県の日本海側、庄内平野に建つ平屋の住宅。

広い敷地の中央には建主の両親が住む母屋があり、その廻りを庭木や、蔵、ビニールハウス、畑、駐車スペース、農作業小屋が取り囲んでいた。そのうち北西側にあった老朽化した蔵を解体し、そこに子世帯家族のための住まいを計画した。

建築家によるテキストより

母屋と付かず離れずの距離を保ち既存の庭の眺めを活かすこと、寒い冬でも母屋との行き来がしやすい動線を確保することを重視し配置を検討した。庭の眺めや日当たりを優先するとどうしても母屋から離れすぎてしまい、逆に母屋との動線を重視すると母屋の影になって日射を得にくくなり、庭との関係も理想的なかたちとはならなかった。
そこで玄関や収納をまとめた棟を母屋とのつなぎ役として設定し、寄棟屋根の主棟と方形屋根の玄関棟の2つの棟を雁行させ棟が連なるように配置した。

建築家によるテキストより

またこの地方に吹く強い海風から家をどう守るかということも設計において重きを置いたことだ。屋根は塩害に強い瓦葺きとし、できるだけ外壁を濡らさないよう軒を低く深くした。寄棟屋根としたのもどの方向にも軒が出て、地面に伏せるような風を受け流す佇まいがふさわしいと考えたからだ。

瓦屋根の納まりは一般的な工法に倣い特別なことをしていない。あえて言うとしたら耐力上垂木をベイマツにしたことで暴れ止めのために鼻隠しをつけたことくらいだ。垂木の成も軒先を絞って薄く見せるのではなくあるがままとした。瓦の良いところは美しく機能的であることだ。耐久性が高く昔からあたりまえのように使われてきた、日本人にとって、日本の風景にとって馴染みのある素材であり、これからもあたりまえのように使われるべき素材だと思う。

建築家によるテキストより

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中山大介 / 中山建築設計事務所による、山形の「鶴岡の家」。両親が暮らす住宅に隣接して建つ住まい。既存との距離感と庭への眺めを考慮し、繋ぎ役となる“玄関棟”と諸室が収められた“主棟”に分けて雁行配置する構成を考案。地域特有の海風も踏まえ軒の深い瓦葺屋根とする外観、北側より見る。 photo©金田幸三
中山大介 / 中山建築設計事務所による、山形の「鶴岡の家」。両親が暮らす住宅に隣接して建つ住まい。既存との距離感と庭への眺めを考慮し、繋ぎ役となる“玄関棟”と諸室が収められた“主棟”に分けて雁行配置する構成を考案。地域特有の海風も踏まえ軒の深い瓦葺屋根とする外観、南側の庭から見る。 photo©金田幸三
中山大介 / 中山建築設計事務所による、山形の「鶴岡の家」。両親が暮らす住宅に隣接して建つ住まい。既存との距離感と庭への眺めを考慮し、繋ぎ役となる“玄関棟”と諸室が収められた“主棟”に分けて雁行配置する構成を考案。地域特有の海風も踏まえ軒の深い瓦葺屋根とする外観、南側の庭から見る。 photo©金田幸三
中山大介 / 中山建築設計事務所による、山形の「鶴岡の家」。両親が暮らす住宅に隣接して建つ住まい。既存との距離感と庭への眺めを考慮し、繋ぎ役となる“玄関棟”と諸室が収められた“主棟”に分けて雁行配置する構成を考案。地域特有の海風も踏まえ軒の深い瓦葺屋根とする外観、北西側の庭より見る。 photo©金田幸三
中山大介 / 中山建築設計事務所による、山形の「鶴岡の家」。両親が暮らす住宅に隣接して建つ住まい。既存との距離感と庭への眺めを考慮し、繋ぎ役となる“玄関棟”と諸室が収められた“主棟”に分けて雁行配置する構成を考案。地域特有の海風も踏まえ軒の深い瓦葺屋根とする外観、西側の庭より見る。 photo©金田幸三
中山大介 / 中山建築設計事務所による、山形の「鶴岡の家」。両親が暮らす住宅に隣接して建つ住まい。既存との距離感と庭への眺めを考慮し、繋ぎ役となる“玄関棟”と諸室が収められた“主棟”に分けて雁行配置する構成を考案。地域特有の海風も踏まえ軒の深い瓦葺屋根とする外観、西側の庭より見る。 photo©金田幸三
中山大介 / 中山建築設計事務所による、山形の「鶴岡の家」。両親が暮らす住宅に隣接して建つ住まい。既存との距離感と庭への眺めを考慮し、繋ぎ役となる“玄関棟”と諸室が収められた“主棟”に分けて雁行配置する構成を考案。地域特有の海風も踏まえ軒の深い瓦葺屋根とする外観、南側の庭より見る。 photo©金田幸三
中山大介 / 中山建築設計事務所による、山形の「鶴岡の家」。両親が暮らす住宅に隣接して建つ住まい。既存との距離感と庭への眺めを考慮し、繋ぎ役となる“玄関棟”と諸室が収められた“主棟”に分けて雁行配置する構成を考案。地域特有の海風も踏まえ軒の深い瓦葺屋根とする外観、南側の庭より見る。 photo©金田幸三
中山大介 / 中山建築設計事務所による、山形の「鶴岡の家」。両親が暮らす住宅に隣接して建つ住まい。既存との距離感と庭への眺めを考慮し、繋ぎ役となる“玄関棟”と諸室が収められた“主棟”に分けて雁行配置する構成を考案。地域特有の海風も踏まえ軒の深い瓦葺屋根とする外観、南側より「主棟」と「玄関棟」を見る。 photo©金田幸三
中山大介 / 中山建築設計事務所による、山形の「鶴岡の家」。両親が暮らす住宅に隣接して建つ住まい。既存との距離感と庭への眺めを考慮し、繋ぎ役となる“玄関棟”と諸室が収められた“主棟”に分けて雁行配置する構成を考案。地域特有の海風も踏まえ軒の深い瓦葺屋根とする外観、「玄関棟」側から「主棟」を見る。 photo©金田幸三
中山大介 / 中山建築設計事務所による、山形の「鶴岡の家」。両親が暮らす住宅に隣接して建つ住まい。既存との距離感と庭への眺めを考慮し、繋ぎ役となる“玄関棟”と諸室が収められた“主棟”に分けて雁行配置する構成を考案。地域特有の海風も踏まえ軒の深い瓦葺屋根とする外観、ポーチより玄関を見る。 photo©金田幸三
中山大介 / 中山建築設計事務所による、山形の「鶴岡の家」。両親が暮らす住宅に隣接して建つ住まい。既存との距離感と庭への眺めを考慮し、繋ぎ役となる“玄関棟”と諸室が収められた“主棟”に分けて雁行配置する構成を考案。地域特有の海風も踏まえ軒の深い瓦葺屋根とする玄関から開口部越しに外部を見る。 photo©金田幸三
中山大介 / 中山建築設計事務所による、山形の「鶴岡の家」。両親が暮らす住宅に隣接して建つ住まい。既存との距離感と庭への眺めを考慮し、繋ぎ役となる“玄関棟”と諸室が収められた“主棟”に分けて雁行配置する構成を考案。地域特有の海風も踏まえ軒の深い瓦葺屋根とする廊下から物置側を見る。 photo©金田幸三
中山大介 / 中山建築設計事務所による、山形の「鶴岡の家」。両親が暮らす住宅に隣接して建つ住まい。既存との距離感と庭への眺めを考慮し、繋ぎ役となる“玄関棟”と諸室が収められた“主棟”に分けて雁行配置する構成を考案。地域特有の海風も踏まえ軒の深い瓦葺屋根とする廊下から居間側を見る。 photo©金田幸三
中山大介 / 中山建築設計事務所による、山形の「鶴岡の家」。両親が暮らす住宅に隣接して建つ住まい。既存との距離感と庭への眺めを考慮し、繋ぎ役となる“玄関棟”と諸室が収められた“主棟”に分けて雁行配置する構成を考案。地域特有の海風も踏まえ軒の深い瓦葺屋根とする居間から畳室側を見る。 photo©金田幸三
中山大介 / 中山建築設計事務所による、山形の「鶴岡の家」。両親が暮らす住宅に隣接して建つ住まい。既存との距離感と庭への眺めを考慮し、繋ぎ役となる“玄関棟”と諸室が収められた“主棟”に分けて雁行配置する構成を考案。地域特有の海風も踏まえ軒の深い瓦葺屋根とする手前:居間、左奥:畳室、右奥:「食堂」 photo©金田幸三
中山大介 / 中山建築設計事務所による、山形の「鶴岡の家」。両親が暮らす住宅に隣接して建つ住まい。既存との距離感と庭への眺めを考慮し、繋ぎ役となる“玄関棟”と諸室が収められた“主棟”に分けて雁行配置する構成を考案。地域特有の海風も踏まえ軒の深い瓦葺屋根とする手前:居間、中央奥:畳室、右奥:「食堂」 photo©金田幸三
中山大介 / 中山建築設計事務所による、山形の「鶴岡の家」。両親が暮らす住宅に隣接して建つ住まい。既存との距離感と庭への眺めを考慮し、繋ぎ役となる“玄関棟”と諸室が収められた“主棟”に分けて雁行配置する構成を考案。地域特有の海風も踏まえ軒の深い瓦葺屋根とする居間から開口部越しに外部を見る。 photo©金田幸三
中山大介 / 中山建築設計事務所による、山形の「鶴岡の家」。両親が暮らす住宅に隣接して建つ住まい。既存との距離感と庭への眺めを考慮し、繋ぎ役となる“玄関棟”と諸室が収められた“主棟”に分けて雁行配置する構成を考案。地域特有の海風も踏まえ軒の深い瓦葺屋根とする居間から「食堂」側を見る。 photo©金田幸三
中山大介 / 中山建築設計事務所による、山形の「鶴岡の家」。両親が暮らす住宅に隣接して建つ住まい。既存との距離感と庭への眺めを考慮し、繋ぎ役となる“玄関棟”と諸室が収められた“主棟”に分けて雁行配置する構成を考案。地域特有の海風も踏まえ軒の深い瓦葺屋根とする「食堂」から居間側を見る。 photo©金田幸三
中山大介 / 中山建築設計事務所による、山形の「鶴岡の家」。両親が暮らす住宅に隣接して建つ住まい。既存との距離感と庭への眺めを考慮し、繋ぎ役となる“玄関棟”と諸室が収められた“主棟”に分けて雁行配置する構成を考案。地域特有の海風も踏まえ軒の深い瓦葺屋根とする正面奥:居間、手前:「食堂」、右奥:畳室 photo©金田幸三
中山大介 / 中山建築設計事務所による、山形の「鶴岡の家」。両親が暮らす住宅に隣接して建つ住まい。既存との距離感と庭への眺めを考慮し、繋ぎ役となる“玄関棟”と諸室が収められた“主棟”に分けて雁行配置する構成を考案。地域特有の海風も踏まえ軒の深い瓦葺屋根とする畳室から開口部越しに外部を見る。 photo©金田幸三
中山大介 / 中山建築設計事務所による、山形の「鶴岡の家」。両親が暮らす住宅に隣接して建つ住まい。既存との距離感と庭への眺めを考慮し、繋ぎ役となる“玄関棟”と諸室が収められた“主棟”に分けて雁行配置する構成を考案。地域特有の海風も踏まえ軒の深い瓦葺屋根とする畳室から食堂を見る。 photo©金田幸三
中山大介 / 中山建築設計事務所による、山形の「鶴岡の家」。両親が暮らす住宅に隣接して建つ住まい。既存との距離感と庭への眺めを考慮し、繋ぎ役となる“玄関棟”と諸室が収められた“主棟”に分けて雁行配置する構成を考案。地域特有の海風も踏まえ軒の深い瓦葺屋根とする食堂から個室、寝室側を見る。 photo©金田幸三
中山大介 / 中山建築設計事務所による、山形の「鶴岡の家」。両親が暮らす住宅に隣接して建つ住まい。既存との距離感と庭への眺めを考慮し、繋ぎ役となる“玄関棟”と諸室が収められた“主棟”に分けて雁行配置する構成を考案。地域特有の海風も踏まえ軒の深い瓦葺屋根とする寝室から書斎側を見る。 photo©金田幸三
中山大介 / 中山建築設計事務所による、山形の「鶴岡の家」。両親が暮らす住宅に隣接して建つ住まい。既存との距離感と庭への眺めを考慮し、繋ぎ役となる“玄関棟”と諸室が収められた“主棟”に分けて雁行配置する構成を考案。地域特有の海風も踏まえ軒の深い瓦葺屋根とする書斎 photo©金田幸三
中山大介 / 中山建築設計事務所による、山形の「鶴岡の家」。両親が暮らす住宅に隣接して建つ住まい。既存との距離感と庭への眺めを考慮し、繋ぎ役となる“玄関棟”と諸室が収められた“主棟”に分けて雁行配置する構成を考案。地域特有の海風も踏まえ軒の深い瓦葺屋根とする台所から食堂側を見る。 photo©金田幸三
中山大介 / 中山建築設計事務所による、山形の「鶴岡の家」。両親が暮らす住宅に隣接して建つ住まい。既存との距離感と庭への眺めを考慮し、繋ぎ役となる“玄関棟”と諸室が収められた“主棟”に分けて雁行配置する構成を考案。地域特有の海風も踏まえ軒の深い瓦葺屋根とする台所から居間側を見る。右:畳室 photo©金田幸三
中山大介 / 中山建築設計事務所による、山形の「鶴岡の家」。両親が暮らす住宅に隣接して建つ住まい。既存との距離感と庭への眺めを考慮し、繋ぎ役となる“玄関棟”と諸室が収められた“主棟”に分けて雁行配置する構成を考案。地域特有の海風も踏まえ軒の深い瓦葺屋根とする台所から廊下側を見る。 photo©金田幸三
中山大介 / 中山建築設計事務所による、山形の「鶴岡の家」。両親が暮らす住宅に隣接して建つ住まい。既存との距離感と庭への眺めを考慮し、繋ぎ役となる“玄関棟”と諸室が収められた“主棟”に分けて雁行配置する構成を考案。地域特有の海風も踏まえ軒の深い瓦葺屋根とする廊下から洗面を見る。 photo©金田幸三
中山大介 / 中山建築設計事務所による、山形の「鶴岡の家」。両親が暮らす住宅に隣接して建つ住まい。既存との距離感と庭への眺めを考慮し、繋ぎ役となる“玄関棟”と諸室が収められた“主棟”に分けて雁行配置する構成を考案。地域特有の海風も踏まえ軒の深い瓦葺屋根とする脱衣室から浴室を見る。 photo©金田幸三
中山大介 / 中山建築設計事務所による、山形の「鶴岡の家」。両親が暮らす住宅に隣接して建つ住まい。既存との距離感と庭への眺めを考慮し、繋ぎ役となる“玄関棟”と諸室が収められた“主棟”に分けて雁行配置する構成を考案。地域特有の海風も踏まえ軒の深い瓦葺屋根とする外観、「玄関棟」側から「主棟」を見る、夕景 photo©金田幸三
中山大介 / 中山建築設計事務所による、山形の「鶴岡の家」。両親が暮らす住宅に隣接して建つ住まい。既存との距離感と庭への眺めを考慮し、繋ぎ役となる“玄関棟”と諸室が収められた“主棟”に分けて雁行配置する構成を考案。地域特有の海風も踏まえ軒の深い瓦葺屋根とする外観、北側の畑より見る、夕景 photo©金田幸三
中山大介 / 中山建築設計事務所による、山形の「鶴岡の家」。両親が暮らす住宅に隣接して建つ住まい。既存との距離感と庭への眺めを考慮し、繋ぎ役となる“玄関棟”と諸室が収められた“主棟”に分けて雁行配置する構成を考案。地域特有の海風も踏まえ軒の深い瓦葺屋根とする外観、南側より開口部越しに内部を見る、夜景 photo©金田幸三
中山大介 / 中山建築設計事務所による、山形の「鶴岡の家」。両親が暮らす住宅に隣接して建つ住まい。既存との距離感と庭への眺めを考慮し、繋ぎ役となる“玄関棟”と諸室が収められた“主棟”に分けて雁行配置する構成を考案。地域特有の海風も踏まえ軒の深い瓦葺屋根とする配置図 image©中山建築設計事務所
中山大介 / 中山建築設計事務所による、山形の「鶴岡の家」。両親が暮らす住宅に隣接して建つ住まい。既存との距離感と庭への眺めを考慮し、繋ぎ役となる“玄関棟”と諸室が収められた“主棟”に分けて雁行配置する構成を考案。地域特有の海風も踏まえ軒の深い瓦葺屋根とする平面図 image©中山建築設計事務所
中山大介 / 中山建築設計事務所による、山形の「鶴岡の家」。両親が暮らす住宅に隣接して建つ住まい。既存との距離感と庭への眺めを考慮し、繋ぎ役となる“玄関棟”と諸室が収められた“主棟”に分けて雁行配置する構成を考案。地域特有の海風も踏まえ軒の深い瓦葺屋根とする断面図 image©中山建築設計事務所

以下、建築家によるテキストです。


山形県の日本海側、庄内平野に建つ平屋の住宅。

広い敷地の中央には建主の両親が住む母屋があり、その廻りを庭木や、蔵、ビニールハウス、畑、駐車スペース、農作業小屋が取り囲んでいた。そのうち北西側にあった老朽化した蔵を解体し、そこに子世帯家族のための住まいを計画した。

母屋と付かず離れずの距離を保ち既存の庭の眺めを活かすこと、寒い冬でも母屋との行き来がしやすい動線を確保することを重視し配置を検討した。庭の眺めや日当たりを優先するとどうしても母屋から離れすぎてしまい、逆に母屋との動線を重視すると母屋の影になって日射を得にくくなり、庭との関係も理想的なかたちとはならなかった。
そこで玄関や収納をまとめた棟を母屋とのつなぎ役として設定し、寄棟屋根の主棟と方形屋根の玄関棟の2つの棟を雁行させ棟が連なるように配置した。

プランは家事動線を機能的にまとめながら台所を中心に各室が展開し、全体を回遊できるようになっている。またそれぞれの室の性格に合わせた開口部を木製建具で制作し外部との関係を調整した。居間や食堂では開口部として機能的でかつ室内から外部の庭木をどうやって美しく見せるか、また外観としても漆喰の外壁に窓廻りには板張りを組み合わせながら構成を整えることを同時に考えた。

外周部に耐力壁をできるだけ設けず庭に面して開放的なガラス面をFIX窓として確保し、袖に配置した通風用の開き窓は必要最小限にとどめ熱損失やメンテナンスにも配慮している。畳室の通風と庭への出入りは片引き戸とした。その戸尻の戸当りを隣り合うFIX窓と合わせることで逃げのない納まりとなり、断面も上枠を化粧梁が兼ねていることにより施工的な難易度は高かったと思うが、若い棟梁の粘り強く丁寧な仕事によりきれいに仕上がった。北側にまとめたプライベートな室の開口部には内障子を設け、天井高も居間より低くし静かで落ち着いた環境となるようにしている。

またこの地方に吹く強い海風から家をどう守るかということも設計において重きを置いたことだ。屋根は塩害に強い瓦葺きとし、できるだけ外壁を濡らさないよう軒を低く深くした。寄棟屋根としたのもどの方向にも軒が出て、地面に伏せるような風を受け流す佇まいがふさわしいと考えたからだ。

瓦屋根の納まりは一般的な工法に倣い特別なことをしていない。あえて言うとしたら耐力上垂木をベイマツにしたことで暴れ止めのために鼻隠しをつけたことくらいだ。垂木の成も軒先を絞って薄く見せるのではなくあるがままとした。瓦の良いところは美しく機能的であることだ。耐久性が高く昔からあたりまえのように使われてきた、日本人にとって、日本の風景にとって馴染みのある素材であり、これからもあたりまえのように使われるべき素材だと思う。

ちょうどこの家の設計中に世の中では感染症の流行が拡大していったが、建築に対する考え方や設計の方法はいつもと変えないよう心がけていた。流行を追うのではなく建築の変わらない機能や心地良さを大切にしながら、何十年先の未来も変わらぬ価値でこの場に居続けている姿を想像しながらの設計だった。

■建築概要

題名:鶴岡の家
所在地:山形県鶴岡市
主用途:専用住宅
設計:中山建築設計事務所 担当/中山大介
施工:加藤建築
構造設計:三木構造設計事務所 担当/三木貴雄
照明協力:むくもと照明設計事務所 担当/椋本真由子
現場監督:加藤英司
大工棟梁:大泉泰一
大工:加藤勇治、五十嵐啓二、濱野良、長利咲代子
基礎:松田官業 担当/松田玄
瓦:利共瓦板金産業 担当/齋藤健
板金:利共瓦板金産業 担当/阿部正寿
左官:原田左官工業所 担当/原田正志
石・タイル:原田左官工業所 担当/原田正志
木製建具:後藤建具 担当/後藤俊治
金属製建具:拓郎エクステリア 担当/花等拓郎
塗装:佐藤装建 担当/佐藤悠
防水:ピコイ 担当/阿部聡
内装:インテリアムネカタ 担当/宗形篤
畳:たたみの更科 担当/更科潤
電気:小野でんき 担当/小野靖法
給排水設備:荘和設備工業 担当/齋藤隆
冷暖房設備:渡辺ヒーティング 担当/髙橋俊介
植栽:三浦造園 担当/三浦正明
材木:安孫子製材 担当/安孫子健太郎
内装木材:野地木材工業 担当/野地麻貴、青木日向子
外装木材:マルホン 担当/村上洋平
地盤改良:サムシング 担当/井澤宏彰
仮設足場:JEFEX 担当/吉田富美
キッチン:モーリコーポレーション 担当/清水直樹
ロールスクリーン:大湖産業 担当/梶原雄太
月山和紙障子紙:紙屋 作左エ門 担当/渋谷尚子
シーリング:櫻井シーリング 担当/櫻井照男
ガス:鶴岡ガス 担当/榎本典義
クリーニング:環衛創美社 担当/山本龍児
置家具:カッシーナ・イクスシー 担当/本田昌平
構造:木造
階数:平屋建
敷地面積:3,025.78㎡
建築面積:145.47㎡(建蔽率:4.81% 許容70%)
延床面積:125.87㎡(容積率:4.16% 許容200%) 
設計:2018年12月~2020年9月
工事:2020年10月~2021年8月
写真:金田幸三

建材情報
種別使用箇所商品名(メーカー名)
外装・壁外壁

漆喰塗り
ウェスタンレッドシダー厚15mmマルホン

外装・屋根屋根

和型瓦葺き

外装・屋根軒天

スギ厚12mm

外装・建具建具

木製建具
アルミ樹脂複合サッシ

内装・床玄関、クローク 床

豆砂利洗い出し

内装・床居間、食堂、寝室、廊下、台所、洗面、便所、クローゼット 床

ヒノキ厚30mm(野地木材工業

内装・床畳室 床

畳敷 ワラ床 厚60mm

内装・床脱衣室 床

脱衣室用 BA-305 *目地なし東亜コルク

内装・床浴室 床

玄昌石厚10mm

内装・壁玄関、廊下、クローク、台所、洗面、便所、寝室、書斎、クローゼット、脱衣室 壁

漆喰塗り

内装・壁便所 壁(一部)

アートモザイク施釉22.5角 ATS225-C-20 *目地白名古屋モザイク

内装・壁台所 壁(一部)

ジェオメロウ MRZ-F2600 *目地白名古屋モザイク

内装・壁居間、畳室、食堂 壁

漆喰塗り+スギ厚12mm

内装・壁浴室 壁

サワラ厚12mm 撥水塗装

内装・天井玄関、廊下、クローク、台所、洗面、便所 天井

漆喰塗り

内装・天井居間、畳室、食堂、寝室、書斎、クローゼット、脱衣室 天井

ヒノキ厚12mm

内装・天井浴室 天井

サワラ厚9mm 撥水塗装

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東京都現代美術館での展覧会「岡﨑乾二郎 而今而後 ジコンジゴ Time Unfolding Here」の入場チケットをプレゼント。絵画や彫刻から建築まで幅広い表現領域で活動する作家の展示。過去の代表作に加えて2021年以降制作の新作群も公開展覧会ポスター

東京都現代美術館での展覧会「岡﨑乾二郎 而今而後 ジコンジゴ Time Unfolding Here」の入場チケットを抽選でプレゼントいたします。
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このたび、東京都現代美術館は、日本を代表する造形作家である岡﨑乾二郎(1955-)の核心に迫る大規模な展覧会を開催します。

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近年国際的な評価も高まるこの作家が大きく転回した2021年以降の新作を中心として、過去の代表作を網羅しつつ、その仕事の全貌を展望します。

――なんどでも世界は再生しつづける。而今而後(これから先、ずっと先も)。

リリーステキストより

以下に、詳細な情報を掲載します。

【ap job更新】 ホテルの設計監理を中心に、集合住宅や店舗なども手掛ける「コイケデザインワークス」が、設計スタッフ(経験者)を募集中
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また、社会の変化に先んじて行動し、“期待を超える価値の創造”を目指しております。

現在の社員は30代が中心、基本計画から実施、申請、現場監理、一貫して経験でき、技術力、デザイン力、営業力と、バランスのとれた経験も備えることができます。

ザハ・ハディド・アーキテクツによる、ジョージアの「シティゼン・タワー」。広大な公園に隣接する敷地での計画。園の豊かな緑の“垂直的な延長”を意図し、地域の丘陵地形も参照して低層部に階段状のテラスを備える建築を考案。“ねじれた”外観は低層階と高層階の段階的な融合から生まれる
ザハ・ハディド・アーキテクツによる、ジョージアの「シティゼン・タワー」。広大な公園に隣接する敷地での計画。園の豊かな緑の“垂直的な延長”を意図し、地域の丘陵地形も参照して低層部に階段状のテラスを備える建築を考案。“ねじれた”外観は低層階と高層階の段階的な融合から生まれる image©negativ
ザハ・ハディド・アーキテクツによる、ジョージアの「シティゼン・タワー」。広大な公園に隣接する敷地での計画。園の豊かな緑の“垂直的な延長”を意図し、地域の丘陵地形も参照して低層部に階段状のテラスを備える建築を考案。“ねじれた”外観は低層階と高層階の段階的な融合から生まれる image©negativ

ザハ・ハディド・アーキテクツによる、ジョージアの「シティゼン・タワー」です。
広大な公園に隣接する敷地での計画です。建築家は、園の豊かな緑の“垂直的な延長”を意図し、地域の丘陵地形も参照して低層部に階段状のテラスを備える建築を考案しました。また、“ねじれた”外観は低層階と高層階の段階的な融合から生まれています。完成は、2028年を予定しています。


こちらはリリーステキストの翻訳です(文責:アーキテクチャーフォト)

シティゼン、ZHAによる新タワーを発表

42階建てのシティゼン・タワーは、36ヘクタールの公園を含むトビリシの新しいセントラルパークの垂直的な延長として設計されています

中央および南コーカサスにおけるソビエト軍の旧軍司令部の跡地に建設されたこのタワーは、トビリシのサブルタロ地区にある新たなシティゼン開発区域内に位置しています

トビリシ西部に誕生する新たな市民拠点「シティゼン・コミュニティ」の玄関口として機能するシティゼン・タワーは、ザハ・ハディッド・アーキテクツによるジョージアでの初のプロジェクトです

トビリシ中心部のミヘイル・タマラシュヴィリ通りとユニバーシティ通りの交差点に位置する新しいシティゼン・タワーは、集合住宅、商業施設、そして都市のためのレジャーアメニティを備えています。

中央および南コーカサスにおけるソビエト軍の旧軍司令部の跡地に建設されたこのタワーは、トビリシのサブルタロ地区にある新たなシティゼン・コミュニティ内に位置しています。サブルタロは、都市の地下鉄2号線が通る発展途上の都市区域であり、国立大学のいくつかの学部、商業地域、新しい住宅開発エリアなどを含んでいます。

増加する都市人口のための新たな住宅に加え、市民向けの設備、ワークスペース、ショッピングや飲食の場を含むシティゼン地区は、トビリシ西部に新たな市民拠点を形成します。相互につながった歩行者用ルート、公共広場、庭園が連なることでコミュニティ意識を育み、レクリエーションやリラクゼーションのために設計された2万3,000㎡の屋外空間を提供しています。

敷地内に元からあった成熟した樹木250本を残しつつ、シティゼン地区はトビリシのセントラルパークにも隣接しています。このセントラルパークは、36ヘクタールに及ぶ新しい公園地で、多様な植物園や森林エリア、市民向けのスポーツ施設を備えています。

川の谷が入り組むなだらかな丘陵地からなる、トビリシの起伏に富んだ都市景観に着想を得て、ザハ・ハディド・アーキテクツが設計したシティゼン・タワーは、都市性と自然環境が交わるその文脈を映し出します。

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