NOIZによる、東京・千代田区のオフィス「WingArc1st D.E.BASE」。IT企業の為に計画。無数の“仮想的な面”をビルのグリッドを“切り裂く”様に設定し、断面線としての“光のライン”を縦横無尽に交錯させる空間を考案。異質な素材や形と色を組合わせて技術者の創造性も刺激するエントランス側から「オープンスペース」を見る。 photo©高木康広
NOIZによる、東京・千代田区のオフィス「WingArc1st D.E.BASE」。IT企業の為に計画。無数の“仮想的な面”をビルのグリッドを“切り裂く”様に設定し、断面線としての“光のライン”を縦横無尽に交錯させる空間を考案。異質な素材や形と色を組合わせて技術者の創造性も刺激するオープンスペースから「プライベートルーム」側を見る。 photo©高木康広
NOIZによる、東京・千代田区のオフィス「WingArc1st D.E.BASE」。IT企業の為に計画。無数の“仮想的な面”をビルのグリッドを“切り裂く”様に設定し、断面線としての“光のライン”を縦横無尽に交錯させる空間を考案。異質な素材や形と色を組合わせて技術者の創造性も刺激する「カフェゾーン」 photo©高木康広
NOIZによる、東京・千代田区のオフィス「WingArc1st D.E.BASE」。IT企業の為に計画。無数の“仮想的な面”をビルのグリッドを“切り裂く”様に設定し、断面線としての“光のライン”を縦横無尽に交錯させる空間を考案。異質な素材や形と色を組合わせて技術者の創造性も刺激する天井照明と壁面の詳細 photo©高木康広
NOIZが設計した、東京・千代田区のオフィス「WingArc1st D.E.BASE」です。
IT企業の為に計画されました。建築家は、無数の“仮想的な面”をビルのグリッドを“切り裂く”様に設定し、断面線としての“光のライン”を縦横無尽に交錯させる空間を考案しました。そして、異質な素材や形と色を組合わせて技術者の創造性も刺激しています。
データ活用の分野で業界をリードするIT企業の、技術者向けのイベント・プレゼンテーションを行うためのオープンスペースを併設したフラッグシップオフィスの内装設計です。
自社の技術力や創造性を対外的に示す場として、あるいは技術者同士のコミュニケーションを誘発する場として、空間の床・壁・天井の至るところにLEDディスプレイが埋め込まれ、それらを統合的にまとめる強い空間のアイデンティティが求められました。
ここでは仮想的な無数の面を、オフィスビルのグリッドを切り裂くように設定し、その断面線としての光のラインをあたかも情報空間を行きかうデータのように縦横無尽に交錯させて、情報を扱う企業ならではアイデンティティを表現したいと考えました。
斜めに横断する直線によって、会議室やサーバー室、工作機器室などの各諸室がボリュームとして切り出されるだけでなく、その界面を形成するガラス面によって、複雑な反射と奥行き感を生み出し、透過LEDディスプレイなどの視覚効果をまじえて、実と虚が重なりあい連続する空間になっています。
また、その直線の壁は一部が、アメーバのような有機的な曲面によって浸食され、テレカンブースや、什器として自律的な機能が与えられています。この曲面には構造色フィルムが貼られており、色彩を変化させながら周辺環境を歪める効果があり、直線を基調にした空間をトポロジカルに変換し、あたかも仮想世界の鏡のような感覚を与えることを意図しています。
空間を構成する素材や形、色彩などの要素を意図的に異質なものの組み合わせで対比させ、ここに集う技術者の創造性を刺激し柔軟な発想を促すものとしたいと考えました。
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NOIZによる、東京・千代田区のオフィス「WingArc1st D.E.BASE」。IT企業の為に計画。無数の“仮想的な面”をビルのグリッドを“切り裂く”様に設定し、断面線としての“光のライン”を縦横無尽に交錯させる空間を考案。異質な素材や形と色を組合わせて技術者の創造性も刺激するエントランス側から「オープンスペース」を見る。 photo©高木康広

NOIZによる、東京・千代田区のオフィス「WingArc1st D.E.BASE」。IT企業の為に計画。無数の“仮想的な面”をビルのグリッドを“切り裂く”様に設定し、断面線としての“光のライン”を縦横無尽に交錯させる空間を考案。異質な素材や形と色を組合わせて技術者の創造性も刺激する「オープンスペース」 photo©高木康広

NOIZによる、東京・千代田区のオフィス「WingArc1st D.E.BASE」。IT企業の為に計画。無数の“仮想的な面”をビルのグリッドを“切り裂く”様に設定し、断面線としての“光のライン”を縦横無尽に交錯させる空間を考案。異質な素材や形と色を組合わせて技術者の創造性も刺激するオープンスペースから「プライベートルーム」側を見る。 photo©高木康広

NOIZによる、東京・千代田区のオフィス「WingArc1st D.E.BASE」。IT企業の為に計画。無数の“仮想的な面”をビルのグリッドを“切り裂く”様に設定し、断面線としての“光のライン”を縦横無尽に交錯させる空間を考案。異質な素材や形と色を組合わせて技術者の創造性も刺激する「オープンスペース」からエントランス側を見る。 photo©高木康広

NOIZによる、東京・千代田区のオフィス「WingArc1st D.E.BASE」。IT企業の為に計画。無数の“仮想的な面”をビルのグリッドを“切り裂く”様に設定し、断面線としての“光のライン”を縦横無尽に交錯させる空間を考案。異質な素材や形と色を組合わせて技術者の創造性も刺激する「オープンスペース」から「テレカンファレンスブース」を見る。 photo©高木康広

NOIZによる、東京・千代田区のオフィス「WingArc1st D.E.BASE」。IT企業の為に計画。無数の“仮想的な面”をビルのグリッドを“切り裂く”様に設定し、断面線としての“光のライン”を縦横無尽に交錯させる空間を考案。異質な素材や形と色を組合わせて技術者の創造性も刺激する「テレカンファレンスブース」 photo©高木康広

NOIZによる、東京・千代田区のオフィス「WingArc1st D.E.BASE」。IT企業の為に計画。無数の“仮想的な面”をビルのグリッドを“切り裂く”様に設定し、断面線としての“光のライン”を縦横無尽に交錯させる空間を考案。異質な素材や形と色を組合わせて技術者の創造性も刺激する「オープンスペース」から「ゲーミングチェアゾーン」を見る。 photo©高木康広

NOIZによる、東京・千代田区のオフィス「WingArc1st D.E.BASE」。IT企業の為に計画。無数の“仮想的な面”をビルのグリッドを“切り裂く”様に設定し、断面線としての“光のライン”を縦横無尽に交錯させる空間を考案。異質な素材や形と色を組合わせて技術者の創造性も刺激する「ミーティングスポット」 photo©高木康広

NOIZによる、東京・千代田区のオフィス「WingArc1st D.E.BASE」。IT企業の為に計画。無数の“仮想的な面”をビルのグリッドを“切り裂く”様に設定し、断面線としての“光のライン”を縦横無尽に交錯させる空間を考案。異質な素材や形と色を組合わせて技術者の創造性も刺激する「カフェゾーン」 photo©高木康広

NOIZによる、東京・千代田区のオフィス「WingArc1st D.E.BASE」。IT企業の為に計画。無数の“仮想的な面”をビルのグリッドを“切り裂く”様に設定し、断面線としての“光のライン”を縦横無尽に交錯させる空間を考案。異質な素材や形と色を組合わせて技術者の創造性も刺激する「カフェゾーン」横から「オープンスペース」を見る。 photo©高木康広

NOIZによる、東京・千代田区のオフィス「WingArc1st D.E.BASE」。IT企業の為に計画。無数の“仮想的な面”をビルのグリッドを“切り裂く”様に設定し、断面線としての“光のライン”を縦横無尽に交錯させる空間を考案。異質な素材や形と色を組合わせて技術者の創造性も刺激するミーティングルーム photo©高木康広

NOIZによる、東京・千代田区のオフィス「WingArc1st D.E.BASE」。IT企業の為に計画。無数の“仮想的な面”をビルのグリッドを“切り裂く”様に設定し、断面線としての“光のライン”を縦横無尽に交錯させる空間を考案。異質な素材や形と色を組合わせて技術者の創造性も刺激する天井照明と壁面の詳細 photo©高木康広

NOIZによる、東京・千代田区のオフィス「WingArc1st D.E.BASE」。IT企業の為に計画。無数の“仮想的な面”をビルのグリッドを“切り裂く”様に設定し、断面線としての“光のライン”を縦横無尽に交錯させる空間を考案。異質な素材や形と色を組合わせて技術者の創造性も刺激する家具の詳細 photo©高木康広

NOIZによる、東京・千代田区のオフィス「WingArc1st D.E.BASE」。IT企業の為に計画。無数の“仮想的な面”をビルのグリッドを“切り裂く”様に設定し、断面線としての“光のライン”を縦横無尽に交錯させる空間を考案。異質な素材や形と色を組合わせて技術者の創造性も刺激する家具の詳細 photo©高木康広

NOIZによる、東京・千代田区のオフィス「WingArc1st D.E.BASE」。IT企業の為に計画。無数の“仮想的な面”をビルのグリッドを“切り裂く”様に設定し、断面線としての“光のライン”を縦横無尽に交錯させる空間を考案。異質な素材や形と色を組合わせて技術者の創造性も刺激する家具の詳細 photo©高木康広

NOIZによる、東京・千代田区のオフィス「WingArc1st D.E.BASE」。IT企業の為に計画。無数の“仮想的な面”をビルのグリッドを“切り裂く”様に設定し、断面線としての“光のライン”を縦横無尽に交錯させる空間を考案。異質な素材や形と色を組合わせて技術者の創造性も刺激する平面図 image©NOIZ

NOIZによる、東京・千代田区のオフィス「WingArc1st D.E.BASE」。IT企業の為に計画。無数の“仮想的な面”をビルのグリッドを“切り裂く”様に設定し、断面線としての“光のライン”を縦横無尽に交錯させる空間を考案。異質な素材や形と色を組合わせて技術者の創造性も刺激するデスクレイアウト image©NOIZ
以下、建築家によるテキストです。
データ活用の分野で業界をリードするIT企業の、技術者向けのイベント・プレゼンテーションを行うためのオープンスペースを併設したフラッグシップオフィスの内装設計です。
自社の技術力や創造性を対外的に示す場として、あるいは技術者同士のコミュニケーションを誘発する場として、空間の床・壁・天井の至るところにLEDディスプレイが埋め込まれ、それらを統合的にまとめる強い空間のアイデンティティが求められました。
ここでは仮想的な無数の面を、オフィスビルのグリッドを切り裂くように設定し、その断面線としての光のラインをあたかも情報空間を行きかうデータのように縦横無尽に交錯させて、情報を扱う企業ならではアイデンティティを表現したいと考えました。
斜めに横断する直線によって、会議室やサーバー室、工作機器室などの各諸室がボリュームとして切り出されるだけでなく、その界面を形成するガラス面によって、複雑な反射と奥行き感を生み出し、透過LEDディスプレイなどの視覚効果をまじえて、実と虚が重なりあい連続する空間になっています。
また、その直線の壁は一部が、アメーバのような有機的な曲面によって浸食され、テレカンブースや、什器として自律的な機能が与えられています。この曲面には構造色フィルムが貼られており、色彩を変化させながら周辺環境を歪める効果があり、直線を基調にした空間をトポロジカルに変換し、あたかも仮想世界の鏡のような感覚を与えることを意図しています。
空間を構成する素材や形、色彩などの要素を意図的に異質なものの組み合わせで対比させ、ここに集う技術者の創造性を刺激し柔軟な発想を促すものとしたいと考えました。
■建築概要
題名:WingArc1st D.E.BASE
所在地:東京都千代田区秋葉原
主用途:オフィス
内装設計:NOIZ 担当/豊田啓介、蔡佳萱、酒井康介、安藤寿孝、山谷勇太郎
プロデュース:ハイライツ株式会社 担当/下川大助
プロジェクトマネジメント:andHACHI Inc. 担当/鉢野章
施工:住友不動産株式会社(内装)、interoffice(造作什器)
協力:LED Tokyo(LEDディスプレイ)
パナソニック エンターテインメント&コミュニケーション株式会社(透明有機ELディスプレイ)
面積:567.64㎡
設計:2023年1月~2023年5月
工事:2023年6月~2023年10月
竣工:2023年10月
写真:高木康広