SHARE 平田晃久による”Flame frame”
平田晃久「Flame frame」展示風景 タカ・イシイギャラリー 2009年8月1日―10月31日
Courtesy of Taka Ishii Gallery / Photo: Kei Okano
平田晃久がタカ・イシイギャラリーで行ったインスタレーション”Flame frame”です。※展示は終了しています。
以下、建築家によるテキストです。
Flame Frame
炎のような曖昧な様態を持ったアルミニウムのフレームである。
それは、自律するオブジェクトとしての魅力を放つと同時に、様々な用途に対しても開かれている。人間が自然物を多様に利用してきたのと同じことが、ここでも起こるだろう。
プレス加工によるねじれたアルミピースの集合体は、様々な大きさの空間や使われ方に対応できる柔軟性を持っている。かつてない空間の区切りかたを提案するこのシステムは、ホテルのロビーのような大空間では、パーティションやディスプレイとして多目的にはたらくだろう。あるいは、茶室のような小さな規模の空間を内包する構築物として、あるいはシャンデリアのような照明器具として使われる、様々な場面を想像できる。
立ち昇る炎、木の葉の重なり、たんぱく質の構造…。自然界に存在する不思議な現象と共通の本性を持つシンプルなシステムが、人々の関係をゆるやかに区切りつつ、つなぐ。
平田晃久