SHARE 吉岡徳仁による”虹の教会”
吉岡徳仁による”虹の教会”です。2010年5月にソウルのMUSEUM. beyondmuseumで行われる吉岡の個展の際、このプロジェクトが発表されます。ここでは、模型やCG画像、吉岡によるテキストによってプレビューします。
以下、吉岡によるテキストです。
「虹の教会」
この建築プロジェクトのアイデアのきっかけは、20代前半の頃にさかのぼります。
フランスに出張をした際、ニースの近くに位置するヴァンスを訪れ、画家 ヘンリ・マティスの晩年の設計であるドミニカ礼拝堂を目にし、その光の美しさに心を奪われました。
マティスの絵画の特徴である、鮮やかな色彩で描かれた美しいステンドグラスに、南仏の太陽の光が差し込み、マティスの光で満ちあふれた空間を体験しました。その空間を前に、自分もいつかマティスのような、光を全身で感じられる建築をつくってみたいという強い想いを抱き、夢に見続けてきました。
この夢の建築プロジェクトは、2010年5月初旬より、韓国・ソウルの「MUSEUM. beyondmuseum」で二ヶ月間にわたって開催される個展で、コンセプトプランとして発表されます。
吹き抜けの空間には、高さ8メートルのクリスタルプリズムでステンドグラスをつくり、太陽から放たれる光を受けたプリズムが、空間に虹を描き出します。
吉岡徳仁