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鈴木崇の展覧会”BAU”の会場写真
サムネイル:鈴木崇の展覧会

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art|feature
鈴木崇

bau001.jpg

bau002.jpg
photo©Yasushi Ichikawa

京都のradlab.で行われているアーティストの鈴木崇の展覧会”BAU”の会場写真です。展覧会期は2010年7月25日まで。

bau003.jpg
bau004.jpg
bau005.jpg
以下、RADによる展覧会に関するテキストです。


建築を主とする展覧会プロジェクト「rep- radlab exhibition project」第4回目を数える今回、京都北山に位置するギャラリー「SuperWindowProject」との共同によってアーティスト鈴木崇による作品「BAU」を紹介させていただいた(開催は7月25日まで)。本作は、そのタイトルが示唆する通り、あたかも建築物に見えるスポンジの群を映したものであるのだが、その魅力はスポンジ群をある一定の角度から撮影するとあたかも建築物のように見える、というところにあるのではない。ここには建築への意思はない。しかしこの作品には建築をめぐる思考がある。
本作において鈴木崇は、誰にでも入手可能なスポンジという素材を「直感的」に並べ、きあがったかたちをそのままに撮影している。既にある建築物も、いかなる建築写真も参照することなく、鈴木は、彼の記憶の中に浮かぶおぼろげな「建築的な構成」を契機としてかたちに決定を下す。その決定には、今まで彼が見てきた建築物やそのイメージが類推を待つようにして控えている。この曖昧なかたちがスポンジの積層併置というきわめて具体的な操作によって、個別に実現しているという点が興味深い。
僕のテーマは、「見る行為とはどういうことなのか」を探究することなので、いつ何を写し、どう記録したのかということには、あまり重要性をおいていません(…中略…)僕は、写されたものが、どのように見る人の精神や意識の中で変化して、保存されていくかということのほうに興味があるんです。
このように語る鈴木にとって、写真となった被写体がどのように知覚されるのかこそが重要である。端的に言えば、なぜこれらスポンジの群が建築物のように見えるのかこそが問われるべきである。そのときに欠かせない問いは「モノとなった写真がどのような知覚を引き起こすのか」ということだ。なぜこれほど小さいのか、なぜスポンジなのか、なぜこの印画紙に定着されているのか、なぜこの展示法が取られているのか。前三者に関して言えば、縮小されたスポンジのテクスチャーと用いた印画紙の荒めのテクスチャーとが時に重なりあうこと、をひとつのヒントにできるだろう。彼はかたちに関する決定と同時に、これら写真となった被写体が、そしてモノになった写真が「どのような知覚を喚起するか」に関するきわめて慎重な決定をなしている。
鈴木崇「BAU」という作品を特徴的な「建築写真」として消費することは容易だ。例えば個別の写真が建築に「見える/見えない」という表層的なゲームを楽しむことはできる。しかしこの作品の主眼は、あらかじめそれが「そのようなもの」であるという先入観を慎重に崩していくことに置かれている。日々建築物を目の当たりにし、ときに写真という形で建築物を見るという私たちの状況があまりにも当たり前のことになっている現在、建築という表象の成立を緻密な操作によってシンプルに問いなおそうとする、鈴木のこの試みが果たす意義は深いように感じられる。
■展覧会概要
rep×SuperWindowProject
TAKASHI SUZUKI / BAU
日時:2010年6月25日~7月25日 13時~21時(期間中の金、 土、日のみ開廊)
場所:radlab.(アクセス)
>>>Exhibition Views
※本展覧会は「SuperWindowProject」との共同プロジェクトです
—
アーティストトーク|ART INTO ARCHITECTURE / ARCHITECTURE INTO ART:終了しました
http://radlab.info/2010/07/rep74takashi-suzuki-bau.html
rep.04 「TAKASHI SUZUKI / BAU」開催にともない、ゲストに鈴木崇さん(アーティスト)、保坂健二朗さん(東京国立近代美術館学芸員)、小野暁彦さん(建築家、京都造形芸術大学准 教授)をお招きし「ART INTO ARCHITECTURE / ARCHITECTURE INTO ART」というタイトルでアーティストトークを行ないました。
—-
鈴木 崇
1971年 長野生まれ、京都育ち
1996年 The Art Institute of Boston 写真学科卒業 ボストン、アメリカ
2001-02年 Dusseldorf Kunstakademie、トーマス・ルフ・クラス研究生 デュッセルドルフ、ドイツ
展覧会歴等〔個展〕
2002 「Haut」アーティスロングギャラリー、京都
2004 「Altus」The Third Gallery Aya、大阪
2006 「Altus-spatium」The Third Gallery Aya、大阪
2008 「ARCA」The Third Gallery Aya、大阪
〔グループ展〕
2002 「Rundgang」デュッセルドルフ美術アカデミー、デュッセルドルフ、ドイツ
2003 「DOUBLE SENSE 野村仁 x 鈴木崇」galerie16、京都
2003 「2002年度 ヤングポートフォリオ展」 清里フォトアートミュージアム、山梨
2004 「コレクション展」The Third Gallery Aya、大阪
2005 「Art Court Frontier 2005」アートコートギャラリー、大阪 
2006 「写真の現在3:臨界をめぐる6つの試論」東京国立近代美術館、東京
2007 「Young Japanese Landscape/landscape in the past, and the future」MOYA、ウィーン、オーストリア
2009 「No Man’s Land」フランス大使館、東京
2010 「Sense Perception」The Third Gallery Aya、大阪
〔パブリックコレクション〕
清里フォトアートミュージアム
東京国立近代美術館

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川島範久+佐藤桂火 / ARTENVARCHによる、埼玉県所沢の住宅「Diagonal Boxes」
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鈴木崇
2010.07.22 Thu 21:09
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