architecturephoto®

  • 特集記事
  • 注目情報
  • タグ
  • 建築
  • アート
  • カルチャー
  • デザイン
  • ファッション
  • 書籍
  • 展覧会
  • コンペ
  • 動画
  • テレビ
  • すべてのタグ

建築求人情報

Loading...
2010.11.01Mon
2010.10.31Sun
2010.11.02Tue
参+市原忍による住宅”3.3″
サムネイル:参+市原忍による住宅

SHARE 参+市原忍による住宅”3.3″

architecture|design|feature
住宅参市原忍太田拓実

MMHS_146_N211850_S.jpg

MMHS_111_DN16943_S.jpg
photo©Takumi Ota

デザインプロジェクト参と建築家の市原忍による東京都世田谷区の住宅”3.3″です。

MMHS_147_N211904_S.jpg
MMHS_104_DN16975_S.jpg
MMHS_107_DN17157_S.jpg
MMHS_115_DN17236_S.jpg
MMHS_117_DN17096_S.jpg
MMHS_129_DN17240_S.jpg
MMHS_134_DN17255_S.jpg
以下、作品に関するテキストです。


やわらかな輪郭
住むということは、割り切れることばかりではないと思う。
新しく計画されるこの家が、住む人の色に染まっていくとき、
真っ白な紙を用意するより、わら半紙や罫線のある紙を用意したい。
その紙を額に入れるより、たくさんの紙が敷きつめられているなかに1枚そっと置いてみたい。
そのあとに線が引かれると、紙の輪郭がぼやけていくように。
敷地の前の道は、思っていたよりも行き交う人がたくさんいる。
家は住む人のものだけれど、街ゆく人にとっての景色にもなる。
だから、街ゆく人が街の景色に親しみを抱くような家にしたいと思った。
この道に面した家々は、少しずつ似ている。
外観の凸凹、三角屋根、淡い色の外壁、白い窓枠。
景色のなかで突出しないように、街に対しての存在を和らげるために、
それらをちょっとだけ拝借した。
この家もこの街に新しく参加するわけだから、隣近所に倣ってみようというわけだ。
家での生活というと、ごはんを食べたり、ソファでくつろいだり、ベッドに寝転んだりと、
部屋にいることを想像しがちだけれど、案外、部屋を行き来していることが多い。
この家は3階建てだからなおさらだ。
街に向き合う場所に廊下や階段をつくったのは、
部屋から部屋へ行き来するときに、季節の変化や時間の流れを感じて欲しいから。
光が落ちていると、そちらに誘われる。
角を曲がったときに気づく空の色がある。
ちょっとした段差に腰掛けると、風の通り道に気づく。
ひょっこり顔をのぞかせると、あなたがいる部屋を見渡せる。
この家は、廊下を歩きながら、階段を上り下りしながら、
そこ、ここで出会う景色でつくられている。
部屋のまわりに巡らされていている廊下や階段には、たくさんの窓がある。
窓は、街と廊下を繋ぎ、街と部屋を柔らかく隔てるような場所についている。
この家に住んでいる人は、街を行き交う人と同じように、部屋から部屋を行き来する。
住む人と街ゆく人が、窓を通して重なることで、この家の輪郭は少しだけ柔らかくなる。
街との新しい出会いが、ここでの生活をもっと楽しいものにしていく。
■建築概要
所在地:東京都世田谷区
設計:参+市原忍
構造設計:藤尾建築構造設計事務所
竣工年:2010
構造:RC造+木造
敷地面積:66.12㎡
建築面積:42.92㎡
延床面積:121.22㎡
■参について
松尾伴大(音響エンジニア)、甲斐健太郎(ソフトウェアエンジニア)、下山幸三(インテリアデザイナー)によるデザインプロジェクト。参人よれば文殊の知恵。それぞれの専門性を活かしてデザイン活動の場を広げていく。ユーモアのあるストーリーで人・モノ・空間を心地よく結ぶデザインを行う。2009年ミラノサローネにて各国のELLE DECO誌が選ぶ若手24組に選出。

  • SHARE
住宅参市原忍太田拓実
2010.11.01 Mon 23:23
0
permalink

#太田拓実の関連記事

  • 2024.12.25Wed
    吉野優輔 / YYAによる、大阪の「箕面の家」。交通量のある道に挟まれたひな壇造成の敷地。環境と用途に応じた建築の“最適化”を求め、上階を最大限の高さまで上げて“眺望の良いリビング”を作る構成を考案。“色物建築”ではなく“在るべき姿”として具現化
  • 2024.12.16Mon
    長沼和宏+澤田淳 / AIDAHOによる、大阪市の「日本健康増進財団 大阪健診センター」。20世紀前半築の“レトロビル”が残る地域での計画。地域の固有性と結びつく存在を目指し、周辺の古いビル群に多く見られる“アーチ形状”を取入れる空間を考案。懐かしさの導入は健康診断への抵抗の軽減も意図
  • 2024.12.09Mon
    ODS / 鬼木孝一郎による、愛知の「ポケモンセンターナゴヤ」。地域のシンボル的な公園に隣接した商業ビルでの計画。散策の延長で歩き回りたくなる場を目指し、天井の操作等で“小さな店の集合体”の様に感じられる空間を考案。平面形や什器にも公園を想起させる仕掛を込める
  • 2024.11.29Fri
    長坂常 / スキーマ建築計画による、東京・江東区の店舗「ブルーボトルコーヒー 豊洲パークカフェ」。海辺の高層ビルが連なる地域の公園に計画。公園を分断しない建築の在り方を求め、内外が緩やかに繋がり“敷地全体がカフェに感じられる”空間を志向。小屋の集積からなり外周部に中間領域の軒下を配する構成を考案
  • 2024.11.20Wed
    ODS / 鬼木孝一郎による、神奈川・川崎市のバレエスクール「K-BALLET SCHOOL 武蔵小杉」。二面ガラス張りの区画に計画された著名ダンサー運営の施設。既存の特徴を活かし、外周部への配置と鏡貼りの壁面でレッスンスタジオ空間に開放性を付与。休憩所等は居心地の良さを意図して淡い色彩や曲線を使用する
  • 2024.10.04Fri
    ODS / 鬼木孝一郎による、福井市の店舗「BIJOUPIKO 福井」。郊外のジュエリー店の計画。内部を“散策したくなる”建築を目指し、“変化のあるシークエンス”の創出を志向。メイン売場となる“落ち着いた空間”の両側に“開放的な吹抜空間”を配置して共存させる構成を考案
  • 2024.10.01Tue
    長坂常 / スキーマ建築計画による、群馬・太田市の「古川製作所新社屋+工場」。部品製造会社の“生産システム”を作る企業の為に計画。認知度を高めて雇用にも貢献する存在を目指し、“会社の顔となる開かれた建築”を志向。内外の多様な要素に“一貫した軸”を与える為にグリッドを用いて設計
  • 2024.8.07Wed
    +ft+ / 髙濱史子建築設計事務所による、東京・千代田区の「ジンズホールディングス東京本社」。解体が予定されるビル全体を改修した社屋。“ベンチャー魂”を取戻す存在を目指し、“壊しながら、つくる”と“美術館×オフィス”を理念とする設計を志向。働く人に参加を促すと共に感性を刺激する空間を作る
  • 2024.7.08Mon
    齋藤和哉建築設計事務所による、宮城・仙台市の住戸改修「八幡のフラット」。自身の領域的な玄関ポーチと眺望の良さが特徴の区画。“場の魅力”を活かす為、ポーチからベランダまでを眺望・光・風が貫く“土間”の様な空間とする構成を考案。壁面の塗分けは外との連続性と既存の許容を意図
  • 2024.6.18Tue
    nendoによる、長野・軽井沢町の「塀の家」。道路沿いの細長い三角形状の敷地。外部の視線を遮りながら周辺環境を楽しめる建築を目指し、“フィルター”の役割を担う“ブロック塀”のデザインから開始。5列の塀を建て隙間を“埋める”様に居室を配置する
  • view all
view all

#住宅の関連記事

  • 2025.5.07Wed
    小阿瀬直+山田優+大嶋励 / SNARK Inc.による、東京の「三鷹の家」。公園に近い住宅街の狭小地に建つ住まい。限られた容積の中で“快適”を求め、天空率を用いた後退の回避で“街の空地の風景”を居住空間に導入。中央階段に家具の機能を付与して動線のみならず“居場所”にもする
  • 2025.5.05Mon
    湯浅良介による、埼玉・狭山市の住宅「LIGHTS」。ウルフの描く“灯台”をモチーフとして構想。“誰かの帰りの足並みを軽くする”住まいを求め、灯台の様に“光を指し示す”在り方を志向。形態・配置・開口部の検討に加えてカーテンの柄までも考慮して作り上げる
  • 2025.5.02Fri
    都留理子建築設計スタジオによる、東京・墨田区の住宅「京島H」。木密地域でもある“典型的な下町”での計画。“街そのものに住む”感覚の獲得を求め、街と建築の“応答と共創”を構成から設えまで展開する設計を志向。空気感や密度感に新たな形で接続して肯定的な関係を作り出す
  • 2025.4.30Wed
    花井奏達建築設計事務所による、愛知・名古屋市の住宅「スロープと離れ」。施主宅の隣地に建てられた“離れ”としての住居。丘陵地形や既存建築との関係性を考慮し、庭全体を柔らかく回遊する“路地の様なスロープ”を備えた建築を考案。外部動線と連続するように平面構成も計画する
  • 2025.4.29Tue
    Inoue Yoshimura studioによる、神奈川・鎌倉市の「庭と緑と本棚のある住宅」。奥まった場所にある敷地。明るい室内と出られる庭の要望に対し、内外を含めて“庭”の様になる計画を志向。上階床を持ち上げLDKを1.5層の空間として様々な開口部から光風が入り視線も外に抜ける状況を創出
  • 2025.4.28Mon
    宮崎晃吉 / HAGISOによる、東京・台東区の「Twist House」。ジェネリックな環境での計画。“ささやかな異質性”の導入を意図し、周囲と馴染む矩形の中で“内壁を10°ねじる”構成を考案。操作で生まれた“三角形の気積”を内でも外でもない“第三の空間”として位置づける
  • 2025.4.17Thu
    小野良輔建築設計事務所による、鹿児島・奄美大島の「佐仁の家」。施主が扱う建材の体験なども目的とした貸別荘。機能に捉われない“様々な顔を持つ”存在とする為、風土から導かれる“建築の原型”と向き合い計画。地域と繋がりの深い“土俵”の構造形式を引用と再編集して造る
  • 2025.4.10Thu
    金原大祐 / minato architectsによる、静岡・浜松市の「西ヶ崎町の家」。田畑の広がる地域に建つ設計者の自邸。敷地形状や近隣との関係を考慮した上で、周囲の“おおらかな印象”を取込むような建築を志向。気積があり三方向から光が降り注ぐリビングを備えた住まいをつくる
  • 2025.4.08Tue
    谷口幸平 / and to 建築設計事務所による、長野の住宅「Grove Strolling Corridor」。高木が建ち並ぶ緑豊かな敷地に建つ家屋の建替。“環境まで含めた継承”を目指し、全体が木立の延長のように溶け込む在り方を志向。多数の丸太柱を構造体に用いて放射状に配置した“環境をまとう”建築を考案
  • 2025.4.02Wed
    中山大介 / 中山建築設計事務所による、山形の「鶴岡の家」。両親が暮らす住宅に隣接して建つ住まい。既存との距離感と庭への眺めを考慮し、繋ぎ役となる“玄関棟”と諸室が収められた“主棟”に分けて雁行配置する構成を考案。地域特有の海風も踏まえ軒の深い瓦葺屋根とする
  • view all
view all

建築求人情報

Loading...

 

    公式アカウントをフォローして、見逃せない建築情報を受け取ろう。

    60,896
    • Follow
    82,050
    • Follow
    • Follow
    • Add Friends
    • Subscribe
    • 情報募集/建築・デザイン・アートの情報を随時募集しています。
      More
    • メールマガジン/ メールマガジンで最新の情報を配信しています。
      More

    この日更新したその他の記事

    ジャン・ヌーベルとシーデル・ギブソンによるロンドンの複合施設”One New Change”の写真

    SHARE ジャン・ヌーベルとシーデル・ギブソンによるロンドンの複合施設”One New Change”の写真

    architecture|remarkable

    ジャン・ヌーベルとシーデル・ギブソンによるロンドンの複合施設”One New Change”の写真がArchDailyに掲載されています

    ジャン・ヌーベルとシーデル・ギブソンが設計したロンドンのオフィスとショッピングモールからなる複合施設”One New Change”の写真が6枚、ArchDailyに掲載されています。

    • SHARE
    2010.11.01 Mon 22:50
    0
    permalink
    アントニー・ゴームリーによるパブリックアート”habitat”

    SHARE アントニー・ゴームリーによるパブリックアート”habitat”

    art
    現代美術

    アントニー・ゴームリーによるパブリックアート”habitat”の写真がdesignboomに掲載されています

    アーティストのアントニー・ゴームリーによるパブリックアート”habitat”の写真がdesignboomに掲載されています。アラスカのアンカレッジ美術館の散歩道に設置されたものです。

    • SHARE
    現代美術
    2010.11.01 Mon 22:37
    0
    permalink
    “愛のバッドデザイン・ワークショップ展”のレポート

    SHARE “愛のバッドデザイン・ワークショップ展”のレポート

    design

    “愛のバッドデザイン・ワークショップ展”のレポートがエキサイトイズムに掲載されています

    “愛のバッドデザイン・ワークショップ展”のレポートがエキサイトイズムに掲載されています。デザイナーの清水久和が”愛のバッドデザイン”というテーマを出題し、若手デザイナーが作品を制作したワークショップの成果展です。

    • SHARE
    2010.11.01 Mon 22:11
    0
    permalink
    シーラカンスが広島の鉄道駅舎のデザインコンペに勝利

    SHARE シーラカンスが広島の鉄道駅舎のデザインコンペに勝利

    architecture|competition

    シーラカンスが広島の鉄道駅舎のデザインコンペに勝利しています

    シーラカンスアンドアソシエイツが広島のアストラムラインの白島新駅のデザインコンペに勝利しています。リンク先は中国新聞のウェブサイトです。模型写真が一枚掲載。具体的なコンペの概要はこちらのページに掲載されています。

    • SHARE
    2010.11.01 Mon 11:46
    0
    permalink
    “ダンボール・ハイ – or-ita でつくるプロダクト展”の会場写真

    SHARE “ダンボール・ハイ – or-ita でつくるプロダクト展”の会場写真

    design

    “ダンボール・ハイ – or-ita でつくるプロダクト展”の会場写真がクラスカのサイトに掲載されています

    清水久和や中村竜治による”ダンボール・ハイ – or-ita でつくるプロダクト展”の会場写真がクラスカのウェブサイトに8枚掲載されています。作品の写真やキュレーターによるテキストなど詳しい概要はこちらで見ることができます。

    • SHARE
    2010.11.01 Mon 09:53
    0
    permalink
    2010.10.31Sun
    • a+u、最新号(2010年11月号) 特集”ノヴァルティス・キャンパス 2010″
    2010.11.02Tue
    • 隈研吾による”梼原・木橋ミュージアム”の動画
    • 隈研吾による まちの駅”ゆすはら”の動画
    • 藤本壮介建築設計事務所らによる”ユニクロ 心斎橋店”の動画
    • 新建築、最新号(2010年11月号)

    Subscribe and Follow

    公式アカウントをフォローして、
    見逃せない建築情報を受け取ろう。

    「建築と社会の関係を視覚化する」メディア、アーキテクチャーフォトの公式アカウントです。
    様々な切り口による複眼的視点で建築に関する情報を最速でお届けします。

    60,896
    • Follow
    82,050
    • Follow
    • Follow
    • Add Friends
    • Subscribe
    • 情報募集/建築・デザイン・アートの情報を随時募集しています。
      More
    • メールマガジン/ メールマガジンで最新の情報を配信しています。
      More

    architecturephoto® News Letter

    メールマガジンでも最新の更新情報を配信中

    • ホーム
    • アーキテクチャーフォトについて
    • アーキテクチャーフォト規約
    • プライバシーポリシー
    • 特定商取引法に関する表記
    • 利用者情報の外部送信について
    • 広告掲載について
    • お問い合わせ/作品投稿

    Copyright © architecturephoto.net.

    • 建築
    • アート
    • カルチャー
    • デザイン
    • ファッション
    • 書籍
    • 展覧会
    • コンペ
    • 動画
    • テレビ
    • 特集記事
    • 注目情報
    • タグ
    • アーキテクチャーフォト ジョブボード
    • アーキテクチャーフォト・ブック
    • アーキテクチャーフォト・プロダクト
    • ホーム
    • アーキテクチャーフォトについて
    • アーキテクチャーフォト規約
    • プライバシーポリシー
    • 特定商取引法に関する表記
    • 利用者情報の外部送信について
    • 広告掲載について
    • お問い合わせ/作品投稿

    メールマガジンで最新の情報を配信しています

    この記事をシェア
    タイトルタイトルタイトルタイトルタイトル
    https://architecturephoto.net/permalink

    記事について#architecturephotonetでつぶやいてみましょう。
    有益なコメントは拡散や、サイトでも紹介させていただくこともございます。

    architecturephoto®
    • black
    • gray
    • white