次回のギャラ間での展覧会「TYIN・テーネステュエ・アーキテクツ-HUMAN ARCHITECTURE」の概要が公開されています
次回のギャラ間での展覧会「TYIN・テーネステュエ・アーキテクツ-HUMAN ARCHITECTURE」の概要が公開されています。アーキテクチャーフォトで過去に取り上げた、TYINのプロジェクトはこちら。
また、日本で行われる講演会の申し込みも開始されています。
TOTOギャラリー・間では、ノルウェーを拠点に活動する若手建築家ユニットTYIN(ティーン)テーネステュエ・アーキテクツ(アンドレア・G・ゲールセン、ヤシャー・ハンスタッド)による展覧会を開催します。
2007年、ノルウェー科学技術大学(NTNU)の学生であったアンドレアとヤシャーは、学内コンペで勝ち取った、学生組合会館(ルントホール)の入口ホールの改修というプロジェクトを進めるうちに、潤沢な予算を費やしたデザイン重視の建築に対して疑問を感じ、自分たちの可能性を求めて、タイに乗り込みました。
タイでは、紛争地域に孤児院をつくるプロジェクトを進める中で試行錯誤しながら、地域住民による作業に自らも加わり、地元で調達した材料と工法を使って建築をつくりあげるという建築手法を見出していきました。「建築は地域の人々の暮らしをより良くする資源」と考える彼らは、毎回現場でワークショップを行い、時にはノルウェーからNTNUの教員や学生が加わりながら、地元の人々との共同作業によるプロジェクトを実現しています。地域の人々の思いを汲み、自分たちの考えを都度、軌道修正するという「つくりながら考える」手法により、地域に根ざし、社会的持続性をもった建築をつくり上げています。これによりTYINは国際的に高い評価を受け、2012年グローバル・サスティナブル建築賞を受賞しています。
現在はトロンハイムを拠点に母校NTNUで教鞭をとりながら、住宅やランドスケープ、インテリアなど、活動の幅を広げています。アジアで確立した彼らのアプローチは、各地でのプロジェクトやワークショップ、教育活動に展開されています。
本展では、そうした彼らの実践的な建築スタイルから生まれたプロジェクトを模型、写真、映像で紹介するとともに、建築を成り立たせるための不可欠な資源として彼らが「Human Tool」(TYINによる造語)と呼ぶ、プロジェクトに関わったさまざまな人々とのネットワークにも、焦点をあてます。