SHARE 大野力 / sinatoによる集合住宅の1室のリノベーション「Fujigaoka T」
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大野力 / sinatoが設計した集合住宅の1室のリノベーション「Fujigaoka T」です。
築26年の集合住宅の1室をリノベーションした家族3人の為の住宅。
元の天井高さは一律2450mmで統一されていたが、躯体図面を確認すると上階にある配管ピットの関係でスラブの高さが区々である事が分かり、高い場所についてはギリギリまで天井を上げて、その範囲を考慮しながらプランを進めることにした。
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以下、建築家によるテキストです。
[Fujigaoka T]
築26年の集合住宅の1室をリノベーションした家族3人の為の住宅。
元の天井高さは一律2450mmで統一されていたが、躯体図面を確認すると上階にある配管ピットの関係でスラブの高さが区々である事が分かり、高い場所についてはギリギリまで天井を上げて、その範囲を考慮しながらプランを進めることにした。
基本的には天井の高い場所に居室を配置している。またその中で一部床を二層化し、下を天井高2000mmの寝室、上を天井高1400mmのフリースペースとして利用する場所を設けた。下の寝室は新たな床を支える柱を現した真壁によって2部屋に分けられ、共に手前のホールに開かれている。ホールには共用の作業デスクとクローゼットを用意し、両寝室から使用出来るようにした。つまりこの寝室は、手前半分はホールを介して繋がった1部屋で、奥半分は真壁によって分けられた2部屋なのである。
上のフリースペースも、足下のスリット窓を介して視覚的にホールと繋がっている。また壁際では床を途中で止めて、下の寝室に位置する窓からの通風等を考慮した細い吹抜けを設けた。
平面的にも立体的にも異なる形で繋がったこれらの空間が、家族の様々な生活の距離を受け止める環境として機能することを期待している。
大野力 / sinato
■建築概要
Fujigaoka T
設計・監理:大野力 作田眞帆 / sinato
協力 : 照明設計 – 後藤徹 / FDS
施工 : 三起
企画:リビタ
施主:個人
竣工 : 2014.03
所在地 : 神奈川県横浜市
用途 : 住宅
面積 : 68.2㎡