SHARE TAKT PROJECTによる、ユーザーが思い思いに染色をする事ができる家具「Dye It Yourself -dyed plastic furniture concept」
TAKT PROJECTが設計した、ユーザーが思い思いに染色をする事ができる家具「Dye It Yourself -dyed plastic furniture concept」です。
安価に量産可能なプラスチックの利点を生かしながら、そこに誰もが簡単に自分らしさを与えられる余白がある事。Dye It Yourselfは、そんな概念を具現化する、新しいプラスチック製品の「あり方」の提案です。
一般的なプラスチック製品の様に量産されますが、ユーザーが思い思いに染色をする事が出来ます。均一なプラスチックの表面に、染色したテキスタイルのような美しい色の揺らぎや濃淡が現れる事も魅力です。それは、大量生産品とクラフトといった本来対局に在るものの境界を超越する存在でもあります。
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以下、デザイナーによるテキストです。
「何を量産するのか?」
大量生産という概念は、生み出される製品が「複製可能」である事が価値であると言い換える事が出来ます。プラスチック製品は、そんな大量生産における典型的な存在であり、均質である事を運命付けられた製品です。しかしながら私たちは、時に人と違う物を欲したり、また、自分で作った物に大きな愛着を感じる物です。
安価に量産可能なプラスチックの利点を生かしながら、そこに誰もが簡単に自分らしさを与えられる余白がある事。Dye It Yourselfは、そんな概念を具現化する、新しいプラスチック製品の「あり方」の提案です。この概念を実現するにあたり、「多孔質プラスチック」と呼ばれる、吸水機能を持つ特殊なプラスチックを素材としました。工業的用途に使われる事が多く、日用品にはほとんど使われない素材ですが、その吸水機能に着目「染色できるプラスチック」と解釈を変え、一例として家具のプロトタイプを製作しました。
一般的なプラスチック製品の様に量産されますが、ユーザーが思い思いに染色をする事が出来ます。均一なプラスチックの表面に、染色したテキスタイルのような美しい色の揺らぎや濃淡が現れる事も魅力です。それは、大量生産品とクラフトといった本来対局に在るものの境界を超越する存在でもあります。
均質である事を運命付けられた大量生産品が、ユーザーによって多様な表情を持ち、たった1つの存在となり得る。それは、大量生産という概念とユーザーとの関係性に、新たな地平をもたらす可能性の提案であり、その関係性や概念の再構築こそが、このプロジェクトを通して私たちがデザインしたかった事なのです。
■製品概要
・ミラノサローネ期間中VENTURA LAMBRATE2015にて発表したコンセプト作品です。
・TAKT PROJECT Inc.によるセルフプロジェクトです。