SHARE 藤本壮介が「2050年の建築」をテーマに執筆した論考
藤本壮介が「2050年の建築」をテーマに執筆した論考です。twitterの埋め込み機能(twitter公式機能です)を使用して紹介します。
ドイツの雑誌に依頼されて「2050年の建築」について短い文章を書いた。おそらく英語とドイツ語のみで、日本にまで伝わってこないと思うので、ここに載せておきます。
— Sou Fujimoto 藤本壮介 (@soufujimoto) 2016年12月22日
2050年の建築。
それは、人工物でできた豊かな森のような場所であろう。
それはまた、人工物でできた快適な洞窟のような場所であろう。— Sou Fujimoto 藤本壮介 (@soufujimoto) 2016年12月22日
それどころか、人工と自然の境界はすでに曖昧であり、建築物は、精緻に設計されたDNAによって生まれる半有機的な素材によって、建設されるというよりも生成され、テクノロジーによって構築されたサンゴ礁のように随時自己修復しながら存続していく存在となるであろう。
— Sou Fujimoto 藤本壮介 (@soufujimoto) 2016年12月22日
それは木々の葉のように太陽光によってエネルギーを生み出し、夏には日差しを遮り、冬には断熱性能を高めるような、知的な有機的存在となるであろう。
壁が呼吸するようにヴェンチレーションが行われ、光のフィルターが外の環境に応じて光を取り入れる。— Sou Fujimoto 藤本壮介 (@soufujimoto) 2016年12月22日
そこでは建築は、地球の延長のような、あるいは空気の延長のようなものとなるだろう。
機能という言葉は、創発的な活動の重なりと言い換えられるであろう。そのための場として、建築は多様性のランドスケープを作り出すものとなるであろう。— Sou Fujimoto 藤本壮介 (@soufujimoto) 2016年12月22日
そうして建築は、人間のための場であり続けるだろう。
人間がより自由に、自分たちの想像力を超えた豊かな生を営む多様性の場所であり続けるだろう。
そんな未来を作り出したい。— Sou Fujimoto 藤本壮介 (@soufujimoto) 2016年12月22日