熱帯の国々では、直射光の威力は想像以上に大きい。光は抽象的な存在である前に、風や雨のように物理的なインパクトをもって知覚される。それは例えば、晴れた日に街を行き交う人々の多くがコートを羽織っていることからも想像できるかも知れない。街を見渡せば駐輪場、路上のカフェ、植木屋さん、幼稚園や小学校の園庭に至るまで、日陰を作りだす為の半遮光シートで溢れている。このように日陰を作り出すことは、私達が雨の日に傘をさしたり、レインコートを着たりするのと同じくらい、ここでは自然な所作なのだ。半遮光シートは本来は農業用で、蘭などの陰性植物や観葉植物、接ぎ木や苗木などを育てる目的で開発されたプラスチック製の素材だが、1ロール (2.5m x 100m) あたり100ドル弱というコストメリットが高じて、熱帯地域の人々の生活のあらゆる場面に進出している。今回私達は、日常的に使用されているこの半透明な素材と、それが作り出す光や影によって、新しい南国の建築/環境を定義できないだろうかと考えた。
西澤俊理 / NISHIZAWAARCHITECTSによる、ベトナム・ホーチミン市のレストラン・オフィス「Restaurant Of Shade」
西澤俊理 / NISHIZAWAARCHITECTSによる、ベトナム・ホーチミン市のレストラン・オフィス「Restaurant Of Shade」
西澤俊理 / NISHIZAWAARCHITECTSによる、ベトナム・ホーチミン市のレストラン・オフィス「Restaurant Of Shade」
西澤俊理 / NISHIZAWAARCHITECTSによる、ベトナム・ホーチミン市のレストラン・オフィス「Restaurant Of Shade」
西澤俊理 / NISHIZAWAARCHITECTSによる、ベトナム・ホーチミン市のレストラン・オフィス「Restaurant Of Shade」
西澤俊理 / NISHIZAWAARCHITECTSによる、ベトナム・ホーチミン市のレストラン・オフィス「Restaurant Of Shade」
西澤俊理 / NISHIZAWAARCHITECTSによる、ベトナム・ホーチミン市のレストラン・オフィス「Restaurant Of Shade」
西澤俊理 / NISHIZAWAARCHITECTSによる、ベトナム・ホーチミン市のレストラン・オフィス「Restaurant Of Shade」
西澤俊理 / NISHIZAWAARCHITECTSによる、ベトナム・ホーチミン市のレストラン・オフィス「Restaurant Of Shade」
以下、建築家によるテキストです。
熱帯の国々では、直射光の威力は想像以上に大きい。光は抽象的な存在である前に、風や雨のように物理的なインパクトをもって知覚される。それは例えば、晴れた日に街を行き交う人々の多くがコートを羽織っていることからも想像できるかも知れない。街を見渡せば駐輪場、路上のカフェ、植木屋さん、幼稚園や小学校の園庭に至るまで、日陰を作りだす為の半遮光シートで溢れている。このように日陰を作り出すことは、私達が雨の日に傘をさしたり、レインコートを着たりするのと同じくらい、ここでは自然な所作なのだ。半遮光シートは本来は農業用で、蘭などの陰性植物や観葉植物、接ぎ木や苗木などを育てる目的で開発されたプラスチック製の素材だが、1ロール (2.5m x 100m) あたり100ドル弱というコストメリットが高じて、熱帯地域の人々の生活のあらゆる場面に進出している。今回私達は、日常的に使用されているこの半透明な素材と、それが作り出す光や影によって、新しい南国の建築/環境を定義できないだろうかと考えた。