architecturephoto®

  • 特集記事
  • 注目情報
  • タグ
  • 建築
  • アート
  • カルチャー
  • デザイン
  • ファッション
  • 書籍
  • 展覧会
  • コンペ
  • 動画
  • テレビ
  • すべてのタグ

建築求人情報

Loading...
2018.9.21Fri
2018.9.20Thu
2018.9.22Sat
川口裕人 / 1110建築設計事務所による、大阪・河内長野市の、住宅+事務所「公園と畑の家」
photo©1110建築設計事務所

SHARE 川口裕人 / 1110建築設計事務所による、大阪・河内長野市の、住宅+事務所「公園と畑の家」

architecture|feature
1110建築設計事務所コンバージョンリノベーション事務所住宅大阪川口裕人
川口裕人 / 1110建築設計事務所による、大阪・河内長野市の、住宅+事務所「公園と畑の家」 photo©1110建築設計事務所

川口裕人 / 1110建築設計事務所による、大阪・河内長野市の、住宅+事務所「公園と畑の家」です。

北側を畑、南側を公園に挟まれた敷地環境の中に建つ築45年の平屋を住居兼事務所に改修しました。
改修物件にまつわる「既存/新設」の対比関係だけではなく、ここでは「公園/畑」や「住居/事務所」などといった複数の対要素をどのように共存させるかが課題でした。

以下の写真はクリックで拡大します

川口裕人 / 1110建築設計事務所による、大阪・河内長野市の、住宅+事務所「公園と畑の家」2つのスペースを貫通するテーブル photo©1110建築設計事務所
川口裕人 / 1110建築設計事務所による、大阪・河内長野市の、住宅+事務所「公園と畑の家」リビング・ダイニング photo©1110建築設計事務所
川口裕人 / 1110建築設計事務所による、大阪・河内長野市の、住宅+事務所「公園と畑の家」ダイニング photo©1110建築設計事務所
川口裕人 / 1110建築設計事務所による、大阪・河内長野市の、住宅+事務所「公園と畑の家」図書室兼打合せ室 photo©1110建築設計事務所
川口裕人 / 1110建築設計事務所による、大阪・河内長野市の、住宅+事務所「公園と畑の家」ダイニングと図書室のつながり photo©1110建築設計事務所
川口裕人 / 1110建築設計事務所による、大阪・河内長野市の、住宅+事務所「公園と畑の家」玄関(トップライト、鏡、天井のみ新設) photo©1110建築設計事務所
川口裕人 / 1110建築設計事務所による、大阪・河内長野市の、住宅+事務所「公園と畑の家」キッチン photo©1110建築設計事務所
川口裕人 / 1110建築設計事務所による、大阪・河内長野市の、住宅+事務所「公園と畑の家」洗面室 photo©1110建築設計事務所
川口裕人 / 1110建築設計事務所による、大阪・河内長野市の、住宅+事務所「公園と畑の家」浴室 photo©1110建築設計事務所
川口裕人 / 1110建築設計事務所による、大阪・河内長野市の、住宅+事務所「公園と畑の家」障子の隙間から光と風を導いている photo©1110建築設計事務所

以下は、改修前の様子。

以下の写真はクリックで拡大します

川口裕人 / 1110建築設計事務所による、大阪・河内長野市の、住宅+事務所「公園と畑の家」改修前の様子

以下、建築家によるテキストです。


北側を畑、南側を公園に挟まれた敷地環境の中に建つ築45年の平屋を住居兼事務所に改修しました。
改修物件にまつわる「既存/新設」の対比関係だけではなく、ここでは「公園/畑」や「住居/事務所」などといった複数の対要素をどのように共存させるかが課題でした。

コストを抑えるために既存の構造体と間仕切は極力残す必要がありました。
唯一行った操作は、もともと南北に長く配されていたLDKを、庭のある南側(=公園側)に面して配置し直し、比較的静かな北側(=畑側)に面して事務所スペースを配置したことです。
しかし、「南=公園=住居スペース / 北=畑=事務所スペース」という構図が、この小さな家に対して少し構成力が強すぎて、公園と畑に挟まれて生活するという環境固有の感覚が分断されてしまうように感じました。
そこで、その関係性を崩すために住居スペースと事務所スペースの境界に大きなテーブルと小窓を挿入してみました。
この大きなテーブルは機能的には、住居側はダイニングテーブル、事務所側は打合せテーブルとなっています。
住居と事務所の境界面に同じ素材・同じ形状のテーブルを挿入して、対比的な構成の中に小窓を通した風景の繋がりをつくり、公園と畑に挟まれた環境に身を置く心地良さを増幅させようと考えました。

次に、既存部分と新設部分の関係についても対比的ではない「ある種の共犯関係」を散りばめることを考えました。
既存部分と改修部分のチューニングを行う感覚で、マテリアルが持つ微妙なニュアンスを現地で確認しながら、新しさの中にラフな違和感を与えること、空間に不確かなノイズを発生させることを意識しました。

玄関のパーケットフローリング材と図書室の天井の木毛セメント板の素地材の割付
床材のラワンベニアの板割寸法と障子の桟の割付と見付寸法
水回りの腰壁のタイルと玄関ポーチのタイルの質感
リビングの壁・天井の左官下地材と独立木柱の亜鉛めっき塗料の塗り厚

など、仕上と寸法のイレギュラーな関係を相互に関連付け、それぞれの要素が空間の伏線となるように編集しました。

その中で唯一「欄間ガラス付きの建具」という形式だけは、小さな関連性を持つ多様な要素群とは別に、一貫した構成要素として全体に展開させています。
この「欄間ガラス付きの建具」という形式は今回新たに持ち込まれたものではなく、もともと既存の住宅が持っていたボキャブラリーです。
アノニマスな空間が持つ形式を尊重し、既存のボキャブラリーを転用することで、この住宅に蓄積された時間を継承され、既存と新設という概念を越えた物語が続いていく、そんな余韻のようなものを空間に与えたいと考えました。

■建築概要
竣工年月:2017.08
所在地:大阪府河内長野市
用途:住宅+事務所
構造:木造
敷地面積:155.00m2
延床面積:96.35m2

あわせて読みたい

市川徹+川口裕人 / LOFによる、大阪・八尾市の宝くじ売場「運試しを身近に」
  • SHARE
1110建築設計事務所コンバージョンリノベーション事務所住宅大阪川口裕人
2018.09.21 Fri 15:41
0
permalink

#大阪の関連記事

  • 2023.9.15Fri
    竹本卓也建築研究所による、大阪・豊中市の「刀根山の家」。高度地区の敷地に建つ設計者の自邸。斜線制限下でも“過不足のない家”を目指し、廊下等を設けず“14の空間”を“9の層”で繋げる構成を考案。多様な形状の開口等を散りばめて空間に更なる変化も与える
  • 2023.9.04Mon
    塚田裕之建築設計事務所による、大阪・北区の飲食店「超速鮮魚寿司 羽田市場」。獲れたての鮮魚を提供する仕組みを持つ寿司店。“らしさ”のある店を目指し、“羽”の文字から生成したパターンを用いた特徴的な壁面を備えた空間を構築。内外に図案を連続させて“市場”の様な入り易さも意図
  • 2023.8.24Thu
    藤田時彦 / atelier umiによる、大阪市の美容院「L/MA」。国道沿いの目に入り易い場所での計画。地域の“ランドマーク”を目指し、大きな“木製扉”とスチールの“嵌め殺しの窓”で目を引くファサードを構築。内部では既存タイル床を活かす操作で記憶の継承等も意図
  • 2023.7.31Mon
    今津康夫 / ninkipen!による、大阪・八尾市の住宅「A」。道を挟み小学校の校庭がある敷地。正対するように“1.5階建”の切妻屋根を掛け、“街の余白”に向け軒を伸ばして“縁側”を配置。内部を特徴づける“大垂木の架構”が規則的なリズムを刻んで空間全体を包み込む
  • 2023.7.28Fri
    小田真平建築設計事務所とロウエによる、大阪市の「粉浜の住居」。鉄骨3階建ての住宅を改修。シンプルと豊かさが同居する空間を求め、玄関土間と各階バルコニーを仕上げで連続させて“土間が立体化”した様な構成を考案。既存の窓から入る偶発的な自然光の魅力も活かす
  • 2023.7.26Wed
    山設計工房による、大阪・吹田市の、集合住宅「千里グリーンヒルズ高野台101号棟」。賃貸団地の建替え事業の第一期。面影の継承・長大さの緩和・周辺との調和を目指し、既存建物や周辺環境から“抽出した色”で“細やかに塗り分ける”建築を考案。“地域の顔”として隣接交差点からの見え方も意識
  • 2023.7.03Mon
    井原正揮+井原佳代 / ihrmkによる、大阪・豊中市の集合住宅「GRID」。収益性と共に100年後も視野に入れて計画。敷地に愛着を持つ施主の“いつか戻りたい”との想いも汲み、RCのフレームに木架構を組み込んだ“変化に柔軟”な建築を考案。外壁にも木材を使用して街並みとの調和も意図
  • 2023.6.29Thu
    水上和哉 / kvalitoによる、大阪・茨木市の「崇徳寺の家 明恵庵」。隠居する住職の為の家。境内の景観整備も意図し、本堂の瓦と同調する焼杉を外壁に採用して“背景”となる佇まいを構築。内部は“変化のある”豊かな場を求め、“内”と“外”の性質を持つ空間を共存させる
  • 2023.6.22Thu
    井上真彦 / MISTと高橋勝建築設計事務所による、大阪市の「β本町橋」。河川沿いのイベント開催等も行う公園施設。生活の延長にある“実験基地”の具現化を求め、周囲と連続する“動線”と“視線の抜け”で開かれた場を構築。架構操作で“汎用性”があり“想像の余地を残す”空間も意図
  • 2023.4.28Fri
    永山祐子建築設計による、大阪市の店舗「YAMAGIWA OSAKA」。老舗照明メーカーのショールーム。企業ロゴの“放射状に広がる光線”に着想を得て、ルーバー等を用いた“繊細な線の集合体”で構成する空間を考案。可動式の要素で場所毎に雰囲気を変えられる仕組みも作る
  • view all
view all

#コンバージョンの関連記事

  • 2023.9.19Tue
    宮崎晃吉 / HAGISOによる、東京の、シェアオフィス「西日暮里のトンネル」。裏側に路地が連続する住宅地での計画。見出した都市構造を取入れる空間を求め、“街区に穿つトンネル”をモチーフとした設計を志向。金属板で仕上げた塀を備えた奥庭は内部に多様な表情の変化をもたらす
  • 2023.8.24Thu
    山田陽平 / OYYによる、広島市の、複合施設「Mixed-Use Building in Hiroshima」。街中の遊技場を飲食店や事務所が入る施設に転用。他の商業ビルとの差別化を求め、地元産の“レンガ”を主要素材とし全体に散りばめて共用部と専有部の連続性を構築。多様な新旧素材の“調整”を積み重ね空間を作る
  • 2023.8.21Mon
    長谷川欣則+堀越ふみ江 / UENOA architectsによる、埼玉・小川町の、飲食店「Restaurant in Ogawa」。商店街の既存建物を転用した店。計画の始まりと同時に決まった“アーケードの撤去”を契機とし、二層分の高さを持つ“外部空間としての出入口”を持つ建築を考案。印象的な顔の役割と共に構造補強にも機能させる
  • 2023.7.21Fri
    平手健一 / 寺田平手設計による、東京・新宿区の「武蔵野美術大学 市ヶ谷キャンパス」。既存ビルを大学施設に改修。必須要件の耐震補強に起因する面積減少等に対し、ブレースを“天然木の棚”と一体化して収納や展示ができる“機能的”な存在に転換。地上階に入居する店舗でも展示棚として活用
  • 2023.7.14Fri
    吉村真基建築計画事務所|MYAOによる、愛知・名古屋市の、店舗「カレースパイス 八O吉」。SNSで集客する持帰り中心のカレー店への改修。写真1枚で行きたくなる存在を目指し、写真の面白さを“時間の凝縮”と解釈して設計方針を策定。既存の痕跡に新たなレイヤーを重ねて新旧の両義性を持つ建築を作る
  • 2023.6.21Wed
    坂本拓也 / ATELIER WRITEと柴山修平 / Zeltによる、岐阜・土岐市の「KOYO BASE」。陶磁器産地の既存倉庫を改修した“うつわ”の複合体験施設。開かれた親しみのある場を目指し、窓の新設や諸室の配置等で光で満たされ視線が抜ける空間を構築。内装は“ニュートラル”を意識し“素焼きの色”で統一
  • 2023.6.06Tue
    studioSHUWARIによる、富山市の、スポーツ施設「Luxe training」。自動車販売店だった建物を改修。以前の用途の為に作られた空間の特徴を活かしながら、諸室を視覚的に連続させ“アクティビティ”を繋げる構成を考案。利用体験を豊かにする照明や色彩の計画等も行う
  • 2023.5.14Sun
    MVRDVによる、ドイツ・ハノーバーの複合施設「Expo Pavilion 2.0」。2000年の万博の為に自身が設計したオランダ館を改修。“積み重ねられた風景”のコンセプトはそのままに、オフィス等の労働空間と飲食店等に更新。周りは約400戸の学生の為の集合住宅等で囲まれる
  • 2022.12.13Tue
    ネリ&フーによる、中国・上海の、店舗「プリミティブ・シェルター / ブルーボトル張園カフェ」。歴史ある住宅を改修。生活と路地が密接な上海の“都市の精神”の獲得を求め、初源的な“シェルター”を路地の様な客席が取り囲む構成を考案。人々が小道に生活を拡張する為に用いた発想も参照
  • 2022.11.12Sat
    ネリ&フーによる、中国・北京の、社屋兼店舗「Recast Lao Ding Feng Beijing」。古い倉庫を歴史ある菓子企業の為に改修。“装飾的な型”を使う主力商品から着想し、古い煉瓦の殻の中にコンクリートの物体を“成形”する建築を考案。新旧の体験を通し過去と未来の繋がりも示唆
  • view all
view all

建築求人情報

Loading...

 

    公式アカウントをフォローして、見逃せない建築情報を受け取ろう。

    55,229
    • Follow
    72,072
    • Follow
    • Follow
    • Add Friends
    • Subscribe
    • 情報募集/建築・デザイン・アートの情報を随時募集しています。
      More
    • メールマガジン/ メールマガジンで最新の情報を配信しています。
      More

    この日更新したその他の記事

    伊藤維による、東京・渋谷区の、グローバル・スタートアップ企業の新社屋「Office Empath」
    photo©奥田正治

    SHARE 伊藤維による、東京・渋谷区の、グローバル・スタートアップ企業の新社屋「Office Empath」

    architecture|feature
    事務所伊藤維奥田正治東京渋谷
    伊藤維による、東京・渋谷区の、グローバル・スタートアップ企業の新社屋「Office Empath」 photo©奥田正治

    伊藤維による、東京・渋谷区の、グローバル・スタートアップ企業の新社屋「Office Empath」です。

    音声認識AIによる感情解析技術を開発するグローバル・スタートアップ企業、「Empath」の新社屋を設計した。奥行きが深く両端に開口部を持つテナント空間(7階)を明快に分割し、フリーアドレスで社外の人でも立ち寄ることのできる「オープンスペース」、開発環境のセキュリティを担保する執務空間、そしてその中間に、どちら側にも属せる大小のミーティングスペースを確保した。オープンスペースでは執務・様々な形式の会議や休憩のほか、公開イベント・レクチャーなども行われる。

    • 残り9枚の写真と建築家によるテキスト
    • SHARE
    事務所伊藤維奥田正治東京渋谷
    2018.09.21 Fri 16:21
    0
    permalink
    タイのスワンナプーム空港設計コンペの勝利案が、隈研吾の建築に類似していると指摘され議論になっているようです

    SHARE タイのスワンナプーム空港設計コンペの勝利案が、隈研吾の建築に類似していると指摘され議論になっているようです

    architecture|culture
    タイ空港隈研吾
    タイのスワンナプーム空港設計コンペの勝利案が、隈研吾の建築に類似していると指摘され議論になっているようです
    www.dezeen.com

    タイのスワンナプーム空港設計コンペの勝利案が、隈研吾の建築に類似していると指摘され議論になっているようです。dezeenに記事と計画案の画像が上がっています。バンコク・ポストという地元のメディアにもこの話題が取り上げられたようです。

    • SHARE
    タイ空港隈研吾
    2018.09.21 Fri 15:49
    0
    permalink
    駒田建築設計事務所による、東京・江戸川区のコワーキング・カフェ・集住の複合施設「西葛西APARTMENTS-2」のオープンハウスが開催

    SHARE 駒田建築設計事務所による、東京・江戸川区のコワーキング・カフェ・集住の複合施設「西葛西APARTMENTS-2」のオープンハウスが開催

    日程
    2018年9月24日(月)
    architecture|exhibition
    事務所店舗東京複合ビル集合住宅駒田剛司駒田由香
    駒田建築設計事務所による、東京・江戸川区のコワーキング・カフェ・集住の複合施設「西葛西APARTMENTS-2」のオープンハウスが開催されます
    komada-archi.info

    駒田建築設計事務所が設計した、東京・江戸川区のコワーキング・カフェ・集住の複合施設「西葛西APARTMENTS-2」のオープンハウスが開催されます。開催日時は9月24日(月)10:00〜15:00。リンク先に建築の図面や場所の情報も掲載されています。

    私どもが企画設計監理をしてまいりました「集う× 住む× 働く× 商う」場を地域に提供することを目的とした街の小さな複合施設「西葛西APARTMENTS-2」が竣工致しました。1F はベーカリーカフェ「gonnno bakery market」、2F はコワーキングスペース「Far East of Tokyo× 駒田建築設計事務所」、3,4Fは6戸の賃貸集合住宅。隣接する「西葛西APARTMENTS」(2000年竣工)との間に設けたオープンスペース「7丁目PLACE」は街に開かれ、オープンハウス当日は「やどり木」主催
    のマルシェ「パンのある食卓と、日々。」を同時開催予定です。
    お誘い合わせの上、是非お立ち寄り頂ければと思います。

    • SHARE
    事務所店舗東京複合ビル集合住宅駒田剛司駒田由香
    2018.09.21 Fri 15:16
    0
    permalink
    スティーブン・シェンク+服部大祐 / Schenk Hattoriによる、スペイン・マドリッドでの日本の妖怪文化を紹介する展覧会の会場構成
    photo©Schenk Hattori

    SHARE スティーブン・シェンク+服部大祐 / Schenk Hattoriによる、スペイン・マドリッドでの日本の妖怪文化を紹介する展覧会の会場構成

    architecture|feature
    Schenk Hattoriスティーブン・シェンクスペイン会場構成服部大祐
    スティーブン・シェンク+服部大祐 / Schenk Hattoriによる、スペイン・マドリッドでの日本の妖怪文化を紹介する展覧会の会場構成 photo©Schenk Hattori

    スティーブン・シェンク+服部大祐 / Schenk Hattoriによる、スペイン・マドリッドでの日本の妖怪文化を紹介する展覧会「Yōkai: Iconografía de lo fantástico」の会場構成です。

    日本の妖怪文化を取り上げたこの企画展は、日本・スペイン外交関係樹立150周年を記念して、マドリッドにある1752年創立の王立サン・フェルナンド美術アカデミーにて開催された。

    日本文化に馴染みのない鑑賞者が多く訪れること、展示品の大部分を絵巻物が占めていたことから、絵巻物の特性である右から左へと繰広げながら鑑賞する形式に倣い、細長い展示空間を反時計回りで一筆書きのように巡る会場構成とした。

    一般的に企画展の空間は、”展示空間”-”什器”-”展示品”というレイヤーで構成されるが、この”展示空間”と”什器”の距離感を近づけることで、より”展示品”の存在を際立たせることが出来るのではと考え、空間の面(壁面・床面)に直接取り付く什器を設計した。搬入の都合により1500mm幅でユニット化された展示ケース群は、現場での施工精度を考慮した連結部のディテールにより、仮設感の無い一繋がりの展示ケースとして立ち現れる。

    展示品に応じて用意された数タイプの什器は、全て共通して脚が無く特徴的な横架材により支えられている。静的な展示空間に唯一残されていた既存の西洋的装飾としてのアーチ壁と、日本家屋の軒空間を連想させるこの構造材が、この企画展ならではの独特な緊張感を持って共存している。

    • 残り17枚の写真を見る
    • SHARE
    Schenk Hattoriスティーブン・シェンクスペイン会場構成服部大祐
    2018.09.21 Fri 13:53
    0
    permalink
    SUGAWARADAISUKE建築事務所による、秋田の酒蔵が運営する地域拠点「下タ町醸し室HIKOBE」
    photo©Photo Office-K(コンドウ ダイスケ)

    SHARE SUGAWARADAISUKE建築事務所による、秋田の酒蔵が運営する地域拠点「下タ町醸し室HIKOBE」

    architecture|feature
    SUGAWARADAISUKE建築事務所コミュニティ施設コンバージョンリノベーション秋田菅原大輔
    SUGAWARADAISUKE建築事務所による、秋田の酒蔵が運営する地域拠点「下タ町醸し室HIKOBE」 photo©Photo Office-K(コンドウ ダイスケ)
    SUGAWARADAISUKE建築事務所による、秋田の酒蔵が運営する地域拠点「下タ町醸し室HIKOBE」 photo©Photo Office-K(コンドウ ダイスケ)

    SUGAWARADAISUKE建築事務所による、秋田の酒蔵・福禄寿酒造が運営する地域拠点「下タ町醸し室HIKOBE」です。建築の場所はこちら。

    300年以上の歴史をもつ秋田県五城目町の福禄寿酒造が運営する地域拠点。本計画では、日本酒を醸す風景に埋め込まれた歴史と文化を継承し、この町らしい未来の風景を発信する地域拠点です。

    複数回の増築で複雑化した既存建物を減築し、三角庇と開閉するビックドアによるmicroスケールの増築を行うことで機能性と耐震性を確保しました。極寒期に風除室として機能するこの半屋外空間によって、表通り-裏庭-酒蔵-朝市通りをつなぎ合わせる歩行ネットワークと賑わいをつくりました。

    室内の設計では、既存の木下地や欄間、使いこまれた建具や家具などと、新設される部材や素材を一体的に扱うことで、時間の中で成熟された価値とこれから積み重ねられる価値が同居するデザインを目指しました。新設された開口とテラスからは、町の象徴である森山を望むことができます。

    「HIKOBE」は、酒の販売や試飲だけでなく、地域文化の展示や発信、まちのリビングルームとして、開かれており、町内外の老若男女が自由に集い、留まることができます。この場所は、歴史と未来、地域内外、モノ・コト・ヒトがつがなる、交流型の新しい公共空間です。

    microな手法で地域を大きくアップデートする
    micro public networkとは、100㎡程度の小規模拠点を広域に点在させ、様々なイノベーションと共にネットワークさせる手法です。それは段階的な開発と小規模な投資によって、歴史的な風景を守りながら都市的な利便性をアップデートし、地方が優位性を持つ新しい社会に導きます。特に近隣住区と同規模の人口5,000人程度のコミュニティーは大きな可能性を持っているといえるでしょう。この人口規模は社会的インパクトを持ちながら、情報技術や自動運転、経済システムや働き方などのイノベーションに対して敏感に反応します。
    町内の主要道路に面する「HIKOBE」は、本計画周辺をつなぐだけでなく、村全体にモノ・コト・ヒトの流れを生むmicro public networkの中心拠点と位置付けています。町外にもプレゼンスを発揮するBABAME BACEやSHARE VILLAGEといった主要施設と連携したmicro public networkの構築と、モノ・コト・ヒトの活性化を目指しています。

    • 残り8枚の写真を見る
    • SHARE
    SUGAWARADAISUKE建築事務所コミュニティ施設コンバージョンリノベーション秋田菅原大輔
    2018.09.21 Fri 11:13
    0
    permalink
    Eureka / 稲垣淳哉+佐野哲史+永井拓生+堀英祐による、埼玉の住宅「Eagle Woods House」
    photo©黒目写真館/大倉英揮

    SHARE Eureka / 稲垣淳哉+佐野哲史+永井拓生+堀英祐による、埼玉の住宅「Eagle Woods House」

    architecture|feature
    Eureka住宅佐野哲史埼玉堀英祐大倉英揮永井拓生稲垣淳哉
    Eureka / 稲垣淳哉+佐野哲史+永井拓生+堀英祐による、埼玉の住宅「Eagle Woods House」 photo©黒目写真館/大倉英揮

    Eureka / 稲垣淳哉+佐野哲史+永井拓生+堀英祐が設計した、埼玉の住宅「Eagle Woods House」です。同作品の動画はこちらにあります。

    敷地は、関東平野の中央を流れる古利根川の、自然堤防として生まれた森である。土砂が堆積し形成された森は、古くから村落が広がってきた。現在は圏央道などの整備や住宅地開発が進み、変化のただ中にある。一方、建主の幼期の遊び場だった森は、ここ20年暗く閉ざされ、下草が繁茂し、光が地表まで届かない状況だった。

    そこで、まず森に分け入り、野帳に樹木植生や地形、環境、眺望、森を貫く計画道路等を記して地図を描いた。家族は将来、子供部屋や仕事場を森に増築する予定で、地図は、森の将来像を含めたものとなった。これは、森の緩やかな形成史を継いでいくように、新しい家族の暮らしを重ねていく作業である。今日、自然災害や気候変動により、大地の自明性が失われる中、住居を土地の大きな物語と結び、一方本来固定しない、変化する生活のダイナミズムを召喚する。

    • 残り18枚の写真と建築家によるテキスト
    • SHARE
    Eureka住宅佐野哲史埼玉堀英祐大倉英揮永井拓生稲垣淳哉
    2018.09.21 Fri 10:28
    0
    permalink
    妹島和世ら女性建築家3人が、プラダの為にバッグをデザイン

    SHARE 妹島和世ら女性建築家3人が、プラダの為にバッグをデザイン

    architecture|fashion
    妹島和世
    妹島和世ら女性建築家3人が、プラダの為にバッグをデザインしたそうです
    www.wwdjapan.com

    妹島和世ら女性建築家3人が、プラダの為にバッグをデザインしたそうです。WWD JAPANが伝えています。過去にプラダは、メンズ2018年秋冬コレクションで、ヘルツォーク&ド・ムーロンやOMAに洋服のデザインを依頼したこともありました。

    • SHARE
    妹島和世
    2018.09.21 Fri 09:15
    0
    permalink
    永山祐子の設計で、奈良・大和高田市にショッピングモールが建設中

    SHARE 永山祐子の設計で、奈良・大和高田市にショッピングモールが建設中

    architecture|remarkable
    商業施設奈良永山祐子
    永山祐子の設計で、奈良・大和高田市にショッピングモールが建設されていて、公式サイトにパースが掲載されています
    www.oaktown.co.jp

    永山祐子の設計で、奈良・大和高田市にショッピングモールが建設されていて、公式サイトにパースが2枚掲載されています。ソースはこちら。

    • SHARE
    商業施設奈良永山祐子
    2018.09.21 Fri 07:57
    0
    permalink
    2018.9.20Thu
    • 山本理顕への、浅子佳英によるインタビュー「閾、個室、水まわり──そして未来のコミュニティへ」
    • 須磨一清と坂東幸輔によるA Nomad Subの建築展が、プリズミックギャラリーで開催
    • 平田晃久による、東京の宿泊施設「ナインアワーズ浅草」の写真
    • 「建築現場で死を体験 怖すぎるVR研修とは」(日テレNEWS24)
    • 「オンラインがギャラリービジネスを変える? メガギャラリーの戦略から見る最新の動向」(美術手帖)
    • ほか
    2018.9.22Sat
    • 太田浩史 / ヌーブが、くまもとアートポリスの「南阿蘇鉄道高森駅周辺再開発グランドデザイン」プロポで最優秀者に
    • ジョン・ポーソンが内装を手掛けた、東京・表参道のジルサンダーの旗艦店の写真

    Subscribe and Follow

    公式アカウントをフォローして、
    見逃せない建築情報を受け取ろう。

    「建築と社会の関係を視覚化する」メディア、アーキテクチャーフォトの公式アカウントです。
    様々な切り口による複眼的視点で建築に関する情報を最速でお届けします。

    55,229
    • Follow
    72,072
    • Follow
    • Follow
    • Add Friends
    • Subscribe
    • 情報募集/建築・デザイン・アートの情報を随時募集しています。
      More
    • メールマガジン/ メールマガジンで最新の情報を配信しています。
      More

    architecturephoto® News Letter

    メールマガジンでも最新の更新情報を配信中。

    • ホーム
    • アーキテクチャーフォトについて
    • 特定商取引法に関する表記
    • 広告掲載について
    • お問い合わせ/作品投稿

    Copyright © architecturephoto.net.

    • 建築
    • アート
    • カルチャー
    • デザイン
    • ファッション
    • 書籍
    • 展覧会
    • コンペ
    • 動画
    • テレビ
    • 特集記事
    • 注目情報
    • タグ
    • アーキテクチャーフォト ジョブボード
    • アーキテクチャーフォト・ブック
    • アーキテクチャーフォト・プロダクト
    • ホーム
    • アーキテクチャーフォトについて
    • 特定商取引法に関する表記
    • 広告掲載について
    • お問い合わせ/作品投稿

    メールマガジンで最新の情報を配信しています

    この記事をシェア
    タイトルタイトルタイトルタイトルタイトル
    https://architecturephoto.net/permalink

    記事について#architecturephotonetでつぶやいてみましょう。
    有益なコメントは拡散や、サイトでも紹介させていただくこともございます。

    architecturephoto®
    • black
    • gray
    • white