SHARE 熊木英雄 / オーガニックデザインによる、東京・港区のオフィス「Re Bar」
熊木英雄 / オーガニックデザインが設計した、東京・港区のオフィス「Re Bar」です。
芝浦の築33年の大手電機メーカーの倉庫兼R&D(研究開発)センターとして使われていた建物の一部をリノベーション。今回設計した150㎡は、1380㎡のフロアを使う将来のクライアント企業へのプレゼンテーションの役割も果たす。
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以下、建築家によるテキストです。
躍動感を通し、モチベーションを増幅させる“鉄筋”の壁
芝浦の築33年の大手電機メーカーの倉庫兼R&D(研究開発)センターとして使われていた建物の一部をリノベーション。今回設計した150㎡は、1380㎡のフロアを使う将来のクライアント企業へのプレゼンテーションの役割も果たす。
まず、建物が全館空調のため、空気の流れを妨げない壁を作る必要があった。そこで壁の役割を再定義することから設計をスタートさせた。
Warehouse Market Tokyo「ReBar」 の、” ReBar”とは、”鉄筋(Reinforced Bar)”の意味。
鉄筋は普段、コンクリート(Reinforced Concrete)の強度を確保するものとして使われ表に出てくるものではないが、今回はコンクリートの覆いを外しながら空間を包み込んだ。内部で行われるレクチャーやディスカッション、ブレーンストーミングなど、企業活動を躍動させる対話が、鉄筋メッシュの壁から自然と”溢れ出す”ことを狙っている。
「ReBar」の壁は隔てるものではなく溢れ出すもの、中と外で化学反応を起こしながら、入居した企業がクリエイティブな成長を遂げる様をイメージした。
心理的に落ち着く水色の内部空間と、執務空間を隔てるホワイトの無機質な異形鉄筋。熱量を交換し増幅できるインタラクティブな鉄筋の壁が、組織のモチベーションを上げる役割を担うことを期待している。
■建築概要
竣工:2019年5月
所在地:東京都港区海岸某所
プロジェクト名:「Re Bar」(オフィス)
クライアント:Re-SOHKO inc.
設計者:オーガニックデザイン一級建築士事務所/担当:熊木英雄・夛田優一
施工:㈱礎コラム
フォトグラファー:Y.Okamura
面積:150㎡