SHARE 西沢立衛が設計を進めている、長野・軽井沢の宿泊施設「ししいわハウス」の模型写真
西沢立衛が設計を進めている、長野・軽井沢の宿泊施設「ししいわハウス」の模型写真です。2021年の完成を予定。この建築はクライアントHDHP GK社による軽井沢の二軒目の施設で、一軒目は設計を坂茂が担当しすでに完成しています。
「このプロジェクトは軽井沢の自然の中に計画中のホテルです。ホテルには8つの客室と共有のリビング、ラウンジ、ティールーム、バスハウス、中庭があります。建築は10棟のパビリオンとその間にある庭から構成されており、各棟は縁側で結ばれています。そのため人々は客室でくつろいだり、縁側を歩きながら、軽井沢の自然や庭の風景、建築を同時に楽しむことができます。このプロジェクトは日本の伝統的な木造建築の原理に基づき、和風建築として建設される予定です。」(西沢立衛氏のコメント)
プロジェクトの背景は以下でどうぞ。
シンガポールに本社を構えるHDHキャピタル・マネージメント(HDH Capital Management)が設立した社会的企業、HDHP GK社は建築分野の国際的な賞であるプリツカー賞を受賞していることで知られる建築家、西沢立衛氏にブティック・リゾート、ししいわハウスの設計を依頼いたしました。隠れ家的リゾートのししいわハウスの2棟目となるもので2021年の開業を予定しております。同じくプリツカー賞受賞の建築家、坂 茂氏が設計した1棟目と同様に、家族、友人との新たなふれあいの機会を生み出すと共に、知的想像力がかきたてられる安らぎの場をゲストに提供することを目指しております。西沢立衛氏の設計によるししいわハウスは、地元産のヒノキを用い、和室や中庭空間を設けながら、伝統的な日本の木造建築に敬意を払いつつも新たな解釈による独創的な建築となります。また、西沢氏は建築と内装の双方を担当するため、建物全般に統一性を持たせることが可能となります。
この隠れ家的リゾートはサステナビリティとヒューマンスケールを重視し、地元産のヒノキを主な建築材として相互に連結された10棟のパビリオンの集合体として設計しております。ヒノキは日本では神聖な木材と考えられ、また、その耐久性と芳香が評価されて、何世紀にもわたって神社・寺院の建築材に使用されて参りました。一方、規格化された寸法体系とすることでプレカット素材を用いて、廃棄物の少ない環境に優しい建物を目指します。弊社は当建設プロジェクトの開始時から二酸化炭素の排出を最小に抑えることを保証いたします。
この隠れ家的リゾートの客室数は8室ですが、一人旅のお客様からご家族連れのお客様にも対応できるよう大小さまざまな広さの部屋を有しております。また、レセプションとライブラリーラウンジ、リビングルームとキチネット、ティールーム、バスハウス(共同浴場)、ケータリングキッチンを共用施設とし、お客様のプライバシーを守りながらも、ゲストがスペースを共用することで人々が交流しやすい建築構造にしています。さらに、庭には日本のカエデや桜など数多くの木々を植え、季節ごとに変化する軽井沢の木々の色を楽しめるようにすると共に、カーボン・ニュートラルなプロジェクトにのみ投資するというHDHPの約束を果たしてまいります。また、17世紀のスクリーンペインティングやシルクスクロールの原画など、日本の巨匠による絵画コレクションが建築を一層引き立てます。
ししいわハウスは東京から電車で約1時間と便利な長野県の高原リゾート、中軽井沢の森の中に位置しております。この一帯は避暑地としても人気の観光地で、緑豊かな山々、清らかな川の流れ、野生動物に恵まれた絵のように美しい風景が有名です。西沢立衛氏設計のししいわハウスの2軒目も坂 茂氏設計の1軒目と同じ通りの近隣にあるため、宿泊客は双方を行き来して2人の著名な日本人建築家の作品を鑑賞することができます。
坂 茂氏設計のししいわハウスは自然と建築と人間の絆を強め、活力を取り戻してくれる隠れ家的リゾートとして2019年2月に開業しました。ししいわハウスはブティック・リゾートであるだけでなく、企業やコミュニティ、その他の人々が滞在中にアイディアを交換し合うことにより今日の差し迫った問題やトレンドを話し合う出会いの場としてもご活用いただけます。
画像を拡大して閲覧したい方は以下でどうぞ。
以下の写真はクリックで拡大します