篠原一男・坂本一成・伊東豊雄・白澤宏規の建築を被写体とした多木浩二の写真集『建築のことばを探す 多木浩二の建築写真』の展覧会の会場写真です。今回、書籍を刊行した飯沼珠実による制作過程でのリサーチ内容が展示されます。会場は、東京・文京区のトーキョーアーツアンドスペース本郷。会期は2021年1月13日~2月7日まで(月休)。新型ウイルス感染拡大防止対策の上、開催されるようです。
写真集『建築のことばを探す 多木浩二の建築写真』は、故・多木浩二氏の建築写真に関する研究を纏めた本で、2020年7月14日に第1刷を発行しました。この写真集をめぐるリサーチを発表する場として、展覧会「建築のことばを探す 多木浩二の建築写真」を開催いたします。
わたしが2017年頃に「多木さんの建築写真を一望できる写真集をつくる」という目標をめざしてこの研究をはじめたとき、写真集の完成はゴールだと思っていました。調査期間中には、たくさんの関係者の皆様から貴重な資料や個人的な記憶を預からせていただきました。また出版から半年が経過した今まで、さまざまな対話の機会や予期せぬ出会いに恵まれました。このような経験は、ひとえに多木さんが残した膨大な仕事が、今のわたしたちのなかに生きつづけていることの証であると確信しています。今、写真集『建築のことばを探す 多木浩二の建築写真』を眺めてみると、わたしはなぜだか<はじまり>を感じます。