SHARE 工藤浩平建築設計事務所による、薬局の受付カウンター「OK2-counter」と待合ホールのソファ「OK2-sofa」
工藤浩平建築設計事務所がデザインした、薬局の受付カウンター「OK2-counter」と待合ホールのソファ「OK2-sofa」です。
薬局の受付カウンターとして制作した家具。
1対1の均一なカウンターでなく、子連れや夫婦、一人のお客さんまで、
誰もが自由に席を選べるようなものが良いという要望をうけた。
また、お客さんと対面しながらパソコンで薬歴を打ちこんだり、
会計の手続きをするため、スタッフを中心に方向性が
いくつかあるほうがいいということだった。
そこで、弧を描くようにカウンターを連続させて、右の方向にはPC、正面には
お客さん、左手元にはレジカウンターといったような関係をもたせ、
四面全てを正面とした建築に対して、家具によって多方向性を持たせることとした。
薬局の待合ホールのソファとして制作した家具。
外を向いて一人で腰掛けたり、受付の方向を見て2人で並んで座ったり、
キッズスペースの子供を見守ったりと色々な方向から利用できるソファが
求められたため、円形の形状で、中心に背もたれを持つものとした。
OK2-counter
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薬局の受付カウンターとして制作した家具。
1対1の均一なカウンターでなく、子連れや夫婦、一人のお客さんまで、
誰もが自由に席を選べるようなものが良いという要望をうけた。
また、お客さんと対面しながらパソコンで薬歴を打ちこんだり、
会計の手続きをするため、スタッフを中心に方向性が
いくつかあるほうがいいということだった。
そこで、弧を描くようにカウンターを連続させて、右の方向にはPC、正面には
お客さん、左手元にはレジカウンターといったような関係をもたせ、
四面全てを正面とした建築に対して、家具によって多方向性を持たせることとした。
建物が、木やコンクリートといった素材感に囲まれていたので、
存在感を出すために光沢感があり反射するものを使いたいと思っていた。
ただ、そのためにアルミ材やステンレス材、スチールのフレームを使い、
全体をつくると重たく固い印象になってしまい、価格も高くなってしまうので、
基本的なフレームは木材でつくり、表面材によくあるメラミン材を貼り
制作することとした。サイズも四六判からとれる平面とし、
内側は片フラッシュの無塗装として、表裏を明確に割り切った。
ストラクチャーとサーフェスの見え方はバラバラではあるが、
シンプルなつくりと素材の明快な貼り分けによって、
ハリボテ感のない木の素材を生かしたカウンターができたのではないかと思っている。
(工藤浩平)
OK2-sofa
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薬局の待合ホールのソファとして制作した家具。
外を向いて一人で腰掛けたり、受付の方向を見て2人で並んで座ったり、
キッズスペースの子供を見守ったりと色々な方向から利用できるソファが
求められたため、円形の形状で、中心に背もたれを持つものとした。
サイズは、予算と座りやすさを考慮し、四六判から効率よくとれる直径1200mmとした。
マッシブな木製の座に対して脚と背は軽い存在感でいたいと考え、SUS製とした。
ソファの背は小児科の外来がメインなので、親子連れをイメージしたプニプニした
愛らしい形状とした。よくあるパイプイスのSUSの16φを用いて既視感と安定感のある寸法とした。脚は座と等間隔に200mmとし、細すぎると安定感を失うので、耐力に見合った太さの34φとした。
張地は、薬局で用途上、濡れても拭き取れることや、素材として安易に交換可能なものということで、合皮を選択し、色はお施主さんに選んでもらった。ソファは、座るときだけでなく空間の一つの要素となってくれるようなかわいいものを制作した。
(工藤浩平)
家具制作プロセス
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■プロダクト概要
家具デザイン:工藤浩平建築設計事務所/担当 工藤浩平、小黒日香理
家具製作:ニュウファニチャーワークス/担当 佐藤剛、唐川 優輝
写真:中村絵
設計期間:2019年8月~9月
制作期間:2019年9月〜10月