SHARE 田野宏昌+友藤桂子 / 田野建築設計室による、京都・向日市の住宅「西向日の家」
田野宏昌+友藤桂子 / 田野建築設計室が設計した、京都・向日市の住宅「西向日の家」です。
単純な家型の中に、積層したふたつの生活空間とピアノ室となる縦に細長い空間が拮抗するように入り込む。
住み手にとってピアノは暮らしと等価な存在であり、独立した空間でありながら室同士は音や気配が響き渡るような、つかず離れずの自立した関係性を目指した。
ピアノ室は音響を考慮して木毛セメント板で覆われた家型の垂直空間にラワン合板の箱を置いた土間とし、隣接する一階の生活空間は開口を介して対峙するように化粧垂木現しの水平方向を意識した。
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以下、建築家によるテキストです。
単純な家型の中に、積層したふたつの生活空間とピアノ室となる縦に細長い空間が拮抗するように入り込む。
住み手にとってピアノは暮らしと等価な存在であり、独立した空間でありながら室同士は音や気配が響き渡るような、つかず離れずの自立した関係性を目指した。
ピアノ室は音響を考慮して木毛セメント板で覆われた家型の垂直空間にラワン合板の箱を置いた土間とし、隣接する一階の生活空間は開口を介して対峙するように化粧垂木現しの水平方向を意識した。
二階はピアノ室の外形と拮抗するように気積の広がりをもたせ、柱と梁による木軸フレームと島状に設えたロフト床が緩やかに居場所を提供する。各室を構成しているラワン合板の箱、化粧垂木、木軸フレームはそれぞれ異なる木質の組み合わせとして全体の骨格を支えている。
窓から見える風景には、光と風、周辺の建ち方、裏の原っぱと立派な隣家の庭、家々のわずかな隙間から遠くに抜ける視線など、この場所の魅力を発見できるような配置を意識している。
空間や素材などモノとモノの在り方につかず離れずの自立した関係性、それでいて親密なつながりも兼ね備えた建築を指向している。
■建築概要
敷地:京都府向日市
用途:住宅
規模:木造2階
敷地面積:116.24㎡
建築面積:50.45㎡
延床面積:89.38㎡
設計監理:田野宏昌+友藤桂子/田野建築設計室
構造設計:下山聡/下山建築設計室
施工:松下組
竣工:2017年11月
写真:絹巻豊、田野宏昌
種別 | 使用箇所 | 商品名(メーカー名) |
---|---|---|
外装・壁 | 外壁 | SF-ガルブライトJF(アイジー工業) |
内装・床 | 床 | |
内装・壁 | 壁 | |
内装・天井 | 天井 | 化粧垂木現し |
内装・建具 | カーテン | カーテン(フェデポリマーブル) |
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