SHARE 村上智也 / BENDSによる、大阪市の「いづる保育園 上本町」
村上智也 / BENDSが設計した、大阪市の「いづる保育園 上本町」です。
畳の上で子育てを行う機会が少なくなった現代の住居の中で、和のしつらえに触れ、日本文化を大切に子供達に継承していくこと、
またアートを含めた芸術に幼少期から触れてもらう事で感性の豊かな子供に育つ手助けをしたいというクライアントの理念からプロジェクトはスタートしています
素材のみではなく潜在する和を空間に落とし込む事が重要と感じ、一間のモジュールで区画を構成し、
ファサードの格子戸を解放する事で、心地の良い風が入り込み、日本家屋の縁側のように内と外をつなぐ平面計画とした
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以下、建築家によるテキストです。
畳の上で子育てを行う機会が少なくなった現代の住居の中で、和のしつらえに触れ、日本文化を大切に子供達に継承していくこと、
またアートを含めた芸術に幼少期から触れてもらう事で感性の豊かな子供に育つ手助けをしたいというクライアントの理念からプロジェクトはスタートしています
素材のみではなく潜在する和を空間に落とし込む事が重要と感じ、一間のモジュールで区画を構成し、
ファサードの格子戸を解放する事で、心地の良い風が入り込み、日本家屋の縁側のように内と外をつなぐ平面計画とした
育児スペースは視線の抜けの良い縦長の空間を確保し、収納、水周り、事務室、茶室へは、滝の墨絵をモチーフにした木の襖を開く事でアクセスできるようにしています
本来であれば日の光で満たされた空間を成立させたかったが、開口部から奥に長い縦長の空間である事から断念し、代わりに桂離宮の石畳のモジュールを参考に、折り紙をモチーフにした和紙の光天井を採用しています
いづるという名前は日本が日出る国と呼ばれた事から名付けられおり、その名前から着想した格子組を
障子戸のパターンにしています
マテリアルは国産材に限定し、職人が一から作り上げた日本の手仕事を感じる、土壁、木、和紙をメインマテリアルに柔らかいトーンで構成しています
茶室は、サビ丸太、ケヤキの床板を用いた伝統的な茶室の構えを基本に、本網代とオリジナルの練りガラスタイルのモダンな組み合わせの天井、書家の福田匠吾さんによる反古紙を採用し、現代的な要素を取り入れています
■建築概要
名称:いづる保育園 上本町
設計:BENDS 村上智也 古屋風花
施工:株式会社 &S
照明計画:NEW LIGHT POTTERY
計画地:大阪市天王寺区石ヶ辻町
用途:保育園
計画種別:内装設計
計画面積:90m2
竣工:2018年3月20日
撮影:adhoc 志摩大輔
種別 | 使用箇所 | 商品名(メーカー名) |
---|---|---|
外装・床 | 床 | 磁器タイル貼り(平田タイル) |
外装・壁 | 外壁 | 土壁 撫で切り仕上げ |
外装・その他 | 巾木 | 左官 洗い出し仕上げ |
内装・床 | 床1 | タモ材 OSCL ナグリ加工 通し目地貼り(ノスタモ) |
内装・床 | 床2 | 畳張り |
内装・壁 | 壁1 | ナラ材 突き板 OSCL(安多化粧合板) |
内装・壁 | 壁2 | 土壁 撫で切り仕上げ |
内装・天井 | 天井1 | stフレーム組+和紙張り |
内装・天井 | 天井2 | 網代仕上げ+練りガラス落とし込み |
内装・建具 | 建具1 | ナラ材 突き板 OSCL(安多化粧合板) |
内装・建具 | 建具2 | タモ無垢材 OSCL+stフレーム組 ペアガラス |
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