SHARE 水谷隼人による、ドイツ・ネブラの「森と空のパヴィリオン」
水谷隼人による、ドイツ・ネブラの「森と空のパヴィリオン」です。
ネブラはドイツ北東部、ザクセン=アンハルト州に位置し、考古学的に有名な天文盤ネブラ・ディスクが発見された場所として知られています。
このコンペティションではネブラ・ディスクのインフォメーションセンターと既存の展望台とを繋ぐ散策路に、天文学またはネブラディスクに関するパブリックアートを提案することが求められました。
僕たちの祖先がかつてネブラ・ディスクを用いて空を観察していたように、このパヴィリオン内では視線が空に導かれています。たくさんの木材で囲まれた内部では外部への視線が木材の間の僅かなスリットに制限されています。また、室内での音はまるで洞窟の中にいるかのようにこの小さな空間に反響します。
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以下、作家によるテキストです。
「森と空のパヴィリオン」はドイツのネブラにて行われたランドアートのコンペティションの受賞作として実現されたものです。このコンペティションはFörderverein Arche Nebra e. V. という文化活動を助成、促進している協会によって主催されました。
ネブラはドイツ北東部、ザクセン=アンハルト州に位置し、考古学的に有名な天文盤ネブラ・ディスクが発見された場所として知られています。このコンペティションではネブラ・ディスクのインフォメーションセンターと既存の展望台とを繋ぐ散策路に、天文学またはネブラディスクに関するパブリックアートを提案することが求められました。
僕たちの祖先がかつてネブラ・ディスクを用いて空を観察していたように、このパヴィリオン内では視線が空に導かれています。たくさんの木材で囲まれた内部では外部への視線が木材の間の僅かなスリットに制限されています。また、室内での音はまるで洞窟の中にいるかのようにこの小さな空間に反響します。
昔の人々は自らの感覚や周囲の環境に対して、現代に生きる僕たちよりもよりセンシティブだったのではないだろうか。そのような思いから、周りを見ること、聞くこと、感じることをもう一度意識できるような空間を作れないかと考えました。
■建築概要
作品名:Waldpavillon in Nebra / 森と空のパヴィリオン
クライアント:Foerderverein Arche Nebra e. V.
所在地:ネブラ、ドイツ
会期:2021年6月〜(常設展示)
作家:水谷隼人
施工:Denny Hesse
写真:Eva-Maria Darge、水谷隼人