水野憲司 / mizmiz designが設計した、埼玉・所沢市の「東新井の家」です。住民同士の関係や生活文化も色濃く地域に、応接室・縁側・間仕切りで可変できるリビングによって、日常時と来客時の変化に応じ環境が人に合わせてくれる住宅が構想されました。
敷地は所沢駅から徒歩圏内の住宅地にあり、古くからの農家の屋敷が多く、住民同士の関係や生活文化も色濃く残っている。
お施主様の要望は、今までのように玄関脇に来客用の応接室、縁側での作業や住民同士の談話スペース、開放的で風通しが良く、暑さ寒さにも万全な住まいが要望だった。
建物は、お施主様が高齢のため、上がり下がりが少ない平屋とした。
敷地の北側には、桜の名所として知られる東川に面しており、建物の南北に開口部を設けることにより家中に風が通り抜ける。
間取りは、自然と家族が集まるような空間全体がのびやかなリビングになるようにした。
また来客が多く、地域や仕事上の来客、親戚、親族の来客によって招き入れる空間を変えることができるようにするため、お施主様と来客の動線を工夫し、間仕切りを可変できるようにした。環境に人が合わせるのではなく、環境が人に合わせてくれるように環境の変化も楽しめる住まいをデザインした。
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以下、建築家によるテキストです。
敷地は所沢駅から徒歩圏内の住宅地にあり、古くからの農家の屋敷が多く、住民同士の関係や生活文化も色濃く残っている。
お施主様の要望は、今までのように玄関脇に来客用の応接室、縁側での作業や住民同士の談話スペース、開放的で風通しが良く、暑さ寒さにも万全な住まいが要望だった。
建物は、お施主様が高齢のため、上がり下がりが少ない平屋とした。
敷地の北側には、桜の名所として知られる東川に面しており、建物の南北に開口部を設けることにより家中に風が通り抜ける。
大屋根を掛け軒を深くし、雨や夏場の日差しから住まいを守り、外壁の熱負荷を少なくした。縁側は、光沢のあるタイルを張り、差し込む日差しをタイル面の反射により内部空間が明るくなるようにした。
外壁デザインは、地域に多くある古くからの漆喰壁の住宅や蔵の地域性を取り入れた漆喰壁の外壁とした。雨垂れ石は、薄いピンクの天然石を敷き、春は散った桜の花びらが東川に浮かぶため、その延長上にある住まいになるように薄いピンクの天然石を敷いた。桜の水面に浮かぶ住まいになるように望む。
間取りは、自然と家族が集まるような空間全体がのびやかなリビングになるようにした。
また来客が多く、地域や仕事上の来客、親戚、親族の来客によって招き入れる空間を変えることができるようにするため、お施主様と来客の動線を工夫し、間仕切りを可変できるようにした。環境に人が合わせるのではなく、環境が人に合わせてくれるように環境の変化も楽しめる住まいをデザインした。
■建築概要
所在地:所沢市
用途:専用住宅
構造規模:S造平屋建て
敷地面積:1,116㎡
建築面積:177㎡
延べ面積:147㎡
設計監理:水野憲司(mizmiz design)
施工:三昭建設
構造設計:木下洋介構造計画
竣工:2020年9月
撮影:神宮巨樹