Schenk HattoriとSUGIBERRYによる、ベルギー・アントワープの「Exhibition Pavilion in deSingel」。展覧会の為に考案された仮設建築。図面等の展示でなく今回の“場所”と“時間”だからこその可能性を求め、施設の中庭に廃材を用いたパヴィリオンを計画。微地形を読み取り“場所に強く根ざした”建築をつくる photo©Michiel De Cleene
Schenk HattoriとSUGIBERRYによる、ベルギー・アントワープの「Exhibition Pavilion in deSingel」。展覧会の為に考案された仮設建築。図面等の展示でなく今回の“場所”と“時間”だからこその可能性を求め、施設の中庭に廃材を用いたパヴィリオンを計画。微地形を読み取り“場所に強く根ざした”建築をつくる photo©Michiel De Cleene
Schenk HattoriとSUGIBERRYによる、ベルギー・アントワープの「Exhibition Pavilion in deSingel」。展覧会の為に考案された仮設建築。図面等の展示でなく今回の“場所”と“時間”だからこその可能性を求め、施設の中庭に廃材を用いたパヴィリオンを計画。微地形を読み取り“場所に強く根ざした”建築をつくる photo©Michiel De Cleene
スティーブン・シェンク+服部大祐 / Schenk Hattori とヨハネス・ベリー+高杉真由 / SUGIBERRY による、ベルギー・アントワープの「Exhibition Pavilion in deSingel」です。
展覧会の為に考案された仮設建築です。建築家は、図面等の展示でなく今回の“場所”と“時間”だからこその可能性を求め、施設の中庭に廃材を用いたパヴィリオンを計画しました。具体的には、微地形を読み取り“場所に強く根ざした”建築をつくる事を試みました。会場となった施設の公式サイトはこちら 。
アントワープの文化施設deSingelにて行われた展覧会。
文化施設=「場所」、3ヶ月の会期=「時間」でしか作り得ない空間体験とはどういったものかと考え、単に与えられた部屋に模型や図面を展示するのではなく、展示空間そのものであると同時に会期中のレクチャーイベントにも使用可能なパビリオンを建設した。
敷地となった施設の中庭は、何もない状態では歩いていてもほとんど気付かない程度の僅かな傾斜がついており、中央に向かって徐々に下がっている。実際、既存の施設図面にこの傾斜は表現されておらず、いわば無いものとして無視されていた。
ここに、地面に半分埋め込む形で、施設の過去イベントで使用された廃材を再利用し、パビリオンを建てる。地面の傾斜が、中庭を横断する細長いパビリオンの水平性によって顕在化され、人々の意識上に立ち現れる。傾斜が顕在化することで、中庭は中心性を、パビリオンは内外の境界を獲得する。
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Schenk HattoriとSUGIBERRYによる、ベルギー・アントワープの「Exhibition Pavilion in deSingel」。展覧会の為に考案された仮設建築。図面等の展示でなく今回の“場所”と“時間”だからこその可能性を求め、施設の中庭に廃材を用いたパヴィリオンを計画。微地形を読み取り“場所に強く根ざした”建築をつくる photo©Michiel De Cleene
Schenk HattoriとSUGIBERRYによる、ベルギー・アントワープの「Exhibition Pavilion in deSingel」。展覧会の為に考案された仮設建築。図面等の展示でなく今回の“場所”と“時間”だからこその可能性を求め、施設の中庭に廃材を用いたパヴィリオンを計画。微地形を読み取り“場所に強く根ざした”建築をつくる photo©Michiel De Cleene
Schenk HattoriとSUGIBERRYによる、ベルギー・アントワープの「Exhibition Pavilion in deSingel」。展覧会の為に考案された仮設建築。図面等の展示でなく今回の“場所”と“時間”だからこその可能性を求め、施設の中庭に廃材を用いたパヴィリオンを計画。微地形を読み取り“場所に強く根ざした”建築をつくる photo©Michiel De Cleene
Schenk HattoriとSUGIBERRYによる、ベルギー・アントワープの「Exhibition Pavilion in deSingel」。展覧会の為に考案された仮設建築。図面等の展示でなく今回の“場所”と“時間”だからこその可能性を求め、施設の中庭に廃材を用いたパヴィリオンを計画。微地形を読み取り“場所に強く根ざした”建築をつくる photo©Michiel De Cleene
Schenk HattoriとSUGIBERRYによる、ベルギー・アントワープの「Exhibition Pavilion in deSingel」。展覧会の為に考案された仮設建築。図面等の展示でなく今回の“場所”と“時間”だからこその可能性を求め、施設の中庭に廃材を用いたパヴィリオンを計画。微地形を読み取り“場所に強く根ざした”建築をつくる photo©Michiel De Cleene
Schenk HattoriとSUGIBERRYによる、ベルギー・アントワープの「Exhibition Pavilion in deSingel」。展覧会の為に考案された仮設建築。図面等の展示でなく今回の“場所”と“時間”だからこその可能性を求め、施設の中庭に廃材を用いたパヴィリオンを計画。微地形を読み取り“場所に強く根ざした”建築をつくる photo©Michiel De Cleene
Schenk HattoriとSUGIBERRYによる、ベルギー・アントワープの「Exhibition Pavilion in deSingel」。展覧会の為に考案された仮設建築。図面等の展示でなく今回の“場所”と“時間”だからこその可能性を求め、施設の中庭に廃材を用いたパヴィリオンを計画。微地形を読み取り“場所に強く根ざした”建築をつくる photo©Michiel De Cleene
Schenk HattoriとSUGIBERRYによる、ベルギー・アントワープの「Exhibition Pavilion in deSingel」。展覧会の為に考案された仮設建築。図面等の展示でなく今回の“場所”と“時間”だからこその可能性を求め、施設の中庭に廃材を用いたパヴィリオンを計画。微地形を読み取り“場所に強く根ざした”建築をつくる photo©Michiel De Cleene
Schenk HattoriとSUGIBERRYによる、ベルギー・アントワープの「Exhibition Pavilion in deSingel」。展覧会の為に考案された仮設建築。図面等の展示でなく今回の“場所”と“時間”だからこその可能性を求め、施設の中庭に廃材を用いたパヴィリオンを計画。微地形を読み取り“場所に強く根ざした”建築をつくる photo©Michiel De Cleene
Schenk HattoriとSUGIBERRYによる、ベルギー・アントワープの「Exhibition Pavilion in deSingel」。展覧会の為に考案された仮設建築。図面等の展示でなく今回の“場所”と“時間”だからこその可能性を求め、施設の中庭に廃材を用いたパヴィリオンを計画。微地形を読み取り“場所に強く根ざした”建築をつくる photo©Michiel De Cleene
Schenk HattoriとSUGIBERRYによる、ベルギー・アントワープの「Exhibition Pavilion in deSingel」。展覧会の為に考案された仮設建築。図面等の展示でなく今回の“場所”と“時間”だからこその可能性を求め、施設の中庭に廃材を用いたパヴィリオンを計画。微地形を読み取り“場所に強く根ざした”建築をつくる photo©Michiel De Cleene
Schenk HattoriとSUGIBERRYによる、ベルギー・アントワープの「Exhibition Pavilion in deSingel」。展覧会の為に考案された仮設建築。図面等の展示でなく今回の“場所”と“時間”だからこその可能性を求め、施設の中庭に廃材を用いたパヴィリオンを計画。微地形を読み取り“場所に強く根ざした”建築をつくる image©Schenk Hattori+SUGIBERRY
Schenk HattoriとSUGIBERRYによる、ベルギー・アントワープの「Exhibition Pavilion in deSingel」。展覧会の為に考案された仮設建築。図面等の展示でなく今回の“場所”と“時間”だからこその可能性を求め、施設の中庭に廃材を用いたパヴィリオンを計画。微地形を読み取り“場所に強く根ざした”建築をつくる image©Schenk Hattori+SUGIBERRY
Schenk HattoriとSUGIBERRYによる、ベルギー・アントワープの「Exhibition Pavilion in deSingel」。展覧会の為に考案された仮設建築。図面等の展示でなく今回の“場所”と“時間”だからこその可能性を求め、施設の中庭に廃材を用いたパヴィリオンを計画。微地形を読み取り“場所に強く根ざした”建築をつくる image©Schenk Hattori+SUGIBERRY
Schenk HattoriとSUGIBERRYによる、ベルギー・アントワープの「Exhibition Pavilion in deSingel」。展覧会の為に考案された仮設建築。図面等の展示でなく今回の“場所”と“時間”だからこその可能性を求め、施設の中庭に廃材を用いたパヴィリオンを計画。微地形を読み取り“場所に強く根ざした”建築をつくる photo©Michiel De Cleene
以下、建築家によるテキストです。
アントワープの文化施設deSingelにて行われた展覧会。
文化施設=「場所」、3ヶ月の会期=「時間」でしか作り得ない空間体験とはどういったものかと考え、単に与えられた部屋に模型や図面を展示するのではなく、展示空間そのものであると同時に会期中のレクチャーイベントにも使用可能なパビリオンを建設した。
敷地となった施設の中庭は、何もない状態では歩いていてもほとんど気付かない程度の僅かな傾斜がついており、中央に向かって徐々に下がっている。実際、既存の施設図面にこの傾斜は表現されておらず、いわば無いものとして無視されていた。
ここに、地面に半分埋め込む形で、施設の過去イベントで使用された廃材を再利用し、パビリオンを建てる。地面の傾斜が、中庭を横断する細長いパビリオンの水平性によって顕在化され、人々の意識上に立ち現れる。傾斜が顕在化することで、中庭は中心性を、パビリオンは内外の境界を獲得する。
パビリオンには基礎が無く、まるで地面から生え出たような、この場所に強く根ざした存在としての印象を持っている。反面、やはり廃材建築による最低限以下の仕様の限界は、その姿形に如実に現れる。
数ヶ月の間、外部環境に晒され、徐々に劣化してゆき、ついには形状を保つことが難しくなるパビリオンの存在は、この「場所」、この「時間」でしか有り得ない生の体験を強く印象付ける。
■建築概要
プロジェクト名:Exhibition Pavilion in deSingel
所在地:ベルギー、アントワープ
プログラム:内部/展示室、外部/イベントスペース
設計:Steven Schenk、服部大祐、Johannes Berry、高杉真由
構造:Tandem Engineering
施工:deSingel
敷地面積:2700㎡
建築面積:90㎡
延床面積:90㎡
竣工:2021年10月
写真:Michiel De Cleene
建材情報 種別 使用箇所 商品名(メーカー名) 外装・屋根 屋根 ビニールシート[石上純也展フロアシートを転用]の上、版築ブロック[建築素材展モックアップを転用]押さえ
外装・壁 外壁 木製パネルt=4mm[演劇ステージバックを転用]
外構・床 外構 残土埋め戻し
内装・床 展示室 床 残土埋め戻し
内装・壁 展示室 壁 木製パネルt=4mm[演劇ステージバックを転用]
内装・天井 展示室 天井 木製パネルt=4mm[演劇ステージバックを転用]
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