SHARE 山田優+小阿瀬直+大嶋励 / SNARK Inc.による、東京のサウナ施設「渋谷SAUNAS」。都心部の新築三階建ての建築。専門家らと共に立案したコンセプトの具現化の為に、形と寸法や素材において“触覚の心地よさ”を意識した設計を志向。細かな什器までも一貫してデザインし非日常的な世界観を作る
山田優+小阿瀬直+大嶋励 / SNARK Inc.が設計した、東京・渋谷区のサウナ施設「渋谷SAUNAS」です。
都心部の新築三階建ての建築です。建築家は、専門家らと共に立案したコンセプトの具現化の為に、形と寸法や素材において“触覚の心地よさ”を意識した設計を志向しました。そして、細かな什器までも一貫してデザインし非日常的な世界観を作る事が意図されました。施設の公式サイトはこちら。
かつて日本初のフィンランド式サウナ施設である「スカンジナビアクラブ」があった渋谷に50年以上の時を経て誕生した鉄骨3階建てのサウナ施設である。
近年のサウナブームのきっかけとなったマンガ&エッセイ『サ道』の著者であり、日本サウナ・スパ協会任命「サウナ大使」を務めるタナカカツキ氏が初めて総合プロデュースを行うサウナとして我々は計画の初期段階からデザイナーとして参加した。
収支計画から割り出された3層ヴォリュームの1階にワークスペースとレストラン、2階・3階に8種類のサウナ室と2種類の水風呂、緑に囲まれた外気浴スペースを計画した。昔ながらのサウナのイメージを払拭すべく「ウェルネス」や「メディテーション」をコンセプトとして、身体に優しくリラックスできる・清潔感があり洗練されているデザインを心がけた。
サウナ室と水風呂は大使と企画チームと一緒にそれぞれコンセプトを立て、素材の使い方や各部の細かな寸法を様々な分野のプロフェッショナルと詳細に検討し、サウナの聖地フィンランドやリトアニアへの視察で得た知見もふんだんに盛り込みながらつくり込んでいる。
全体の仕上げや造作家具は触覚の心地よさを意識したマテリアルとディティールを選択した。天板やベンチの角を大きく取った曲面や、柔らかく滑りにくいゴムチップの床、肌の触れる部位に応じて仕上げ方を変えた浴室仕上げの石など「触れる」ということにフォーカスしてデザインしている。また、館内の家具や看板、ソープホルダーなどの細かな什器まで一貫してデザインすることで上質で非日常的な世界観をつくっている。
以下の写真はクリックで拡大します
以下、建築家によるテキストです。
心と身体をととのえる
かつて日本初のフィンランド式サウナ施設である「スカンジナビアクラブ」があった渋谷に50年以上の時を経て誕生した鉄骨3階建てのサウナ施設である。
近年のサウナブームのきっかけとなったマンガ&エッセイ『サ道』の著者であり、日本サウナ・スパ協会任命「サウナ大使」を務めるタナカカツキ氏が初めて総合プロデュースを行うサウナとして我々は計画の初期段階からデザイナーとして参加した。
収支計画から割り出された3層ヴォリュームの1階にワークスペースとレストラン、2階・3階に8種類のサウナ室と2種類の水風呂、緑に囲まれた外気浴スペースを計画した。昔ながらのサウナのイメージを払拭すべく「ウェルネス」や「メディテーション」をコンセプトとして、身体に優しくリラックスできる・清潔感があり洗練されているデザインを心がけた。
サウナ室と水風呂は大使と企画チームと一緒にそれぞれコンセプトを立て、素材の使い方や各部の細かな寸法を様々な分野のプロフェッショナルと詳細に検討し、サウナの聖地フィンランドやリトアニアへの視察で得た知見もふんだんに盛り込みながらつくり込んでいる。
全体の仕上げや造作家具は触覚の心地よさを意識したマテリアルとディティールを選択した。天板やベンチの角を大きく取った曲面や、柔らかく滑りにくいゴムチップの床、肌の触れる部位に応じて仕上げ方を変えた浴室仕上げの石など「触れる」ということにフォーカスしてデザインしている。また、館内の家具や看板、ソープホルダーなどの細かな什器まで一貫してデザインすることで上質で非日常的な世界観をつくっている。
多くの情報に晒される現代人を思考の世界から感覚の世界へ開放し心身をととのえる、都会のオアシスが誕生した。
(山田優 / SNARK Inc.)
■建築概要
開発:東急不動産株式会社
総合プロデュース:タナカカツキ
企画・運営:TOYOKE
担当:古屋蔵人、曽山祐企、永井秀二
設計:SNARK Inc.
担当:山田優、金子奨太
設計協力:再生建築研究所
施工:株式会社 淺沼組
担当:沢田昌史
サウナ施工:テルマリウム
担当:佐竹善仁
スチールプロダクト:gambit
担当:浅見俊輔 浅見己道
音響監修:WHITELIGHT
サウンドサウナ監修:とくさしけんご
植栽:SOLSO
構造:鉄骨ラーメン造
規模:地上3階
敷地条件:商業地域、防火地域
道路幅員:西 14.99m 北 4.01m
最高軒高:11,299mm
最高の高さ:13,149mm
敷地面積:306.97m2
建築面積:225.93m2(建蔽率:73.61%、許容:100%)
延床面積:551.22m2(容積率:179.57%、許容:500%)
1階:214.34m2
2階:214.34m2
3階:110.95m2
設計期間:2020年12月〜2022年12月
工事期間:2022年2月〜2022年12月
撮影:志摩大輔/ad hoc
種別 | 使用箇所 | 商品名(メーカー名) |
---|---|---|
外装・壁 | 外壁 | ECP t60 素地 縦貼り |
外装・屋根 | 屋根 | アスファルト防水 |
内装・床 | エントランス床 | タイル貼り |
内装・壁 | エントランス壁 | AEP塗装 |
内装・天井 | エントランス天井 | AEP塗装 |
内装・造作家具 | エントランス受付カウンター | ナラ突板貼り |
内装・床 | ラウンジ床 | ナラフローリング貼り |
内装・壁 | ラウンジ壁 | AEP塗装 |
内装・天井 | ラウンジ天井 | AEP塗装 |
内装・造作家具 | ラウンジ家具 | ナラ突板貼り |
内装・床 | 会議室床 | ゴムチップ舗装 |
内装・壁 | 会議室壁 | ナラ突板貼り |
内装・天井 | 会議室天井 | 岩綿吸音板 AEP塗装 |
内装・床 | トイレ床 | タイル貼り |
内装・壁 | トイレ壁 | タイル貼り |
内装・天井 | トイレ天井 | AEP塗装 |
内装・水廻り | トイレ便器 | |
内装・床 | 更衣室床 | 塩ビタイル貼り |
内装・壁 | 更衣室壁 | AEP塗装 |
内装・天井 | 更衣室天井 | AEP塗装 |
内装・床 | 浴室床 | 石貼り 滑り止め溝加工 |
内装・壁 | 浴室壁 | タイル貼り |
内装・天井 | 浴室天井 | バスパネル貼り |
内装・床 | サウナ室床 | すのこ |
内装・壁 | サウナ室壁 | 木羽目板貼り |
内装・天井 | サウナ室天井 | 木羽目板貼り |
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