山田誠一建築設計事務所による、静岡の「House A」。往来のある“碁盤の目の”街区の敷地。防犯対策しつつも“街と大らかな関係”を結ぶ建築を求め、街に対し“45度”振ったグリッドを用いて”視線の抜け”や“余白”を創出。周囲と繋がる為のテラス等も散りばめる 外観、南側の道路より見る。 photo©川辺明伸
山田誠一建築設計事務所による、静岡の「House A」。往来のある“碁盤の目の”街区の敷地。防犯対策しつつも“街と大らかな関係”を結ぶ建築を求め、街に対し“45度”振ったグリッドを用いて”視線の抜け”や“余白”を創出。周囲と繋がる為のテラス等も散りばめる 1階、リビングスペース photo©川辺明伸
山田誠一建築設計事務所による、静岡の「House A」。往来のある“碁盤の目の”街区の敷地。防犯対策しつつも“街と大らかな関係”を結ぶ建築を求め、街に対し“45度”振ったグリッドを用いて”視線の抜け”や“余白”を創出。周囲と繋がる為のテラス等も散りばめる 1階、リビングスペース、ソファ側を見る。 photo©川辺明伸
山田誠一建築設計事務所による、静岡の「House A」。往来のある“碁盤の目の”街区の敷地。防犯対策しつつも“街と大らかな関係”を結ぶ建築を求め、街に対し“45度”振ったグリッドを用いて”視線の抜け”や“余白”を創出。周囲と繋がる為のテラス等も散りばめる 1階、リビングスペースから階段側を見る。 photo©川辺明伸
山田誠一建築設計事務所 が設計した、静岡の「House A」です。
往来のある“碁盤の目の”街区の敷地での計画です。建築家は、防犯対策しつつも“街と大らかな関係”を結ぶ建築を求め、街に対し“45度”振ったグリッドを用いて”視線の抜け”や“余白”を創出しました。また、周囲と繋がる為のテラス等も散りばめました。
街の中心部、城趾から碁盤の目のように広がる街区に計画地はある。
周囲の建物の多くが街のグリッドに正対した配置をとり、駐車場や庭などの余白がゆったりとした雰囲気をつくりだしている。敷地は比較的交通量の多い交差点の角地に位置し、クライアントからは防犯性や騒音対策として敷地を取り囲む高い塀が求められた。
単に閉鎖的な建物をつくるのではなく、街に対して大らかな関係性を持った建築を実現したいと考えた。
まず、街のグリッドに対して45度の角度を振った基準グリッドを敷地全体に設定した。
高さ方向はコンクリート型枠パネルH900mmを基準とし、斜めの壁と2層のワッフル状のスラブを持つ建物を建ち上げた。角度を振ったことで窓からの景色が街区を抜け、外周に生まれた三角形の余白が隣家との適度な距離をつくる。建物内外に庭やテラスを挿入することで、街とつながる様々な場所をちりばめた。
また、建物を構成する素材についても検討した。
私たちは様々な素材の肌理から、変化する時間を光として知覚する。その連続が暮らしや街の印象に大きな影響を持つということを前提に、感覚に作用する街角をつくりたいと考えた。建物の主要仕上げは、光の変化をより豊かに伝える粗いコンクリート打放しと左官壁を採用し、素材を統一することで内と外の印象を近づけた。
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山田誠一建築設計事務所による、静岡の「House A」。往来のある“碁盤の目の”街区の敷地。防犯対策しつつも“街と大らかな関係”を結ぶ建築を求め、街に対し“45度”振ったグリッドを用いて”視線の抜け”や“余白”を創出。周囲と繋がる為のテラス等も散りばめる 外観、東側の道路より見る。 photo©川辺明伸
山田誠一建築設計事務所による、静岡の「House A」。往来のある“碁盤の目の”街区の敷地。防犯対策しつつも“街と大らかな関係”を結ぶ建築を求め、街に対し“45度”振ったグリッドを用いて”視線の抜け”や“余白”を創出。周囲と繋がる為のテラス等も散りばめる 外観、東側の道路より見る。 photo©川辺明伸
山田誠一建築設計事務所による、静岡の「House A」。往来のある“碁盤の目の”街区の敷地。防犯対策しつつも“街と大らかな関係”を結ぶ建築を求め、街に対し“45度”振ったグリッドを用いて”視線の抜け”や“余白”を創出。周囲と繋がる為のテラス等も散りばめる photo©川辺明伸
山田誠一建築設計事務所による、静岡の「House A」。往来のある“碁盤の目の”街区の敷地。防犯対策しつつも“街と大らかな関係”を結ぶ建築を求め、街に対し“45度”振ったグリッドを用いて”視線の抜け”や“余白”を創出。周囲と繋がる為のテラス等も散りばめる 外観、南側の道路より見る。 photo©川辺明伸
山田誠一建築設計事務所による、静岡の「House A」。往来のある“碁盤の目の”街区の敷地。防犯対策しつつも“街と大らかな関係”を結ぶ建築を求め、街に対し“45度”振ったグリッドを用いて”視線の抜け”や“余白”を創出。周囲と繋がる為のテラス等も散りばめる 外観、南側の道路より見る。 photo©川辺明伸
山田誠一建築設計事務所による、静岡の「House A」。往来のある“碁盤の目の”街区の敷地。防犯対策しつつも“街と大らかな関係”を結ぶ建築を求め、街に対し“45度”振ったグリッドを用いて”視線の抜け”や“余白”を創出。周囲と繋がる為のテラス等も散りばめる 外観、南側の道路より見上げる。 photo©川辺明伸
山田誠一建築設計事務所による、静岡の「House A」。往来のある“碁盤の目の”街区の敷地。防犯対策しつつも“街と大らかな関係”を結ぶ建築を求め、街に対し“45度”振ったグリッドを用いて”視線の抜け”や“余白”を創出。周囲と繋がる為のテラス等も散りばめる 外観、南側の道路より見る。 photo©川辺明伸
山田誠一建築設計事務所による、静岡の「House A」。往来のある“碁盤の目の”街区の敷地。防犯対策しつつも“街と大らかな関係”を結ぶ建築を求め、街に対し“45度”振ったグリッドを用いて”視線の抜け”や“余白”を創出。周囲と繋がる為のテラス等も散りばめる 外観、玄関アプローチへの門扉を見る。 photo©川辺明伸
山田誠一建築設計事務所による、静岡の「House A」。往来のある“碁盤の目の”街区の敷地。防犯対策しつつも“街と大らかな関係”を結ぶ建築を求め、街に対し“45度”振ったグリッドを用いて”視線の抜け”や“余白”を創出。周囲と繋がる為のテラス等も散りばめる 玄関 photo©川辺明伸
山田誠一建築設計事務所による、静岡の「House A」。往来のある“碁盤の目の”街区の敷地。防犯対策しつつも“街と大らかな関係”を結ぶ建築を求め、街に対し“45度”振ったグリッドを用いて”視線の抜け”や“余白”を創出。周囲と繋がる為のテラス等も散りばめる 1階、玄関 photo©川辺明伸
山田誠一建築設計事務所による、静岡の「House A」。往来のある“碁盤の目の”街区の敷地。防犯対策しつつも“街と大らかな関係”を結ぶ建築を求め、街に対し“45度”振ったグリッドを用いて”視線の抜け”や“余白”を創出。周囲と繋がる為のテラス等も散りばめる 1階、廊下からリビングスペースを見る。 photo©川辺明伸
山田誠一建築設計事務所による、静岡の「House A」。往来のある“碁盤の目の”街区の敷地。防犯対策しつつも“街と大らかな関係”を結ぶ建築を求め、街に対し“45度”振ったグリッドを用いて”視線の抜け”や“余白”を創出。周囲と繋がる為のテラス等も散りばめる 1階、廊下からリビングスペースを見る。 photo©川辺明伸
山田誠一建築設計事務所による、静岡の「House A」。往来のある“碁盤の目の”街区の敷地。防犯対策しつつも“街と大らかな関係”を結ぶ建築を求め、街に対し“45度”振ったグリッドを用いて”視線の抜け”や“余白”を創出。周囲と繋がる為のテラス等も散りばめる 1階、リビングスペース photo©川辺明伸
山田誠一建築設計事務所による、静岡の「House A」。往来のある“碁盤の目の”街区の敷地。防犯対策しつつも“街と大らかな関係”を結ぶ建築を求め、街に対し“45度”振ったグリッドを用いて”視線の抜け”や“余白”を創出。周囲と繋がる為のテラス等も散りばめる 1階、リビングスペース photo©川辺明伸
山田誠一建築設計事務所による、静岡の「House A」。往来のある“碁盤の目の”街区の敷地。防犯対策しつつも“街と大らかな関係”を結ぶ建築を求め、街に対し“45度”振ったグリッドを用いて”視線の抜け”や“余白”を創出。周囲と繋がる為のテラス等も散りばめる 1階、リビングスペース、ソファ側を見る。 photo©川辺明伸
山田誠一建築設計事務所による、静岡の「House A」。往来のある“碁盤の目の”街区の敷地。防犯対策しつつも“街と大らかな関係”を結ぶ建築を求め、街に対し“45度”振ったグリッドを用いて”視線の抜け”や“余白”を創出。周囲と繋がる為のテラス等も散りばめる 1階、リビングスペース、ソファを見下ろす。 photo©川辺明伸
山田誠一建築設計事務所による、静岡の「House A」。往来のある“碁盤の目の”街区の敷地。防犯対策しつつも“街と大らかな関係”を結ぶ建築を求め、街に対し“45度”振ったグリッドを用いて”視線の抜け”や“余白”を創出。周囲と繋がる為のテラス等も散りばめる 1階、リビングスペースから階段側を見る。 photo©川辺明伸
山田誠一建築設計事務所による、静岡の「House A」。往来のある“碁盤の目の”街区の敷地。防犯対策しつつも“街と大らかな関係”を結ぶ建築を求め、街に対し“45度”振ったグリッドを用いて”視線の抜け”や“余白”を創出。周囲と繋がる為のテラス等も散りばめる 1階、リビングスペースからダイニングスペースを見る。 photo©川辺明伸
山田誠一建築設計事務所による、静岡の「House A」。往来のある“碁盤の目の”街区の敷地。防犯対策しつつも“街と大らかな関係”を結ぶ建築を求め、街に対し“45度”振ったグリッドを用いて”視線の抜け”や“余白”を創出。周囲と繋がる為のテラス等も散りばめる 1階、キッチンスペースから家事室側を見る。 photo©川辺明伸
山田誠一建築設計事務所による、静岡の「House A」。往来のある“碁盤の目の”街区の敷地。防犯対策しつつも“街と大らかな関係”を結ぶ建築を求め、街に対し“45度”振ったグリッドを用いて”視線の抜け”や“余白”を創出。周囲と繋がる為のテラス等も散りばめる 1階、家事室 photo©川辺明伸
山田誠一建築設計事務所による、静岡の「House A」。往来のある“碁盤の目の”街区の敷地。防犯対策しつつも“街と大らかな関係”を結ぶ建築を求め、街に対し“45度”振ったグリッドを用いて”視線の抜け”や“余白”を創出。周囲と繋がる為のテラス等も散りばめる 1階から2階への階段 photo©川辺明伸
山田誠一建築設計事務所による、静岡の「House A」。往来のある“碁盤の目の”街区の敷地。防犯対策しつつも“街と大らかな関係”を結ぶ建築を求め、街に対し“45度”振ったグリッドを用いて”視線の抜け”や“余白”を創出。周囲と繋がる為のテラス等も散りばめる 1階から2階への階段 photo©川辺明伸
山田誠一建築設計事務所による、静岡の「House A」。往来のある“碁盤の目の”街区の敷地。防犯対策しつつも“街と大らかな関係”を結ぶ建築を求め、街に対し“45度”振ったグリッドを用いて”視線の抜け”や“余白”を創出。周囲と繋がる為のテラス等も散りばめる 2階、ホールから吹抜側を見る。 photo©川辺明伸
山田誠一建築設計事務所による、静岡の「House A」。往来のある“碁盤の目の”街区の敷地。防犯対策しつつも“街と大らかな関係”を結ぶ建築を求め、街に対し“45度”振ったグリッドを用いて”視線の抜け”や“余白”を創出。周囲と繋がる為のテラス等も散りばめる 2階、吹抜からリビングスペースを見下ろす。 photo©川辺明伸
山田誠一建築設計事務所による、静岡の「House A」。往来のある“碁盤の目の”街区の敷地。防犯対策しつつも“街と大らかな関係”を結ぶ建築を求め、街に対し“45度”振ったグリッドを用いて”視線の抜け”や“余白”を創出。周囲と繋がる為のテラス等も散りばめる 2階、スペース3から開口部越しにオープンテラスを見る。 photo©川辺明伸
山田誠一建築設計事務所による、静岡の「House A」。往来のある“碁盤の目の”街区の敷地。防犯対策しつつも“街と大らかな関係”を結ぶ建築を求め、街に対し“45度”振ったグリッドを用いて”視線の抜け”や“余白”を創出。周囲と繋がる為のテラス等も散りばめる 2階、オープンテラス photo©川辺明伸
山田誠一建築設計事務所による、静岡の「House A」。往来のある“碁盤の目の”街区の敷地。防犯対策しつつも“街と大らかな関係”を結ぶ建築を求め、街に対し“45度”振ったグリッドを用いて”視線の抜け”や“余白”を創出。周囲と繋がる為のテラス等も散りばめる 2階、オープンテラス photo©川辺明伸
山田誠一建築設計事務所による、静岡の「House A」。往来のある“碁盤の目の”街区の敷地。防犯対策しつつも“街と大らかな関係”を結ぶ建築を求め、街に対し“45度”振ったグリッドを用いて”視線の抜け”や“余白”を創出。周囲と繋がる為のテラス等も散りばめる 2階、主寝室 photo©川辺明伸
山田誠一建築設計事務所による、静岡の「House A」。往来のある“碁盤の目の”街区の敷地。防犯対策しつつも“街と大らかな関係”を結ぶ建築を求め、街に対し“45度”振ったグリッドを用いて”視線の抜け”や“余白”を創出。周囲と繋がる為のテラス等も散りばめる 2階、主寝室からテラス側を見る。 photo©川辺明伸
山田誠一建築設計事務所による、静岡の「House A」。往来のある“碁盤の目の”街区の敷地。防犯対策しつつも“街と大らかな関係”を結ぶ建築を求め、街に対し“45度”振ったグリッドを用いて”視線の抜け”や“余白”を創出。周囲と繋がる為のテラス等も散りばめる 屋上スペース photo©川辺明伸
山田誠一建築設計事務所による、静岡の「House A」。往来のある“碁盤の目の”街区の敷地。防犯対策しつつも“街と大らかな関係”を結ぶ建築を求め、街に対し“45度”振ったグリッドを用いて”視線の抜け”や“余白”を創出。周囲と繋がる為のテラス等も散りばめる 庭、夕景 photo©川辺明伸
山田誠一建築設計事務所による、静岡の「House A」。往来のある“碁盤の目の”街区の敷地。防犯対策しつつも“街と大らかな関係”を結ぶ建築を求め、街に対し“45度”振ったグリッドを用いて”視線の抜け”や“余白”を創出。周囲と繋がる為のテラス等も散りばめる 屋上スペース、夜景 photo©川辺明伸
山田誠一建築設計事務所による、静岡の「House A」。往来のある“碁盤の目の”街区の敷地。防犯対策しつつも“街と大らかな関係”を結ぶ建築を求め、街に対し“45度”振ったグリッドを用いて”視線の抜け”や“余白”を創出。周囲と繋がる為のテラス等も散りばめる 庭、夜景 photo©川辺明伸
山田誠一建築設計事務所による、静岡の「House A」。往来のある“碁盤の目の”街区の敷地。防犯対策しつつも“街と大らかな関係”を結ぶ建築を求め、街に対し“45度”振ったグリッドを用いて”視線の抜け”や“余白”を創出。周囲と繋がる為のテラス等も散りばめる 外観、南側の道路より見る、夜景 photo©川辺明伸
山田誠一建築設計事務所による、静岡の「House A」。往来のある“碁盤の目の”街区の敷地。防犯対策しつつも“街と大らかな関係”を結ぶ建築を求め、街に対し“45度”振ったグリッドを用いて”視線の抜け”や“余白”を創出。周囲と繋がる為のテラス等も散りばめる 外観、南側の道路より見上げる、夜景 photo©川辺明伸
山田誠一建築設計事務所による、静岡の「House A」。往来のある“碁盤の目の”街区の敷地。防犯対策しつつも“街と大らかな関係”を結ぶ建築を求め、街に対し“45度”振ったグリッドを用いて”視線の抜け”や“余白”を創出。周囲と繋がる為のテラス等も散りばめる 外観、2階の開口部を見上げる、夜景 photo©川辺明伸
山田誠一建築設計事務所による、静岡の「House A」。往来のある“碁盤の目の”街区の敷地。防犯対策しつつも“街と大らかな関係”を結ぶ建築を求め、街に対し“45度”振ったグリッドを用いて”視線の抜け”や“余白”を創出。周囲と繋がる為のテラス等も散りばめる 外観、南東側の交差点より見る、夜景 photo©川辺明伸
山田誠一建築設計事務所による、静岡の「House A」。往来のある“碁盤の目の”街区の敷地。防犯対策しつつも“街と大らかな関係”を結ぶ建築を求め、街に対し“45度”振ったグリッドを用いて”視線の抜け”や“余白”を創出。周囲と繋がる為のテラス等も散りばめる 外観、東側の道路より見る、夜景 photo©川辺明伸
山田誠一建築設計事務所による、静岡の「House A」。往来のある“碁盤の目の”街区の敷地。防犯対策しつつも“街と大らかな関係”を結ぶ建築を求め、街に対し“45度”振ったグリッドを用いて”視線の抜け”や“余白”を創出。周囲と繋がる為のテラス等も散りばめる 1階平面図 image©山田誠一建築設計事務所
山田誠一建築設計事務所による、静岡の「House A」。往来のある“碁盤の目の”街区の敷地。防犯対策しつつも“街と大らかな関係”を結ぶ建築を求め、街に対し“45度”振ったグリッドを用いて”視線の抜け”や“余白”を創出。周囲と繋がる為のテラス等も散りばめる 2階平面図 image©山田誠一建築設計事務所
山田誠一建築設計事務所による、静岡の「House A」。往来のある“碁盤の目の”街区の敷地。防犯対策しつつも“街と大らかな関係”を結ぶ建築を求め、街に対し“45度”振ったグリッドを用いて”視線の抜け”や“余白”を創出。周囲と繋がる為のテラス等も散りばめる 屋上階平面図 image©山田誠一建築設計事務所
山田誠一建築設計事務所による、静岡の「House A」。往来のある“碁盤の目の”街区の敷地。防犯対策しつつも“街と大らかな関係”を結ぶ建築を求め、街に対し“45度”振ったグリッドを用いて”視線の抜け”や“余白”を創出。周囲と繋がる為のテラス等も散りばめる 断面パース image©山田誠一建築設計事務所
山田誠一建築設計事務所による、静岡の「House A」。往来のある“碁盤の目の”街区の敷地。防犯対策しつつも“街と大らかな関係”を結ぶ建築を求め、街に対し“45度”振ったグリッドを用いて”視線の抜け”や“余白”を創出。周囲と繋がる為のテラス等も散りばめる 矩計図 image©山田誠一建築設計事務所
以下、建築家によるテキストです。
街の中心部、城趾から碁盤の目のように広がる街区に計画地はある。
周囲の建物の多くが街のグリッドに正対した配置をとり、駐車場や庭などの余白がゆったりとした雰囲気をつくりだしている。敷地は比較的交通量の多い交差点の角地に位置し、クライアントからは防犯性や騒音対策として敷地を取り囲む高い塀が求められた。
単に閉鎖的な建物をつくるのではなく、街に対して大らかな関係性を持った建築を実現したいと考えた。
まず、街のグリッドに対して45度の角度を振った基準グリッドを敷地全体に設定した。
高さ方向はコンクリート型枠パネルH900mmを基準とし、斜めの壁と2層のワッフル状のスラブを持つ建物を建ち上げた。角度を振ったことで窓からの景色が街区を抜け、外周に生まれた三角形の余白が隣家との適度な距離をつくる。建物内外に庭やテラスを挿入することで、街とつながる様々な場所をちりばめた。
また、建物を構成する素材についても検討した。
私たちは様々な素材の肌理から、変化する時間を光として知覚する。その連続が暮らしや街の印象に大きな影響を持つということを前提に、感覚に作用する街角をつくりたいと考えた。建物の主要仕上げは、光の変化をより豊かに伝える粗いコンクリート打放しと左官壁を採用し、素材を統一することで内と外の印象を近づけた。
左官壁は、最上段からコンクリート型枠パネルH900mmの層ごとに内外を帯状に施工し、掻き落とし仕上げの表面を最終的に塩酸で洗い流すことで、奥行きのある肌理をつくりだした。また通常の施工手順とは仕上げの順序が異なることから、左官仕上げの後に木製建具や各所仕上工事が問題なく施工できるよう納まりを検討している。
アプローチから建物内部へ続く土間空間を抜けると、開かれた庭やテラスが暮らしと街の中に浮かび上がる。粗いコンクリート打放しと左官壁の肌理が建物の内と外をつなぎながら、日々変化する光を街角に投げかけ続ける。
■建築概要
建物名称:House A
所在地:静岡県
主要用途:専用住宅
家族構成:夫婦+子供3人
設計:山田誠一建築設計事務所 担当/山田誠一、本田圭
構造:高橋俊也構造建築研究所 担当/高橋俊也
施工:桑髙建設 担当/桑髙弘城
基礎:小長谷左官工事店 担当/小長谷薫
型枠:高橋建設 担当/高橋重晴
鉄筋:岡谷鉄筋 担当/岡谷勤
木材:木村製材所 担当/木村隆夫
きこり:玉川きこり社 担当/繁田浩嗣
建材:榛南建材 担当/坂下猛
大工:文建 担当/朝比奈文也
鉄骨・金属:大建 担当/大石晴久
鋼製建具:森田硝子 担当/清水健次
塗装・防水:スグル工業 担当/新間卓人
木製建具:平岡木工所 担当/平岡和広
タイル:MT.清水 担当/清水光義
石:村田石材工業 担当/村田共績
電気:大下電気 担当/大下忠一
給排水:勝栄 担当/中村博史
家具:植田木工所 担当/植田茂喜
設備機器:丸八 担当/栗田典忠
空調:南電設 担当/紅林太
ガス:静岡ガス 担当/外岡勝敏
別途左官工事:山脇豊左官 担当/山脇豊
別途家具工事:飯沼克起家具製作所 担当/飯沼克起
別途金物工事:金森正起
別途作庭工事:NIWA ATELIER 担当/金子達郎、周代
主体構造・構法:壁式鉄筋コンクリート造
基礎:べた基礎
階数:地上2階
軒高:6,200mm
最高高さ:6,300mm(塔屋高さ:9,000mm、煙突高さ:9,900mm)
敷地面積:252.20㎡
建築面積144.93㎡(建蔽率:57.47%、許容:60% [角地:60%+10%=70%])
延床面積253.11㎡(容積率算定延床面積:212.12㎡ [容積率:84.11%、許容200%])
1階:132.09㎡
2階:111.65㎡
R階:9.37㎡
設計期間:2020年10月~2021年8月
工事期間:2021年9月~2023年12月
竣工:2023年12月
写真:川辺明伸