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2025.9.19Fri
2025.9.18Thu
SDレビュー2025の入選作品の展覧会レポート(前編)。“実施を前提とした設計中ないしは施工中のもの”という条件での建築コンペで、若手建築家の登竜門としても知られる
photo©architecturephoto

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日程
2025年9月19日(金)
–
9月28日(日)
architecture|exhibition|feature
グリアー・ハナ・ハヤカワシモン・グリフィンヘクター・バランテ・モンテス上林修司梅村樹深澤創一深澤愛佳田中碧衣畑克敏足立拓哉酒井千草降旗範行鶴田航桐圭佑原田雄次
SDレビュー2025の入選作品の展覧会レポート(前編)。“実施を前提とした設計中ないしは施工中のもの”という条件での建築コンペで、若手建築家の登竜門としても知られる左:「白樺の森のヴィラ群」桐圭佑、右手前:「スハープスコーイ」グリアー・ハナ・ハヤカワ+ヘクター・バランテ・モンテス、右奥:「竜泉寺の門」畑克敏+足立拓哉+深澤愛佳+深澤創一+梅村樹+田中碧衣 photo©architecturephoto
SDレビュー2025の入選作品の展覧会レポート(前編)。“実施を前提とした設計中ないしは施工中のもの”という条件での建築コンペで、若手建築家の登竜門としても知られる左:「竜泉寺の門」畑克敏+足立拓哉+深澤愛佳+深澤創一+梅村樹+田中碧衣、中央奥:「スハープスコーイ」グリアー・ハナ・ハヤカワ+ヘクター・バランテ・モンテス、右:「白樺の森のヴィラ群」桐圭佑 photo©architecturephoto
SDレビュー2025の入選作品の展覧会レポート(前編)。“実施を前提とした設計中ないしは施工中のもの”という条件での建築コンペで、若手建築家の登竜門としても知られる左手前:「House in Leersum」シモン・グリフィン+鶴田航+上林修司、右手前:「時を纏う橋の町屋」降旗範行+酒井千草、中央奥:「八幡野の小屋」原田雄次 photo©architecturephoto
SDレビュー2025の入選作品の展覧会レポート(前編)。“実施を前提とした設計中ないしは施工中のもの”という条件での建築コンペで、若手建築家の登竜門としても知られる手前:「八幡野の小屋」原田雄次、左奥:「時を纏う橋の町屋」降旗範行+酒井千草、右奥:「House in Leersum」シモン・グリフィン+鶴田航+上林修司 photo©architecturephoto

SDレビュー2025の入選作品の展覧会レポート(前編)です。
“実施を前提とした設計中ないしは施工中のもの”という条件の建築コンペティションで、若手建築家の登竜門としても知られています。本記事では展覧会の様子を前編と後編に分けて紹介します。会期は2025年9月19日~28日。
SDレビュー2025の審査を務めたのは、青木淳、冨永祥子、満田衛資、増田信吾でした。展覧会の公式サイトはこちら。

SDレビューとは

SDレビューは、実際に「建てる」という厳しい現実の中で、設計者がひとつの明確なコンセプトを導き出す思考の過程を、ドローイングと模型によって示そうというものです。
実現見込みのないイメージやアイデアではなく、実現作を募集します。
1982年、建築家・槇文彦氏の発案のもとに第1回目が開催され、以降毎年「建築・環境・インテリアのドローイングと模型」の展覧会とその誌上発表を行っております。

kajima-publishing.co.jp
  • レポートの後編はこちら

以下、入選作品を展示順に掲載します。


導入

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SDレビュー2025の入選作品の展覧会レポート(前編)。“実施を前提とした設計中ないしは施工中のもの”という条件での建築コンペで、若手建築家の登竜門としても知られる展覧会ステートメント photo©architecturephoto

スハープスコーイ
グリアー・ハナ・ハヤカワ+ヘクター・バランテ・モンテス

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SDレビュー2025の入選作品の展覧会レポート(前編)。“実施を前提とした設計中ないしは施工中のもの”という条件での建築コンペで、若手建築家の登竜門としても知られる「スハープスコーイ」グリアー・ハナ・ハヤカワ+ヘクター・バランテ・モンテス photo©architecturephoto
SDレビュー2025の入選作品の展覧会レポート(前編)。“実施を前提とした設計中ないしは施工中のもの”という条件での建築コンペで、若手建築家の登竜門としても知られる「スハープスコーイ」グリアー・ハナ・ハヤカワ+ヘクター・バランテ・モンテス photo©architecturephoto
SDレビュー2025の入選作品の展覧会レポート(前編)。“実施を前提とした設計中ないしは施工中のもの”という条件での建築コンペで、若手建築家の登竜門としても知られる「スハープスコーイ」グリアー・ハナ・ハヤカワ+ヘクター・バランテ・モンテス photo©architecturephoto
SDレビュー2025の入選作品の展覧会レポート(前編)。“実施を前提とした設計中ないしは施工中のもの”という条件での建築コンペで、若手建築家の登竜門としても知られる「スハープスコーイ」グリアー・ハナ・ハヤカワ+ヘクター・バランテ・モンテス photo©architecturephoto
SDレビュー2025の入選作品の展覧会レポート(前編)。“実施を前提とした設計中ないしは施工中のもの”という条件での建築コンペで、若手建築家の登竜門としても知られる「スハープスコーイ」グリアー・ハナ・ハヤカワ+ヘクター・バランテ・モンテス photo©architecturephoto
SDレビュー2025の入選作品の展覧会レポート(前編)。“実施を前提とした設計中ないしは施工中のもの”という条件での建築コンペで、若手建築家の登竜門としても知られる「スハープスコーイ」グリアー・ハナ・ハヤカワ+ヘクター・バランテ・モンテス photo©architecturephoto

アムステルダムから電車で約30分、アメルスフォールトの国立公園に隣接するこのプロジェクトは、友人や家族が気軽に滞在できる「もうひとつの場所」として計画された。当初は既存のレンガ造住宅の増築を検討していたが、打ち合わせを重ねるうちに、庭の奥に建てる独立棟として構想が育っていった。

敷地周辺を自転車で散策している際に出会ったのが、「スハープスコーイ」(schaapskooi)と呼ばれる羊小屋たち。藁葺き屋根の独特なフォルムを持ち、住宅や倉庫に転用されたものもあれば、今も羊が暮らす現役の小屋もある。地に足のついた存在感と、どこか自由で柔らかな印象が魅力的だった。

そのかたちに学びながら、自転車が行き交う町の風景に溶け込み、庭のなかにひっそりと佇む小さな建物を思い描いた。落ち着きと賑わいが共存し、ときには地域の人々を招いてパーティーも開ける、楽しくエキサイティングな、“スハープスコーイ” を目指した。

建築家によるテキストより

白樺の森のヴィラ群
桐圭佑

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SDレビュー2025の入選作品の展覧会レポート(前編)。“実施を前提とした設計中ないしは施工中のもの”という条件での建築コンペで、若手建築家の登竜門としても知られる「白樺の森のヴィラ群」桐圭佑 photo©architecturephoto

北海道・富良野。国有林に隣接する敷地は、白樺の林に包まれ、川のせせらぎが響き渡る。誰もが想像するような北海道の森である。このプロジェクトでは、目の前の自然を単に眺め、称賛するのではなく、さまざまな切り口からその現象の本質について探ってみたい。

villa 1: 中心に樹木と同じくらい背の高い軸組を立ち上げる。木々の間の構造体は、光と影の立体的な投影体となり、木漏れ日と軸組が重なり、散り散りに混ざり合う。時間とともに自然と幾何が緩やかに交錯していく。

villa 2: 間口に対して深い奥行きをつくり、暗闇から光へのグラデーション、川のせせらぎのグラデーションそのものの中に身を置く。

villa 3:富良野の山の稜線や大地の曲線と同じ周期で開口を切り取る。目の前に広がる風景や土地のかたちを顕在化させることで、遠くにある風景を手前に手繰り寄せ、自分がいる世界の延長線上に実感するための試みである。

建築家によるテキストより

竜泉寺の門
畑克敏+足立拓哉+深澤愛佳+深澤創一+梅村樹+田中碧衣

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SDレビュー2025の入選作品の展覧会レポート(前編)。“実施を前提とした設計中ないしは施工中のもの”という条件での建築コンペで、若手建築家の登竜門としても知られる「竜泉寺の門」畑克敏+足立拓哉+深澤愛佳+深澤創一+梅村樹+田中碧衣 photo©architecturephoto
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SDレビュー2025の入選作品の展覧会レポート(前編)。“実施を前提とした設計中ないしは施工中のもの”という条件での建築コンペで、若手建築家の登竜門としても知られる「竜泉寺の門」畑克敏+足立拓哉+深澤愛佳+深澤創一+梅村樹+田中碧衣 photo©architecturephoto
SDレビュー2025の入選作品の展覧会レポート(前編)。“実施を前提とした設計中ないしは施工中のもの”という条件での建築コンペで、若手建築家の登竜門としても知られる「竜泉寺の門」畑克敏+足立拓哉+深澤愛佳+深澤創一+梅村樹+田中碧衣 photo©architecturephoto
SDレビュー2025の入選作品の展覧会レポート(前編)。“実施を前提とした設計中ないしは施工中のもの”という条件での建築コンペで、若手建築家の登竜門としても知られる「竜泉寺の門」畑克敏+足立拓哉+深澤愛佳+深澤創一+梅村樹+田中碧衣 photo©architecturephoto
SDレビュー2025の入選作品の展覧会レポート(前編)。“実施を前提とした設計中ないしは施工中のもの”という条件での建築コンペで、若手建築家の登竜門としても知られる「竜泉寺の門」畑克敏+足立拓哉+深澤愛佳+深澤創一+梅村樹+田中碧衣 photo©architecturephoto

愛知県岡崎市の街と里山の中間に位置する竜泉寺町の「9間3戸の門」の計画である。

フォレストガーデンにおいて、北側の住宅地と南の供給の森をつなぎ、人々がガーデンに関わるきっかけとなる建築が求められた。主役は建築ではなくあくまでガーデンであり、人々が建築を「通過」して奥のガーデンに滞在してもらうため「9間3戸の門」という形式とした。

当初、無関心な関係を一度「切る」ことで逆説的につなぐ「門」が考えられたが、境界を強く意識させる懸念があった。そこで、通過を促し地続きにつなぐ高速道路の料金所のような「ゲート」の特徴を取り入れ、「門」の構えと「ゲート」の機能を併せ持つハイブリッドな建築が目指された。

この建築は、生物多様性を軸に据えた「自然的人工物」と位置づけられる。「人工物」である住宅地と、「人工的自然物」であるガーデンの間に立ち、両者を媒介しながらガーデンと里山を連続させる役割を担っている。

建築家によるテキストより

House in Leersum
シモン・グリフィン+鶴田航+上林修司

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SDレビュー2025の入選作品の展覧会レポート(前編)。“実施を前提とした設計中ないしは施工中のもの”という条件での建築コンペで、若手建築家の登竜門としても知られる「House in Leersum」シモン・グリフィン+鶴田航+上林修司 photo©architecturephoto
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SDレビュー2025の入選作品の展覧会レポート(前編)。“実施を前提とした設計中ないしは施工中のもの”という条件での建築コンペで、若手建築家の登竜門としても知られる「House in Leersum」シモン・グリフィン+鶴田航+上林修司 photo©architecturephoto

「太った断面」
オランダのレルスム地区に計画された建築面積46㎡のサマーハウスである。

建築部材を意図的に「太らせる」ことで機能の境界を溶かし、多義的な可能性と意味を超えた物質的な存在感を探求した。

ここでは、機能・形態・スケールを同一のフォーマットに載せ、複数の問題を一つの断面で解決する手法を提案する。

施工の複雑化やコスト増大は、設計図とプレカットをリアルタイムに繋ぐワークフローで克服する。予算から施工性までを瞬時に検証することで、コストの肥大化を防ぎつつ、単純な形態を単純に実現する。こうして得られる「太った断面」は、窓や壁などあらゆる部材との境界を吸収し、場面に応じて役割を変える未分化な状態へ遡る。一見、過剰に見える「太さ」が、複雑化しがちな設計・施工のレイヤーを減らし工法を効率化。結果としてコストを最適化し、建築家を制約から解放することで、設計の自立性を高める。

建築家によるテキストより

時を纏う橋の町屋
降旗範行+酒井千草

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日泰寺参道に面する間口二間半の連棟長屋の一角。

1階はまちを引き込む「まちのスタジオ」、3階はつづら折り動線で私性を保ち、吹抜を介しまちと繋がる「住まい」、2階にそれらを繋ぐ「まちを考える設計事務所」垂直に積層された町屋である。

悠久で無常の「時」、積み重なる「縁起」の結び目をつくり、建築とまちを紡ぐことを試みた。 狭隘空間に、時を固定した大岩を構造として据え、橋を樹齢 300 年の大木で架け渡す。

永い時が刻んだ岩を「情報」としてコンクリートに転写し再物質化した岩は、外形は記憶の経キャリア歴、内実は偽フェイク。唯一性と複製性、自然と建築の境界を揺るがす、この「擬ぎ似じ自じ然ねん」の岩が、人々の視線を受けその空洞性を埋め、まちの「時」を紡ぐ。 大木の橋状空間による全層吹抜を介し、光や音、匂いや気配を共有しつつ、狭い間口ゆえ緩やかに上下階を繋ぐ。

岩や大木がまちの営みと記憶を育み、建築を繋ぐことで、豊かな住まう場が生まれると考えた。

建築家によるテキストより

八幡野の小屋
原田雄次

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SDレビュー2025の入選作品の展覧会レポート(前編)。“実施を前提とした設計中ないしは施工中のもの”という条件での建築コンペで、若手建築家の登竜門としても知られる「八幡野の小屋」原田雄次 photo©architecturephoto

建築家によって創造された場所は幻影なのであり、時には「雰囲気」と呼ばれるものを視覚的に表現することによって生み出されたものである。 ―S. ランガー

計画敷地内には木々が林立し、大地は緩やかにアップダウンを繰り返している。その中の少し開けた場所に人が一時的に寝泊まりするための小屋を計画する。構成部材をそれぞれを小さく分解することで、周辺の木を切らずとも配置の自由度を拡張し、小屋はその木立の合間をぬってゆくような雁行型とした。同時に物を細分化することで、各部材が自力で扱える大きさ・重さとなり、「作ること」と「住まうこと」が結びつく。その拡張可能な構法・素材が小屋の変容を促し、世界との距離を調停する。

散りばめられた溶岩石、枯れゆく木々、孵化する虫たち―そのすき間で行われる束の間の労働、遊び、閑暇といった断片的なイメージが記憶として連なってゆく。小屋とはひとつの物語ではなく、住まう人自身がつなぎ合わせる無数の小さな物語のモザイクとも言える。

建築家によるテキストより

  • SDレビュー2025の入選作品の展覧会レポート(前編)はこちら

■展覧会情報

東京展
会期:2025年9月19日(金)~9月28日(日)会期中無休
11:00–19:00(最終日は16:00まで)
会場:ヒルサイドテラスF棟 ヒルサイドフォーラム
東京都渋谷区猿楽町18-8
───
京都展
会期:2025年10月3日(金)~10月25日(土)
10:00–17:00(入館は16:30まで)
10月18日(土)・日曜日・祝日は休館
会場:京都工芸繊維大学 美術工芸資料館
京都府京都市左京区松ヶ崎橋上町

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    “実施を前提とした設計中ないしは施工中のもの”という条件の建築コンペティションで、若手建築家の登竜門としても知られています。本記事では展覧会の様子を前編と後編に分けて紹介します。会期は2025年9月19日~28日。
    SDレビュー2025の審査を務めたのは、青木淳、冨永祥子、満田衛資、増田信吾でした。展覧会の公式サイトはこちら。

    SDレビューとは

    SDレビューは、実際に「建てる」という厳しい現実の中で、設計者がひとつの明確なコンセプトを導き出す思考の過程を、ドローイングと模型によって示そうというものです。
    実現見込みのないイメージやアイデアではなく、実現作を募集します。
    1982年、建築家・槇文彦氏の発案のもとに第1回目が開催され、以降毎年「建築・環境・インテリアのドローイングと模型」の展覧会とその誌上発表を行っております。

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    再生建築のリーディングカンパニー「青木茂建築工房」の、意匠設計・BIM・3DCGのスタッフ(経験者・既卒・2026年新卒)募集のお知らせです。詳しくは、ジョブボードの当該ページにてご確認ください。アーキテクチャーフォトジョブボードには、その他にも、色々な事務所の求人情報が掲載されています。
    新規の求人の投稿はこちらからお気軽にお問い合わせください。

    青木茂建築工房では、東京・福岡両事務所で設計スタッフおよびBIMマネージャー/BIMオペレーター/3DCGクリエーターを募集します。
    特に、東京事務所での勤務を希望される実務経験のある方を積極的に採用します。また、2026年4月入社の新卒スタッフも募集しています。

    青木茂建築工房は、主に再生建築に取り組む建築設計事務所です。国内でいち早く再生建築に着手し、事務所開設から49年間で多数の実績を積み重ねてきました。その成果は、建築学会賞(業績)、BCS賞、公共建築賞、BELCA賞など数多くの受賞につながっています。

    当事務所では、環境に優しく持続可能な建築再生手法を「リファイニング建築」と名付け、独自に展開しています。古い建物の構造躯体を再利用し、耐震補強や劣化部分の補修、違法部分の適法化などを行うことで、安全性と遵法性を確保。さらに、建物が本来持つ可能性を提案によって新たな価値へと昇華させ、長く使える建物へと再生しています。こうした取り組みを通じて循環型社会の実現に貢献し、持続可能な未来をともにつくっていく仲間を求めています。

    現在、文化施設、教育施設、大規模店舗、病院、オフィスビル、集合住宅など、30件以上のプロジェクトが進行中です。民間・公共・PFIといった多様な依頼を受け、企画から設計監理まで、再生建築にまつわるすべての業務を経験できます。幅広い用途や事業スキームに携わることで、社会性のある実務を積みながら、デザインに加え、建設技術・法律・ファイナンスを含めた多角的なアプローチを実践・習得することが可能です。

    東京・福岡の2拠点に約25名のスタッフが在籍し、海外からの注目も高いことから、外国人スタッフも活躍する多国籍な職場環境となっています。設計実務に携わりながら博士課程で学ぶ者や、大学での教育・研究活動に取り組むスタッフもおり、その成果を実務に還元することで、個人としても事務所としても設計力を高めています。

    再生建築のリーディングカンパニーとして確かな実績と経験を持ちながら、常に次の時代を見据えた新しい建築に挑戦し続けています。私たちと共に成長し、未来を築いていく仲間をお待ちしています。

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    建築求人情報
    2025.09.19 Fri 15:00
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    ラッパーの環ROYと建築家の藤原徹平と中山英之が審査する、日本ペイント主催の国際学生コンペ「AYDA2025」が開催。テーマは「空間と詩、その間」。最優秀賞には国際アワードセレモニーへの招待と賞金30万円が贈呈

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    ラッパーの環ROYと建築家の藤原徹平と中山英之が審査する、日本ペイント主催の国際学生コンペ「AYDA2025」が開催。テーマは「空間と詩、その間」。最優秀賞には国際アワードセレモニーへの招待と賞金30万円が贈呈
    ラッパーの環ROYと建築家の藤原徹平と中山英之が審査する、日本ペイント主催の国際学生コンペ「AYDA2025」が開催されます
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    ラッパーの環ROYと建築家の藤原徹平と中山英之が審査する、日本ペイント主催の国際学生コンペ「AYDA2025」が開催されます。テーマは「空間と詩、その間」。最優秀賞には国際アワードセレモニーへの招待と賞金30万円が贈呈されます。登録締切は2026年1月8日(木)。提出期限は2026年1月15日(木)です。【ap・ad】

    テーマ:空間と詩、その間

    詩は、言語の獲得とともに長い時間をかけて育まれてきた、私たちとこの世界の生を謳いあげる創造的な手段です。そして詩は、正確な情報伝達とはまた違った象限で、言語による表現世界の輪郭を今も押し広げています。

    情景や空間の印象を形容するとき、「詩的」という表現がつい口をつくこともよくあるでしょう。けれども、「では詩的な空間とはいったいどんなレシピでできているのか」と問われたら、少し考え込んでしまうかもしれません。

    意味伝達のためだけではない、配置や感触に比重を置く言葉の連なり。仮に詩をそんなふうに定義するなら、この「言葉」を色や形、素材や具体的なモノ、あるいはそれらを取り巻く環境に置き換えてみて、これを空間の生成原理として考えてみることができるのではないか。たとえばそんな問いかけに、あなたならどんなふうに応えますか?

    ヒントは、やはり詩の中にあります。意味に縛られず、文章とは異なる方向へ開かれた言葉の連なり。前の言葉が後の言葉と響き合い、あるいは反発し合い、言葉と書いたそれさえ、時に意味から離れて音になる。優れた詩的表現が、知っていたはずの日常に新しい輪郭を与えるように、あなたなりの方法で、空間と詩、その間を描き出してください。

     
    課題

    テーマに沿った提案をするための具体的な都市、場所、あるいは環境を選び、建築空間化してください。スケールや目的に制限はありません。表現方法は自由です。

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    賞金

    ●インターナショナルアワード 最優秀賞(1名)
    賞金 10,000 USドル
    ハーバード大学での6週間のサマースクールへの招待
    (旅費滞在費を含む)

    ●日本地区最優秀賞(1名)
    賞金 30万円
    インターナショナルアワードセレモニーへの招待
    (旅費滞在費含む)
    日本地区審査員とのインターンシップツアーへの招待

    ●日本地区インテリア部門優秀賞(2名)
    賞金 各5万円
    日本地区審査員とのインターンシップツアーへの招待

    ●日本地区建築・ランドスケープ部門優秀賞(2名)
    賞金 各5万円
    日本地区審査員とのインターンシップツアーへの招待

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    以下に、募集概要等を掲載します。

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    2025.09.19 Fri 10:17
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    ジャン・ヌーヴェル / Ateliers Jean Nouvelが手掛ける、鹿児島・屋久島のヴィラ「NOT A HOTEL YAKUSHIMA」のパースが公開
    image courtesy of NOT A HOTEL

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    ジャン・ヌーベル別荘鹿児島
    ジャン・ヌーヴェル / Ateliers Jean Nouvelが手掛ける、鹿児島・屋久島のヴィラ「NOT A HOTEL YAKUSHIMA」のパースが公開 image courtesy of NOT A HOTEL

    ジャン・ヌーヴェル / Ateliers Jean Nouvelが手掛ける、鹿児島・屋久島のヴィラ「NOT A HOTEL YAKUSHIMA」のパースが公開されています。2026年夏の販売開始が予定されています。

    ジャン・ヌーヴェルによる「NOT A HOTEL YAKUSHIMA」コンセプト

    最も洗練されたものは、自然の中にある。風景や小径、起伏、そしてふと現れる眺め。それ以外は、何もない。
    このプロジェクトは、単に住まう場所をつくることではない。一本の木、ひとひらの草の葉、ひとつの石と恋に落ちることなのだ。

    まるで現代美術の収集家のように、石や庭、むき出しの大地の中にこそ、この島を体験する理想的な方法を見出すことができる。
    それは自然であり、場所であり、芸術作品であり、雨であり、水の音だ。
    その根底にあるのは石。時間や雨風によって形作られ、歳月の記憶をまとう永遠の存在。

    その周囲には岩や石壁が、まるで昔からここに存在していたかのように配置される。
    この島はまるで宝物のような場所だ。
    現れては消え、すべてが変化しうる場所でありながら、それでも常に、静かに想いに耽る喜びを与えてくれる。

    ここでは時間は不変で、静謐は絶対的、瞑想的でなければならない。
    ガラスのように最もシンプルな素材が選ばれるのは、雨への感覚を研ぎ澄ますため。
    水の透明性や、その向こうに広がる空を映し出し、そこから湧き上がる根源的で自然な感情を呼び起こすためだ。

    リリーステキストより
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    ジャン・ヌーベル別荘鹿児島
    2025.09.19 Fri 08:24
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    藤本壮介の設計で、JINSのグローバル旗艦店「JINS銀座店」が2026年春にオープン。アントニン・レーモンド設計の“教文館ビル”(1933年)の一角に計画
    image courtesy of JINS

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    architecture|fashion
    中央区店舗東京藤本壮介銀座
    藤本壮介の設計で、JINSのグローバル旗艦店「JINS銀座店」が2026年春にオープン。アントニン・レーモンド設計の“教文館ビル”(1933年)の一角に計画 image courtesy of JINS

    藤本壮介の設計で、JINSのグローバル旗艦店「JINS銀座店」が2026年春にオープンします。
    アントニン・レーモンド設計の“教文館ビル”(1933年)の一角での計画です。

    株式会社ジンズ(以下JINS)は2026年春、東京・銀座の象徴である中央通りに、初のグローバル旗艦店「JINS銀座店」をオープンいたします。2026年にアイウエア事業25周年を迎えるJINSは、ここ銀座を拠点に、日本発のクリエイティビティと革新を世界へ発信し、グローバルブランドとして新たな挑戦を開始します。

    近代日本建築の巨匠アントニン・レーモンド氏が設計した歴史的名建築・教文館ビルを舞台に、世界的建築家・藤本壮介氏が新たな設計を手がけます。名だたるブランド旗艦店が並ぶ銀座・中央通りにおいて、JINSは偶然のようで必然のような出会いを大切にする日本的思想「縁(えにし)」をコンセプトに掲げ、訪れるたびに新しい発見がある唯一無二の体験を提供しながら、国内500店舗以上、海外250店舗以上を展開するブランドとして次の25年に向け「世界No.1のアイウエアブランド」を目指す第一歩をここ銀座から踏み出します。

    リリーステキストより

    以下の画像は拡大して閲覧できます。

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    中央区店舗東京藤本壮介銀座
    2025.09.19 Fri 07:40
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    NOIZによる、東京・千代田区のオフィス「WingArc1st D.E.BASE」。IT企業の為に計画。無数の“仮想的な面”をビルのグリッドを“切り裂く”様に設定し、断面線としての“光のライン”を縦横無尽に交錯させる空間を考案。異質な素材や形と色を組合わせて技術者の創造性も刺激する
    photo©高木康広

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    architecture|feature
    andHACHInoizインターオフィスハイライツ事務所住友不動産千代田区図面あり建材(内装・その他)建材(内装・壁)建材(内装・床)建材(内装・照明)建材(内装・造作家具)東京高木康広
    NOIZによる、東京・千代田区のオフィス「WingArc1st D.E.BASE」。IT企業の為に計画。無数の“仮想的な面”をビルのグリッドを“切り裂く”様に設定し、断面線としての“光のライン”を縦横無尽に交錯させる空間を考案。異質な素材や形と色を組合わせて技術者の創造性も刺激するエントランス側から「オープンスペース」を見る。 photo©高木康広
    NOIZによる、東京・千代田区のオフィス「WingArc1st D.E.BASE」。IT企業の為に計画。無数の“仮想的な面”をビルのグリッドを“切り裂く”様に設定し、断面線としての“光のライン”を縦横無尽に交錯させる空間を考案。異質な素材や形と色を組合わせて技術者の創造性も刺激するオープンスペースから「プライベートルーム」側を見る。 photo©高木康広
    NOIZによる、東京・千代田区のオフィス「WingArc1st D.E.BASE」。IT企業の為に計画。無数の“仮想的な面”をビルのグリッドを“切り裂く”様に設定し、断面線としての“光のライン”を縦横無尽に交錯させる空間を考案。異質な素材や形と色を組合わせて技術者の創造性も刺激する「カフェゾーン」 photo©高木康広
    NOIZによる、東京・千代田区のオフィス「WingArc1st D.E.BASE」。IT企業の為に計画。無数の“仮想的な面”をビルのグリッドを“切り裂く”様に設定し、断面線としての“光のライン”を縦横無尽に交錯させる空間を考案。異質な素材や形と色を組合わせて技術者の創造性も刺激する天井照明と壁面の詳細 photo©高木康広

    NOIZが設計した、東京・千代田区のオフィス「WingArc1st D.E.BASE」です。
    IT企業の為に計画されました。建築家は、無数の“仮想的な面”をビルのグリッドを“切り裂く”様に設定し、断面線としての“光のライン”を縦横無尽に交錯させる空間を考案しました。そして、異質な素材や形と色を組合わせて技術者の創造性も刺激しています。

    データ活用の分野で業界をリードするIT企業の、技術者向けのイベント・プレゼンテーションを行うためのオープンスペースを併設したフラッグシップオフィスの内装設計です。

    自社の技術力や創造性を対外的に示す場として、あるいは技術者同士のコミュニケーションを誘発する場として、空間の床・壁・天井の至るところにLEDディスプレイが埋め込まれ、それらを統合的にまとめる強い空間のアイデンティティが求められました。

    建築家によるテキストより

    ここでは仮想的な無数の面を、オフィスビルのグリッドを切り裂くように設定し、その断面線としての光のラインをあたかも情報空間を行きかうデータのように縦横無尽に交錯させて、情報を扱う企業ならではアイデンティティを表現したいと考えました。

    建築家によるテキストより

    斜めに横断する直線によって、会議室やサーバー室、工作機器室などの各諸室がボリュームとして切り出されるだけでなく、その界面を形成するガラス面によって、複雑な反射と奥行き感を生み出し、透過LEDディスプレイなどの視覚効果をまじえて、実と虚が重なりあい連続する空間になっています。

    また、その直線の壁は一部が、アメーバのような有機的な曲面によって浸食され、テレカンブースや、什器として自律的な機能が与えられています。この曲面には構造色フィルムが貼られており、色彩を変化させながら周辺環境を歪める効果があり、直線を基調にした空間をトポロジカルに変換し、あたかも仮想世界の鏡のような感覚を与えることを意図しています。

    空間を構成する素材や形、色彩などの要素を意図的に異質なものの組み合わせで対比させ、ここに集う技術者の創造性を刺激し柔軟な発想を促すものとしたいと考えました。

    建築家によるテキストより
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    andHACHInoizインターオフィスハイライツ事務所住友不動産千代田区図面あり建材(内装・その他)建材(内装・壁)建材(内装・床)建材(内装・照明)建材(内装・造作家具)東京高木康広
    2025.09.19 Fri 06:50
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    2025.9.17Wed
    • 【ap job更新】 BIGと隈研吾に学び、国内外の様々な受賞歴を持つ神谷修平が主宰する「カミヤアーキテクツ」が設計スタッフ(経験者・既卒)を募集中
    • 【ap job更新】 九州と東京を拠点に、各地で新たな“建築の物語”をひらく「HAJIMARI ARCHITECTS(旧DABURA.m)」が、設計スタッフ(経験者・既卒・2026年新卒)と CADオペレーターを募集中
    • 小野寺匠吾建築設計事務所による、大阪・関西万博の「いのちめぐる冒険(河森正治館)」。環境問題や廃棄解体問題も主題に計画。建築の循環プロセスの可視化を目指し、海運規格の輸送性の高い鉄骨フレーム、大阪湾の海水100%のコンクリート、分解や再構築の効率が高い構造システム、で造る建築を考案

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