SHARE 青木淳・倉方俊輔・宮内義孝による、書籍『リノベーションプラス』の書評について
アーキテクチャーフォトは、書籍『リノベーションプラス 拡張する建築家の職能』を特集するにあたり、三人の建築関係者の方々に書評の執筆をお願しました。
それは、建築家・青木淳、歴史家・倉方俊輔、建築家・宮内義孝の三人です。
この書籍をどのように、弊サイトの読者の方々に伝えればよいかと考えた時に、異なる立場の三人による書評が並列されている状態が良いのではないかと思いました。
単独の視点のみから紹介するよりも、立場の異なる三者による書籍の捉え方を紹介することで、この書籍がどのような存在であるのか、ということが、より明らかになるのではと考えました。
アーキテクチャーフォトが考えたのは、
・「より上の世代の建築家による視点」
・「設計者ではない歴史家による視点」
・「同世代の建築家による視点」
という三つの視点です。
現在の建築・建築家を取り巻く状況は、激しく変化していると感じます。そしてこの書籍はその一端を紹介するものでもあります。この三人の執筆者による三つの視点からの書評は、そのような社会の状況を、それぞれ異なるバックグラウンドを持つ皆さんがどのように捉えればよいのかというヒントにもなるだろうと思います。
また、この三人にお願いしようと思ったのは、立場は異なるものの、アーキテクチャーフォトが信頼できると感じる共通点があると思っているからです。
それは、「建築を取り巻く社会状況を冷静にフラットに観察しているという視点」、「そこから常に学びを得ようとする姿勢」そして、「物事を常にポジティブに捉えようとする考え方」です。そのような態度から生み出される彼らのアウトプット(設計された建築や論考)は、皆さんもご存じの通り、常に見るものに「新鮮さ」・「驚き」・「勇気」を与えてくれています。
この三者による書評は、単なる書評を超えて、皆さんに、建築への新しい視点をもたらすキッカケとなると思っています。
(アーキテクチャーフォト編集・後藤連平)