SHARE 矢野寿洋+青山えり子 / 矢野青山建築設計事務所による、愛媛のショールーム・自動車修理工場「J.spot今治」
矢野寿洋+青山えり子 / 矢野青山建築設計事務所が設計した、愛媛のショールーム・自動車修理工場「J.spot今治」です。
愛媛県今治市の幹線道路沿いの整備工場併設型自動車ショールームの新築計画。
これまでにない自動車ショールームとして、立ち寄りやすく、様々な居場所があり、賑わいが外から感じられる建物が求められた。
異形の敷地形状を活かし5つのフレームを道沿いに雁行配置することで、街並みに調和しながら、視認性向上や西日遮蔽や緑地創出など様々な利点を生み出している。鉄骨の繊細なフレームが、街と軽快に繋がる半屋外空間を創り出し、豊かな街路空間によって通行人を誘い、賑わいが街へ波及することを意図した。
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以下、建築家によるテキストです。
愛媛県今治市の幹線道路沿いの整備工場併設型自動車ショールームの新築計画。
これまでにない自動車ショールームとして、立ち寄りやすく、様々な居場所があり、賑わいが外から感じられる建物が求められた。
異形の敷地形状を活かし5つのフレームを道沿いに雁行配置することで、街並みに調和しながら、視認性向上や西日遮蔽や緑地創出など様々な利点を生み出している。鉄骨の繊細なフレームが、街と軽快に繋がる半屋外空間を創り出し、豊かな街路空間によって通行人を誘い、賑わいが街へ波及することを意図した。
中央の多目的スペースは、視認性・構造・日射・出入口を考慮し様々な矩形を組み合わせてファサードを構成した。必要部位の透過性を保ちながら熱負荷を軽減するため、複数のガラスフィルムを貼り分け、瀬戸内海をイメージしたカーテンと共に、天候や時刻によって異なる表情で街と向き合う建物になっている。構造とサッシを兼用したアウトフレームカーテンウォールにより、内側に柱やリブのない開放的で心地よい空間が生まれ、簡潔なディテールで半屋外空間のフレームと連続し統一感を生み出している。
愛媛県産の木材をルーバー天井や家具全般に用い、内子和紙を視線調整の多孔スクリーンとして用いた小上がり・菊間瓦を意図的にむらがでるように焼いて壁面に用いた納車ルームなど、各所に愛媛県の素材を工夫して用いた。整備の様子が眺められるカウンター、キッズスペース、ドッグスペースなどが設けられ、地域に寄り添い多様な利用者が心地よく過ごせる店舗となっている。
■建築概要
J.spot今治 (ネッツトヨタ愛媛 今治店)
所在地:今治市北高下町3-2-7
主要用途:ショールーム・自動車修理工場
敷地面積:3,993.64㎡ 建築面積:2,040.40㎡ 延床面積:2199.88㎡ 地上2階
構造:S造 最高高さ:8.3m 準耐火建築物
工期:2016.12~2017.8
建築主:ネッツトヨタ愛媛株式会社
設計監理:矢野青山建築設計事務所 矢野寿洋 青山えり子
設備設計:コモド設備計画
構造設計:平岩構造計画 平岩良之
外構:スタジオテラ
カーテン:安東陽子
瓦タイル製作:菊貞
和紙製作:りくう
施工:株式会社トライアル
写真:西川公朗